2006年 1月 ドラマ       古畑任三郎ファイナル 第3夜 ラストダンス フジ  平成18年1月5日
スタッフ

・脚本:三谷幸喜
・企画:石原 隆
・プロデューサー:
 関口静夫、柳川由起子
・音楽:本間勇輔
・演出:河野圭太



キャスト


古畑任三郎 … 田村正和
 今泉慎太郎 … 西村雅彦
西園寺 守 … 石井正則
向島 … 小林隆



 第2夜:イチロー
マネジャー〜矢島健一
郡山〜今井朋彦

第3夜
かえで、もみじ〜
     松嶋菜々子
ブルガリ三四郎〜
     小日向文世
杉浦〜松金よね子
海老沢〜近藤芳正


 
 評価とコメント

古畑任三郎第3夜★★★★☆   ラストダンス
さすがに、昨日とは推理やトリックでも、上でした。松嶋さんも、微妙な二役を見事に演じきっていた。
アテ書きをする(役者に会わせて、ドラマのキャラやセリフを決めるやり方?)三谷さんだから、松嶋さんの魅力のちょっと上の設定で、脚本を仕上げたのでしょう。実際、単なる二役ではないので、凄く難しかった。それを見事に演じきったと思います。大人のキャリアの美しさがありました。評価高いです。これ以上書くとネタバレになるので、ここではやめます。知りたい人は、あらすじを見てください。このドラマのトリックはかみさんが、古畑がヒントを与えたときに分かりました。自分は書いているので精一杯だった、勿論気づきませんでしたが、CM中に考えると思いつきました。笑い。ただ、時間と、口紅と、自動車は分かりました。しかし水槽は分かりませんでした。
もちろん、ツッコミどころは満載です。
考えれば一日でばれることを、豊かな想像力が必要な脚本家がしてはいけません。もっと違う方法を考えるべきだろう。そうしたら、このドラマは成立しませんが・・笑い。殺人を犯す人間は視野が狭くなっていますね。それに、今泉のキャラを生かして、パロディのブルガリ刑事なんて作っていたが、いくら何でも、あんなドラマ書いていて人気脚本家だとは思えませんから、爆。
自分は、犯人が脚本家だと言うことに興味を持ちました。所々のセリフや設定に三谷さんの脚本家の苦しみが表れているような。そうか、
脚本は一日で書き直すくらいの能力が必要なのですね。そして、役者の事務所などの発言でも変えないといけないのか、笑い? また、マスコミに登場して、知識人としての役目もあるのだ。もちろん、三谷さんは、脚本かくよりも、マスコミに登場しすぎですが・・・。京子の「新しい可能性を求めていく、私たち作り手のいい物を作ろうと思う気持ち、視聴率を気にしすぎ、もっと温かい目でみてください」。これも本気かな??  それに白い巨塔が何度も出たけど、三谷さん、ライバル心を持っていたのかな。
ただ、双子は近くにもいます。正月にもかみさんの妹の息子が双子だ。未だに区別することが出来ない、笑い。正月と盆だけだから。区別する必要がない。でも、本人はどうなのかな。昔、双子の拒食症患者を診察して、妄想的に考察して報告した。やはり、葛藤があるのだろうか?  ちょっと、気になりました。それにしても、
鏡と加賀美、もみじとかえで、ネーミングがうまいですね。ただ、書くときは大変だったけど・・笑い。


 公式HPから  

テレビ局――颯爽と廊下を歩くのは、人気脚本家の加賀美京子こと大野かえで ( 松嶋菜々子 )。すれ違うスタッフは皆一様に売れっ子の作家のかえでに挨拶する。その日、かえでが手がけた連続ドラマ「鬼警部ブルガリ三四郎」の最終回が完成し、試写が行われた。かえでを始め、スタッフは皆、作品の出来に満足しているようだった。「鬼警部ブルガリ三四郎」の打ち上げ会場で、大勢の関係者の中、スピーチするかえで。派手目なメイク、女優を思わせるような衣装。社交的な彼女はいつも華やかなスポットライトを浴びていた。
同じころ、とあるマンションの一室では、もみじ ( 松嶋・2役 ) が、パソコンに向かって原稿を書いていた。化粧もせず、地味な装いの彼女は、かえでの双子の姉であり、もうひとりの加賀美京子だった。テレビ業界では誰もが知っている話だが、かえでともみじはふたりでこのペンネームを使い、共同で仕事をしているのだ。
そんな中、打ち上げ会場にやってきたのは、ご存知、古畑任三郎 ( 田村正和 ) である。古畑は「鬼警部ブルガリ三四郎」の監修として以前からかえでに協力していたのだ。古畑は、かえでに誘われ、打ち上げ会場をこっそり抜け出してダンスホールを訪れた。チークダンスを踊るふたり。かえでは、華麗なステップで踊りながらこうつぶやいた。「私、古畑さん好きよ」と――。
あくる日、古畑は、カフェでかえでと再会する。次回作のことで力を貸してほしい、とかえでに頼まれたのだ。するとそこに、もみじからの電話が入った。「すぐに戻ります」と言い残して、店を出るかえで。しかし、このときすでに彼女の計画は実行されていた…。



 あらすじとコメント  第3夜 ラストダンス  適当です、一回見です

古畑登場して、最後の犯人はとくに美しく悲しい女性・・・タイトル。
テレビドラマ「ブルガリ三四郎」−−犯人とブルガリ刑事のやりとり。「小佐野さんを殺したのは、先生、あなたです」。「動機がない」。「遺言状です、取り戻す必要がある」。「遺言状はない」。「解けない謎はない、今隠しましたね、それは私の背中です、あなたを逮捕します」。−−。ベタ過ぎる2時間ドラマ風パロディドラマですが、刑事に小日向さんを使って、楽しそうだ。ただ、人気があるとは思いません。かえで「意外と演出が良かった」。かえでに褒められた演出家も嬉しそうだ。演出家「おねえさんは?」。かえで「来れないのでは」。携帯すると、姉のもみじは本を書いている。演出家「こもりぱなしで」。かえで「いいのよ、変人だから」。
しかし、かえでの台本にクレームが出た。
かえで「問題は彼女の出番を増やせなの?」。演出「本人が自信をなくした、本が素晴らしいのだ」。かえで「説得しないと、本の完成度が下がる」。演出「3話から、出番を減らすか」。かえで「甘やかしすぎなの」。そこに携帯で、もみじ「電話しろって、あの話、考えてくれた」。かえで「ブルガリ三四郎の打ち上げなの、子役を最初と最後に持ってくる」。もみじ「そうですね」。かえで「それも含めて仕事なんだから・・」。携帯で、かえで「回想をもってくる、無理言っているのは、プロデュサーだから、何とかなる?」。承諾したもみじは杉浦(松金さん)に帰っていいという。かえでは打ち上げで「スタッフが一丸となったものはない、続編をしましょう」。もみじが指紋認識のマンションを出て行く。ブルガリ警部の誉(小日向さん)「僕も嬉しいです、次はラブロマンスを期待したいです」。そこに古畑が会場に登場する。古畑は招待状を忘れたので、受付ともめている。そこに、かえでが出てくる。CM。
誉は大騒ぎだ。二人になって、もみじ「刑事ドラマを書けたのは、古畑さんのおかげ」。古畑「加賀美京子は二人なのですか?」。もみじ「変わり者で、ドラマはせりふと構成で分かれている、もみじさんがセリフにしている」。
古畑はビンゴで前に出て行く。そこで皆の前で挨拶する。司会が挨拶をいれる、捜査の監修をした現職の刑事さんです。景品はブルガリ警部の黄色いコートだ。もみじ「相談したいことが・・今夜遅くなっても・・」。かえで「叱るものはいません」。かえでは古畑と出て行く。
大きな音楽のクラブで二人は話す。古畑「先生は、加賀美京子さん・・・かえでさん」。かえで「一人になれる、最高、刑事が主人公のラブストリーで、ラブポリス、私生活を教えてください」。古畑「私にはないのですが・・」。かえで「一般的な・・刑事さんは職場恋愛したり、犯人に恋したりするのかしら?」。音楽が変わり、古畑は踊りを誘われる。踊り馴れていない古畑を、かえでがリードする。かえで「明日、空いてます?」。
古畑「空いてます」。かえで「どうして結婚してないの」。古畑「女性が苦手なのではなく、女性の方が私を苦手とする、どうも犯人でない人とは会話が進まない」。かえで「私、古畑さんが好き、恋に臆病になってませんか」。CM。
次の日、古畑が踊りの本を見て、カフェレストランで待っている。かえでが車でやってくる。かえで「姉の事務所がそこにあるので、すませてくる」。ベンツを運転してかえでは降りる。もみじの部屋にいく。途中で杉浦にあいさつする。杉浦「昨日はもみじさんは徹夜した・・」。もみじ「とりあえず書いた、直しは必要だけど・・」。かえで「うまく繋がった?」もみじ「多分」。かえで「無理言ってごめん」。もみじ「あなたのせいじゃない、私は早過ぎると思うけど、回想はいいけど、あとできつくならないかしら」。かえで「その時は後で考えるわ、ありがとう」。ダブル松嶋が画面にいる、ファンではないが、プチ感動。もみじ「あの話考えてくれた?」。ピンキー人形を見つける。かえで「いつからこんな趣味」。もみじ「ファンが送ってくれた」。かえで「あれから考えている」。もみじ「私の気持ちは変わらない」。
かえで「いいんじゃない、共同作業はラブポリスでおしまい、反対しない、コンビ解消、一人でやってみれば」。もみじ「あなたの才能は私が一番分かっている、よくそんな話が思いつくと感心している、でも、私には書きたい世界があるの」。かえで「いいんじゃない、思うようにすれば・・・だけで打ち合わせ出来る、プロデュサーに自分の意見言える、マネジーメントは、企画持ち込み、俳優と直接交渉するんだよ、制作記者の食いつくコメントできる」。もみじ「私も人前で、話せないわけでない」。かえで「身だしなみにきを付けて、お化粧も勉強しなさい」。もみじ「洋服も仕事着だ、私も綺麗にできる、いいもの見せてあげる」。タンスの派手な服を見せる。かえで「自分で買ったの、これ着て出歩いているの、やめて・・顔が同じだから私と思われる、スタイリスト付けた方がいい、あ、あ、好きなようにやれば応援してあげるから」。もみじ「私ってわがまま?」。かえで「かなりね・・でも、人間はわがままな動物だ、この話はおしまい、古畑さんと話したわ、警部補なんだって、ラブポリスは全面協力してくれるって、警察の中も案内してくれって」。もみじ「すごい、どんな手使ったの?」。かえで「打ち上げで誘って、チークタイムで一回踊ったの、それだけで私に夢中?」。もみじ「打ち合わせは?」。かえで「1時にラボエム、さっき通ったらいたわ、こんなものよ、時間がもったいない、さあ始めようか」。古畑はラボエムで景品の黄色いコートを着る。かえでは、杉浦にタバコを買って貰う。もみじ「大成功、これっぽっちも疑っていないわ」。もみじ「あなたは不思議な人、時々おかしなことを考える、小学で校庭のニワトリを全部逃がした、自由を与えるべきだと、おどろいた、あなたは人と違うことをした方がいいの、小さく収まったら、つまらないわ」。背後から、かえではピストルでもみじ撃つ。その音に反応して、ピンキーが声を上げて、動き出す。−−もう書けません、さよなら−−と書いた文章があった。かえでは、化粧品と服を取りだし、紙袋に入れる。この紙袋はどこにいったんだろうか? 裏のドアをあけて、閉まらないように、物を挟み込む。。そして杉浦の机から鍵を出して、もみじの部屋の鍵をかける。CM。
杉浦が帰ってくる。かえでは「打ち合わせ、大先生は中にいる、電話も取り次がないで、もみじちゃん疲れている? ストレス溜まっているじゃ、あれでは引き籠もりだよね」。杉浦「少し、食べない、お疲れ様」。かえで守衛に声をかけて出て行く。かえでは戻って、裏のドアから入る。中からもみじの姿で「かえで、もう帰った、しばらく一人になりたいからよろしく、杉浦さん、ウチに来て何年、我が儘言って、ごめん、ありがとう」。杉浦「2年半」。
部屋でまた着替える。そして、用意した火薬付き蝋燭に火を付けて、携帯を持ち去る。裏から出て行く。約束の1時ちょうどに、かえでがラボエムに戻ってくる。古畑「どうも、時間ぴったりですね」と黄色いコートを見せるが、かえでは無視する。かえで「姉がよろしくと」。古畑「似ているのですか」。かえで「周りはそう言いますが、洋服も男の趣味も全く違う、私、お昼食べていない」。そこで、かえでは携帯でかえでに発信する。テーブルの携帯がなる。かえで「どういうこと、ふざけないで、おねえちゃんいい加減にして、切るよ」。そして、かえで「すぐに戻ります」と立ち去る。かえでは杉浦に「何か変な電話貰った」と言う。古畑はテーブルの上のグラスに残った口紅の跡に驚く。オフィスにかえでが来る。杉浦「ドアに鍵がかかって、呼んでも返事しない」。かえではドアを叩く。杉浦「電話では何と」。かえで「もう終わりだ、死ぬとか、仕事場の鍵は?」。杉浦は部屋の鍵探す。そこに蝋燭で仕掛けて花火の破裂音がなる。かえでが机を探したフリをして、鍵を出す。そして入る。かえで「救急車」。杉浦が行く間に、蝋燭の仕掛けを回収する。そして、もみじの携帯を置く。CM。
現場で、西園寺「亡くなったのは加賀美京子さん、テレビ脚本家」。今泉「白い巨塔」。西園寺「それは井上由美子さん、最近はブルガリ」。今泉「つまらない、ブルガリ刑事、ツルタ刑事、馬鹿馬鹿しいので、見ていない」。西園寺「結構好きです、売れっ子です」。今泉「何でじさつしたの」。西園寺「大変なんじゃない」。今泉「僕なら一晩で書ける、白い巨塔は無理だけど。西園寺「加賀美京子さんが会いたいと、気分が良くなった」。今泉「生き返ったの」。京子が出てくる。怖がる今泉だ。京子「失礼な方ね」。西園寺「妹さんの方、二人いるって言ってませんでしたか」。京子「双子です、亡くなったのは姉の方」。西園寺「鏡京子は合同のペンネームで、本名は大野かえでさんです」。京子「最後に話したのは私だ、電話でおかしいと、着信が残っている、打ち合わせしてました、もしかしたら、みなさんもご存じかも、古畑さんです」。古畑はカフェレストランで待っていた。急いで今泉と西園寺がやって来る。そこで、古畑が逃げて、3人で走る。警察で問いつめられて、古畑「私は何も悪いことしてない、アドバイスだ、プロデュサーから広報を通じてまわってきた、内密でやって、質問に答えただけだ」。今泉「いくら貰った」。古畑「貰ってない」。西園寺「どうして、ドラマの監修を」。今泉「面白いことを独り占めした」とい悔しがる。もみじの事務所では、杉浦にかえで「通夜と密葬をあなたがして欲しい、望んでいるはずだ、新聞発表しない、スキャンダルにしたくない、喪が明けてから発表、自殺は公表しない、心臓病ということにする、3年前に入院しているから都合がいい、お願い、泣いている場合でない、やることは山ほどあるはずよ」。杉浦は泣いている。CM
書き置きがあった。西園寺「状況から自殺と見て間違いない」。古畑「西園寺君、加賀美先生は」。今泉「ツルタは僕がモデルですか、観覧車だ」。西園寺「どうして、僕は出ないの」と怒る。今泉「僕は公衆トイレに閉じこめられるほど馬鹿じゃない」と怒る。古畑は京子の部屋に入り、京子「びっくり、悲しいと言うより悔しい、涙も出やしない、あの時、無理でも部屋に飛び込めば」。
古畑「自分を責めてはいけません、何故、銃を持っていたのでしょうか、入手先は?」。京子「何年か前、暴力団の話を、気に入られ、頂きました、警察には、言ってません、私も犯罪者ね、逮捕してもいいわ」。古畑「その件は別で、どこに保管を?」。京子「確か金庫の中です」。古畑は調べ出す。京子「双子は以心伝心、私たちはそうでなかった。見た目は同じだけど、性格は正反対、姉の気持ちは分からない、神様からも貰った命を自分で手放すことはしない」。京子はインタフォンで杉浦に「車を呼んでくれる」と頼む。京子「しばらくは仕事が続いている、姉がこうなっても、発表はしてない、心筋梗塞にしておく」。古畑「今、車を、来るときは運転なさっていた」。京子「私も普通の人間です、平常心で車を運転できない。古畑はインタフォンで聞くが繋がらない。京子に教えて貰って、西園寺に誰も触っていないことを確認する。古畑「最後に話したのは、あなたですね、本当におねえさんの声ですか」。京子「着信もあります、間違えようがない、古畑さん、気を持たせすぎです」。古畑「おねえさんが電話でさよならを言って、亡くなった、この原稿は倒れて、床落ちた・・1,2ページが床に、携帯は3ページ目の上です、後で、携帯を置いた人物がいた可能性がある」。京子「もっと初めから落ちていたのかも知れない、風でとんだかも、自殺は明白なのに、遺書もあって、いつもこうなんですか」。古畑「つじつまが合わないと考え込んでしまう」。京子「次で使わせて貰う、行ってきます」。古畑は部屋で考えている。そこに、西園寺「非常階段です、内側から鍵を開けておけば、可能です、古畑は自殺と考えていませんか、携帯はもみじさんのダイアルの跡が残っていた、しかし、すでに死んでいたかも知れません、かえでさんが間違えるでしょうか、かえでさん自身が関わっていることになる」。古畑「そこまで、ただ、遺書の筆跡鑑定を」。杉浦が住所録を探しに来る。古畑は大きな水槽に注目する。古畑「大きな水槽ですね、熱帯魚が趣味?」。杉浦「最近ですが、仕事に詰まると、先生はお魚をみてらしゃいました」。古畑「かえでさんは、よく来るの」、杉浦「滅多に、楓さんも自分のオフィスを持っていました」。古畑「今日は?」。杉浦「もみじさんが呼んだらしい」。そこに西園寺が「何か変わったことは」。杉浦「最近、化粧品を買っています、実際化粧したことは見たことがない、ここにあった化粧品がない、昨日、しまっているところを見ました」。古畑「他になくなっているものは」。杉浦「化粧品だけだと、ファンの方の贈り物です、今朝の掃除では、ちゃんと上にありました」と落ちているピンキー人形を元に戻す。古畑「ありがとう」。西園寺「今日は解散しましょう」。今泉「何がツルタ刑事だ、馬鹿じゃありません」と大きな音で戸を閉める。ピンキー人形が動き出した。CM。
試写会で、京子は化粧している。そこに古畑がやって来る。古畑「先生の意見が聞きたくて」。京子「フランス映画のトークのゲストを」。古畑「私も聞いていこうかな」。古畑「多忙ですね、見ていきただきたいのはこれです、人形だ、ファンの方からのものです、ピエロのピンキーです、音に反応する、この通りです、続けますか、棚の上に置いてあったが、床に落ちていた、いつピンキーは床に落ちたのか」。
京子「ピストルに反応した」。古畑「ところが、音には反応するが、5秒で止まる、棚の幅は20cmです、棚から落ちることはない」。ピンキーと2回声を上げる。すると落ちた。古畑「分かりました、2回音に反応しないといけない、2度大きな音がしないといけない、杉浦さんは聞いていない、杉浦さんは席を外している、あなたと二人っきりになったときです、心当たりはないですか」。京子「思い当たらない、音はしなかった」。古畑「先生・・」。かえで「行かなければ・・思い出した、謎は解けました、何となく触った、手前に置いたの、ピンキー」それで落ちる。かえで「たいした真相でなくて、すみません」。古畑「そんな物です」。ステージの司会「今、もっとも輝いている働く女性、加賀美京子さんです」。拍手。CM。
レストランで、今泉「犯人はあの女だ、複雑なトリック」。西園寺「発火装置を使った爆竹、その時、かえでさんだけだ、独立したいと思った」。古畑「独立するのは、死ぬのもパートナーがいなくなるのは同じだ」今泉「あの人がやった、マネジャーみたいものでしょう、悔しかったんだ」。古畑「あのもみじさんと会ったという杉浦さんの証言はどうする」。
西園寺「かえでさんでは、帰ってもみじになって、現れた、ただ、時間が10分でやることは難しい」。今泉「間違いない、あのお気に入りの美人がやったんだ」。古畑「西園寺君、実験してみて」いつの間に西園寺は優秀は推理を出来るようになった。今泉が早速走る。階段を上って、着替える、顔を出す。息絶え絶えの今泉だ。ロンゲで「どうも」。非常階段で下まで走る。レストランに付いたのは20分だ。西園寺「とても、無理だ、あの時顔を出したのはもみじさん本人だ、エレベーターを使えば早く付ける、しかし、戻る姿を管理人が見ていない、だとするとセキュルティシステムで、手の静脈をセンサーでみる、静脈は指紋と同じだ、彼女はシロかも」。古畑「いいえ、シロとは言っていない」。今泉の携帯が鳴って「鑑識から、遺書はもみじさんに間違いない」。西園寺「勇み足かも」。古畑「はっきりした、これは殺人事件だ、彼女はクロだ」。もみじの部屋の水槽を見ながら、「今回の事件は辛いことになりそうです、自殺に見せかけた、被害者は生きているように見せかけて、それをどうして10分でやったか、その方法が分かったとき、事件の真相が分かった、ヒントが水槽、何故車に乗らなかったか、そして、グラスの口紅・・」。CM。
「ポタージュ」の記者会見だ。加賀美京子は挨拶する。京子「これは新しい挑戦だ、殺人シーンはない、感動的なドラマになる」。記者会見で、
京子は「大きなチャレンジーになる、テレビドラマは、新しい可能性を求めていく、私たち作り手のいい物を作ろうと思う気持ち、そして記者さんのバックアップ、視聴率を左右されすぎです、みなさんもっと温かい目でみて欲しいわ」と受け答えする。しかし、演出などはいつもと様子が違う。記者「今回は音楽に例えると、何ですか?」。京子「ごめんなさい、浮かばない」。記者「主演に会いましたか、誰のイメージとおっしゃいました」。京子「何か、ボートしていた、昨日寝ていないの」。内輪で食事会だ。「盛り上がりましたね」。「つまらない質問した記者は?」。「いつもより化粧が濃いと、後で調べといてください」。京子「今のうちに話したいことがある、最後、頭が混乱して、一瞬頭が真っ白に、実は大変なことが起きた、正式には発表してないが、姉が他界した、心筋梗塞でした、仕事は仕事だ、告別式はしない、派手なことが嫌いだった、これからは加賀美京子は私一人だが、これまで以上ににいい本を書く」。そこに古畑がやってたと告げられる。CM。
古畑が「見て頂きたい物がある、自殺ではないと踏んでいます、オフィスまで」。オフィスで、古畑「立派な水槽ですね、レンタルです、手入れもやってくれます、私が気になったことは加賀美京子です、おねえさんとあなた、実際本を書いたもみじさんで、あんはたはマネジャーという単純な間柄ではなかった、分かっています」。京子「大まか言えば、私が話を作り、姉が書いていた、でも、姉も話を作る時もあれば、私が書くときもある」。古畑「本当の共同作業だった、理想的な関係です、でも描きたい物が違った、ブルガリとポタジューではまるで違う、方向性の違いは年々大きくなって、おねえさんは独立を考えるようになった」。
京子「私が姉を殺したと言いたいのね、推測ね、証拠は?」、。古畑「あなたが姉を殺したとは考えていない、それはありえない、おねえさんが、化粧もそろえ、流行の服も変えた、彼女は変わろうとしていた、ひょっとするとマネジメントも自分でしたいと思っていた、もみじさんは一度も話しませんでしたか」。京子「一度も、姉が変わろうとした具体的証拠があるの」。古畑「不審なことに、この部屋の化粧品と服が持ち去っていた、でも、持ち去ることが出来なかった物がある、鏡です、大きな鏡です、1ヶ月前、自分を映すものです、最初見たときから気になりました、水槽の大きさの割に魚が少なすぎ、こちらへ」。古畑が立たせ、部屋の電気を消す。水槽に京子の姿が映る。古畑「鏡を買えば、妹に言われる、それでこんな方法を・・、これを見ていると考えるのです、じっと見て、水槽で見ていたもみじさんを、彼女はどんな思いでいたのでしょうか、華やかな妹のすぐそばで、控えめで、脚光を浴びたい、本を書く才能は自分の方が上なのに、注目を浴びるのはいつも妹、見た目は変わらないのに、それが出来ない悔しさ、越えることの出来ない永遠のライバル、場所を変えましょう、もう一カ所付き合って貰いたいところが」。古畑はクラブへ行く。古畑「今夜は休みだが、開けて貰った、実はダンスの教則本を買って、元は踊れた」。、音楽がかかる。そこで、古畑「本を読んだら、思い出した、夕べの汚名を返上をさせてください、シャル ウィ ダンス」。♪  shall we dance ♪、しかし、京子は踊れないで、離れる。京子「もういいわ」。古畑「あなたはもみじさんですね、見た目はごまかせても、踊りのステップは無理です」。京子「ええ、どこで分かったの」。古畑「決め手は時間です、マンション出て、非常階段を出ては無理だ、正面玄関で、静脈認証が、かえでさんには無理だ、もみじさんしかない、考えれば、かえでさんには動機がなかった、しかし、もみじさんにはあった」。もみじ「自分と同じ姿の兄弟がいることを、想像してください、あの子は明るく、大人に気に入られるすべを知っていた、私は引っ込みだった、あの子は太陽で、私は月、私も自分の力で輝こうとするのはいけないこと?」。古畑「かえでさんは反対したのですか」。もみじ「全然、むしろ応援してくれた、あの子には自信があった、自分を越えられないと、どんなに変わっても、あの子を越えられない、あの子がいる限り、私は影でしかない」。古畑「もっと早く気づくべきでした、例えば、旧式のインターフォンを使えた、車の問題、黄色いコートを着たのに触れてくれなかった、そうでなければ、あの色は着ません、グラスの口紅が残っていた、妹さんはいつも飲んだ後、さりげなく拭いていた」、もみじ「そう言うところでお里がしれるのね」。古畑「呼んで、服を変えて、殺害した、どうしたのですか、是非聞きたい」。もみじ「本職の刑事さんに、どれだけ注意力があるか実験したい、妹はすぐにばれると言った、私はきすかないと、すぐに気づかなくて良かった、きづかなかったのでおかげで、一日素敵な時間だった、でも、妹になって分かったことがある、やはり私には無理ね」。古畑「人には向き不向きがあります」。もみじ「おかしな物ね、肩の荷が下りたみたい、私、自首しいたと思うし」。古畑「昔、あなたとよく似た女性にあったことがある、漫画家です、若くして、地位も名誉も手に入れた、自分を捨てた恋人を、別荘の地下で殺した」「彼女は今どうしてますか、「アメリカで幸せな結婚生活を送っています」。もみじ「意外ね」。古畑「言いたいのは、人は生まれ変われるとうことです」。もみじ「行きましょう」。古畑「その前に一曲踊りましょう。もみじ「踊れません」。古畑「実は私もです、あなたが踊れたらどうしようかと思いました、でも、踊れない物同士もいいじゃないですか」 ♪Shall we dance? ♪ 二人は抱き合って、静に体を揺するだけだが踊る。京子は泣き出した。おしまい。
古畑任三郎ファイナル  第2夜 イチロー フェアな殺人者  フジ  平成18年1月4日


評価とコメント

古畑任三郎第2夜★★★
最初に、推理ものに特にこだわりはありません。だから、今から書くことも、普通のおじさんの感想です。探偵物や推理物に燃える専門家はどう感じたのだろうかな? ちょっと、聞きたいです。
どうしても、
この犯罪の動機の設定に納得いかないよ。もちろん、向島とイチローが腹違いの兄弟だという設定が一番ですが、笑い。そこまでいうと全てが、嘘になってしまう。そこは納得しても、イチローは金持ちだ。だから、兄が恐喝されていることを、フェアプレイ好きなら、警察に相談すべきです。いくら完全犯罪に自信があっても殺人することと、恐喝されている肉親がいることが発覚することを、比較すれば殺人は避けると思います。
完全犯罪にしては、トリックは深くなかった。最初に、タバコやマッチ、サインボールなど、ミエミエの伏線ばらまいていた。それがどうなるかなと見ていました。でも、
問題なのは、最初に古畑と会って、もう郡山と会ったことを認めてしまった。もっと、頑張ると思いました。しかも、フェアプレイ精神で濡れたマッチを置くなんて・・・。イチローには直接の接点がないので、動機がない。そこだけで逃げることは出来ない。それに最近は防犯カメラが置いてあることが多くない? そこからすぐに足がつくと思う。さから、やはり、推理としては間が抜けていました。それで評価が低い。
しかし、これはイチローのためのドラマだと思った。普通の現役アスリートは、へたくそでしょう。だから
野球をやる人の演じたドラマとしては最高のクラスでしょう。最初と、途中で、これはフクションですと古畑が言ったが、見ている方は、本当のイチローだと思ってしまう状況にはまった。役のイチローと演ずるイチローが混ざり合ってしまった。特に最初はイチロー、そのものだった。最後はイチロー役になっていたような印象だった。全体で、ドラマにとって、この設定が良かったかどうか微妙だ。最後の、古畑との会話は見応えがあった。
このドラマは最初から犯人が分かっている。だから、どこで犯人と分かったか、そこも謎として視聴者に考えて貰っている。そこで、
「片一方が濡れたマッチ」=「加湿器」に結びつくのだろうか? →にはなるが、加湿器しかないわけではない。だから、向島もイチローも、被害者を教えるべきでない。イチローが郡山だと古畑に話したのは納得できないな。それとストリニキーネを飲み込むトリックは、イチローは飲み込む真似だけしたのでしょうか・・・わざとハチミツを詰めるシーンを見せるのだもの・・もっと何かあると思ったが、郡山が死んだだけだ。肩すかしです。完全犯罪でしょう!!  
他には今泉と西園寺が登場していた。どちらも動きはマズマズでした。そして、
郡山を演じた今井さん、新選組の徳川慶喜を演じていました。相変わらず濃い演技でした。最初気づかなかった。でも、見た顔だと思いました。最後のエンドロールで気づきました。あとは向島役の小林隆さんです。善人顔ですが、犯人だと自白するなんて・・・面白かったです。まあ、イチローを見るためだけのドラマだった。でも、それだけで価値はあった。評価は★★★にしました。探偵、推理ものとして、淋しかったからです。

公式HPから  

シーズンを終え、日本に帰国したイチロー選手 ( イチロー ) は、記者会見やチャリティーイベントに出席するために、都内にある某ホテルのスイートルームに宿泊していた。そのホテルに、古畑 ( 田村正和 )、今泉 ( 西村雅彦 )、西園寺 ( 石井正則 ) の 3 人がやってくる。実は彼らは、警察を退職し、このホテルの保安課に再就職した向島 ( 小林隆 ) を訪ねてきたのだ。
古畑たちが保安課の控え室で向島と話をしていると、突然そこにイチロー選手が現れた。イチロー選手の大ファンだった古畑は、彼と握手を交わし、サインまでもらうことが出来て感激する。イチロー選手が去ったあと、向島は古畑たちに衝撃的な告白をする。なんと、向島とイチロー選手は腹違いの兄弟だというのだ。古畑たちは、思いもよらぬ向島の告白に愕然となる。
古畑たちが帰った後、向島はイチローの部屋を訪ねた。頼まれていた出前のカツ丼をイチローに届けるためだった。そこでイチローは、向島にある男の話を切り出す。
その夜、ホテルの地下駐車場に停めてあった盗難車の中から、男の死体が発見される…。


あらすじとコメント  第2夜 フェアな殺人者

最初にイチローと顔もそっくりですが、別人ですと古畑がコメントして始まりました。タイトル。CM。
シーズンを終え、日本に帰国したイチロー選手 ( イチロー ) は、記者会見やチャリティーイベントに出席する。もちろん、ホテルで報道陣に囲まれる。さらに古畑と今泉も車に乗ってやっていた。古畑「イチローさんと言いなさい」。今泉「年下だからイチローでいいじゃない」。ホテルの保安課に再就職した向島のところにやって来た。向島「用心棒みたい仕事だ」。今泉は収入を聞く。向島「そこそこ」。古畑はイチローが泊まっていることを見つける。明日のチァリティーのイベントがあるのだ。
古畑はオールにイチローのサインがほしいという。そこにイチローがやってくる。向島は早速、皆を紹介する。そして、サインを頼む。西園寺は握手してもらう。今泉はオデコにパンチだ。イチローは向島に頭が上がらないで、仕切っている。向島「実は腹違いの弟です、隠していてすみません」驚いた設定だ!! 笑い
イチローは出前でカツ丼を食べる。向島は加湿器を設定している。その向島は郡山から1000万を請求されていた。もちろん、何度も請求され払える金ではない。密かに向島はナイフと薬を用意していた。そして、弟のイチローは心配していた。イチロー「兄貴の問題は俺の問題だ、そいつは人間のくずだ、死んで当然だ、兄貴の考えていることは分かる」。薬はストリキニーネだった、取り上げていく。
イチロー「つかまらなきゃいい、完全犯罪だ、俺に任せろ、兄貴を追い込んだ、許さない片づける」。この考えでは納得できないな
その男・郡山がイチローの部屋に入る。郡山「後でサインをお願いしたい、さすが泊まるところが豪華です」。郡山はタバコを吸おうとするが、イチローは止める。郡山はホテルのマッチを持って行く。郡山「写真は車だ、お金は・・イチローさんの方がいいわ、これが最後です、だから言ったんです、弟さんなら簡単だ」。イチロー「あとで届く・・車で待っていてください」。郡山「地下駐車場のAの19」。出て行って、郡山は帰りにホテルのイチロー祭りのサインボールを買う。そして、車の中でタバコを吸う。イチローはカプセルに薬を詰める。
イチローの部屋に向島がやってくる。サイン色紙をもってきた。向島はイチローのサインを自分で書いている。イチローはサインを書いていたとアリバイにするためだ。しかし、イチローは断る「フェアプレイで行きたい、車には何も残さないでいく」。それなのに、マッチを残していったよ。イチローは誰にも見られず部屋の外を出る。そして、スタッフが入る暗証テンキーのドアの通路から、地下駐車場に行く。イチローの走る姿は綺麗だが、気づくだろう、爆。イチローが来て、タバコを捨てて、車の中で話す。郡山は、イチローにサインボールに日付と名前を頼む。イチローは書く。取引の写真の在処を聞く。簡単に封筒を差し出し、ネガも入っていた。そこでイチローは首を押さえる。イチロー「これはゲームだ、どちらかハチミツが入っている、もう一つはストリキニーネだ、噛めばいちころだ、残った方は俺が飲む、選べ」。郡山は選び、口に入れる。
イチロー「奥歯ではさめ、3つで思いきっり噛め」。その後、イチローが出てきた。手袋をして、写真を撮り、サインボールを撮る財布から免許書を抜き、シートを確認した。ホテルのマッチを置く。帰りに、邪魔なサインボールを投げる。見事にパイプの仕切の向こうに投げ込まれる。CM。

駐車場に警察が来て、そこに古畑が自転車でやってくる。あっさり犯罪は見つかりました。イチローは記者会見をしている。そこで平常心を強調している。西園寺は自殺だろうと推測する。身分を証明する物がない、聞いたがホテルの宿泊客でもないようだ、バーなどの利用者も地下駐車場を使う、被害者が特定できないので・・。
車の中で古畑はマッチを見つける。これよがしだ。その下に、よれよれの駐車券を見つける。誰かが椅子を動かした。そして、元に戻した。西園寺「もう一人がいた、話し合っていた、一人が去った」。少ししか吸っていないタバコが落ちていた、少し付けて消した。古畑「おかしい、マッチがない」。車の灰皿を調べる。運ばれる死体から、使い捨てライターを見つける。しかし、ガス欠だ。西園寺「シガーライターを付けるためなら、エンジンを付けないといけない、マッチを使う」。古畑「分かった、マッチは濡れている、片一方だけだ、こんな濡れたかするのは・・」。加湿器を借りている部屋を聞くと3つだった。一つはイチローの部屋だった。このマッチについてのこだわりが了解出来なかった。しかも、加湿器にすぐに結びついたのが不思議だ。CM。

イチローはホテルのジム?で鍛えている。そこにマネジャー(矢島さんです)が、古畑刑事ががやって来たと言う。イチロー「ミーハーだ」。そのミーハーですがと、古畑はいつもの調子で話しかける。地下駐車場の事件を語り出す。−−自殺ではない、誰かと会っている、助手席を動かした、タバコを足で消した−−。イチロー「何故、私のところへ」。古畑「マッチをもっていた、湿っていた、普通ではない、片側で表面だけ・・ 加湿器の前に置いてあったら、以前ベトベトになった、朝から手分けして調べている、こんな方、来ませんでしたか? マッチをもって行きましたか?」。
イチロー「来ました、郡山というライターです、僕は嘘を付かない」。古畑「何故来たのでしょう?」。イチロー「僕は嘘を付かない、しかし、話せないこともある」ここが一番の謎です。あっさり郡山の名前を教えることはないでしょう。向島はイチローに「古畑は凄腕だ、最高の刑事だ」と不安気に話す。古畑と西園寺たちは、事件について相談している。結論は、イチローが関係していることは間違いない。テレビのイチローの放送を見ながら、古畑はイチローのマネジャーの部屋に行き、昨日の要諦を聞く。マネジャー「一日中、ホテルを出ていない」と答えた。CM。

今泉は向島に相談する。今泉は、警視総監希望だが、40過ぎで、巡査だ、警察から潮時かな、とぼやく。調べると、郡山はライターで、暴力団絡みの記事も多かったことが分かった。どういう関係ですかとイチローに聞く。
向島「私に会いに来た、私がいけない、暴力団の一員が組をやめたいので、その就職先を世話していた、しかし、組をやめなかった、でも付き合いは続き、そのうち野球を誘われた、補欠だったが高校野球に出たくらいで、好きだった、そして満塁ホームランを打って楽しかった、郡山が取材に来ていました、そして、警察官で弟がメジャー選手だと気づいた、組員と一緒に喜んでいる写真を撮っていた、記事にするより恐喝ほうがいいと考えた、請求額が増えてきた、払い切れませんでした、郡山は最近、悪いことをして、警察から逃げるので1000万を要求してきた」。イチロー「そこからは、私が、郡山は8時に出て行った」。西園寺「死亡推定時間には、向島さんは、どこにいた」。イチロー「昨日、8時から9時まで、保安課にいて、僕のサインを書いて貰っていた、100枚のサインを書いていた」。向島「はい、よくあるので、今泉のシャツのサインも自分が書いていた」。イチロー「サイン色紙を、8時に貰って、9時に渡した、殺す余裕はない」。古畑は向島にサインを書いて貰う。そっくりだった。夜、ホテルの外で、イチローと向島に「何故嘘を付いた」。イチロー「兄貴を守るためだ、最初で最後の嘘だ」。向島「古畑刑事は嘘を見抜く天才だ、普段嘘を付かない人間が嘘を付くと、ほころびが出る」。イチロー「なるようにしかならない、俺には野球よりも大事なことがある、思い出すな、子供の時暗くなるまでキャッチボールした、にいちゃん」とボールを投げる。この事件の設定だが、ちょっと無理な感じがするヨ
古畑たちがホテル担当者に聞くと、間違いなかった。しかしホテル担当者は、サインは向島から言い出したことだという。しかも、色紙が違う。これにはスタンプが押していない。ホテル担当者はイチローの似顔絵のスタンプを押していたのだ。西園寺「これは?」とシャツのサインを見せる。古畑「すり替えた」。今泉「向島やりやがった」。次の朝、ランニング中のイチローを古畑が聞く。
古畑「お兄さんのアリバイが崩れた、前もって書いたものだ、彼は、書くのが早かった、100枚書くのに20分だ、枚数が少ない、どうして100枚、そこでひらめいた、それは人のためだった、この推理どうですか」。イチロー「いいと思います」。古畑「誰のため?」。
イチローは河原を降りていく、野球をしている少年たちに打撃を指導する。古畑が、高校でピチャーで4番でした。私の球を打てますか。古畑が投げると2球目はイチローはホームランにする。
古畑「一生の思い出だ、現場のマッチ、すぐ見つかるように置いてあった、私たちへの挑戦、フェアプレイを好む、ワンサイドをいやだった、変わった人物です、もう一つ、彼は嘘を付くのは嫌いだ、一度だけ、事件が会ったとき、あなたはどこにいましたか、殺人現場に、犯人はあなたですか、はいと答えるでしょう、でも、私もそんなことをしないで、フェアにやって何とか自白させます」確かに一生の思い出でしょうが、せりふの意味がちょっと分からない。綺麗すぎるが、古畑のこだわりなんだろうけど・・・。CM。

西園寺が捜査でわかったことを報告に来る。−−郡山は麻薬をやっていた。近々警察に事情聴取されるので、海外へいくつもりであった。そして、イチロー祭りで、ボールを買っている。それは見つかっていない−−。そこで、古畑と西園寺は駐車場にやって来る。そこで、へこんだパイプを見つける。そこで、西園寺に登らせる。見ると、イチローのサインボールがあった。
古畑「犯人が隠した、野球のボールほど、目立つものはない、誰も見つからないところに、投げた、犯人は世界で最高の肩を持った男だ」。西園寺「イチローさんは、部屋にいたと・・」。古畑「エイジェンシーがいっただけだ、イチローは言っていない」。西園寺「イチローさんほどの人が、誰にも見つからないで地下駐車場まで行けますか」。実際、エレベーターは、人目につく。誰も見つからずにいくのは難しい。そこにルームサービスのスタッフ用のドアを見つける。3桁の暗証番号だ。古畑が通りかたサービス係に開けて貰い、中に入るために、今泉に走らせる。古畑「相手は盗塁の名手だ」。もう一度やる。今泉は全力で入れた。
暗くなってスポットで、古畑「この物語はフィクションです、最初はハチローでした、しかし、彼の要求でイチローにしましたが、決して彼は人を殺しません、いつ、彼が犯人だと気づいたのでしょうか?」。CM。

向島に今泉は「古畑さんは、完全にイチローを疑っている」。そこで、向島は今泉に自白した。古畑「甲子園にいったそうだね、今でも投げられる? 最高の肩もっているかね? 向島くん、君にこの犯罪は無理だ、君の警察にいた人間だ、本当の犯人が逃げていいのかい」。向島「私が殺しました」。今泉は向島を連れて行く。イチローは電話で知らせを聞く。そして走る。向島を捕まえた警察車が出る。イチローは地下駐車場を追いかけるが追いつかないで止まる。そこに登場した古畑「お兄さんは、全てを自供しました、郡山殺害を認めた、自供がなくても、遅かれ逮捕に踏み切るつもりでした、彼には動機があって、アリバイを偽装した詐欺です、犯行現場にいた証拠がある、お兄さんは被害者に車の中でサインを書いた、丁寧にシゲルさんへと名前まで書いた、動かぬ証拠だ、お兄さんが書いた他のサインと全く同じだ」。イチロー「あり得ない、相手の目の前で僕のサインをするわけがない」。
サイン色紙とサインボールを持って古畑「郡山さんは、あなたのサインを貰ってくるように頼まれていた、ところが、あなたに断られ、手ぶらで帰る訳にいかず、お兄さんに頼んだ」。
イチロー「作り話だ、簡単なことです、それを書いたのは僕だからだ、僕がしたからだ、僕の字だ、筆跡鑑定して貰えば分かる」と古畑からサインボールを取り上げる。古畑「あなたが書いたと認める?」。イチロー「認めます」。古畑「そして、現場にいたことも認めになる? 認めたことになるのですよ」。イチロー「ならない」。古畑「まだ、分かりませんか、犯行現場に、そのボールがあったことをどうして知っているのか? 私はサインボールと一言もいっていない、サインといった、にも関わらず、あなたはボールを手に取った、色紙もあるにもかかわらず、西園寺君、君が持っているのは?」。西園寺「サイン入りバットとサイン入りグローブです」。古畑「ここにはあなたが書いたサイン入りボールが隠してありました、そのことを知っているのは、隠した本人だけです」。イチロー「ボールを確認したからと言って、犯行を認めたことにならない、部屋でサインしたかも」。古畑「ホテルの店員が被害者が買ったことを覚えている、売り上げ記録もある、部屋を出た直後です、またあなたの部屋に戻ったと嘘をつくつもりですか、お分かりになりましたか」。
イチロー「ゲームセットですか、ヒートアップしすぎた、冷静に考えれば、あなたの罠に気づいたのに、平常心と言っているのに、まだ修行が足りません」。古畑「冷静なあなたなら引っかからなかった、平常心を奪う必要があった」。イチロー「それで、わざと兄が捕まるところを僕に・・」。古畑「お兄さんを、ダシに使って申し訳ありませんでした」。イチロー「すぐに釈放になりますか?」。西園寺「そうなればいいが・・」。古畑「彼が何をした、殺人幇助・・? しかし、弟は断っている、兄に罪はない、あなたがお兄さんを救ったんです」。イチロー「いつから気づいたのですか?」。
古畑「最初にタバコの話になった時、被害者が駐車場でタバコを吸っていた話になった、イチローさんは当然、禁煙だと話した、確かに地下駐車場は禁煙です、しかし、どうして、駐車場と聞いて地下だと・・ご自分の車を駐車場に止めている」。イチロー「あなたがマッチのヒントで、僕の所に来た、僕は嬉しかった、最高の対戦相手が現れたと・・」。古畑「光栄です」と微笑む。西園寺「参りましょう、伺ってよろしいでしょか」。イチロー「兄だからです、僕に野球を教えてくれた、全ての始まりは兄とのキャッチボールでした、だから、兄を救うために何でもする」。イチローは西園寺からペンを貰うと、ボールを取りだし、古畑と署名したサインする。イチロー「名前と日付も入れました、値打ちが出ますよ」。古畑は腰をかがめる。何でボールを持っていたんだ、ベタな展開です。しかも、このサインボールは、本当にイチローが古畑任三郎に出演した記念だから、本当に高くなりますよね。エンドロール。

マネジャー〜矢島健一さん、郡山〜今井朋彦さん