2006年 4月 ドラマ                 マチベン       NHK    土   21時
スタッフ

■脚本・・・井上由美子

■演出・・ 笠浦友愛

■プロデ・・・佐野元彦

■主題歌・・・EXILE「永遠」


キャスト

天地涼子…江角マキコ
元検事のいわゆるヤメ検弁護士。
ある事件を契機に職務に疑問を感じ検事をやめ、本郷近くの商店街の元薬屋を間借りし、あえてマチベンとして再出発。依頼人のためとあれば、寝食を忘れてとことん弁護活動に励む。そして、意表をつく法廷戦術を駆使してマスコミを賑わせるが、そこにはある隠された理由が…。

神原啓吾…山本耕史
ハーバード大学ロースクール卒業。
元最高裁判事を祖父にもち、三代続く法曹家庭に育った超エリート。日本を代表する大弁護士事務所に勤務していたが、涼子との法廷での出会いが彼の人生を大きく変える。

後藤田薫…沢田研二
かつては大手弁護士事務所を経営し飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、詐欺事件に関与して懲戒処分を受ける。金にはうるさいが、クールで、常にマイペース。後藤田自身にそんな気はさらさらないが、彼の何気ない一言が、時に涼子の苦境を救う。

浦島たまを…中島知子
バツイチ&子持ちの、苦労人弁護士。大阪出身。

村山信介…小林隆
えびす堂法律事務所の事務員。

松尾一成…沢村一樹
エリート検事。

太田正孝…山本圭
日本有数の弁護士事務所、太田&スミス法律事務所の代表。

深川保…竜雷太
元宅配便運転手。3年前、検事時代の涼子が担当した四谷通り魔事件の殺人犯として無期懲役囚となっている。






ホームへ
 期待と最終評価



 公式HPから

江角マキコが約2年ぶりにドラマに復帰。
ある事件をきっかけに検事を辞め、市井の人々のために奔走する弁護士、
通称「マチベン」になった主人公を演じる。
検事時代の同僚やエリート弁護士を相手に、さまざまな案件を解決する
一方で、検事時代にえん罪の疑いを持ちながら有罪判決が下された
事件の真相を追う。。



 あらすじとコメント

マチベン★★★★★  4回 平成18年4月29日放送

「安楽死を裁けますか?」

全てが美しい、省略の素晴らしさだ
審尋の言葉の一つ一つが、完璧だ
人の思いやりに、泣かされました・・
ドラマとしては完璧だ。

新田と後藤田の不思議な関係・・・
序盤は、それを示しながら・・
最後は男同士の、嫌って怒りながら
好きな関係を見せてくれた、凄かった
裁判は天地から後藤田にバトンが渡された
沢田さん、落ち着いて説得力のある演技でした
江角さんの尖った切れはなかったけど・・

新田の訴える、その裏の真実は何か?
中盤からは推理ドラマのように、興味をひかれた。
新田と亀井の関係が大きくなってきた。
そして、最後に亀井の見事なセリフで明かされた。
亀井と新田の、入院生活の素敵な様子が推測できた。

ただ、ぶちこわしですが、唯一文句があるとすれば、
何で裁判にしないといけないのだ。
個人的な気持ちの整理を、裁判で語らないといけないのか・・
新田の死を迎えた時の、心の人生の喜びと後悔を、
誰かが救うことは出来なかったのだろうか?
医療の場で、何かできることはなかったのだろうか?
主治医は、前例がないし、絶対許されないとしかいえない。
でも、次に死にたいのか、何故、そう思うのか?
人格を喪失する恐怖? 何故、そう思うのか?
「何故」を繰り返せば、真実にぶち当たるが、頓挫するかだ、爆。

なんでも裁判の時代、そういう時代なのだろうか・・・

(あらすじ) 最初に娘から電話があって、省略しました、スマン

新田は、末期癌で余命半年だ、痛みはコントロールされている。
しかし、脳転移があるので、正気を失うかもしれない。

それで、最後まで自分でいたい、
死にたいから安楽死ではない。
生きたいから安楽死なんです

そう後藤田に頼んだ。
新田は昔架空請求で不正をした。その時、新田は
顧問弁護士の入れ知恵だと、言い逃れした。それで
後藤田は、立ち直るのに3年かかったのだ。
だから、今回は天地に任せた。
天地が面会する。

新田は、これまで、好きにやって来た。
金のために人も裏切った。
女も捨てた、結局、会社は潰れ、家族もなくした。
結婚もしてない、子供いない。
チワワの犬が養子に出した。笑うところです、笑い。
でも、本当に最低の自己中心男です。
だから、同情もクソもないキャラだが・・・
あまりに見事な生き方なので、尊敬されろのだ。
医者としたら、こんな患者は付き合いたくないよ。

えびす堂法律事務所では、

自殺に手を貸すことになる。神原。
病気で戦っている人は怒る。浦尾。
日本の裁判になっていない。
これは断ってください。後藤田。
私の依頼人です。天地。
仮処分の申請をかく。人の命を止める裁判だ。
普通の裁判なら、半年かかり、新田はこの世にいないかも・・

相手の病院側の弁護士は太田弁護士で、板谷さんも燃えている。
来た神原に太田は、気をつけないといけないと注意する。
神原、天地と一緒だと、見たことのない景色が見える。

ラウンド法廷だ。審尋(非公開)で行われる。

部屋には、シャウカステンにCTやMRIがある。
天地  人格喪失の前に、生命の終焉を願っている。
主治医 残念だ、一生懸命治療している。
天地、 脳で意識障害が起こる、せん妄、興奮・・
主治医、薬でコントロールできる。
太田  日本中に同じ患者がいる、今回認められたら・・
神原  新田さんの裁判です
太田  大局的に・・
新田  冷静にいたいから安楽死を・・・

そこで新田は倒れる。

天地 先生、救急車を・・・
太田 呼んでいいのですか、速やかな死を願っているのに

終わってから・・天地と神原は話す

神原 依頼人のためを考えると死なせる
天地 生きたいのよ・・なんで最後にこだわるのだろう
   誰を傷つけたくないの、本当は誰に言いたかったんだろう
   私たちに言ってないことがある

病室で看護師から説明を聞く。

天地 献身的看護で感心している
亀井 家族のいない悲しさわかる、私も母を亡くした
   病気と頑張っている、泣き言も・・
天地 新田さんの弁護士です
亀井 一度だけ、自殺を企てた、私が止めた
   気持ちを考えると辛かった
天地 法廷で話してください
亀井 考えさせてください

新田 彼女に迷惑をかけるなら、何のために裁判したか
   分からない
天地 何のためですが、あの看護師に関わることですか
   手を握ったとき、誰かいると思った、それは・・・
新田 墓場まで持って行くつもりだったのに
新田 後藤田に聞いてください

後藤田は、新田が昔付き合っていた女性の子供です
認知も拒否して、戸籍上は他人です、父親と名乗らない条件で

天地  偶然じゃない、死期が近づいて
後藤田 捨てた子が立派な看護師になった、変わった
天地  名乗る気はない、だから安楽死を
     すがりついて名乗りかもしれない
神原  だから最後まで自分でいなくてはいけない

亀井が来て、役に立てない病院側の証人としてでる
安楽死には賛成できない、自身の考えです
天地は後藤田に、先生がやるべきです、新田さんの最後の
思いをやれるのは先生しかない

2回目の審尋です。後藤田がいます。

後藤田 やっかいだ、役立つか? 全力をつくす
新田  役立たない
亀井  チームで患者に当たっている、新田さんは
     辛いと思うが、命を絶ちきることは認められない
     一人の人間として、一日でも長く生きて欲しいと思う
後藤田 数多くの患者を看取ってきた、一番大切な物は
亀井  心のささえになることです
後藤田 家族はいません、支えを確認できません
     それでも、一日でも長くと、一人の人間としてとは
     どういうことですか
亀井  患者を見送ることは仕事と見送れない
     新田さんもお父さんと思って見送りたい
後藤田 実の父親のようにですか
亀井  病気に絶望せずに最後に時間を預けてほしい

後藤田 申立人の考えを聞きたい

後藤田 亀井さんの話をききました、実の父親として見送りたい
新田  亀井さんを傷つけるようなことをいうかもしれません
後藤田 自殺を試みたそうですね    
新田  はい

亀井 残りの日数で決まるわけでない、一緒に頑張りましょう

新田 正直嬉しかった、できれば幸せな気持ちを思いだし、
    死にたいと、最後まで自分でいたいのです
後藤田 患者の死が安らかであるには支えが・・幸せな思いが
    支えです、人格権を認めて欲しい、死を望んでいない
    最後に生きることを望んでいるのです、終わります

終わって帰りに新田は亀井に挨拶する。

亀井 私、知ってました、私のお父さんだと、母から
   名前を聞いていた、訳あって結婚できないが、
   優しく面白く、母の言うとおりでした、
   裁判は分からないが、私は最後までそばにいます

亀井は新田の車イスを押す
却下だった 一行書かれていた

屋上で、後藤田 お役に立ちませんでした
   
新田 いいわけするな
後藤田 一石投じた
新田 一石よりも、言っていいか、もっと生きたい
    あと3年、1年でもいいから生きたい
後藤田 生きて欲しいよ、やっと会えたんだ
新田 謝らないといけないんだが、人間はごめんと言って
    死ぬ奴と、ありがとうと言って死ぬ奴がいる
    俺はありがとうと言って死にたい
後藤田−自己中心で 新田−ありがとう 後藤田−最低だ  
新田−ありがとう 
否定しながら、肯定する描き方は凄い、大泣きだ

3日後、新田は亡くなった、亀井は担当看護師として立ち会った。
新田は最後まで自分でありつづける姿をみて、深川さんも
自分のための人生を生きて欲しい、戦いをはじめます

いよいよ、天地の深川の冤罪を戦うことになる

(ゲスト)
新田昇一…岸部一徳
亀井雅美…原田夏希


マチベン★★★★★☆  3話   平成18年4月22日放送

凄かった〜〜やはり、若村さんが登場するとしまっている。
江角さんとの対決になると、芝居冥利につきる。面会室での
演技を本当に楽しみました。二人ともノーメイクに近い顔で
ぶつかり合った。女優生命の危機かと思いましたが・・・
江角さんは今日は綺麗でした。若村さんも、素顔は綺麗なのですが、
これまで化粧した究極の女優顔だったので、素顔にプチ感動でした。

事件は従業員を保険金目当てに殺害した。そして、発覚を恐れて
共犯で愛人関係だった男を殺したのだ。世間的には3人の男を殺した
極道非道の女だ。死刑は当然で、3回死刑にすべきだ〜〜と
声が上がるだろう。しかし、真相は心中を迫られ、思わす刺した。
その時に、もはや、生きる辛さから逃げたのだ。
最後に、見事に二人分の罪を償うと決意したのだ・・パチパチ。

前クールの「繋がれた明日」でも、犯人の立場からの
問題提起だったが、これは弁護士からの問題提起だ。
単に被害者からの厳罰主義の報復は分かりやすく、
今の世の中の主流だけど、それだけでいいのだろうか。
死には死を・・・それなら裁判はいらないな〜〜
難しい問題だ・・・・

また、裁判の姿も考えさせられた。
裁判は決して、弁護士と被告は仲良しでも、親子でもない。
ナアナアの田舎芝居ばかりでない、一回だけの真剣勝負もある。
他人であって、様々の利害や思惑や感情も交錯しているのだ。
だから、検察と戦う前に、弁護士は被告と戦う必要があるのだ。
土スタで江角さんが出演し、裁判でも演技が必要なのだと言った。
なるほどです。作戦を考え、事件で心を閉ざしている被告の
信頼を勝ち取ることから始めるのだ。
江角さんと若村さんの女優として、役でも真剣勝負でした。

しかも伏線が見事に張られているような・・
死刑にすることで検察や裁判長は苦しむというのは
深川のことと絡んでいる。
そして、3つ目の理由を言わないのは、
最後に髪を切ってだもの、個人的な理由ですね、笑い。

とにかく、弁護士ものが多い今クールで、最高の出来でした。
★5つ半にしました、爆。 

(事件のはじまり・・)

連続保険金殺人の容疑者・元美容師の愛川サチ(若村麻由美)に
判決理由を先に述べる。サチ「死刑ってことですか、
先に言ってください」。死刑判決がでた。
えびす堂でも、皆死刑かと注目している。
愛人で美容室の経営者・鶴田祐輔と共謀して
二人の従業員を保険金目当てに殺害、さらに事件の発覚を
恐れて鶴田をも殺してしまったという容疑だ。
ワイドショーのカメラが裁判所に詰めかけている。
サチは裁判で悪態をつく、弁護士を何度も変えるなどの奇行が
話題となり、希代の悪女としてワイドショーを賑わせていた。
天地涼子(江角マキコ)は、帰ってワイドショーに食いつく。
弁護士は解任されたと答えている。天地は、このサチの弁護に
自ら名乗りをあげた。この弁護士は神原の前の事務所の弁護士だった。
早速、神原は決まり悪そうに行くが、前の弁護士はサチの
一流女流弁護士に依頼があったのだ。取り次ぎを天地がもとめる。
弁護士「サチは誰も信用しない、サチは控訴しない、功名心でできる
ほど甘い人ではない」。

初対面の天地にサチは、「普通ね、前の人はおしゃれでコロンつけて、
嫌で解任した」。回想シーンで、
天地「あなたは、有名美容師チェーン店
で働いた。そのうち経営者の鶴田さんと不倫関係で店長になった。
しかし店が経営不振になり、店と愛人の立場を守るため、
保険金目当てで、従業員を殺した。保険会社の追求で
自首しようとした鶴田さんを殺した」。
サチはもう控訴しないと答える。
天地「罪を償いしかないならいいが、投げやりなら考え直せ、
あなたが死刑になれば、何の関係もない人が、望まないのに殺すことに
なる」。
サチ「はじめてよ、どこの? 何で弁護したいの? 本音で」。
天地「理由は3つ、弁護士として名前を売りたい、
3人の弁護士を解任した理由を知りたい、3つめは言いたくない、
個人的理由です」。
サチ「気に入った、言いたくないことあって当然だ」。
その代わり条件で、一枚の絵を美容院から取り戻してきて欲しいと頼む。
そのウィリアムス・ヘレスの絵とは愛人の鶴田がサチに買ってくれた
ものだという。福澤さんの絵(1万円札)にしか興味がない後藤田が、
最近人気がでたが、100万ほどだと言う。それほどの高値ではない。
預かってもらえばいいのだ。その真意が分からないまま、
鶴田の本妻・聡美(伊藤かずえ)が経営している美容室を訪ねる。

聡美は「主人のものだ、渡せない、死刑囚の味方するの、
警察呼んで・・」。神原と天地はサチに事情を話す。
神原「画廊なら知っているかも・・」。サチ「画廊には一緒にいった」。
サチ「彼は真剣に愛していた、私も彼以上に・・」。回想シーンで、
サチはもつれて刺した。サチ「仕方なかったのよ・・・」。
天地「1審と違う」。神原「フイを突いて刺したのと、
もみ合ったのは違う、傷害致死にさがるかも・・」。天地「控訴
しましょう」。サチ「長いし、言葉も分からない、どちらにしても
死刑でいいわ」。神原「死んだ人に対する・・」と怒る。
天地「控訴期限まで1週間しかない」。サチ「絵を頼んだだけ」。
天地「絵は取り返す、期限まで取り返せたら、控訴を考えて」。
帰り道で、天地「絵は彼女の行きたいという、気持ちだと思う」。
しかし、ワイドショーでサチが絵を取り戻すことが話題になる。
世間からは大顰蹙で嫌がらせの電話やFAXがえびす堂に鳴り続ける。
後藤田は電話を取って、「名を名乗れ」と怒り、電話線を切ってしまう。
天地が帰ってきて、FAXの山を見る。

天地は画廊を訪ねる。店主は仲むつまじいと、よく覚えていた。
その答えをボイスレコーダーで聞かせる。
天地は保険金はご主人が主犯です。それで聡美は「くれてやる、
顔出さないで・・・」。
花瓶で絵をたたき割る。
天地はやっとの思いで絵を取り返した。
えびす堂で絵を見ている。
後藤田「いい絵だ、飾ろう」。
持ち上げたら封書が出た、鑑定書ではなく、鶴田の遺書だった。

天地は読み出した。サチに取り戻したと報告する。
サチ「預かり料を払う、死刑になったら棺桶にいれてね」。
天地は遺書を見せて「これも一緒ですか? 絵の裏に隠してあった、
あなたが隠したんだ、読みましょう、聡美へ、勝手なことをして
勝手に死んでいくことを許してくれ・・・」。

面会室でサチ「私が死刑でいいのだから、これでいいじゃないか、
私が自分のハサミで殺した、生きていたくない、さっさと死にたいの」。
天地「裁判を自殺に利用するんですか、裁判官が死刑判決を出すとき
どれだけ悩むか知っている? 検察も弁護士も被害者も遺族も
どれだけ苦しむか、考えたことあるか?
 あなたは嘘をついている
私は控訴します、いやなら、自分の意思で取り下げられる、
でも私は取り下げないと思う、これまでの弁護士に絵のことを
離してない、私にだけ話した」。サチ「うぬぼれないで、分かった
裁判受けるは、お手並み拝見するわ、あなたを本当に信頼して
いるか、法廷で、皆の前で確かめればいいわ」。

(裁判で・・)

絵画を取り戻して、控訴にこぎつけた。自分で書類を届ける。
そして控訴審だ、ワイドショーも駆けつけている。
太田弁護士も傍聴している。
天地は無罪を主張する。裁判長は無罪の趣旨が分からないと発言する。
簡潔に被告人質問を願います。
天地「愛川さん、よく法廷にきてくれましたね、本当の事を
話してくれると信じています、1審で鶴田殺害したと認めている
、しかし、私は鶴田さんは自殺するつもりだった、あなたを
道連れにして、しかし、死なずに生き残り、聡美さんに
殺したと思われた」。検察「憶測です」。天地「ここに
鶴田さんの遺書があります、自殺しようとしたことが明確に
書かれている」。動揺する法廷。検察「作り物でしょう、
証拠申請されてない書状で立証できません」。裁判長
「立証したい書状があるのなら、手続きを経ないといけません」。
天地「申請しません、遺書には被告人には辛いことが書かれているから」。
裁判長「何故持ち出すの」。天地「申請しないことを知らせたいからです、
被告人は誰も信じていない、弁護士を替えたのも、私も信頼してない、
しかし、私が信頼を得ないといけません、よって、被告人が公開を
望まない書類を証拠申請しないことを誓う必要がある」。

神原「この遺書は遺族に返還します」。動揺する聡美。
天地「もう一度、質問します、鶴田さんを殺害したのは事実ですか?
あなたが事実を話してくれたら、私は全力を尽くします、決して
裏切りません」。裁判長「黙秘するのですか?」。天地「もう少し
待ってください」。サチ「わたしは・・あのひと・・しんでくれって
いいました・・・」。天地「詳しく」。サチ「遺書を読んで貰えば
分かります」。裁判長「証拠として、提出してよいということですか」。
サチ「ハイ」。

(真相は・・)  真相の再現シーンだ。

サチは愛し合っていた美容室経営者と共謀して、
保険金目当てに授業員を殺した、主に経営者鶴田が主犯だった。
しかし、保険会社の追求は迫り、真実がばれる時に、鶴田は
聡美や子供を守るために死を選び、サチも連れていく、と心中を迫る。
サチは死ぬよりも自首を勧める。鶴田は聞かないで、サチの首を絞める。
逃げようとしたサチは、思わずハサミで鶴田の心臓を突いて死なせる。
鶴田の胸ポケットから遺書が出てきた。そこには、本気でサチを
愛していたわけではない。愚かにも彼女に手伝わせて・・・

無理に愛川を連れて行くことで、君と子供達を守りたい、
これだけは信じてくれ、本当に愛してたのは、聡美と子供だけだ。
サチはその遺書を二人が思いを込めて買った絵画に隠したのだ。
サチ「裏切られた女として生きるより、死んだ方がましだった、
嘘をついてごめんなさい」と泣く。

(その後は・・)

鶴田には正当防衛が認められ、
懲役20年だった、
控訴はしないで、サチはあの人の分も
罪を償うつもりだ。さち「死ぬしかない、憎まれ、恨まれて、
死ぬしかないと思っていた、それは卑怯だ、本当は生きていかないと
いけない、つらくても、生きて・・自分の出来ることをやっていく
しかない」。
そんなサチに、天地は20年後に
髪を切ってくれと頼む。多分、これが天地が引き受けた
3番目の理由でしょう。個人的な理由ですから・・・

深川の事件は、5、6話で大きく語られることになるそうだ。
今回は面会した。最初で最後の逢瀬だというが、
深川は、あの事件のことは話しません。もう裁判も、
罪も確定して終わったと言う。去る深川に、天地「何も
終わっていません・・・」。

裁判長、姿晴香さん。鶴田の本妻・聡美、伊藤かずえさん
解任された弁護士 板谷由夏さん
画廊店主 蛭子能収さん
鶴田、宅間孝行さん


マチベン★★★☆   2話 「依頼人を裏切れますか?」

−−負けるが勝ちって言葉もある−−

冴えない鈴木先生は恐竜の化石を発見したのが自慢だ。
しかし、それから躓いたのか妻と離婚寸前だ・・・
最初にバッグが落ちてきて、拾い一気に事件らしくなる。
序盤の展開は見事ですね〜〜そして鈴木先生が逮捕、
容疑者として実名報道になり解雇通知書を渡される。

松尾検事のおかげでしょうか、釈放された。
そこらの事情はハッキリしなかった。マスコミの
対応も描かれていなかった。そこらも不思議だった。
鈴木先生は天地に勧められて、解雇撤回のための裁判を起こす。
そこでは鈴木先生は生徒の谷村の秘密を話すと思った。

そこで、負けるが勝ちだ。真実を述べなくても、
アリバイを証明できる事実が合ったことを証明したのだ。
ところが最後に意外にも先生は別の隠していた秘密ををのべるのだ。
先生の人間性をアピールし、嘘つきでないことを証明するのだ。
それは、新しい手でした。絶対谷村の秘密を話すと思った。
鈴木先生は最後まで生徒を守った。アリバイがあるのだと匂わせて・・
それで復職した。守ったことが賞賛されるシーンはなかった。
短い時間で、全てを描くために省略も必要になる。
良質の省略か、分かりにくいが、話的には見事でした。

思うと不思議な裁判だった。アリバイの内容を話さなくても
アリバイがあったことを証明すればいい。しかし、
負けたのだから、裁判費用は鈴木先生が払うのでしょうか。
細部だが疑問に思ってきた。離婚も必要ないように思ったが・・

大倉さんが、本当にこんな人いると思わせる演技でした。
内罰的自己処罰的破滅型の人間でした。奥貫さんは、ちょこと
登場でした。神原と天地のコンビも面白くなりました。
江角さんは、今回もひどい顔でした。「笑っていいとも」には
綺麗な顔でした。かみさんはノーメイクで出ていると言う。
それは本当のようだ・・・不思議なドラマだな〜〜
後藤田さんのセリフが不思議と全てをまとめている、爆。
 

(あらすじ)

鈴木博史(大倉孝二)との離婚調停中に、夫が失踪したと妻(奥貫薫)が
えびす堂法律事務所にに報告に来る。天地が携帯してつながったら、
何と刑事が出た。強盗、殺人を扱う捜査一課で、重要参考人だった。
鈴木の離婚担当の浦島は驚き、妻は「夫はそんな大それた事はできない、
先生がクビになっては、離婚もできない、主人をお願いします」と言う。
法律事務所では刑事担当ということで、天地と神原がコンビで行く。
神原はちょっと立ち寄ったところを天地に強引に引き込まれただけだが・・

鈴木の事件は誘拐で、被害者は見つかってない。天地が面談すると、
鈴木は誘拐とのかかわりは否定、高尾川で化石を探していたら、
橋の上から、金の入ったバッグが落ちて拾った。歩くと刑事たちに
乱暴に取り押さえられたのだ。
天地が誘拐当日のアリバイを聞くと、
鈴木は学校で化石の標本を作ってた。誰もあってないし、出
会った人も覚えてない、と口を濁す。警察の調べでは、当日鈴木はサラ金で
26万借りているのだ。天地は鈴木を信じると言う。早速天地は学校に
行くが、校長は鈴木に直ぐに辞表を出すように言う。鈴木は教師不適格で、
授業も化石の話ばかりしていた。しかも、当校は警備員がいて、
誰も学校に来ていない。

鈴木を誘拐犯ではと疑う神原と、潔白を信じる涼子は、激しく対立する。
天地が中学校にいると、被害者の子供は解放されて、鈴木が容疑者として
実名放送される。天地はその時、不安な顔の教え子の谷村茉衣(悠城早矢)
を見つける。会って天地は鈴木先生はやってないと言っている。おびえた顔の
谷村「知らない、私に関係ない」と逃げ出す。逃げるので天地は追いかける。
追いついて聞く。天地「むきになってしまうの、鈴木先生が犯人だと思う?」。
谷村「知らない、鈴木先生に聞いて」。

警察で鈴木の聴取は続く。その間に被害者の女の子に面通した。
子供「分からない・・似ている」と誘導されたように答える。神原は帰った。
テレビのワイドショーでは、鈴木が誘拐犯扱いになっている。帰った神原に、
後藤田「やってない罪で、ひどい目に遭うことを知っている」。
天地は冤罪の怖さを知っていてムキになっているのだ。警察は子供の
証言で、実名を公表したのだ。天地「単独で面通ししたのではないでしょうね」。
警察に抗議した。それを見て、神原「投げ出すのは、僕の誇りが許さない、
すみません」と謝った。天地は担当の松尾検事に相談に行く。天地「釈放して
ください、公務執行妨害なのに誘拐犯扱い、元同僚に冷たいんじゃない・・・
元婚約者として考えて、誘拐なので無実の罪で無期懲役を食らうかもしれない」。
神原「最高裁、広島高裁でも、単独面通しを否定している」と判例から責める。
松尾「慎重に考慮する、終わった事件にこだわったら、先に進めない」。
面会室で、鈴木「もう駄目だ、罰があたった、何も信じてくれない」。
天地「嘘をいっているからだ、谷村さんに会った、鈴木先生に聞いてくれ、
何を聞いてくれと言っているの? あなたの弁護士で、あなたを守るために
座っている」。鈴木「絶対言わないと約束してください、土曜の午後、
谷村と一緒だった、原宿で・・」。神原「誘拐で、有罪なら無期懲役になる」。
天地「最初から犯人ではないと、奥さんが言った、最低だけど、人を傷つけない、
あなたが誘拐犯なら、あそこを身代金の受け渡し場所にしない」。
鈴木「警察に黙ってくれますか、約束してくれますか?」神原「はい」。
鈴木「谷村は万引きをした、親にも学校にも知られたくない、26万は
そのために遣った、谷村は学校から追い出される、疑いが晴れなくても、
仕方ない、谷村を裏切れない」。


事務所で、後藤田「人には理解しにくいタイプですね」。天地はカメラを
用意する。天地は谷村の事を警察にばらすつもりだ。天地「しかたない」。
神原「依頼者を裏切ることになる」。後藤田「教師には生徒の秘密を守る
義務がある」。天地「何もかもなくする」。神原「生徒との信頼を
なくしたくないから・・・」。中学の先生が顧問弁護士と一緒に法律事務所にくる。
解雇通知書を渡してくれと言う。普段の授業も独断だと言われてきた。
天地「まだ、容疑者なのに、独断で切るのですか」と講義する。
天地は鈴木の化石発見の記事を見る。

鈴木は拘置所でいる。
回想シーン。鈴木「学校には黙っている、万引きした品物を
持ってなさい、それを見る度今日のことを思い出しなさい、そして、
2度としないと・・・先生も誰にも喋らないと約束するから」。
その頃谷村は夜の
公園で一人ブランコでいる。突然、鈴木は釈放される。天地と神原が迎える。
天地は解雇通知書をあずかったと渡す。鈴木は妻に会いたいと希望する。
法律事務所で、鈴木は離婚届に署名して判を押す。区役所は妻に任せると言う。
鈴木「家内に迷惑かけた、職もない、仕方ない、不徳のいたすところだ」。
天地「最低、不徳のいたすところ、それで終わりにするの、谷村さんは
ずっと苦しむ、上司として無責任だ」。妻「いい教師だ、必死で生徒に教えてた」。
天地「奥さんも、こう言っている、諦めて良いのですか、どうしたいのですか」。
鈴木「それはやめたくない」。天地「だったら、学校に取り消しを訴えましょう、
あなたの一生のことです、谷村さんにとっても・・法廷で本当の気持ちを
言ってください」。裁判資料を探す。それを見て、
後藤田「あの先生は喋らない、
無意味な裁判になる、しかし、負けるが勝ちって言葉もある」。


裁判当日、鈴木の解雇無効の裁判が開かれたのだ。天地「解雇通知書です、
受け取ってどう思いましたか?」。鈴木「仕方ないと」。天地「あなたは
起訴されず、釈放された」。鈴木「名前が出て迷惑をかけた、私は誘拐は
知りません」。天地「あなたの犯行でないことを証明出来ますか、誘拐の時刻、
何をしてましたか?」。鈴木「思い出しません」。
天地「接見室で、ある人に
会ったと話しましたね、思い出しましたね、どうしても何故、一緒にいたか
言えないと・・・」。鈴木「やめてくれ」。
裁判長「冷静に答えてください」。
鈴木「思い出せません」。谷村「先生、もういいよ」。裁判長が制止する。
天地「あなたが学校を解雇されたのは、誘拐犯と誤解されたからです、
それでも思い出せませんか?」。
鈴木「思い出せません、僕が黙っているのは、
自分のためです、僕はかって、大きな嘘をつきました、8年前高尾川で
恐竜の化石を発見したことになっているが、河原で村のおじさんに貰ったのだ、
研究者や新聞で騒がれ、本当の事が言えなくなりました、そのおじいさんは
亡くなった、僕は嘘つきです、だから、もう誰も裏切りたくありません」。
天地「つまり、裁判に負けても、アリバイは思い出せないと言うことですか、
分かりました、質問はこれで終わりにします、
傍聴席にあなたの潔白を
信じている生徒がいる、最後に声をかけてください、それを訴えたくて裁判を
起こしたはずです」。鈴木は傍聴席の生徒に向かって「すまない、いつか、
本当に自分の力で見つけた化石で授業をしたかった、自然って凄い、
この世界は凄いと、皆に教えられると思ったのに、ごめん、ごめんな」と泣く。

学校は解雇を撤回した。鈴木は最後まで生徒の万引きは語らなかった。そして、
鈴木の授業は、やはり化石の話だった。その後、誘拐事件は、父親の狂言だった。
新聞に大きく出たのだ。神原は天地について勉強したいと希望しだす。。
後藤田「醜い嘘もあれば、美しい嘘もある」。
天地「私は真実は美しいと思っています」。
深川に面会に行ったが、今回は会って貰えた。天地「やっとお会いできた」。
堀川「これが正真正銘、最後の逢瀬ですよ」。

高校教師鈴木博史(大倉孝二)、妻(奥貫薫)
校長(木野花)、教え子の谷村茉衣(悠城早矢)



マチベン★★★☆  1話 「法廷は涙にめざめる」

先週までの繋がれた明日が余りに重かったので、
今回の、マチベンは同じ少年犯罪でも、苦しまなくても良かった。
あの少年は馬鹿たれ〜〜で描かれていたので、
不謹慎だけど、最後は見てすっきりした。
しかも、衝動的で、法廷であっさり馬脚を現したのでほっとした。
これが巧妙な訳分からない少年だったら、どうしよもない。
最近、弁護士には失望しているので、こんな格好いい
弁護士だったら嬉しいよ。
しかし、少年審判は被害者の遺族に顔も会わせないのか?
それは民事裁判を起こしたくなるな〜〜
実際、自分の身内が少年に殺されて、少年の顔も見られず、
保護観察処分で闇に葬られたら怒るよ。
だから、この裁判は妥当だった・・・

しかし、落書きで×が出たときはアンフェアのぱくりか? 笑い。
1回で解決だから、簡単に結論が出るパターンだ。
「借金まみれのくせに・・」で、全てを知るなんて、弁護士は
みな凄いひねくれた心理学者なんだ。驚いた。

脚本は「白い巨塔」の井上由美子さんです。そこで、
弁護士さんとか知り合って勉強したのでしょうか?
もちろん、裁判の助言と指導した人の名前も挙がっていた。
それだけ、しっかり描いているのだろう・・・

役者さんは、江角さんは、ぴったりです。
多分当て書きかもしれない。江角さんを決めてから脚本を
書いたのだろう? それくらい、ショムニや、マルサと
同じキャラです。これなら安心して見ていられる。
ただ、お肌が荒れていました。化粧も薄かったし、
少し汚くしていたのでしょうか、場末の弁護士だから・・?

他は、沢田研二さん、小林隆さん、山本圭さん、沢村一樹さんは、
そつなく演じていました。山本耕史さんは、ちょっと
やり手には若すぎないか・・・同じ山本圭さんの
事務所を出て、えびす堂法律事務所に入るのか?
中島知子さん、好きなタレントさんですが、
強烈すぎる、中島知子だ〜〜と分かってしまう。
そこが残念だ。
囚人役は竜雷太は人目では分からなかった。セリフも
なかった。このネタが最後まで引っ張られるのでしょう。
そして、最初に涼子の判決のネタはどうなるのだろうか? 


(適当なあらすじ)

少し古めの法廷だ。被告は天地涼子弁護士だ。罪状は殺人未遂だ。被告は何も言いたくない。弁護人は無罪を主張。
涼子は手紙を書く。−−皆が避ける仕事だが、私は最後の弁護人になる、理由はあなた以外知らない−−。
火事現場で、少女は3階で煙に巻かれた。改装中のビル現場だった。少女の傘が残った。犯人は未成年で、人ひとり死なせたにもかかわらず、刑務所にも少年院にも入らず、顔を見ることも許されない。少女の母の河瀬みゆき(松田美由紀)は民事で戦いたい。犯人はゆかりを知って殺そうとした、警察も裁判所も騙されている。そう涼子に言うのだった。
涼子はえびす堂法律事務所で、仲間と町の弁護士をしている。同僚の浦島たまを(中島知子)は少年審判はやり直さないんもで、無駄だ、と言う。しかし涼子は不自然だ、放火するなら、必ず誰もいないか見るはずだ、と主張する。
訴訟の相手は総合病院の御曹司で19歳の進藤和彦(松山ケンイチ)、ビルに放火した犯人である。進藤の弁護を担当する神原啓吾(山本耕史)は、祖父が元最高裁判事という法曹界のサラブレッドだ。その進藤の元に訴状が出てきた。賠償金は7000万円だった。父親は大病院なので、示談金をせしめるはずだ。しかも、相手はマチベンだ。依頼人を待つマチベン、着手金なしで仕事していると、太田正孝弁護士は話す。そして、天地涼子は独特の戦い方で、気をつけなさい、と神原に助言する。
神原啓吾は涼子の事務所に行く。そこは前は薬局だったのだ、個性的で味わいのある名前だ。神原啓吾は訴えを取り下げることを提案した。金銭を支払う必要がないが、慰謝料を出す、いいががりみたいだ。
神原「1%しか勝ち目ないのに・・」。涼子「1%でもあれば戦うのが弁護士だ、無駄な裁判か法廷で・・・」。神原は最高裁判事の子だ、後藤田の懲戒処分を出した判事だ。
涼子は布にタバコを置いてみる。進藤和彦は参考書を破ってイライラしている。裁判の日、母は遺影をもってくるが、決まりで見せられないのだ。裁判が始まって、初めて進藤和彦の顔を見ることができた。母はメモを書きたいので涼子に万年筆を借りる。尋問が始まる。涼子「ゴミを燃やそうとした。ゆりかさんが亡くなったのは知っていますか?」。進藤「あんなところにいるとは・・・」。涼子「真実を述べていますか? 今何時ですか? 時計をみてください、よく見えますね、目に入らない、放火の時は必死で見るはずです、タバコとライターです、やってみてください、タバコはお尻のポケット、右手で取り出して、右手で火をつけた、被告はライターで日をつけた、15秒かかる、当時は2度、湿っていた、ぱっと燃えたのはおかしいです」。進藤「見なかったのは本当だ」。
母がペンを持ち、進藤に襲いかかる「本当の事をいいなさい」。進藤「借金まみれが・・」。このことはマスコミにも法廷侮辱と大きく扱われた。
涼子は検察の松尾一成に、起訴は勘弁してくれと電話で頼む。松尾一成「お前が検察のいる時に聞き入れたか、俺は検察を去る気はない」と断る。母は拘留され、涼子が面会に行く。
涼子「早く気づくべきでした、あなたがカッーして・・・でも、本当は違う、最初から被告を襲うつもりだ、復讐するつもりで裁判をおこした、未成年の被告に会えるから」。母「みな、勝手に許して、隠した、あんたも、先生、私の気持ちわかりっこない」。涼子「復讐しても救われない、それに・・」。母「亡くなった娘さんも喜ばない、きれい事いってんじゃない、17歳で死んだのよ、誰も罰を与えないなら、私がやるしかない、法律の方がおかしい、訴訟は取り下げて、あんたの顔も見たくない」。
涼子はえびす堂で天秤をみる。神原は進藤に「どうして借金があるのを知っていたか? マスコミで報じられたのは法廷のあとだ、君はゆかりさんと会っている?」。進藤「僕が言ったことは記録に残っていますか?」。神原は進藤はゆりかを知っていたと知った。太田は金で解決する良い機会だ、と助言する。涼子は、「裁判をどうするか?」。後藤田「自分の万年筆が凶器になった、うかつとしかいえない」。涼子は下げないと決断する。後藤田「裁判を続けば分かるか、負ければ傷つく」、涼子「法廷を利用しても、犯人に刃をむけた、彼女の弁護士として、復讐以外の方法があることを伝えないと、一緒に傷ついても」。後藤田「どんな事をしても勝つんだな、プロは・・・」。
涼子「どうして、人気ない非常階段にいたか?」。現場には×××。そこに神原も現場を見に来た。涼子「あなたも確かめに来た? 私は真実を知りたい、オタクも同じじゃないかな」。神原「ちょうど良かった、示談の提案です」。涼子「示談に応じない、金のために訴訟を起こしたのではない、何故借金があることを教えた、どうして知っていた?」。神原「答える必要ない」。涼子「次回の法廷で」。帰る店の看板に×××があった。そして次々と見つかる。
母は罰金で済んで釈放された。涼子が迎えに来た。涼子「あれで気が済んだのか?」。母「関係ない」。涼子「関係ある、私は娘を亡くしたことも、子供を産んだことはない、本当のあなたの悲しみは分からない、でも、最後まで付き合いたい」。
裁判が行われる。神原「原告の退廷を願いたい」。涼子「お断りします、原告も反省している、原告なしに、真実を語れない、ゆかりさんはどんな人か知らない、顔も声も聞いたことがない、何故おかあさんに借金があることを知っていたのですか? おかしくないですか、誰に聞いたのですか、本人から聞いたのではないか?」。神原「通常の心理状態でない」。裁判長「発言したのですか」。涼子「何故放火したのか?」。進藤「何となく・・・滑り止めが不合格だった、歩いていたら辿り着いて・・」。涼子「実況見分を見てください、壁の落書きです、ゆりかさんのおかあさんのスナックの看板です、同じ人の書いた落書きです、見覚えないですか、あなたの住宅、予備校の周囲に発見された、ゆかりさんの現場の×は3個です、あなたかゆりかさんに落書きをしているところを見られた、それでやめた」。神原「異議あり、推測に基づくものです」。涼子「このあとは原告本人にして貰います」。神原「暴力を振るっている」。
涼子「深く反省している、原告と被告が向き合うことでしか解決できない真実を明らかにしたい、被告人も真実に対して真摯に望むと信じています、お願いします」。裁判長「被告側、認めますか」。神原は一瞬とまどうが、認める。
母も戸惑っていた。涼子「自分の言葉で・・」と助言する。母「あなたは・・・」。胸が苦しく話せない。母「本当のことをいって、私、ゆかりと喧嘩したままだ・・」。回想シーンで、ゆかりは店に傘を持ってきたのだ。しかし、母は迷惑そうに答え、そこに酔った客が母と絡んでいる。ゆかり「おかあさん大嫌い、厚化粧・・」。法廷で母「あれきりだ、本当の事を知りたい」。進藤「うるさい、余計なことを言うからだ」。回想シーンで、
ゆかり「やめなさい、私のおかあさんの店にも落書きした、借金してやっと店だした、もうやめてよ」。進藤は突き倒した。ゆかり「ひどい、警察に言うよ」。そこで進藤は燃やして、その中にスプレー缶を入れた。
進藤「殺すつもりはなかった」。母「ゆかりも死ぬつもりはなかった」。神原「自分のやったことを受け容れるんだ」。進藤「あ〜〜ぁ〜〜」と泣き伏す。母も泣き出した。それを涼子は支える。法律事務所では、新聞を買って読む。法廷ジャックが真実を勝ち取る、と書いてあった。裁判では、賠償金を取った、それが幸せか分からない。
ゆかりの殺害現場で、神原と涼子は花をもって会う。神原「あなたが泣くなんて」。涼子「法廷戦術よ」。神原「太田先生のところをやめた」。涼子「こない、マチベンで修行すると、おんなの涙が真実かわかるよ」。

(ゲスト)

河瀬みゆき…松田美由紀
進藤和彦…松山ケンイチ
河瀬ゆかり…岩田さゆり


ホームへ

ホームへ
ホームへ