2006年 1月 ドラマ                 新       テ    木   時
スタッフ

■脚本・・・

■プロデ・・・


■主題歌・・・
キャスト






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 期待と最終評価

前。

 公式HPから




 あらすじとコメント

繋がれた明日★★★★★  4話  遅れました

解決はあったのだろうか? どんな結末が解決なのか?

最後の隆太の清々しい顔を見て、解決はあったと納得した。
それには、隆太は星野に刺されても自分の罪とした。
そして、刑務所に入って、仮釈放でなく、刑期を全うして
出てきたのだ。その時には、家族、保護司、友達、会社の
皆が迎えに来ていた。ベタだけど、泣けました。
重く暗いドラマを最後まで見て良かったと思いました。

三上の母が、殺人犯のビラを作っていた。
自分の息子の過ちを全く認めず、被害者はさらし者で
人権がないと叫ぶ。最後のセリフは、「私たちは傷を負った、
あんたたちも、ずっと傷を負っていればいいのよ」。
藤さんの、涙と鼻水を流しての叫びだけど・・・
マスコミなどの被害者の扱いの不満も、隆太が悪いになる。
呪い続ける限り、永遠に三上母に救いはないと思われる。
やはり、傍観者だから、そういっていられるのだろうか・・
ビラを作っても、何をしても恨みは晴れない。
恨めば自分自身が救われない。
永遠に救いの日々と方法はないのか?

三上の弟も同じだった。

しかし、星野と晴枝も救われたのか?
星野は隆太を刺した。しかし、傷害罪は申告なので、
星野の罪は問われない。晴枝も、星野の情けなさを
知っても、一緒に暮らした。晴枝は隆太への恨みは減った。

隆太の母と妹は、殺人犯の母、妹として生きる決意をした。
居直ったと言えば悪いが、受容して生きることにした。
責める他人はいるだろう、責められても逆らわない。
事実だからだ、そして責める人を悲しむ事にしたのだろう。

大室さんと横田有希子の関係・・・
横田有希子は大室が責めて自殺した担任の子供だったのだ。
横田有希子「みな、色々ある」。凄みのある言葉だった。

ゆかりは、ピアノを教えながら平和に生きていた。
垣根の隆太を知って、思い出の曲を弾く。
それだけしか、できないが、彼女なりに隆太に感謝したのだろう。

最後に、何といっても、再び刑を勤め上げた隆太の
清々しい顔は唯一の明るさだった。他が全て暗く、重かった。
だから、最後の隆太の言葉の、潔さは救いだった。

隆太「俺は人を殺した、許されないことを
した、でも、人として生きていきたいと思います、精一杯
生きていこうと思います、これからもよろしくお願いします」。

そうだ、人はそれぞれを精一杯生きるしかないのだ・・・
それが唯一の解決で結末なのだ。
素晴らしいドラマだった。ドキュメンタリーだった。

犯罪の多く感じる現代で、犯罪者の思いや言葉は伝わらない。
被害者の恨みの言葉はマスコミから流れる。何度何度も過剰に
流れることも多い。しかし、犯罪者が刑期を終えて
語る言葉は少なく、ありきたりだ。そこにあっただろう犯罪者の
葛藤も個別性も表出しては、はばかれる。
犯罪者の言い訳と思われたり、誤解されたりしやすい。
本人から語られず、裁判を傍聴しつづけたレポーターの本で
知ることが多い。客観的な他人の言葉、それしか、
許されないのだろう。

そういった意味合いで、犯罪者の個別の事情や、
個別の言葉が丁寧に描かれていた。
それは、全く新しい視点だった。犯罪と犯罪者はどうあるべきか?
一つの回答があった。そう思う。 


(あらすじ)

★大室

保護観察だから、我慢して本当の自由を手に入れるべきだ。
地べたを這っても、明日を捕まえるために生きるんだ。
そして、三上母の一件を警察に相談している。

★隆太

繁樹と一緒にいるが、繁樹を帰らせる。警察に出頭すると決める。
繁樹に迷っていたと証言してほしい。あっておきたい人が
二人いる。彼女と、偽証した男・星野だ。どうして嘘を付いたか
知りたいだけだ。かばいたいだけでもいい・・。
繁樹「警察に誤解される」。コンイロッカーで服を変えた。

大室に駅で出会うが、逃げた。横田有希子「逮捕されない、
事情を聞きたいと言っている」。隆太「最後に、あっておきたい」。
横田有希子「最後って何? 死んじゃダメ、私の父は自殺した、
自殺も人を殺すことと同じだ、逃げちゃダメ、
約束してやめおこさないって」。
隆太「今日中に出頭するつもりです、お父さんは大室さんの
先生・・?」。
横田有希子「みな、色々あるのです」。

★かっての恋人 ゆかり

寿司屋の友達に、ゆかりの住所を教えて貰う。見るだけで言い。
ピアノ教室をやっている。繁樹は会って、玄関で話す。
子供たちがピアノを弾いている。隆太は隠れながら一目見た。
ゆかりはピアノを弾く。それをじっと聞く。回想シーンで
高校生の頃、ゆかりがピアノを弾いてくれた。同じ曲だった。

次に殺害現場にやってきた。「バーアクア」は閉まっていた。
繁樹はインスタント名刺を作る。探偵に憧れていたのだ。
出直して入る。週刊誌の記者だ。6年前の事件を聞く。
うまく聞き出そうとする。店の主人は、面白い。
6年じゃ被害者も浮かばれないな〜〜。隆太には辛い言葉だった。

★目撃者の星野と、三上の恋人の晴枝

住所は分かった。隆太「俺を見ていてくれ、絶対手を出さない」。
繁樹「手本見せてください」。部屋のチャイムを押す。
開けて出てきたのは、晴枝だった。隆太「話を聞きたい、
本当のことを言ってくれなかった」。星野が出てくる。
繁樹「あなたに用がある」。隆太「俺を覚えているか、
恨みを晴らすために来たのでない、証言の理由を聞きに来た」。
星野「警察を呼べ」。繁樹「話を聞きに来た」。
星野は隆太にかかっていく、もみ合う。
晴枝「乱暴はやめて」。星野「こいつに肩を持つのか」。
晴枝「殴り合いはやめて」。星野「こいつが殺した、俺が見た」。
隆太「警察を呼んでも暴力をふるったのはあなたの方だ、
あの時ナイフで先にかかってきたのは三上さんだ」。
星野「お前が殺したんだ」。晴枝「本当なの?」。
星野「助けようにも、ナイフ振り回したら、手出しできない、
もっと刑務所に入っていればいい、短すぎる」。
隆太「だから、嘘を言ったんですね、先に手を出したのは三上だ」。
星野「だからって、ナイフで人を刺していいのか」。
晴枝が警察に連絡する星野を止める「卑怯者はどっちよ」。
星野が晴枝を殴ろうとする。繁樹が止める。
星野は包丁を握る。星野「とっと、出て行け」。
隆太は出て行く。晴枝も出て行く「今日までありがとう、
五郎がみている、無理だったんだ」。
星野「残れ」と包丁を向ける。隆太が立ちはだかる。
星野は隆太を刺す。


回想シーン。

隆太「刺されたんじゃない、事故だ」。繁樹「分かりました」。

★隆太の病室で

病室で、母が付き添っていた。「心配させて、馬鹿」。
繁樹もいた。隆太「悪かった」。繁樹「朝まで警察で絞られた、
星野は傷害罪になりそうだ、近所の人が騒ぎを聞いて、
あとは中道さん次第です」。帰るように言われ、繁樹は帰る。

大室が刑事と入ってくる。隆太「すみません、出頭する約束は
果たせませんでした」。大室「晴枝さんの説得で、三上さんが
訴えを取り下げた、良かったな、三上さんが陥れたのは出来心だ、
だから、君は仮釈を取り消されることはない、星野とのことは
正直に話せ」。
刑事が病室で座る。隆太「悪いのは俺だ、恨んでいた、仕返しに
いった、取り乱したのだ、俺のことが事実だ、彼は動転していた」。
刑事は「星野は認めている、証拠として残る」と言ったのだが・・・
隆太「刺されて当然のことをした」。
大室「頑固な奴だ」。


★隆太の妹が病室に

夜の病室に、妹が来た「罰が当たったと思った」。
隆太「死んだ方が良かったと思った」。
妹「今も恨みに思ってる、
強くなる、人を殺した兄がいると、誰にでも言える、そうしないと
幸せになれない、自分の不幸を他人のせいにできない」。
隆太「酒飲みの母が悪い、アイツが先にかかってきた、自分を
甘やかしてきた」。
妹「私は大丈夫、いなくならないで」。
母「刑務所に戻らないでいい、反省しているのでしょう」。
隆太「もう少し、刑務所で考える、自分を見つめ直したい」。
母「でも、あなたは一生かけて償うの、私と一緒に」。


★再び晴枝が病室に

車椅子で、晴枝と会う。晴枝「星野、書類送検だけですむ」。
隆太「事実を話しただけだ」。晴枝「あの人を連れてこないと
いけないが、意気地がない」。隆太「来てくださって
ありがとう」。晴枝「星野、三上がああなる前から、気にかけて
優しくしてくれた、あの後でたち直してくれた、彼の気持ちも
考えず、三上を思っていた私も悪い、ごめんなさい」。
ゆかり−−ごめんなさい、あなたを待つ優しさがありません、
私のことは忘れてください−−を思い出す。
隆太「星野さんは悪くない、頭を下げないでください」
と頭を下げる。
晴枝「そんなことを言わないで、あなたを恨めなくなる、
もっともっと恨んでいたいのに・・・」。


★三上の母が、病室に  弟の三上吾郎も

三上母も病室に来る。隆太は謝る。三上「息子を殺された
母親の気持ちがあんたに分かるか、あんたのせいだ、何もかも、
五郎は最後まで苦しんだ、あんたも苦しんでくれたら
良かったのに」。隆太「申し訳ありません」。
三上母「どうして殺されないといけないの、マスコミから
悪いのはうちの息子の方だとなじられ、素行を調べられ、
書き立てられた、被害者の方が肩身の狭い思いしないと
いけないのだ、被害者の顔は隠され、被害者はさらし者だ、
被害者の人権はどうでもいいというのか、加害者の人権が
守れればいいのか、慰謝料を貰っても、謝ってもらっても、
死んだ人間は帰ってこないんだよ」と泣く。
隆太の母も土下座して、謝る。
三上母「私たちは傷を負った、あんたたちも、ずっと
傷を負っていればいいのよ」と去っていく。
三上弟「母の方から来たいと言った、でも、無理をして
いたみたいです、うちの母親の仕業でした、兄が
死んでおかしくなってしまった、馬鹿なことを考えた、
こんなビラを作って、自分まで卑劣な人間になることは
なかったのに」。隆太「全部、俺が・・」。
三上弟「あなたのせいです、息子を殺されて、どれだけ
悲しい思いをしたか、うちの母はひどいことをした、
でも6年で罪がなくなって、人殺しと縁のない、
普通の顔をされたら、被害者はたまりませんよ・・」

隆太は謝るだけだ「一生罪を償っていく、それで許される
わけではない、刑務所から出来てきたら、改めて頭を下げに
いきたい、それから、お兄さんの墓にも手向けたい、
おかあさんに伝えてください、来て頂いて有り難うございました」。
弟は病室を出る。

残った大室「それでいいんだ」。隆太「大室さん、ありがとう、
こんな気持ちになれたのは、大室さんのおかげえです」。
大室「なんだい、大室さんなって」。隆太「感謝してます
おやじさん」。大室「よし」。3人は涙目だ。

★刑務所で勤めあげた隆太

桜咲き、隆太は刑務所に入っている。そして秋になった。
晴枝から葉書で「星野ともう少し暮らしてみます」。
繁樹からの手紙では宏介が傷害罪で逮捕されました、とあった。

隆太は出所する。表に大室、家族、繁樹、会社の皆が迎えた。
会社でもバイトは雇っていなかった。母「お帰りなさい」。
さすがに、泣けた。隆太「俺は人を殺した、許されないことを
した、でも、人として生きていきたいと思います、精一杯
生きていこうと思います、これからもよろしくお願いします」。


繋がれた明日★★★★ 3話

今回も厳しい展開だ・・しかし、少しずつ明日が見えそうだ・・
この主人公の青木君はH2で出ていたそうだ。
そう言えば対戦相手で汚い体当たりで来るチームで、
大きな柄の悪い投手だった、思い出したよ。

今回は、被害者の三上の恋人、母親の行動があった。
意外な保護司大室さんの過去があらわされる。
そして、宏介と隆太の生き方の違い。

被害者も、恨むことで生きることになるのか?
恨み続けることが救済なのだろうか?
当事者にならないと分からないが・・・辛いだろうな。
恨み続ける人生も、辛いと思う。

広島の妻子を殺されて、上告中の夫の顔を思い出した。

いよいよ、来週は最終回だ。結局、晴枝や鶴子の
恨みも消えるのか? 隆太に地べたを、はい回りながらも
明日は来るのか? 


それぞれを簡単に・・

(簡単あらすじ)

★今回は
被害者の三上の恋人・晴枝が、ストカーのようにつきまとう。
隆太の帰り道にいて、「人殺しよ」と騒ぐのだ

最初は隆太が警察に連行される。
2回目からは、警察も適切に対応してくれる。
彼女は、三上が隆太の恋人に手を出していたことも、
三上から手を出したことも認めない。裁判でも三上から
手を出したことは認定していないのだから仕方ない。

次の日も、恋人晴枝が待っている。
恋人晴枝「あんたのせいだ、人生が狂った、私に優しかった、
私を愛していた」。
保護司の大室に電話する。
やって来た大室は、座って恋人の話を聞く。
大室「刑期を終えてきた、それでも一生罪を背負って行く」。
晴枝「6年は短い、だから、一生つきまとう、許さない」。
大室「きっかけは三上君だ、目をさませ、人を苦しめるのは
楽しいか、一方的に彼を責めることが、罪を償うことか、
隆太が毎日どんな思いか知っているか、あなたはどうすれば
納得できるか」。
晴枝「死ねばいい」。
大室「本当に満足できるか、つきまとって、あなたも不幸な
人生を送るつもりか」。
晴枝「あんたを幸せにしない、10秒でも笑わせない
罪の意識感じて苦しめばいい」。
大室「恨み続ける事は、エネルギーがいる、無理だ、
今の君は疲れ果てているように見える」。

晴枝「何が分かるの、死にたくなるように、つきまとう」。
大室「毎日ここで立っていなさい、彼は逃げも隠れもしない、
ただし、今夜のようなことがあれば、警察に通報させて頂く、
望みが達した、喜んでもらいたい」。
晴枝「おおきなお世話よ、また来るから」。
大室は被害者に向き合ったは初めてだ、説得できなかった。
きれい事を並べただけかもしれない。人生をやり直す
チャンスは必ずある。

分かるけど、残念ながら時間は進み、残された者を
次に進まないといけない。被害者に立って、厳罰主義に
日本は傾いている。それを、コノドラマは考え直してくれた。
厳罰主義だけでは、解決しないものもあるのだ。
恨みの解消を誰が、どのようにケアすればいいんのだろうか?


日野(梅垣)も引き逃げて老人をひき殺してしまったのだ。
隆太には話してくれた。隆太は、違うという。
隆太「この手でナイフを持って人を殺した、違う」。
そして、被害者の墓参りにいったか、聞く。行ったのだ・・
日野は恵まれていた。

会社でも、正社員並の給料にして貰えそうだ。
隆太は仮釈放なので、本当の刑期が終えてからにしたい。

★隆太は、同級生の浩志の寿司屋にあう。
今も恨んでいるのは、家族を愛していたからだ。
それなら、いつか伝わる。
そして、握った寿司を食べる。うまい。渋い演技です。
ゆかりは、2歳の子供がいて、近所の子供にピアノを教えている。
隆太は幸せかだけ聞く。

★隆太は母の家に辞書を借りにくるが、妹はストーブを
持って行け。似合っていると、理解してくれたようだ。

★宏介から、三上の住所を教えて貰う。
ブレザーに着替えて花をかって、近くに行く。
そして電話するが、電話は切れる。
アパートの前で挨拶だけする。

そして、何度も手紙を出す。
会うには時間が必要だった。
しつこく書くので、すみません。文字にしていくと、
自分の罪を冷静に見つめないとけない、申し訳ない。
お墓の前で手を会わせて頂きたい。

そんな時、隆太の会社に電話がある。そして、来いと言う。
行って部屋に入り、仏壇に手を合わせる。
母鶴子は果物ナイフを握る、何だと思ったら・・・
リンゴを剥いてくれ・・しかし、急に部屋のものを
投げ捨てる。
帰ってきた息子に、急に襲われたと言う。
隆太は持っていたナイフを落とし、逃げた。

隆太はビルの屋上にいる。電話があって大室が駆けつける。
大室「警察に行って話せ」。
隆太「誰も信じてくれない、証拠がない、いたのは母親と俺だ」。
大室は真実をかたれば分かって貰える。
隆太、突然暴れた、ナイフが林檎を剥いてくれと言われただけだ。
隆太「何もしたない、俺が警察に、被害者は俺だ」。
大室「信じて貰うためには、逃げていてはダメだ、堂々と話す、
 君は保護観察だ、努力して手に入れるのだ」
隆太「繰り返しだ、おれには明日はない」。
大室「地べたを這っても、明日を掴むために生きていくんだよ」。
隆太「人を殺した者に気持ちは分からない」。
大室「分かる」。大室は昔の自分の話をする。

20年前、大室の娘が体育の授業で、監督不行届きとして、
担任を責めた。
裁判では認められなかった。
担任は、何度も霊前で手を合わせたいと来た。断った。
しばらくして、教師は責任を感じて自殺した。
その教師にも5歳の娘がいた、私のせいだ、分かるんだ。
私とやり直してくれないか・・・
隆太「時間をください」。大室「必ず戻ってこい」。

★隆太は繁樹の家に行くが、いない。宏介の部屋にいた。
繁樹は頑張ったけど、会社をクビになったのだ。
そして、宏介は、親はお前のせいで苦労すると
言いながら保護司にいい顔をしていた。
宏介の殺した男も、学校では優等生面だったが、族の頭だった。
隆太「死んだあいつを恨んだ、あいつから手を出した、
でも、ナイフを逃げってはおしまいだ、相手を殺す必要があったか、
前後のみさかいなく、切れたただの馬鹿だ」。

そこに宏介の兄貴中道が帰る。隆太の挑むような目に、いきなり、
宏介を殴りだした。そして、隆太も殴る。
隆太は「殴るなら殴れ、その代わり繁樹を連れて行く」。
殴り出す。繁樹は思わず中道を止めた。
隆太の目を見て、勝手にしろと出て行った。
隆太は笑い出した・・・
隆太「素晴らしい生活だ、ヤクザに何がある、ヤクザの下働きが
楽しいか」。
宏介「他にどんな仕事があるか、未来はない、今を楽しむしかない、
金もできる、女も金になびく、安い金でこきつかわれ、世間から
白い目でみらればいい、お前らの未来なんてない」。
隆太「この部屋にも未来はない」。
宏介「おれには見える、輝いている明日が」
隆太「殴られ、上のものの顔色伺って、そんなのに希望があると
思えない、俺にも明日は見えない、それでも、地べたを這う
暮らしの方が明日に続いている」。
宏介「五月蠅い、格好付けるな、解体屋で自分も解体しろ、
俺はのし上がる、うまいもの食べて、女はべらす」。
隆太が出て行くと、繁樹が付いてきた。
隆太「殴られても、切れなかった」と笑い顔だ。

(ゲスト)
三上の母・鶴子(藤真利子さん)、
三上のかつての恋人・晴枝(馬渕英俚可)、
同級生の浩志(中村俊太)



繋がれた明日★★★★☆  2話

どこでもドラマというより再現ドキュメンタリーの評価だ。
暗く重いドラマが続く。それで終わっているようだけど・・
よく見ると新たな出発がある、和解があって出発している。
先週は、よく見ると、母と大室さんが迎えてくれていた。
今回は、先週の続きで、隆太の勤める工務店の仲間は理解してくれた。
そして、妹の朋美も分かってくれたのだ、隆太と同じ視線になった。
良かった。そのたびに警察に通報されて大室さんに引き取られている、笑い。
元友人の勇、務所の宏介、高取とはまだまだだ。

今回、結構メインだった、妹の朋美の恋人・高瀬の気持ちも理解できる。
だから、このドラマは辛いのだ・・朋美に職場の課長、アパートの
住人の気持ちも分かるのだ・・・。
最近はマスコミも、厳罰主義を唱えている。一度重罪を犯したら、
再犯が多いから、許すべきでない。この考えに傾いていたが、
このドラマを見ると、更生しよう、甦りたいと苦しんでいる
出所者もいるのだ。しかし、社会は冷たく厳しいのだ。
どうすればいいのだろうか・・考え込む・・
もちろん、評価は高いよ。 

(簡単あらすじ)
★隆太は岩松に会い、勇の居場所を聞く。しかし、岩松「付き合うな、
被害者にあって、線香の一本でも・・」。隆太「ビラが配られた」。
岩松「探してどうする」。隆太は次々電話して聞くが、答えてくれない。
隆太は母に「朋美に謝っていたと言ってくれ、仮釈で出てきたから、
あと11ヶ月我慢すれば、母さんとも縁が切れた」。母「大丈夫?」。
隆太「自分のしたことだから」。
母のアパートに妹が一人でいた。朋美「会社大丈夫かな、人殺しの妹でも、
一度付いたレッテルは変わらない」。隆太は自分のアパートの
窓ガラスに写る自分の顔に「どうする」と問いかける。
★隆太は工務店に行く。店長「人生、谷あり、溝ありだ」。熊田が来てない。
女子事務員「熊田は出所してない」と間違える。緊張感・・。
仕事に終わって、隆太は終わって銭湯に一緒に入る。
思わず、務所と同じ時間が来て上がる。
先輩(でんでんさん)から
「口ヘタな奴ばかりだ、でも仕事を見れば人が分かる、信じてる」
と言われる。
 理解して受け容れてくれた。
★隆太の部屋に、務所仲間で気の優しい高取が来る。建築現場で働いている。
ペットボトルのお茶を紙コップに注ぎ、男二人が向き合って話す。
素晴らしいシーンでした。高取は携帯を渡されたが
使い方が未だ分からない。高取「一人暮らしいいですね、
自分は一人暮らしだと、余計なことを考える、隆太は強い、
自分は保護司になれないけど、近づきたい」と将来を語る。
隆太「素晴らしい」。しかし、高取はビラを見つける。隠す隆太だが・・
高取「こんなもの、まかれたらオシマイだ」。隆太「俺は平気だ、
会社も大丈夫だ」。高取「俺たち刑期を終えても人殺しと言われるか」。

隆太「被害者の家族に謝ったか」。高取「相手の反応がこわい」。
隆太「それで、あと忘れられればいいけど」。
★探す勇の電話番号を書いたメモが投げ込まれ、電話する。
勇は会わせたい人がいると、連れていく。そして、勇は待っていた男の
財布から8万?を抜き取る。そして、1万をバイト代だと渡す。
隆太は断り「俺の経歴をばらまいて楽しいか、口を割らしてやる」と、
勇の腕を取る。勇は携帯で警察に通報すると脅す。それでも締め上げる。
勇は自分はやっていない、タクだ、と答える。そして、1万円札に
タクの電話番号を書く。仕方なく、受け取った隆太だ。
それで隆太はタクに会う。タクもビラを作っていない。そして、
勇は金に困っている、と告げる。隆太は1万円を勇に返すように頼む。
★隆太は初めての給料を貰う。その足で大室に会う。そこには
保護観察官が来ていた。そして、警察から、仮釈の男に金を取られた、と
通報があった。隆太「勇が金に困って取った」。観察官「仲間だと
思われている」。隆太「刑務所から出た俺を頼るのは可哀想だ」。
観察官「会うべきでない」。大室「友人を思いやるのはいい」。
★隆太と大室はファミレスで食事する。
隆太「出たことは被害者家族は知っているか、勇気も自信もない」。
大室「更生は、甦ることだ、被害者の気持ちになったときに、君は
甦る」。
そして、「○○になります」と言うウェイトレスに、
大室は「日本語を勉強しなさい」。女の子「おやじさんは・・」。
彼女も大室に保護司をして貰ったのだ。大室「初めての給料で、
おかあさんに買ってあげるんだ」。隆太はティーカップを買って
ドアノブに袋を下げる。
★隆太が仕事を終えて、部屋に帰るとカップが割られ捨てられていた。
隆太が母のアパートに行くと、朋美が物を投げる。
朋美「あんたのせい、
来ないで」。隆太は入ると、朋美は外に逃げ出す。追いかける隆太は、
「兄です」。朋美「兄じゃない、もう終わりよ」。
アパートに住人は
出てきて、ビラの男だ・・警察に通報された
★隆太を大室は引き取りに来る。腹が立つ隆太は灰皿を蹴る。
大室「もう一度蹴っ飛ばすか」と倒す。警官が一斉に注意する。
大室「年取って又滑った、灰皿も2度倒すと警官も動き出す、任せう」。
★母が隆太の部屋にくる。母は「朋美を恨まないで、閉じこもって、
泣き通しだ」。隆太「俺のことは話してなかったのか」。母「所長さん
にだけ、朋美の問題は朋美しかない、あんたは今の仕事を続けなさい」。
★隆太は朋美の会社を訪ねる。
隆太「文句を言いに来たのではない、
親しくしていた方と話したい」。しかし、課長が対応し、恐怖で
座り込む。
朋美の同僚の飯島が入り、「朋美いつ会社にでてきますか」。
しかし、また通報され警察に捕まる。警察で隆太「何も悪いことしてない、
妹のことを聞いただけだ、人殺しは人殺し、またやると思っているんだ」
と叫ぶ。飯島は朋美に兄さんが警察に連行されたことを知らせた。
飯島はビラは嘘だと思っていた、でも本当だったので驚いている。
課長さんも怖いのだと思います、隆太さんの顔怖すぎます。

★警察から大室が引き取った。そんな隆太に飯島が訪ねる。
「高瀬さんで、本社の重役の息子さんです」。彼女たちと高瀬さんに
隆太は会う。隆太は「10ヶ月で保護観察がすみ、妹とは2度と会わない、
あなたの家族に迷惑をかけない、朋美を傷つけないでくれ」と土下座する。
高瀬は「お兄さんがいることも言ってくれなかった、隠し通すつもりか、
彼女は逃げている、僕の人格を試している、彼女が謝っても、一緒に
やっていけるか、僕に責任を押しつけないで・・」
と逃げ腰だった。
★朋美が隆太の工務店にくる。
朋美「この前はごめん、高瀬さんに
頭下げたんだって、飯島マサミが、いい兄さんだって、会社に辞表出した、
元々重役の息子と合わない、高瀬さんいも電話した、兄さんに会って
戸惑って時間をくれって、無理しないで、きっと天秤かけた、
一人の女か出世か、きっぱり別れた方がいい、私、もてるの、
兄さんがいても愛してくれる人、絶対いる、そう思うでしょう」。

隆太「お前は悪くない、悪いのは俺だ」。妹も受け容れてくれた。
★隆太「ビラをまいた奴は憎いと思った、死んだ三上の家族は、
もっと憎んでいる、面と向かって責められたら、黙って頭を
下げていられない」。大室に会いに行く。隆太「妹が自殺しないと
警察は動かないのか」と怒る。大室「何があっても死んではいかん、
前に向かって生きないといかん」と叫ぶ。
★隆太の所に務所でもつっぱていた宏介が酔ってやって来る。
彼女と一日でいいからいたい、そのための金を貸してくれ、と頼む。
最初は理由を言わなかったが、聞くと可哀想になって貸す。
その帰り、橋の上ですれ違った女から「誰か来て、人を殺しています」
と叫ばれ、隆太は駆けつけた数人の通行人から殴られ押さえられる。
つづく。
宏介に金貸したことも、伏線なのでしょうね。宏介は再犯してしまうのか?
最後の女性は被害者の関係者なのだろう・・次は被害者家族との和解か?
丁寧に少しずつ明るさが見えてきた・・


繋がれた明日★★★★  1話「仮釈放」  平成18年3月4日

重く暗いドラマです。昔、NHKでよくやっていた感じのドラマです。
でも、いい、おじさんは懐かしく見ました。切実な話だ・・・
主役の青木崇高の目がいいよ。この目だけでも、見させてくれた。
そして、小気味いい体の動き、少年刑務所のシーンもリアルな
感じだった。家族が切ない〜〜。仲間も切ない〜〜。初回だけで、
もうどっぷり辛くなってくれた。今のところ誰も助けてくれない。
主人公は自分だけで生きていかないのだ・・絶望に近い。
そうすると、これは冒険のドラマなのだろうか? 

(あらすじ)
中道隆太(青木崇高)26歳。19歳のとき、恋人の津吹ゆかり(桜川博子)に
ちょっかいを出した三上吾郎(弓削智久)ともみ合いになり、持っていた
ナイフで吾郎を殺してしまう
。裁判で吾郎の仲間・星野(本田大輔)が
隆太が先に手を出したと偽証し少年刑務所に入れられた。裁判で殺意を認定され
殺人罪を適応され懲役5年以上7年以下だった。刑期の残りがあと1年になり
仮釈放の話が持ち上がる。保護観察官(山崎一)さんが聞くが、隆太は
人を殺してしまった罪の重さを認識しながらも、目撃証言で嘘をついた
星野への恨みが消えることはない。
★仮釈放中は身元引受人である母・文江(銀粉蝶)が面会にきた。母は、
私が悪い、酒に溺れて、お前に何もできないと詫びるばかりだ。しかし、
隆太は母と妹・朋美(吉野紗香)の傍で暮らさなくてはならない。二人に
迷惑をかけたくない隆太はその話を断ろうとする。
しかしその罪のために人生が狂ってしまったと恨む朋美が初めて面会に現れた。
妹「恨んでいる、父が残した家も友達も全部なくした、おかあさんを
苦しめないで、一番苦しんでいるのはおかあさんだ、誰彼なしに頭を下げて、
息子を心配している、逃げないでこっちを向いて」。隆太は仮釈放を受け入れる。

母からの手紙と差し入れが来る。開放房(鍵のかからない独居房だ)に変わった。
そんな開放房に、自信がないという高取もいた。出てからも、お互いに
ちゃんとしているか確認の連絡を取ろうと約束する。しかし、服部は仮釈を
怖がっていない。開所式があった。所長「君たちの明日を信じている」。
★保護司の大室(杉浦直樹)と母が迎えに来ていた。
大室は不動産屋を
やっている。月4万のアパートと職場を世話してくれたのだ。仮釈の
4つの条件を確認する。正業に就く、健康である、旅行は許可、悪い仲間と
付き合わない、だった。
職場にも行く、黛社長(渡辺哲)には事情を話してある。
社長は、解体業で、ぶっきらぼうだが、悪いひとではないようだ。最初はバイトで、
手当は月12万、辛抱すると正社員になれる。帰りの車で、大室「最初の1歩が
肝心だ、踏み始める方向が間違うと、転がっていく」。
★母の家に顔を出す。母は、ごめん、ごめん、と言いながら、すき焼きの準備を
していた。ビールの乾杯を隆太は辞退する。かなりの時間が経って、隆太が
帰る頃に妹は来た。そして、
妹「どうして、家族なの? 私たち悪いことした? 
人殺しの妹と言われないといけないの? 父が残した家も売って、
ここでないといけない、私たちが何をしたか、この人に聞いて・・」と隆太を
責める。
隆太は黙って聞き、帰る。
★自分のアパートに帰り、破れて張り直した手紙を見る。「私のことは
忘れてください ゆかり」。恋人からの手紙だった。ガラスに写る自分に
向かって、「お前大丈夫か」。「何とかやってみるよ」。自問自答だ、
ベタですが、ここまではっきりやってくれると嬉しいです。朝起きて、
公衆電話から津吹の家に電話するが、別人だった。引っ越したのか、
電話を変えたのか。そして、隣のおばさんに、戸惑いながらあいさつする。
工務店に行くと、社長から紹介される。家の解体の仕事に行く。梅垣さん、
でんでんさん、「ごくせん」の熊など多種多彩だ。梅垣「顔に出ている、
どうせやめるかたいいと」。
★きつい一日が終わる。大室さんの不動産屋に行くと、横田(佐藤仁美)
営業部長がテレビデオを隆太にやる。嬉しそうな隆太だ。そして、判子を
押して貰う。佐藤仁美さんは訳ありのようですね。しかし、アパートで
付けると、ニュースで少年犯罪で驚いて消す。そこに昔の不良仲間の小笹
(山崎裕太)がやって来る。戸惑う隆太だが、小笹は、セ−ルスマンをやっている、
仲のいい妹からここを聞いた、仲間の消息などを話す。昔を同じく仲間
として迎えているのだが、隣のおばさんもあり、静かにしてくれと頼む。
意外な反応に
小笹「お前は運が悪かっただけだ、
誰に起きても不思議はない」
と慰める。
★次の日、職場で世間話があっても、隆太は入り込めない。辛い仕事が
終わってアパートに帰ると。
小笹が仲間二人を連れて、酒盛りして騒いでいる。
隆太は土下座して、帰ってくれと頼む。やかましいと警察に通報されると
刑務所に戻ることになる。小笹「ケンカ売っているのか、小さくなった〜〜、
あんたが好きなゆかりはサラリーマンと結婚してママになっている」と
捨てぜりふで帰る。

★雨の日に、工務店に行くと、皆が話し込んでいる。不審に思った隆太は、
殺人者、中道隆太と書いたチラシを見つける。座り込んでしまった隆太に、
社長「言ってくれなかったと文句を言われた・・・仕事すれば理解してくれる」

隆太「働いてもいいのですか」。社長「当たり前だ、償ってきたんだ、
うちの連中を信じている」。大室もやって来た。大室「心当たりあるか、
私も腑煮えくりかえる」。隆太「誰が・・働いていいのか」。大室「犯人を捜しても
意味がない、これが悪意に満ちていることは、ここの人は分かってくれる」。
隆太は思いついて、走る。自分のアパートにもチラシが一杯だ、
母のアパートにもチラシが配られていた。つづく。

(コメント)
★ベタで正統な展開です。仮釈放されて、世間に出ても、母は迎えてくれるが、
妹からは拒否される。予想していたが辛い。職場でもあっさりばれた。
多分、住んでいるところの人にも、更に厳しい現実が襲いかかるだろう。
しかし、大室さんは犯人捜ししてもしょうがないというけど、小笹なのだろうか?
★耐えて、辛いけどこの仕事を続けるのかな・・・これから被害者の家族も
絡んでくるようだ。全4話だけど、どこに向かうのだろう。
少しだけでも明るくなるといいのですが・・・生き抜いてくれ隆太、
君の目は死んでいないぞ。単純で薄っぺらではないぞ〜〜。
★母の銀粉蝶さん、社長の渡辺哲さん、保護司の杉浦さん、みなさん、
素晴らしい役者さんです。若手も吉野紗香さん、どうなっていたの?
ふざけはやめたのか、役者を続けるのか・・これだけの中では平板に見えた。
とにかく、昔NHK風のドラマは懐かしい、4つ★だ。
楽しみで4回見ていくよ。

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