火の鳥  NHKアニメ 日曜 19時30分   プラウザの 戻る← で戻ってください

原作 手塚治虫     作画監督 西田正義 瀬谷新二   美術監督 柴田正人
撮影監督 中村圭介  音楽 内池秀和 野見祐二      音響監督 小林克良
アニメーション 清水義裕  プロデューサー 宇田川純男
制作統括  貴志謙介  富永慎一  監督  高橋良輔
火の鳥★★★  10話  6月6日放送  太陽編3
7世紀。大王天智が崩御した。671年。息子の大友皇子が側近に与するように頼む。吉野に隠棲する弟の大海人皇子にも知らされる。タイトル。犬上にも知らせは届く、おばばは大赦があって、罪は許されると期待するが、犬上は始まりだと言い放つ。冬が来て、春になっても人々は動乱の予感を捨てきっていない。犬上はおばばと東の国にきた初心を思い出した。マリモが傍にいて抱きしめる。大津京では側近の仏僧法弁たちは、皇子にはからず吉野を打とうとする。大海人皇子に糧道を押さえ、苦しめ謀反を起こさせる。さらに犬上の里を襲う。大海人皇子の将軍猿田が犬上をおさえているのだ。大津との交通の要所にある犬上の里が大津京の攻撃の拠点と考え、犬上の里を攻撃して手の中に落とそうとする。大王から犬上をとらえようと将軍・韓国を派兵する。韓国が捕縛しに来たが、犬上は無益な戦いを避けるためと大津京で大王に意見を献上したいため、自分から捕まる。そして韓国に大王にお目通りを願う。韓国も里を攻める事は本意ではない。一方吉野の里では亡き大王の陵の建立のため、兵を徴発している。美濃・尾張から兵を集め武具を与えている。大海人皇子は大津に先んじては勝機はない、3人の部下に美濃へ行かせ兵を集め、要所をあさえる。猿田には大津へ行き、息子・高市皇子を助け出せと命じる。その動きは大津にも知らされ、風雲急を告げる。犬上をとらえた韓国は渡来人で、犬上の潔さと想いに同感して、大君にお目通りさせるよう努力すると約束する。狗族のマリモは犬上を追って大津へいく。とらえられた犬上に韓国が来て、服を替えて大王に謁見させる。犬上は「これまでの天地の八百万の神を許し、仏教の押しつけをやめて欲しい、仏教とともに古き神々も大切だ」と訴える。大王も分かるが、国をまとめるには仏教が中心で、寺院建立もも必要なのだ、と言う。犬上は「国が栄えても民が苦しんではいけない」という。大友皇子は先の大王天智の意見を理解するようになった。狗族のマリモは犬上を助けるために、大津へ向かう。大海人皇子の息子・高市皇子は東宮に居られたが族に襲われさらわれる。そして牢で犬上を助けにきたマリモを、その族がマリモを襲う。その時、力の限りで犬上が牢を壊す。そして戦い大海人皇子の息子を救う。その時高市皇子を守るために探していた猿田も追いついた。高市皇子や猿田の導きで犬上は大海皇子と会い、一緒に国を変えることとなる。
今回はちょっと分かりやすいかな。もちろん漫画的なご都合主義が満載です。今回は感動より分かりやすいので評価アップだ。来週は戦いが始まる。
火の鳥★★ 9話 5月30日(6月1日アップ)  太陽編2
歳月は流れ、ハリマは犬上の里の郷長となり犬上と名も変えていた。里は栄え、平和な生活が続くかに思われてた。大津に京を作り、土地神を廃し仏教を中心の国作りを図っていた。朝廷は使役で男は都建設に駆り出され、人民に負担を強いていた。犬上の産土神を祀った磐座が国司の部下たちによって引き倒され、京の寺に差し出されそうになる事件が起こる。犬上は国司の部下に逆らう。犬上の里を訪ねた将軍猿田と再会を喜ぶが、里の現状を訴える。猿田は大君天智は病に倒れ、勢力争いと後継争いが混乱を伝えた。その猿田も朝廷内での攻撃に曝されようとしている。土地神を擁護しているという噂の天智大王の弟・大海人皇子は、命を狙われる微妙な立場だった。大王天智は死に瀕していた、そこに大海人皇子が見舞う。天智は弟に後継を頼むが、大海は「息子に譲り、お后を摂政に」と告げ、髪をおろし仏門に帰依するという。暗殺計画は頓挫した。
仙術師おばばは元気に薬を作り、病人を助けていた。そこへ国司が直接犬上の里を訪ねる、50人の使役追加と盤座を持ち出そうとした。思わず雷雨の中を犬上は狼のごとく、国司の家来を追い散らし、国司に襲いかかる。里を救うため犬上は、大海人皇子をたよって大津京に行こうとするが、再び不思議な術を使う刺客に次々襲われる。倒すが闇打ちの多勢に、深手を負ってしまうその犬上を狗族のマリモが助ける。神倉の森に逃げ、産土神の結界でとどめを免れる。マリモは産土神の盤石に祈ると火の鳥が現れ、「助かる」と予言する。犬上はおばばの家まで担ぎ込まれ手当てされる。おばばは本当の息子と思って助ける。2ヶ月後に大王天智は崩御した。
これは壬申の乱ですよね。前回の話とは全くとんでいる。別のエピソードになると、30分では浅くなるよね。犬上とマリモの愛、国の動乱が大きく描かれる。過去の話は歴史的事実があって少し分かりやすいが、アニメではどうなのだろうか。リアルさが伝統的な漫画の平面で伝わるか。
火の鳥★★  8話 太陽編その1
敗戦した百済の王族の将のハリマは、敵に残酷な仕打ちをされる。顔を剥がされ狼の毛皮をかぶせられ、取る事ができなくなってしまう。森で潜んで虎に襲われるが何とか逃れる。。助けてくれた占術師オババは傷を治す。占いではハリマは凶星だ。ただし東へ逃れれば大いに伸び覇者となる。オババは一緒に逃げる。傷を負った敗戦の将・猿田を見つけ、ともにハリマは倭の国に渡る。彼らの小舟は大嵐が行方を阻む。流されて海岸に漂着する、そこに火の鳥が現れる。洞窟からは狼の形をしているが言葉を通じる事が出来る精霊である狗族と会う。娘の命を助けるために火の鳥を探しているのだ。国に入ると彼らは狼の姿から人の姿になる。彼らは、そこで土地神である狗族の娘・マリモを診る。オババの治療でマリモは気づき、元気になる。猿田の旧知の村で休んでいたハリマたちは突如刺客に襲われる。皆は西から異形が訪れるの予言で、村人は襲おうとするが、村長オグマは猿田は将軍であることを知り鄭重に扱う。しかし夜、朝廷の僧の命令で、小屋に火を付けて襲う。狗族、犬神さまが助けに現れ、危機一発で助かる。 ハリマは、土地神を放逐し仏教を国家宗教として己の権力を高めようとする奸臣たちの思惑に、 知らず知らずのうちに巻き込まれていたのだ。
新しいシリーズが始まるが、設定すらついて行けない、相変わらず難解だ。
火の鳥★★★★★ 7話 異形編   完璧です
15世紀だ、男として育てられた領主の子の左近介は、非道の父を助けようとする八百比丘尼を斬りにでかける。尼「お待ちしていました、覚悟は出来ています」と手を合わす。私が死んでも他の人間が私となり生きていくのです。八百比丘尼は領主(猿田彦ですね)に面会にいって、悪性の腫れ物です。治すといったのだ。寺で八百比丘尼を斬った後、屋敷に帰れなくなった左近介は、湯に入る。嘉平が付き添い背中を流す。領主から男として育てられた。女にもなれないのだ。山を下りようと歩くが、また蓬莱寺にたどり着く。寺に大勢が登って来て、功徳を願う。光る羽根で病人をなでる。与作が、お杉婆も元気になった。領主もこの羽根で治そうとしたが、この羽根を知れば奪ってしまう。そのことを八百比丘尼は恐れたのだ。結果左近介は時間の間に閉じこめられ、八百比丘尼の役目を果たす。30年前の応仁の戦いで敗れた父の兵を助ける。左近介=八百比丘尼は、自分の運命を知るのだ。そんな時怪我をした物の怪を火の羽根で治す。次は鬼、牛鬼、何が来ても、来る物は拒まずだ。怖がらない。妖怪も人間も違いはない。淡々と自分の運命を生きる。15年を生きる。領主に世継ぎが生まれた。左近介と名付けた。外の世界で自分が生まれ、18年後は自分が自分を殺しに来るのだ。火の鳥がやって来て、30年に一度、この世界は解放され、その時罪がなければ、解放されるのだ、と告げる。長い年月が流れ、家老が八百比丘尼に会いにくる。領主が病気で治して欲しいと懇願する。18年が過ぎたのだ。無事城まで行った。世界が解放されたのだ。嘉平に山を下りなさいと命令する。八百比丘尼は人を待つのだ、罪を償わなければならないのだ。嘉平は「お慕い申し上げました」と言い、山を下りる。そして左近介がくる。今度は「覚悟は出来ています」と答える。左近介は解放されたか分からない。
単発で、ショート・ショートですね。完璧です。ただ、ネタの話は昔からありそうな感じです。一度は考えるネタかな、因果応報、未来の自分が過去の自分を殺し、未来の自分は過去の自分となって生きる。永遠に自分は閉じこめられた世界で生き続ける。そんなものかもしれません、人生は無意味な連続だ。だから些細なことが嬉しく美しい。
火の鳥★★★  6話 復活編 その二 完結編 難しい、本当にアニメでは理解できない
25世紀月での出来事は続く。チヒロも宇宙服を着る。何者かに連れられるように研究施設の爆発跡地にたどり着く、予備電源が残っていて活動を復旧できた。システムもチヒロは明けていけた。環境のための3次元ホログラムで地球が再現される。レオナとチヒロ。ランプは執拗にレオナを追い続ける。レオナは研究施設で次第に過去を取り戻していく。そこに湧き水があった。しかし侵入者、いやランプが誘導する狼だ。レオナを庇ってチヒロは狼と戦う。最後にチヒロは爆薬を仕掛ける。爆発その瞬間レオナはレイコを思い出す。レイコ「裏切り者」。レオナの子供の記憶が夢の中で戻る。チヒロも夢を見たので、バグがでて廃棄になったのだ。湧き水の完璧な小宇宙をレオナは、より完璧しようとして手を入れたが、それが原因で湧き水の宇宙は破壊された。父は地球再生のために研究していたが裏切り者のため、失意のうちに自殺したのだ。生に対する欲望などを手に入れたのだ。そして基地の奥に、一つの破壊された装置を発見した。さらに記憶が戻った。レオナは地球の再生のために月にきて、フェニックスの一部を手に入れ、その成分を分析していた。そして完成した。ランプと二人でその成果を独り占めしょうとした。そして、猿田博士の下で行っていた「火の鳥」の生命力の研究だった。
レオナは猿田博士に近づくために恋人・レイコを利用したのだ。地球復活のためではなく、父の復讐だったのだ。猿田博士に話そうとするレイコを止めると、火の鳥が現れ、火の鳥「あなたは死ぬ、何度も死に何度もよみがえる、これはあなたの運命」と言い残す。その時破壊が起こる、レイコの手をお握りしめるが、その手をレイカは「裏切りもの」と言い、炎に中に死ぬ。レオナは復活したのだ。再び現実に戻ると、そこにランプが現れ、チヒロを破壊する。レオナはランプにデーターを保存したチップはないという。チヒロが動き出し、ランプを殺し感謝をのべ動かなくなる(ロボットは人間に危害を与えないのだはずだったが)。死ぬことのできない体になったレオナだが猿田博士に、身体の再生を拒否する。レオナは地球に復讐ではない、父への愛と裏返しの復讐が本当だった。チヒロを失ってレオナは理解したのだ。そして自分を完全にロボットにしてくれ、と願う。1世紀後、火星に移り住んだ人類には、ノビタという人の心を持ったロボットが人類の相手をしていた。レイナの生まれ変わりだ。人工の空には火の鳥が羽ばたく。おしまい。
難しいテーマなので、録画して何度も読み直さないといけないのだ。漫画なら2ページ前をさっと読み返すのだが。アニメでは一見しては理解できない。時間も行ったり来たりしている。あらかじめDVD位でまとめて見て下さいという方針なのだ。ホログラムは30年前にも存在したものかな。レオナの父への愛と憎しみは理解出来なかった。レイナは何故チヒロがレイコにみえたのかな、心の奥の両親がレイコへの贖罪のためなのか。3回みて少し分かった、本当はもっと深いが、そこまで捕まえることはできない
火の鳥★★  5話 復活編 その一
地球は急速に衰え、人類は宇宙に飛び出す。そして月では恐るべき奇跡が起こった。火の鳥が登場した。25世紀、月面の研究施設の爆発が起こる。生存3名、死亡29名、原因不明だ。巻き込まれたレオナは人工頭脳の埋め込み手術によって蘇生する。しかし手術の影響か、爆発以前の記憶をなくし、さらには人間がガラクタに見えるようになってしまう。友人のランプが来るがガラクタ(海草みたい)にしかめない。医師ニールセンにランプ(お馴染みのキャラです)に聞く、記憶を戻せと命令する。レオナはガラスを割って死のうとするが、火の鳥の声で、自らの運命を生きるように言われる。吉の中を逃げる。廃棄物処理場に来たが、その中でレオナは、人間の姿をした一人の女性・チヒロと出会い一目惚れする。しかし、チヒロはロボットで捨てられたのだ。しかし処理場のロボットに連れ戻される。レオナの旧友・ランプは、なんとかレオナの記憶をよみがえらせるために、過去の画像をみせる。フェニックス・プロジェクトが行われた。猿田彦博士や恋人をみせる。混乱するだけだ。彼だけが知っている「永遠の命」の情報のありかを手に入れようしているのだ。ランプは芝居していると思い、レオナを自由にしてみる。レオナはチヒロの処理場に行く。レオナはランプとモニターで話し、少し思い出してきた。 レオナが機械に飛び込み、ランプは機械を止めた。ランプはあのロボットの中にデーターがあると思う。一方ニールセン博士は人工頭脳を入れたことでロボットの心を持ったと理解した。手を取り合って医療施設を抜け出してしまう。
火の鳥はアニメにする必要があったのだろうか。漫画の方がいいのではないか。論理的な文章がついていたほうが理解しやすい。アニメだと、セリフやナレーションで流れていく。自分の脳の早さで理解できないのだ。今回は展開が早く、来週で終わる。あっという間だ、それで生命の深さを提示出来るのだろうか。35年前だから当然だが絵がやはり古く感じる、手塚の絵に飽きてきているのかな。そしてアニメとしての動きも、漫画と変わらない。漫画をアニメ化したが、原作に忠実過ぎると間延びしてしまう。アニメ化した意義はんあなのだろうか、とにかく微妙だ。
火の鳥★★   4話 黎明編の最終回
ウズメという女の協力によって、ナギと猿田彦はヤマタイ国を滅ぼそうとする騎馬の民から夜の闇に紛れて逃げ出す。猿田彦はヤマタイ国へ行くが、そこは争いが予想され、ナギは火の鳥を追うために別れる。ヤマタイ国に戻ったが、ヒミコが死んだことに驚き号泣する。彼らは弓彦と協力し騎馬の民と立ち向かうが、雨の中で猿田彦の火を使う作戦は使えず、劣勢であった。このシーンは白土三平です。草玉に隠れ、背後から狙う作戦も大陣の圧倒的軍事力で挽回できない。ナギが突然助っ人にくるが、弓矢に右腕を撃たれる。弓彦の凄い弓も活躍するが、多勢に撃たれてしまう。猿田彦も弁慶の大往生のように弓矢が刺さる。最後にナギは猿田彦の願いである「おとうさん」と呼ぶ。
弓彦からヒミコの傍に捕まえた火の鳥があると聞いたナギは、猿田彦やヤマタイ国の人々を救うために火の鳥の血を使おうとする。しかし騎馬の軍勢は宮殿に火を放つ、燃える火の中から火の鳥が復活する。 そしてヤマタイ国は滅ぶ。ウズメがやってきて、猿田彦乃亡骸に、次の命が宿っていることを報告する。
もう一つの物語は営々と続いていた。深い縦穴の中に閉じこめられていたグズリとヒナクの子・タケルは、子孫を残すために縦穴からの脱出を試みる。苦しいとき、彼らの前に火の鳥がやってきて、「タケル生きるのよ」と語りかける。そしてついに穴からの脱出に成功する。黎明編は淡々と終了した。不思議だな。来週からは復活編だ。あれ、次は角川文庫では未来編だが、どうなったのだろう。2巻、3巻は購入しました。かみさんは火の鳥の声を聞いて満足した。声優は竹下景子さんです。
火の鳥★★ 黎明編 3話
ヒの国にたどり着いたバギと猿田彦だが、ヒミコうぃ初めとする追っ手がやってくる。弓彦は火の鳥を撃つためにやってきた。早速弓彦と猿田彦の対決だ。決着が付き掛けたところに、ナギの矢が弓彦に当たり、お預けとなった。その時山の噴火が活発となる。ナギの姉のヒナクとグスリも逃げ出す。逃げ場所を失った所を洞穴へ逃げる。そこに山崩れで出口がふさがれる。穴の中では動物が順番に穴を掘り、死んだ物は餌となる。そして穴を掘り進んだ。ある日ようやく外に繋がる風を見つけると、外に出られた。日の下で喜んだもつかの間、出たところは深く縦穴の底だった。上には日の光りが見え、底には草が生えている。グズリはそこで生き抜くことを決意する。
ナギもヒナクを助けようとするが、火に覆われ倒れたところを猿田彦が助ける。噴火のあとは雨が降り出した。そこを馬を扱う騎馬軍団がくる。シコメのウズメが命乞いをする。命乞いをするときは結婚しないといけないのだ。猿田彦は結婚を了承する。ウズメは今は我慢しろという。滅ぼされた国の女だ、美人だが、醜い顔にしておかないと慰め物にされてしまう。ウズメはナギを助ける猿田彦に惚れたのだ。恥ずかしがる猿田彦だ(笑)。
ヤマタイ国のヒミコは火の国への遠征も応えて、体力が衰えた。呪術で国を治めることは終わりだというスサノウを追い払ってしまう。ヒミコは火の鳥をしとめた妄想をみて息が途絶えてしまう。
    ☆   ☆
淡々と進む。猿田彦とナギの物語、ヒミコの話、弓彦の話、グズリの話、それら全てが命の話なのだ。命が火の鳥のテーマです。グズリの話は、シジュポスの神話にも似た絶望と無為のエピソードになる。遠大なドラマですから、気長に楽しみましょう。録画してまとめて見る方が絶対お勧めだ。DVDレンタルでみるのがベストだ。
火の鳥★★  2回
ヤマタイ国の女王・ヒミコは、忍び寄る老いにおびえ、火の鳥の血を欲していた。完全に亀甲占いで専制だが、スサノウが拮抗勢力として暴走を止めていたようだ。クマソより社会構造が確固としていました。
凱旋した猿田彦は、ナギを連れ帰っていた。ヒミコのために火の鳥を射る狩部(かりべ)に育てようというのだ。しかしナギは逆らって飯を食べなかったり、隙をみて猿田彦を撃とうとするが失敗続きだ。ナギはヒミコにも会い、社会の勉強になる。ここらが面白い。猿田彦もヒミコの軍に滅ぼされた一族の子供で連れられて狩部になり、軍の長にまでなったのだ。飯食べないで、動けるわけないと思ったりする。勿論、弓矢を振り返り打ち落とせないが、そこは漫画です。お決まりごとということで笑いましょう。
しかし、ナギはヒミコを襲い、猿田彦は責を問われる。巨木の根にある穴でマダラ蜂の巣があるのだ。全身に蜂が刺される、鼻がひどく、お茶の水博士の先祖が出来上がった。日食が起き、その時を利用してナギが猿田彦を助け出したナギは故郷にむかい、そこで、生きのびていたヒナクとグズリに出会う。ヒナクは5つ子を産んで、これからどんどん村を作るのだという。漫画ですから、手塚風の笑いです。その時火の鳥が空を飛ぶ。
壮大なドラマですから30分ではストリーは余り進展しない。手塚先生の特徴である漫画的な笑いともいうべき都合主義も目に付きます。やはり一度に6時間ほどを完結する形で見る方がいいかもしれません。自分は漫画は総集編の1冊になって見た記憶があります。
火の鳥★★  1回 4月4日   黎明編
手塚先生のライフワークとも言うべき長編だ。黎明編。最初は邪馬台国の卑弥呼とクマソの火の国の時代だ。火の国の夫婦の妻ヒナクが左足の化膿から敗血症寸前になっている。夫は火の山に住む火の鳥の生き血を飲むことで不老不死になるので、火の鳥を捕まえにいくが、焼け死んでしまった。そんな時にグズリという男が漂流する。薬師だというので、妻をみさせる、青カビを中心にした生薬を作り(手塚先生は大阪大学医学部ですから少し説得力ある設定になる)、回復させた。そして夫婦として、地域の仲間に認める。しかし、その夜グズリが手引きして、邪馬台国の猿田彦の軍勢がやって来る。火の国はあっという間に全滅だ。グズリとヒナクは逃げ延びるが火の鳥を見つけるが、崖から落ちてしまう。ヒナクの弟ナギは、グズリの行動に気づき、難を逃れるが、猿田彦に弓を放ち捕まってしまう。
映像がきれいだ。しかし手塚先生の絵柄そのものは古さを感じさせる。思えば自分が高校生1年の頃昭和42年にCOMという雑誌に載っていた。必死で読みふけっていた。最初の方は別冊で持っていた。壮大なドラマだが、40年近く前の漫画である。全編読むと大感動だが、地味な展開は耐えられるだろうか。自分は見続けていきます

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