Night and Day(日記) You're Too Far Away(コンサートなどの感想) Between You and Me(掲示板)


 


HUMBLE BOY 



2004年11月08日(月) 19:00〜20:15 20:40〜21:40
於:東京グローブ座
【感想】
  • 登場人物が6人
    ハンブル母子(フローラ、フェリックス)、パイ父子(ジョージ、ロージー)、ミス・マーシー、庭師ジム

  • 花と蜜蜂が話に彩りと一貫性を与える。
    華やかなフローラは、蜂の世界で言えば女王蜂

  • どう決着がつくのか途中までハラハラしているが、ラスト5分で心が洗われた気分になる

  • 父親の人柄(学者肌)を想像させるために、フェリックスは神経症で吃りという極端な設定になっているのか
    (昨年の流行語で言えば、理系人間(ジェイムズ)と文系人間(ジョージ))
    どちらかと言うと英国対米国趣味? フェリックスのテーマはビートルズでジョージのテーマはグレン・ミラー。

    所在無げに(身を守るように?)手を胸に置いて、目を細めて口を開けてだらーっと立っているのが、情けなさ満点。 濡れそぼった長毛種の愛玩犬のようだ。

  • ジムの正体が判った上で、もう一度観てフェリックスの表情などを確かめたいが、ジョージのガラガラ声が苦痛なので、一回に留めておく(喫煙者の人に多い、ノドがヤられているのに体力に任せて出しているような大声で、身体全体に妙なバイブレーションが来て消耗する)。




【セットなど】
  • セットが固定。「トイヤー」にしても、「DEATHTRAP」や これにしても、さくさく展開するのでリズムがいい。

  • ライティングが暗いときがある(夕方や夜のシーン)。 2幕で2度、タバコを吸うシーンがあるが、立ち上る煙がクッキリみえる程度に暗い。

  • フローラが登場すると、客席まで香水が漂って来る。




【ストーリーに沿って】
 (順番が間違っていたり、抜けていたりするかも知れません)
第1幕
  1. ハンブル家の庭(初夏)
     フェリックス、マーシー、フローラ、ジム

     舞台暗転中は「熊ん蜂の飛行」が鳴っている。

    ぶーんという蜂の羽音。
    納屋の前にフェリックス(いのっち)が立っている。

    胸にエンブレムの入ったヨレた半袖ポロシャツ、ニッカボッカーズ、白のハイソックス。


    フローラは青い、背中の開いたドレスにサングラス。

    ジムが花の手入れをする。
    自分はフロリバンダの薔薇が好きだが、フローラは香りの高いハイブリッド・タイプの薔薇が好きだ。
    薔薇に名前を残したジョゼフィーヌという女性は、どんな人だったのかな?とジムとフェリックスが会話。
    実は、まだ蜂は残っているんだ。


  2. ハンブル家の庭(2週間後)
    ジョージ、フローラ、フェリックス

    ジョージはグレン・ミラーが好き。
    CDウォークマンとヘッドフォンで聴いて社交ダンスを踊る。

    リサイクル・ショップで働いているマーシーに ちんちくりんのベストをもらって、ポロシャツの上に着ている。


  3. ハンブル家の庭(7月)
    ジム、フェリックス、マーシー、フローラ

    マーシーが、フェリックスが服用中の薬の名前を聞き出そうとする。

    フローラはホルターネックのノースリーブブラウスに(記憶曖昧)、華やかなプリントのフレヤースカート。
    蜂蜜の壺を骨壺代わりにして、フェリックスにプレゼント。 誕生日のラッピングで。
    プレゼントの中味を知ったフェリックスが「え〜?え〜?」と顔じゅうを口にして唖然としている様子が、いのっちだぁ(和)(坂本さんの露悪ネタ(「オレ、整形したんだ」などの)に驚いているときの)。

    入学式の話

    ジョージが迎えに来て、フローラはスカーフを帽子代わりにして出かける。
    フェリックスがジョージと、どうしたら楽に自殺できるか?という会話をする


  4. ハンブル家の庭(同じ日のはず)
    ロージー、フェリックス。ジョージとフローラが帰って来る。

    ロージーが興味津々という感じで庭に入って来る。
    快活そうな若い女性。
    フェリックスを見つける。
    看護婦だけでなく、キャリアアップのために助産婦の勉強もしている。
    出産に際して男性の役に立たないことと言ったら、イライラしてしまうけど、自分はひとりで産んだから気楽だった、というようなこと。

    過去と決別するためのビンタ(効果音)

    「フェリシティが弟を欲しがっているの」と子作りに挑戦しようとするロージー

    お姫さま抱っこでハンモックに連れて行く。

    フローラとジョージが酔っ払って戻って来る

    「チャック閉めたら」と去っていく




第2幕
  1. ハンブル家の庭(夏の終わり)
    マーシー、ジョージ、フローラ、ロージー、フェリックス、最後にジム

    「Chattanooga Choo-choo」が鳴っている。
    テーブルがセッティングされる。

    フローラはアイボリーのしなやかなワンピース。

    マーシーがスープの味付けに 骨壺の粉を使ってしまう。それも大量に。

    「フローラは自分が世界の中心だと思っている」というロージーの言葉を、フェリックスはそのまま母に投げつける。
    日常生活では自分というものがないのか?

    茶のチェックのスーツ。
    フローラがグランジと言うが、地味なベイシティローラーズみたい。

    ハンブル家とパイ家が結婚するとハンブル・パイ…臓物のパイに乾杯(昔、そういうバンドがあったような?ハンブルパイとは嫌われ者の代名詞らしい)

    ロージーに
    母親が強烈過ぎて、父親の記憶があまりない。
    唯一の記憶、人類が月面に立った日、父さんは泣いていた

    フェリシティの身長は腰くらい。
    フェリックスは、ロージーが去った後も、腰くらいの子供に話しかけるシミュレーションをしている。

    フェリックス「入学式で、僕は振り返らなかった。」(自分はマザコンじゃないと言いたい?)

    朝、届いた手紙をフェリックスがフローラに渡す。
    王立植物院(記憶曖昧)から、新種の蜂を認定する証明書。

    天体観測する人は、新星を発見して自分の名前をつけるのが夢だが、養蜂家の夢は、新種の蜂に名前をつけること。
    でも、ジェイムズは自分の名前はつけずに、フローラの名前をつけていた。
    感激するフローラ。

    望み過ぎたことが私の不幸だった。
    ジェイムズはいつも正しい言葉を使っていた。

    ジョージが暴れて、フェリックスを殺そうとする。

    一匹の蜂がジョージを撃退する。

    庭師ジムが奥に立っている。
    「あれは女王蜂だ。最後に残った一匹だ。攻撃性はないが、怒らせちゃいかん」

    フェリックス「見えるんだね、母さんにも。夏の初めからずっといた」

    ジムはジェイムズの亡霊だったらしい(Jimは Jamesの愛称だとは言っても、ありふれた名前だし)

    向かい合って歩み寄りながら、二人が最初に会ったときの状況を交互に話す。
    コートが翼のようだった

    「君は空から降ってきたの?」

    あなたのように私を見つめる人はいない。


    フェリックスが大学に戻る準備のために引っ込む。
    フローラに、彼女のために植えた花の名前(学名)を教える。
    セント・ジョーンズ・ワーフもあった。

    フローラ、嗅覚が戻る。


    女王蜂はひとりで冬を越すんだ。
    ジム、姿を消す。

    車のエンジン音が聞こえる。
    フェリックスを呼び戻すフローラ

    今度は、別れるとき、手は振り続けないわ。
    と言って、家に入る

    ラストもフェリックスがひとり。
    それでいい ………… それでいい



  2. カーテンコール

    終了アナウンスの後の3回目のカーテンコールで 2/3くらいスタンディングオベーション。



【パンフレット】
  • 表紙のA4サイズ。










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