菊次郎とさき   テレ朝   木  21時 

原作 ビートたけし『菊次郎とさき』
脚本 輿水泰弘
演出 石橋冠、阿部雄一、谷川功
チーフプロデューサー 五十嵐文郎
プロデューサー 中込卓也、中山秀一、里内英司
音楽 坂田晃一
北野菊次郎 陣内孝則
北野さき 室井滋
藤崎先生 西島秀俊
北野久美子 京野ことみ
北野重一 賀集利樹
谷川小五郎 梨本謙次郎
谷川かつゑ 濱田マリ
信濃屋主人 日野陽仁
左弦三 長門裕之
左鈴女 真野裕子
北野安子(少女期) 市川由衣
北野大(青年期) 平山広行
北野大(少年期) 村上雄太
北野武(少年期) 桑原成吾
北野武(青年期) 塚本高史
北野うし 草笛光子



”現代のカリスマ”ビートたけしを生んだ両親、菊次郎(陣内)とさき(室井)の笑いと涙の下町人情劇の第2弾だ。前回も見ました、かみさんと二人で泣いてしまった。昭和と下町の美しさ、日本人の愚かさと優しさを感じた。今回は少し大人になった家族だが、武と両親とのかかわりがつづられていく。陣内さんと室井さんがはじけて大活躍するだろう。実は今クールで一番期待している。ただ、少年期の桑原君は頭をこづかれながら、泣かされました。しかし青年期で塚本君だと微妙な難しい話になってしまうかな〜〜不安だな。期待は★★★★★だ。でも予想は★★★★だね。

(終わっての印象)
素晴らしいドラマでした。50歳すぎのおじさんには、昭和は懐かしく美化するようになった。それは、悲しくも淋しくも感じる。でも、ここに描かれるドラマには笑わされ、泣かされ、最後に考えさせられた。貧乏で、嫌だったけど、今思うと、何とも豊かな時代だったと思われる。何もない戦後すぐなので、教育を大事にして、人間が資源だったのだ。先生と尊敬し、隣人と仲間を大事にしていた。古き良き時代にひたりきって、かみさんと二人で思い切り泣いた。今クールの1位かもしれない。見ると、テレビが来た、内風呂が出来た、ばあさんの娘義太夫、そんな話だけで、こんなに泣けるのだ。演出力ですね。5話から、青春編ですが、平紙岩さんがゲストで、楽しませてくれました。フランス座での修業時代も、嬉しいものでした。亜矢の小田茜さんと、もっと絡むのなと期待したが、さりげない職場の先輩の役でしたね。ここでも、さきが師匠に、先生にしたのと同じく付け届けしたり、頼み込んだり、泣かされました。菊次郎が酔って舞台に上がてコントしたのは、見物でした。とにかく、有り難うでいた。もう続編は作れないのかな〜〜。菊次郎とさきは、ドラマ上は生きている。武の物語になると、もう親は登場しないので、これまでのドラマにできない。難しいかな。



菊次郎とさき★★★★★   9話 最終回  平成17年9月15日放送  一回見で、間違い容赦

小学校のグランドで武が立っている。さきの、昔のしかり声が聞こえてくる。タイトル。昭和34年、昔の菊次郎一家だ。ばあさんも生きている。安子もいるよ。さきは武に隣で遊ばないように叱る。菊次郎にもシラフで帰ってこい。万が一のことが起こると困る。酒の匂いがすると入れない。臨月の久美子が来て、産むのだ。ばあさんが茶の間で寝て、子供達は隣で寝泊まりする。菊次郎の禁酒令は守られそうもない、かつえは引き受けられない。そこに棟梁がやって来る。東京タワーが立つ、333mだ。ペンキ塗りに菊次郎を推薦したのだ。これからの菊次郎の仕事に励みがつくだろう、と考えたのだ。ところが、菊次郎は、一旦嬉しそうだが、6月20日が仕事始めだといったら、菊次郎はだったら・・・おいらは・・・と断ったのだ。久美子の出産予定日なのだ。それも棟梁も言ったんだが、菊次郎はどうしても納得しないで断るのだ。棟梁は頭に来て、起こってしまった。孫が生まれるのは心待ちにしているのはわかるが・・・。学校で先生は算数を教えている。先生「質問は?」。武「赤ん坊はどこから生まれるか?」と聞く。先生「分からない、お嫁さんがいないから」。さきが聞くと、先生は「答えが分からない、コウノトリも、おしべでも、不意うちで答えられなかった、今後は統一見解を作らないと・・」。家で武はばあさんに聞く。ばあさん「年寄りは物知りだが、物忘れも激しい」。さきが「赤ん坊は出来るものではない、授かるものだ。武「授かるって?」。大「神様からいただく」。そこに友達が野球に誘いにくる。さき「うちは馬鹿だ、馬鹿がうつるぞ」。夕方、安子が帰ってくる。武「神様から授かるという説があるが、非科学的でいいのか」。安子「ばあさんに聞いてみな」。安子はさきに授かり物か聞く。菊次郎が東京タワーを断った話になる。ばあさん「何とかと○○は高く登る」。一応皆で説得しようと話す。菊次郎は酔っぱらって。隣の小五郎とかつえの家に入る。まだ久美子が着ていないのに・・・菊次郎はちゃぶ台をひっくり返す。さきが駆けつけて、隣の家で夫婦喧嘩だ。かつえが水を掛けて、騒ぎを止めさせる。CM。
菊次郎の家に戻って、さきはかつえに謝る。しかし、かつえは泣いて、小五郎は菊さんだけは辞めてくれ。ばあさんは、大変なことになる、元気な孫の顔がみたいのだろう、東京ワターを辞めたんだろう。6月20日にうまれないよ。武の時は、早く生まれたよ。銭湯にかけっこして、大騒ぎだった。うんと早く生まれた。武は「そんなことは知らない」。菊次郎「いや、生まれる、6月20日に生まれる、なぜなら、お告げがあった、神様の、きたる、6月20日孫が生まれるから、傍にいるように、言われた」。そんな日に久美子がやって来る。大きな腹だ。久美子「お世話になります」。さき「ベテランだから」。菊次郎たちは釣りに出かけた。武は魚屋で買おう。鯉こくと食べさせたいのだ。さき「お産は、自分の命の引き替えの、女にしかできない大仕事だよ」。久美子が挨拶する。バケツに鯉がいた。土下座して、分けて貰ったのだ。武「惨めだった」。さき「みっともない、上等だ、頭の使い方にはそういうこともある」。武は隣に行ってしまう。さき「もう飯を作ってやらない」。武「隣で飯を食べる」。ばあさん「何で鯉こくなんだ?」。菊次郎「神様だ」。久美子「その件ですが、夢枕に神様が立った、それで、困っている、私の神様は6月25日」。重一「僕の神様は7月3日」。ばあさん「6月13日だ」。ばあさん「神様は一人とは限らない、ご意見が違うのだ、いつ生まれるか分からない」。久美子「おとうさまの神様を疑うのではないが、確かな保証はない、大事な仕事を断らないで、塗って下さい、生まれてくるこどもに自慢したい、じいちゃんは東京タワーを塗った人です、と」。皆から頼まれる。久美子「6月20日生まれそうでも、我慢します、帰ってくるまで、女を見くびらないで」。大の語りで「神様の話は嘘だ、皆で口裏を合わせたのだ」。CM。
武はかつえの家で、とんかつだった。小五郎とかつえは、酒をさしつさされつだ。武は「ここがいいな、しかし、おばちゃんの家は何で子供いないんだ」。小五郎「仲が良すぎて、神様が焼き餅やくのだ」。武「だから、うちは子供が多いのか」。菊次郎は鯉こくをつくる。先生と重一「お産は痛い、母は強しです、男は役に立たない」。重一「そんな気もする」。先生「お袋に聞いた、いつ何時質問を受けても、答えられるように」重一「長崎ですね」。武のナレーション−−お産の痛みは、下唇をおでこに引っ張ったような痛みだ。結局、菊次郎は東京タワーを塗ることになった。CM。
菊次郎は道具を揃えた。ばあさん「いつもの通り」。棟梁「そうだ」。家を出ようとすると、小五郎の飲み屋の知り合いの大学の応援団が来た。応援団の太鼓がなり、「押忍、頑張れ、頑張れ菊次郎」。皆から激励される。「フレーフレー菊次郎」。その中を肩いからせて行く。その時、久美子の陣痛が始まる。さきは盥を持って、産婆を引っ張る。久美子の陣痛は激しくなったが、菊次郎はまだだ。飲み屋の信濃屋で捕まる。重一は玄関で「もうダメだ」。かつえは「もうすぐだ」。信濃屋では盛り上がっている。おごりだとか言われている。小五郎がやって来る、「生まれそうだ」。生まれた、さき「頑張った、よくやった」。重一は腰抜かしている。そこに菊次郎がやって来る。男の子だ。久美子は「おとうさま、ごめんなさい、我慢できずに産んじゃいました、神様のいうとおりでした、おじいさまです、今日東京タワーでペンキを塗ってきました、凄いでしょう」。菊次郎は言葉にならないで、号泣するだけだ。重一も泣いている。小五郎が「良かったな」。さきは久美子の家にも電話している。まだ、菊次郎はヒクヒクと泣いている。武は屋根に登り、「俺が生まれたときも泣いたかな、死にそうだった、あんなでも、何度も産んだ、かあちゃんは凄い」。子供の武と今の武が話す。下ではさき「とうちゃんの手は大きいね」。菊次郎「お前の手は柔らかい」。空には満天の星だった。−−貧しかった、でも、何かがあった、毎日が祝祭日のようだった、この時代に生まれたことを感謝している、とうちゃんとかあちゃんの子供で生まれたことも感謝している−−。エンドロール。
お昼のテレ朝の番組に陣内さんが出て番宣をしていた。陣内「平均視聴率が14.9%で中高年には大評判だ。あとはF1です。東京タワーにペンキを塗った、孫が生まれるだけで、感動の泣き笑いのドラマになる。演出の力です」。なるほどと、納得しました。今回は久しぶりに昔の役者になって、懐かしかった。武の「赤ん坊はどこから生まれる?」の質問でも、笑わせてくれました。そして、久美子さんの京野さん、やはり、理想の嫁さんですね。嬉しかった。そこでも、女は強いものだと知らされました。これで最終回か、淋しいな。本当に楽しかった。有り難うです。



菊次郎とさき★★★★★   8話  平成17年9月8日放送  公式HPから、記録としてアップする容赦

(公式HPから)
博士号を取った大が、母校の大学から講師としてきてほしいと言われる。ところが、この話が土壇場になって潰れてしまい、心配したさきは藤崎先生にまで相談を持ちかけるがどうすることもできない。そんななか、武が久しぶりに北野家に現れる。菊次郎がやたらにくだらないダジャレを教えたがるので迷惑しているというのだ。さきは、直接菊次郎に言えばいいだろうと取り合わない。だが、必死に考えたダジャレを武に教えようとするのは、菊次郎なりの息子に対する愛情表現だった。それを思うと、菊次郎に向かってやめてくれとは言えない武。その頃の武は、二郎と組んでの漫才コンビ“ツービート”として、浅草ではそこそこ売れ始めていた。だが、自分にしてみればまだまだ半人前の武が心配でたまらないさきは、藤崎先生に武の様子を見てきて欲しいと頼む。
ある日、楽屋を訪れた先生と武がし乃の店で飲んでいると、菊次郎がやってきた。相変わらずくだらないダジャレを言い続ける菊次郎に、先生は淡々と「そのダジャレはまったく面白くありません」と言い放ち、ふたりはまたもや取っ組み合いのケンカになってしまう。怒ったし乃は、塩をまき散らし、ふたりを店から追い出すのだった。その後、菊次郎を北野家まで送った武は、家で菊次郎と酒を飲み、その酒が薄めてあるのに気づく。大によると、さきがこっそり水で薄めているものの、菊次郎は何も言わずに飲んでいるのだと言う。菊次郎本人も昔と同様には飲めないことを自覚しているらしい。そして、名古屋になら働き口があるものの、年老いた両親を置いてはいけないという大に、武は自分がいるから大丈夫だと答える
実はこの日、武はテレビに出演するかもしれないことを伝えにきたのだが、言いそびれたことを大に打ち明ける。その話を聞いた菊次郎は居ても立ってもいられず、外へと飛び出して行く。帰ってきたときは、案の定、泥酔状態。機嫌良く眠ってしまうのだった。数日後、さきが演芸場の楽屋にやってくる。いつテレビに出るのかもわからないのに、近所中から祝いの品が届き、対応に困っているだという。放送日を聞いたさきは、武に苦言を呈し、そそくさと帰っていくのだった。そして、放送日。北野家には、弦三が注文してくれた特上寿司が並び、近所の面々が集まっていた。その頃、藤崎先生はし乃の店にいた。
番組が始まった。武と二郎の漫才に大笑いする一同。だが、さきだけは強張った顔のままだ。菊次郎は自分が言ったギャクを武が使ったと大喜び。そこに武がやってきた。一同が武を歓迎する中、さきは厳しい言葉を言い放つ。武は、大に名古屋にいい働き口があることを菊次郎とさきに伝える。話を聞いたさきは心配ないから名古屋に行けと言い、弦三ら近所の面々も自分たちがいるから問題ないと後押しするが、大は名古屋には絶対に行かないと言い放ち、部屋から出て行ってしまう。武は大を追いかけ、ふたりは一杯やろうとし乃の店へと向かうが、ドアには準備中の札が。武がかまわずドアを開けると、し乃と藤崎先生がキスをしていた……。驚く武と大。ふたりは信濃屋で飲むことに。飲み比べをするふたりを囃し立てる常連客。
その頃、北野家では、大の就職話にさびしくなってしまったのか、しんみりした菊次郎が、「先に逝くなよ」とぽつりとつぶやく。例え子どもがそばにいても、 それはお前じゃないからという菊次郎に、優しく微笑むさき。そしてふたりは初孫が生まれた日のことを思い出していた……。昭和34年。小学校6年生の武は、どうやったら赤ん坊が生まれるのか、不思議でたまらないようで……。
武もいつのまにか、テレビにも出るようになったんですね。近所の人が来て、お祝いで大騒ぎになる。浮かれているが、さきは親として厳しく武を諫める。すごい親なんだ。菊次郎がシャレを武のために一生懸命考え、教えている。しかし、先生からは、くだらないとバッサリ言い切ってしまいましたね。そこで、喧嘩でした。でも、その先生も、なんと飲み屋のし乃さんと、キスなんて、意外でした。びっくりでしたね。先生、ここまで独身だったのですか、そこにも驚いたが・・。大も博士号を取得したが、実際研究職を続けるとなると大変なのですね。就職先がない。さきも、さすがにへこたれていました。全国に広げるとあるのですが・・・大は最後にきっぱり、親の方が大事と言い切っていました。そして、すっかり酒にも弱くなった菊次郎とさき、菊次郎の「先に逝くなよ」。さきだけに先に逝ってしまいそうだったんだ。ここで、泣けました。喧嘩ばかりしていても、この夫婦は本物です。互いを理解していたのだ。いまならDVで離婚して、こんな枯れた美しき夫婦愛まで到達できないでしょうね、笑い。来週は再び、少年時代に戻って最終回だ。



菊次郎とさき★★★★★   7話  平成17年9月1日放送  一回見で、間違い容赦

ちょっと雑感ですが、昔の女性の一つの姿である「さき」は強いのだと思う。今、自分の選挙区には、片山さつきという女性官僚の落下傘候補がいる。時代が変わったのだと思う、女性も優秀な官僚となり、天下り先として、国会議員になるのだな。しかし、女性としてではなく、男と同じ官僚としてなるのだ。昔の女性候補は、男性社会の外から、女性として政治に何が出来るか声をあげた。市川ふさえさんが代表例だ。しかし、片山さんは「官僚として、最高責任者の上司の総理大臣からの命令をありがたく思う」とか言った記憶がある。菊次郎を馬鹿にして、否定しながらも、最後には職人として尊敬していた「さき」の方が自立した強さを感じる。それは母性の強さだ。今の女性刺客には、表面のちゃらちゃらした女のいやらしさを感じてしまう。どちらが本当に強くしっかりした女なのだろうか。こんな事を考える自分は古い人間なのだろうか。片山氏は比例で1位で当選確実だ。選挙民は、片山氏を当選させたくないと意思表明出来ないのだろうか。×をつけると票が減る投票も考えてくれ、爆。


さきが黒い和服で走る。菊次郎に「大が教授直々に博士号をいただいた」と叫ぶ。3年たっても、武はフランス座でコントをしている。武は3億円犯人でコントだ、相手は師匠深見で父親役で絡んでいる。師匠からのアドリブに反応できない、客はしらけてしまう。仕方なく、師匠が武に突っ込むのだ。終わって師匠「芸人は客を笑わす、客に笑われてはいけない、精進しろ」。家では、さきは、大の博士については、小五郎が大とさきを褒める。しかし、武が客を引かせた話になると、さきは何気に水をかけた。さき「さきのことはよそで話な」。帰ると、さき「自業自得だ、芸人になるから、馬〜〜鹿〜〜」。タイトル。
武はフランス座で舞台を掃除しながら、コントとタップの練習をする。そこに兄弟子の二郎が来て、「お前は、機転が利かない、芸人に向いていない、華がない」。楽屋では大が踊り子に取り囲まれ鼻血を出している。武が来て、二人はし乃の店へいく。大「明日お祝いするから、家に来い、会いに来ないか、俺のことを口実にして」。武「俺は家を出た人間だ、親孝行の柄でない、おめでとう、またな」と去っていく。大「かあちゃんのことを少し考えろ、子供の面倒ばかりだった、安子は嫁に行き、俺は博士号を取った、あとはお前だけだ、お前はかあちゃんでは子供のままだ」。武「今は戻れない」。楽屋で亜矢に「ばかだね、顔みせるだけだ、帰ってもいい」。武「芸人たるもの、親の死に目にも会えない」。亜矢「覚悟の問題でしょう」。師匠が来るが、聞いて師匠「どこか具合悪いのか」。武「ピンピンしている、ダンプに当たっても死なない、死にわしなぇ〜」。菊次郎は判子屋で表札を買った。その後、若いカップルが材木置き場でいちゃつくのを見ようと付いていく。菊次郎の上に材木が倒れ下敷きになる。回想シーンで、武の小学時代の、さき「たけし〜〜」と怒る姿を風車とともに思い出していた。そこに、隣のかつえが菊次郎が怪我したことを知らせ、病院に走る。菊次郎の馬鹿さが笑えます。そして、陣内さん、包帯姿が似合います。菊次郎はベッドに包帯だらけで、足は牽引していた。CM。
病室で、皆が見舞っている。さき「大のお祝いの日で、できそこないの父だ、悔しかったら、かかってこい」。菊次郎「いた〜〜い」。帰った後で、菊次郎は表札を磨いているが、思わず落としてしまった。そこにさきがくる。フランス座では、踊り子が練習している。♪山口百恵の歌、よごれてもいい、泣いてもいい♪ 武はタバコを買ってきた。亜矢は「菊次郎が大けがで、今日か明日が山だ、帰ってあげな」。武「今夜、舞台がある、芸人ですから、覚悟あります」。亜矢の説得を聞かない。師匠がやってきて事情を聞く。武が走ると、昔の菊次郎と武との喧嘩が思い出される。菊次郎は牽引されている。若い看護師「お小水は大ジョブですか、おしっこです、したいときはお手伝いします」と言われる。さすがに菊次郎は恥ずかしく言えない。武はサングラスでやってきた、苦しむ菊次郎は「もうダメだ」。武「すぐに医者呼ぶ、頑張れ」。菊次郎「溲瓶だ」。そこにさきと大が来る。武はベッドの下に隠れる。菊次郎は苦しくて汗をかいている。そこに師匠深見までお見舞いに来る。さき「ご丁寧に、お知らせした覚えは・・・お前が知らせたのか」。師匠はお見舞い言う。さき「心配ない、骨を折っただけです」。師匠「今日明日が山とか・・」。さき「人の亭主、勝手に危篤にしないでください」。大「嘘を付いたのは俺です、武が心配して見舞いに来ると思って、久々に武に会いたいと思って」。師匠「ただの骨折なら」。さき「おたくも余計な真似をしないでください、武は北野の人間ではない、私たちに何があろうと、あの子がどうなろうと関係ない、わざわざ有り難うございます、主人共々お礼申し上げます」とつけんどんだ。ベッドに下で、武は聞いていた。さきは分かっていたのだろうか。それできついこと言ったのかな。武「まだまだだ」。菊「それより、溲瓶だ」。武は下で表札を見つけた。そして、溲瓶で気持ちよさそうだ。陣内さんの表情がなんとも、おかしい。菊次郎「お前も役立つ、又来い」。菊が買った表札は工学博士北野大と書いてあった。し乃の店では♪いちご白書をもう一度♪ 武が来て、親父がピンピンしていた。ニュースでは3億円事件の時効だと知らせている。さきは菊次郎の病院に泊まり込んで付きそう用意している。大「武は一流の芸人になるかも、親の死に目にも会えない覚悟だ」。さき「一流も、二流も芸人は芸人だ、地道が一番だ」。さきがフランス座の前を通ると、武は一人でタップの練習をしていた。汗が一杯流れていた。さきはじっと見つめて唇をかみしめる。CM。
さきは師匠を呼びたてた。さきは「お呼びだてしてもうしわけありません、北野武を一流の芸人にしてやって下さい、(金の入った封筒を渡す、5千円ほどかな)、これをお納め下さい、正直それが精一杯です、武は先生にお預けました、一流になるまで家の敷居をまたがせるつもりはない、煮るなり、焼くなり、先生の好きなようにしてください」。師匠「煮るなり、焼くなりと言っても・・」。さき「出来ないのですか、それなら、いっその事殺して下さい、笑わせてなんぼの芸人が、一人前になれないなら、他人様に笑われるのは忍びない、腹を痛めて産んだ私が言うのですから、誰に文句を言われる筋合いもありません、倅が一人前になれないなら、綺麗さっぱり、浅草寺の裏にでも、埋めて下さい」。師匠は「おかあさん・・」。さき「笑ってないで、お願いしました」。さきの室井さんの長セリフ、大泣きですよ。病室では師匠にあんなに強気だったが、ここでは完全に卑屈に、愚かな母親になって師匠にお願いしている。小学校で先生に付け届けしたのと、同じいですね。さきは走って家に帰る。さきは風車を作っていた。さきは菊次郎に「米屋に子が生まれた」。菊次郎「40の恥かき子だ」。さき「跡取りが出来た」。菊次郎「米屋だけに、赤飯に困らない」。笑い、。さき「とおちゃんは、武に跡を継いでくれると思ったのかい、ペンキ塗りを教えていた、大は立派な博士、重と安子は家庭をもって円満に家庭を持っている」。菊次郎「お前の思い描いたとおりだ、武以外は」。さき「諦めよう、武だよ、とうちゃんの跡はつがないね」。菊次郎「分かっているよ、何で今頃」。さき「芸人やめるといったら、今度こそ親子の縁を切る」。病室の外で聞いていた大「今のことは、武が芸人になることを認めたのか」。誤魔化しながら、さき「あれをお披露目したら、材木の下でも、大事にしていたので、身元がすぐに分かった」。菊次郎「こんなみっともない格好で渡したんでは、格好つかない」。大は喜び、さきは「いいね、これ御影石かい」。大喜びで大笑いだ。CM。
1ヶ月後、菊次郎は家に帰り、大の表札も菊次郎の下に貼ってあった。菊次郎は仕事に出かける。フランス座では、武は「これからの、とんでもないことは、誰にも予想できなかった、父ちゃん自身にも」とナレーション。菊次郎が「し乃」の店で飲んでいると、フランスの大道芸人が芸を見せている。「フランス」という言葉で、酔っぱらった菊次郎は立ち上がる。フランス座で、武が3億円犯人のコントをやっていると、酔っぱらった菊次郎が舞台に上がる。武「変なのが来た、誤魔化すしかない」。菊次郎「おとうさん、馬鹿野郎、すっとこどっこい、お前、いつからポリ公になった、お前ペンキ屋の後を継ぐのでなかったか、手塩にかけたのに、ここはどこだ、あ、し乃に金払うの忘れた、武、1000円かせ、情けない、(客席に)、100円貸すから1000円かせ」。武は「貸しちゃダメです、この男、女房を500円で売った」。菊次郎「200円でも売れません」。そこから、二人で、自然に漫才になっていた。武がドンドン振り、菊次郎がツッコミだ。場内は大笑いだ。最後は舞台で高いびきだ。武「目を開けて寝ている、これが本当のお開きだ」。そこで場内から大拍手だ。師匠も踊り子も大拍手だ。終わって、武は師匠に謝る。師匠「蛙の子は蛙、あのおっかさんと、この親父がいて、この子あり、いいな、武、楽しませて貰った」。踊り子も拍手する。一皮むけて、芸が分かってきたのだろう。師匠はさきが渡した、金を持ってこさせる。そして、用はない、返すように言う。武は家まで菊次郎を負ぶって帰る。家に近づくと、大は「何でおんぶされている、武がきたよ、はいれよ」。菊次郎も「入れよ」。しかし、さき「ちょっと、どこのどなたかぞんしませんが、家は半人前の人間は入れません、立派とは言えないが仕事だけは良く出来る職人の亭主と、大学で博士になった出来の良い息子はいますが、半人前の芸人の倅には、とんと、覚えがありません、芸人もどきが倅を語って、この家に入ろうとしているなら、お前の覚悟は簡単に家の敷居をまたげるくらいだったのか、あいにく、半人前の息子には用はない、とい言ってくださいまし」と啖呵を切る。武は帰る。大は追いかけようとするが、菊次郎は「風呂なら俺が先だ」と止める。つづく。
相変わらず、泣かせてくれました。まるで、浪花節の、人情芝居じゃないか。今週も、さきの室井さんに、泣かされました。病室では師匠につっけんどんだが、愚かにも土下座せんばかりに師匠に金を渡す。この使い分け、見事です。最後には、甘い息子にきっぱりと、芸人魂を教え込んだ。相変わらず酔っぱらいの陣内さんに、笑わせて貰い、泣かされました。舞台での親子共演、見事でした。実話の部分がどれくらいなのか分かりませんが、ありえそうですね。また、挿入される歌が、懐かしいな。しみじみしてしまった。武と亜矢は恋愛関係にはならないのですね。    



菊次郎とさき、泣かせてくれます。子供は親を泣かせて、大人になるのだ。親は子供では何度でも泣けるのだ。今クールではベスト5に入りましね。意外と視聴率も15%前後とかで良いようです。

菊次郎とさき★★★★★   6話  平成17年8月25日放送  一回見で、間違い容赦

昭和47年、武が家出して数年たった。今は、さきも年取って穏やかになった。とろこが、さきは「武がいなくなった」とションボリしている。隣のかつえは「もう家を出たのは5年前だ」と。さき「分からない人だね」。夜、皆が集まると、さき「アパートの大家、居候していた友達、その後一人で暮らしていた。バーテン、タクシー運転手、フーテンしていた、大学は勝手にやめた、その友達が2週間前に引き払ってしまった」。菊次郎は、スナックで座っている。スナックのママのし乃(美保純さん)は菊次郎と会い「私は、キクちゃんに会いたいのよ、私、武にあったんだ」と話す。そして、菊次郎が酔っぱらって家に帰ってくると、皆に武は浅草にいたと言う。タイトル。
さきは浅草に行き、そこで、「し乃」のママに会う。さき「見かけたら連絡して下さい」。し乃「武君は女(小田茜さん)と一緒だった、年上だった、カタギじゃない、声かけるのは、はばかれた」。さきは人混みの中で倒れ込みそうだ。そこは浅草フランス座で武が出てきたが、すれ違いだ。受付のおばちゃん(草笛光子さん)だ。何と、なんとまたも登場だ。ばあちゃん役と扮装が違うと、全く別のキャラになっている。凄い。亜矢が「肩を揉め」というのだ。そして亜矢「仕事と、女の裸になれたか」と言うと、弁当をくれた。食べながら武は、受付のおばちゃんに「何でも食べさせてくれるが断ると怒るのだ」と話す。武はここでエレベーターボーイの仕事を始めて1週間だ。受付のおばちゃんに師匠を紹介してくれる約束だった。しかし、おばちゃん「積極的に会っているのに、声かけないか」と逆にけしかけた。そこに、師匠の深見(ガダルカナル・タカさん)がやって来る。早速、武「師匠、俺、芸人になりたい、弟子にしてください」。深見「若いのに、下らない物になるもんじゃない」。武は土下座して、エレベーターをあける。深見「何か芸があるのか」。武が義太夫をやる。なんだかんだ言っても、ばあちゃんのおかげですね。深見「若いのにおつなものをやる、武でいいや、裏に来い、紹介してやる」。一方、菊次郎は神社にお参りだ、さきはそれを見て、「何をお願いした」と聞く。菊次郎「武のことだよ」。さき「黙っていて」。菊「お前だけのものじゃない」。さき「年上の女で、カタギじゃない」。家に帰ると、近所の谷川夫婦も集まったが、棟梁は勝手に物語を作ってしまう「年上だろう、道ならぬ恋だ、亭主がいて、横からかっさらった、だから突然行方をくらました」。菊「武が、間男した・・」。頭領「しかも、亭主はヤクザだ、これでつじつまがあう」。聞いたさきは倒れた。まあ、お節介なご近所、棟梁です。しかし、話は結構定番だが、リアルなのだ。勘違いしたことが、後半の泣き笑いになるのです。CM。
フランス座の幕間コントは4回で、師匠は大概1回でた。ストリッパーがコントの相手をした。後は弟子が出るのだ。武が深見のコントを見ていると、先輩の二郎(荒川良々さん)は武に「漫才しないか、それなら仕事を一杯あるのだ、自信ついたら、コンビ組んでやる」と声かける。師匠の深見と亜矢のコントがかかっている。終わって、楽屋で、弟子の一人が「漫才やりたい」と出て行く。師匠「何も芸がないのに、早く辞めさせるのだった、松竹の芸人のどこに芸がある、漫才なんかは芸じゃないぞ、お前、大学行ったんだって、馬鹿だ、大学行って芸人になる奴がいるか」と武に振ってくるもう、漫才ブームになっていたのだろうか? コント55号やドリフターズが全盛で、コント絶頂の時期だったのだろうか。武「芸人になる」。師匠「生まれはどこだ、両親は、仕事は、両親は知っているのか、何も言わないのか、けったいな」と聞いてくる。武「東京、足立区生まれ、ペンキ屋をして、両親は応援してくれている」と答える。深見は料理屋に連れていてくれたのだ。そこで、深見「お前、親に産んでくれって頼んだん訳じゃないと言った口だろう」。武「言いました、そしたら、頼まれて産むんだったら、もっと、うまく産むんだった、と言われた」と答えるこの会話は、典型的なものです。しかし、さすがにさきですね、返しが上手いよ。師匠は菊次郎を尋ねていく。ペンキ職人の北野さんは、どこだ、と聞いているのを菊次郎は聞く。間男したヤクザと思った菊次郎は、傍にいたが、隠れるように逃げた。CM。
菊は急いで家に帰る。さきとかつえに、菊次郎「来やがった、亭主だ、ヤクザだ、間違いない」。かつえ「武ちゃんの、落とし前をつけに」。さき「どうしよう、どうしよう」。二人はオロオロするだけだ。菊次郎は押入に隠れようとする。さきは警察だ。しかし、すでに深見がやってきた。菊次郎「ご迷惑をおかけして、ご無礼をした」。さき「心得ちがいした」。菊次郎「無鉄砲だ」。深見「本人次第だ」。さき「穏便に」。深見「そうはいかない、この世界甘い物ではない、応援していると聞いた、息子が道をはずしているのに、この親にして子だ、一言ご意見を、と参上しました」。さき「非常識ですが、そってちにも責任が、女房を寝取られる何って、亭主にも責任がある、言われ放し、ヤクザのくせして威張るな」。近所の一同が集まって「どこのヤクザだ、やるならやるぞ」。深見「大きな誤解している、私はヤクザじゃない」。深見はタップをしてみせる。深見「芸人だ、コメディアンをやっている」。その頃、フランス座では、武は亜矢の踊りを見ている。さき「首にしてやって下さい」。深見「才能がないとくびにします」。さき「芸人なんて・・・間男したほうがいい、芸人の才能はない、早く辞めてくれ」。菊次郎「やる前から決めつけるんじゃない、俺の子だ、やれるかもしれない」。二人が喧嘩するのを止めながら、深見「今夜、舞台に立たせます」と案内する。CM。
楽屋で武に深見「今夜だ、いきなりでも、できないようじゃ、才能ない、痴漢のオカマの役をやるか」と言う。フランス座で一番単純な芝居だった。武は楽屋で面白い顔にする。深見「芸人は芸で笑わせる、見てくれで笑いを取るな、綺麗だと思って踊り子は化粧している、今夜、両親がコント見に来るぞ、嘘付くな、おかげでヤクザに間違われた、中途半端にするんじゃない、芸人は死に目にも会えない、コソコソやるんじゃない、今夜は客を笑わすのではない、親を泣かすことだ、それがお前の出発点だ」親の死に目にも会えないというセリフは今も通じるようです。当時のお笑いは、芸で笑わすとかの限界があったのですね。その後、武はひょうきん族なんかでは、完全にタケチャンマンで顔汚して笑いを取っていましたよね。芸に型はあるが、それを破ることで新しい芸も出現する。大はチケットを見る。さき「芸人なんか見たくない、芸人になるなんて、ばあちゃんのたたりだ」。菊次郎と谷川たちが見に行く。コントが始まる。深見と二郎の絡み、亜矢が最初出ているが一幕が終わる。次に武が女装して登場する。亜矢から、「頑張れ」。深見「おじょうさん、どこへ」。武「お洋服買いに」。深見「どんな」。そこに座の扉が開き、さきが手ぬぐいをかぶって登場する。武は呆然としてセリフが出ない。しかたなく深見「スカートだな、だったら、中身を見せなさい」。二郎「こいつ、痴漢だな」。武「久しぶりに男にありつけると思ったら・・・」。二郎「おまえ、オカマじゃないか」。一同は笑う。しかし、さきは泣き出して、途中で出てしまった。泣きながらさきは家まで走る。菊次郎は「し乃」で飲んでいる。菊次郎「誰も笑わないと困る、武を見て、笑う自信ない、笑ってやりたいけど、きっと笑えない」。棟梁は菊はトイレへ行くと言って、見なかったここらは泣けますね。やはり、見に行って思い切り息子の姿に泣くさき。逃げてしまう気が弱い菊次郎。最後は予想通りんおパターンですが、それぞれ親としては泣きです。棟梁達がご機嫌で家に帰ると、さきは氷嚢を下げて寝込んでいた。コントを終えた武は呆然としていた。そこに亜矢は差し入れする、武はコントはどうだったか聞く。亜矢「批評するにも値しない」。武「師匠も同じ事を言われた」。誰もいない舞台で、武は一人立ち。涙している。家では、菊次郎が酔っぱらって、さきに見ないと言ったのに、見に行ったと喧嘩にふっかける。さきも、元気に起きて喧嘩になる。さきは菊次郎に「根性なし、ゾウリムシ、とうちゃんが馬鹿だから、武も馬鹿になった」。菊次郎「なんだ〜〜と〜〜」。つづく。
今回も、さきと菊次郎に泣かされました。子供の事だけを思う、愚かな親はいいですね。しかも、さきは基本では武を心底、愛しているが溺愛ではない。スポイルしていない。これまでも、さきは武を馬鹿といい、殴り続けていた。しかし、他人に向かっては、自分の息子にギリギリの信頼と自負がある。そこらが、人情の機微になる。そこに泣かされてしまいます。武の青春編でも、このドラマの味わいが変わりないので、嬉しい誤算でした。武は最後まで、さきには頭が上がらなかったと思う。ところで、折角浅草のフランス座ですから、ストリップでもっとエロいのかと思いましたが、夜9時ですから、自粛したのですね。小田さんは、最近エロい演技できます。大人になりましたが、もう一人、エロ担当の女優さんを出して欲しかったな。あとは深見師匠、二郎にはモデルがいるのでしょう。二郎はあとで、ビートきよしさんになるのでしょうか?
深見(ガダルタカル・タカさん)、踊り子亜矢(小田茜さん)、し乃(美保純さん)、受付のおばさん(草笛光子さん、ばあちゃんで死んだけど別役で復活、凄い)、先輩の二郎(荒川良々さん)



菊次郎とさき★★★★   5話 「大脱走」 平成17年8月18日放送  一回見で、間違い容赦

昭和四十年代の初め、武は母親・さきの望み通り大学の工学部に合格し、兄の大は大学院に進んでいた。座頭市を聞きながら、「いやな渡世だね」と武はその気になっている。大が帰って、ばあちゃんの仏壇に手を会わせる。しかし、武は家を出て行き、飲み屋へ行く。そこで菊次郎と一緒に飲んでいる。菊次郎「お前どこにいったのだ?」。武「大学へ」。菊次郎「大学へ行っているのだ、何にぃ〜〜? 大も大学へ行っているのだ、しょうがないね、おい、武、人に勧められた酒を飲めないのか」と自慢しながら絡んでいる。酔っぱらって潰れた武は菊次郎に担がれて帰ってきた。菊次郎は、そんな二人の息子が自慢の種で、相変わらず飲んだくれてはいるものの、今では周りの人間に「武も大も大学生だ」と、吹聴しまくっているのだ。タイトル。
だが、肝心の武は2年生になると授業にほとんど出席せず、密かに新宿のジャズ喫茶でバイトをしながら、映画を見たり酒を飲んだりと、遊び歩いていた。大とは全然違うのだ。さきは隣のかつえと鉄工所に働きに行っているのだ。さき「子供を一人前にするには金がかる」。そんなある日、武の留守中に北野家に桜庭美子(平岩紙さん)という娘が武を訪ねてくる。どうやら武の同級生らしいが友達ではないと恥ずかしそうに返事する。お茶をずるずると飲むのだ。桜庭「お元気なのですね、良かった」。さきや大が応対するが、何の用で訪ねてきたのか一向に要領を得ない。隣家のかつゑも興味津々、武の恋人ではないかと言い出す。さきは桜庭に、晩ご飯を食べるようにいうが・・・桜庭はやっと自分の名前を名乗った。そこに大も帰ってきた。武のバイト先では、同僚は美濃部都政に期待するというが、武は婦警のスカートに期待すると話が合わない。そういう革新都政が全国で出来上がる、幻想のバラ色の福祉の時代だったのだ。さきは、武に早く帰るようバイト先の鉄工所に電話を入れる。だが、武がさきに教えていた番号はまったくのでたらめだった。使われていませんと電話から流れる。大から本当のバイト先がジャズ喫茶であることを聞いたさきは大激怒する。ジャズ喫茶に電話をかけ、武を怒鳴りつける。武は仕事中だというが、さきは桜庭さんという女の子が来ていると告げる。桜庭は電話を替わり「よく知っています、ずっとあなたを見てました」。武が思い出すと、大学の授業で、じっと見つめていた女の子だった。さきは桜庭に用件を聞きただす。すると桜庭は武に渡して下さいとノートを差し出した。授業に来ていないので、試験を心配して持ってきてくれたのだ。桜庭が家を出て帰ると、いつもの飲み屋で、菊次郎の「武・・・武・・・」の大声が聞こえる。桜庭は思わず、飲み屋に顔を出し入る。CM。
武が家に帰ると、さきは大学で何を勉強したか聞く。桜庭から、ほとんど大学に行っていないことを知ったさきは、入れ違いに帰ってきた武にバイトをやめてきちんと大学に行くようにと叱るが、武はどこ吹く風だ。かつえは恋する乙女だ、と心配している。武は明日から真面目に大学に帰りますと、皆の前に宣言する。さきは、ジャズ喫茶のバイトも辞めるように言う。その場はひとまず終わった。さきは工学部には女の子が少ないから、可愛く見えるから、気を付けろ、と説教する。武はとうちゃんみたいにならない。さきは、父ちゃんにもなれない。さきは、腕があるのだ。そこに、酔っ払った菊次郎が桜庭と一緒に帰ってきた。桜庭は、同級生だということで、一緒に酔っぱらったのだ。武は急いで、押入にかくれる。桜庭は「北野君〜〜」と言って、武に抱きついて、倒れ込んだ。結局、桜庭は用心のため隣のかつえの家に泊まった。夜中に桜庭は起きて、恥ずかしかったのか、そのまま帰った。CM。
武は大と話す。武「乗り換えがいけないのだ、新宿で乗り換える気がなくなる」。大「乗り換えのせいにするか」。武「無茶苦茶したい、世界がおれの通学を阻んでいる」。大「かあちゃん年だから、大学言って、しっかり勉強しろ、説教する俺の方がおかしいか」。武はバイトしていると、さきが店に来て、武を殴る。さきは大学の教室を覗いてきたのだ。さきは、ひっぱろうとするが、店の若い客から、帰れコールをされる。夜、武は、授業を覗くな、バイト先にも来るな、と喧嘩になる。そんな時に、大学から授業料を滞納している、と電話があった。久しぶりに行った大学で、武は桜庭に会う。桜庭はさきに「あいつはとんでもない男だ、好きになると、不幸になる」と言われたと告げる。そして、手紙を渡す。家に帰ると、さきは、直接大学に授業料を払ったと言う。さき「だから、折角入ったのだから、頼むよ」と泣き崩れる。さきも年取って、気弱になったのだ。年取った頭領にも、可愛い娘が生まれ、もう小学生になっていた。武は「参観は恥ずかしいものだ」。頭領「子供はどうして可愛いのだろう、さきも、昼間俺の所に来た、借金だ、頭をすり付けて、お金を貸してしてください、と頼んだ、できの悪い子ほど可愛いものだ」。そして武は、頭領の子の娘に「親に心配掛けるんじゃないぞ」と言われる。武は桜庭からの手紙を開けて読み出す−−あなたは、おかあさんから、逃れることはできません、マザコンだからです、和製英語ですが、フロイトのエディプスコンプレックス・・・・−−思い切り破ったこれは決別の手紙ですが、完全に武を見ぬいています、だから武は破いたのですね。飲み屋で、武は菊次郎に会って「大学に行っていない、かあちゃんに我慢できない」と言う。菊次郎「大学にいかなくていい、ペンキ塗れ」。武「それが良いかもしれない」。菊次郎「それが一番だ」。大が帰ってくる。CM。
武が家を出たが、大学に行かなかった。さきがバイトに行くのを見計らって、家に戻った。そして、自分の荷物をまとめた。しかし、急に雨が降ってきた。荷物を車に入れて、武が出ようとしたら、さきが洗濯を取り込もうと帰ってきたのだ。武「ここにいたら、駄目になる、かあちゃんが駄目にする」。さき「出て行け、お前なんか、子じゃない、どこかでのたれ死んでしまえ」。車は走ってしまう。そして、武は、菊次郎の仕事先に車を止める。武「俺、うちを出る、元気でな」。菊次郎「武」と言うと、渾身の力で武を殴って倒す。そして、倒れた武に手をさしのべた。武「いい年だから、酒も、ほどほどにしろ」。菊次郎「あぃ〜」。まあ、絵に描いたような親子の場面ですが、何故か涙しました。父親として最後に菊次郎は厳しさと優しさを見せたのだ。その年の大晦日の雪の夜に、武は店で、一人でりんごを食べていた。菊次郎の家では、さきは蕎麦を作り、年越しだ。家は3人になった。重一は子供と行った。安子は嫁いで、正月にくる。菊次郎「武は!!」。さき「しらない〜〜」。元旦に、武が帰り、大家(石井宣一さん)に「あけましておめでとう」と言う。大家「めでたいな、家賃を4ヶ月も払わないのに、何故追い出さないのだと不思議に思わないか、おふくろさんが、タクシーで後をつけて、家賃はうちに請求して下さいと言って行ったのだ」。武は、優しい大家さんだと思っていたが・・・。そして、武はさきの手から、まだまだ逃れられなかった。つづく。
平岩紙さんだ〜〜〜。これだけで、嬉しかった。しかも、平岩さん、そのままの楽しい役だった。武の青春になったが、塚本君で格好良すぎると心配だったし、菊次郎とさきは年取って、出てこないのかと心配だった。しかも、昭和40年代だ、30年代との違いを分かるだろうか。40年代は経済成長で日本は豊かになった。しかし、ひずみも出たのだ。そして、大学生が増えて、学園紛争も起きつつあるのだ。そこらの時代的な違いも、押さえて欲しい。やはり30年代は貧乏で美しかったが、40年代はちょっと豊かになった。菊次郎の家も、人数が減ったこともあるが、大と武は、それぞれ机があった。何気にこぎれいになっていた。しかし、武が家出したときの、菊次郎が見せた男親の格好良さに感動した。さきのヘビのような執念深い愛情に驚いた。やはり、評価は下げられなかった。来週からは完全に青春物になって、芸人の話が中心になる。ちょっと評価ダウンすると思いますが・・  桜庭美子(平岩紙さん)  



菊次郎とさき★★★★   4話  平成17年8月11日放送  一回見で、間違い容赦

チンドン屋が町にきた。菊次郎のせいで今月も北野家の家計は苦しく、さきは隣家のかつゑと一緒に、ちんどん屋のアルバイトをすることになった。厚化粧をし、小芝居などを織り交ぜながら町内を練り歩くさきとかつゑの姿に興味津々の一家の皆が見ている。先生はカメラを取りだして撮影している。ばあちゃんが、ちょっと淋しそうだ。昔の写真を出す。「ばあちゃんが昔からばあちゃんではない」その通りだ、笑い。夏休みは子供が家にいて、さきは辛いなと言っている。チンドン家でバイトしても、家計がつらいさきは支払いを待って貰う算段をしている。そこで安子は、菊次郎の帰り道に、可愛い下駄が欲しい、500円、靴下が欲しい、200円とねだる。かあちゃんに言っても認めてくれない。安子のおねだり作戦だが、菊次郎は甘く渡してしまう。それをさきに渡す。安子「かあちゃんのことを、ちらっと悪く言うと、とおちゃんの財布はゆるむのだ」。タイトル。
ところが、チンドン屋のさきの姿を見たばあさん「うし」の“芸の虫”が疼き出す。かつては花形娘義太夫として脚光を浴びた身として、もう一度舞台に立って客を沸かせたい。ばあさんの想いは募るばかりだ。藤崎先生がチンドン姿のさきの写真まで持ってきてくれた。さきは注目を浴びて嬉しそうだ。それに対して、ばあさんはため息を30回以上だ。本当に高座に上がりたくなったのだ。さきの家に藤崎先生が来て、安子の進路を心配する。「就職だ」とさきは答える。大は「男女平等だ」と意見を言う。藤崎先生も「安子さんは成績もトップクラスだ、女だからと決めつけるのはおかしい」。しかし、さきは女に大学は必要ではない、と負けない。藤崎先生は奨学金制度があるし、女と言うだけで進学の道が閉ざされるのはおかしいと粘る。しかし、さきは怒りだした。これには藤崎先生も偏見に満ちて残念です、と怒って帰った。先生は重一の家にも尋ねる。さきはうちは工学部だ。大は英語を勉強したい、と言うが工学部の一辺倒だ。ばあさんは身体の力が抜けている。高座に上がるのは叶わぬ夢だ。菊次郎が帰ってきたが、スーツを着ていた。背広の仕立てを頼んでいたのだ。さきは、それを見て、「用のないもの頼んで」。菊次郎「仕事もらった、お礼に作ってもらった」。さき「何を考えているの」。ばあさん「ゾウリムシだ、単細胞」。それを聞いて、菊次郎がちゃぶ台をひっくり返そうとすると、さきが先にひっくり返した。そこに頭領がやってきた。そして、菊次郎にひっくり返したちゃぶ台を直せと怒る。頭領が、ばあさんの娘義太夫を派手にやろうと、重一から電話があった。一花さかせよう。会場と舞台はなんとかする。さき「客は・・誰もこない、恥をかくがけだ、晩節を汚すことはない」。菊次郎「何でも、指図して・・」。大「人の意見を聞くべきだ」。安子「私も大学へ行きたい、かあちゃんの決めたことだけなんだ」。ばあさん「確かに客はこない」。さきは重一に、言いに行くが、重一は世間話を頭領にしただけだと言う。菊次郎「ばば、何でやらないのだ、かかあが駄目な物はみんな駄目か、かかあのいいなりか、だらしない」。CM。
武は先生に駄目になりそうだと話すが、先生は諦めるのかと言う。先生は学校でやろう、教室でと提案する。さき「お節介だ」と言う。安子達は友達を順番に誘うえば客は集まるからいいと話している。そこで、先生は教室の使用の許可が取れたと言う。舞台は棟梁達が皆でつくることになった。それをかつえはばあさんに伝える。さきは機嫌が悪い、。教室をばあさんが見に来た。ばあさん「きたない部屋ですね」。ばあさんはちょっとやる気がなくなった。「学芸会じゃない、御前義太夫にも、家柄が駄目で、選ばれなかった、今回の話はなかったことにしよう、汚い教室でやらないといけないのか、お願いした覚えはない」。さきは「もう、しようがない、やるしかない」。ばあさん「指図はうけない」。飲み屋の菊次郎に小五郎が言いに来た。教室で先生がペンキを塗っていた。菊次郎「としろうとが」。先生は菊次郎と睨みあう。そこで、菊次郎がペンキを塗るという。しかし、ばあさんは、それを聞いても、やらないよと言う。CM。
菊次郎「天井は塗る物ではない、洗って綺麗にする」と指導する。何だか、菊次郎が偉い人に見えた。職人の偉大さを感じました。藤崎先生は言われて、一生懸命やる。一緒に塗りながら、藤崎先生は「安子の進路を話す、転んで分かる世界もある」と説明する。菊次郎「小難しいことはわからない、今度、生意気なことをいったら、さきをぶん殴れ、それから、ババがこんなところでは義太夫やらない」と告げる。先生は、じゃなんでペンキ塗りをやっているんだ、と聞く。菊次郎は「無駄になるからよ、お前の気持ちが」先生の折角やりだした気持ちが嬉しいので頑張ってペンキ塗りをやったのだ。本当に菊次郎は酒飲みで弱いが、いい人間だ。涙。頭領がばあさんに説得に行く。頭領は、娘義太夫は時代遅れだ、でも、値打ちがないわけではない、高座に立ちたいといって、嬉しかった、真骨頂を見せてやってくれ、と言う。しかし、説得は不調に終わった。夜、さきはばあさんに聞く。さき「本当のところを聞かせてくれ」。ばあさん「長らく高座から遠ざかっていたから」。さき「自信がないのか、大口叩いているのに、いわなきゃいいのに」。ばあさん「どうしたらいいかね」。さき「やろうよ、お客は私が呼んでくる」。安子が二人の会話を聞いていた。菊次郎は朝まで塗っている。菊次郎「学問はそんなに大切か、おれは学問はないが、ペンキ塗りは負けない、ペンキ塗りより、学問やっているものが偉いか」。先生「質問が難しく、答えられません、いい経験させてもらいました、どうも有り難うございました」と深々と頭を下げる。CM。
チンドン屋で、竹本八重子の義太夫の宣伝をした。安子も大も武も扮装してチンドン屋をやっている。朝帰りの菊次郎と先生に、さきは「ご苦労様、やります」と告げる。ばあさんはタンスから衣装を取りだした。学校では綺麗になった、教室で金屏風が置いてある。そこにばあさん、いや竹本八重子が上がった。場内は大拍手だ。先生はカメラを撮っている。ばあさんは一息ついて、義太夫を始める。しかし、涙で、謡い出せない。しかし、武が最初の一節を始めると、そこからは調子が出て、歌い出した。「どうする、どうする」。これがばあさんの最後の高座だった武は本当に芸人の孫だったんだ。勉強しなくても、ばあさんの義太夫を覚えていたのだ。ここでも、涙した。終わって家で、三味線を手入れしている。さきは菊次郎の背広を仕立て直して、先生にやろうと言う。それが礼儀だろうと言う。菊次郎も逆らえなった。さきは安子に、見よう見まねで覚えた、大学にいても、女のやることは覚えられない、手に職がないとだめだ、かあさんは手に職がないので、人が嫌がることをヤラされた、そんな思いはさせたくない、と思いを語る。−−−約10年後、安子は進学に未練を残して、就職した。かあさんの意見は絶対だった。ばあさんは仏壇で遺影になっていた。そして、塚本君の武は工学部機械科になった(小学4年くらいの10歳が20歳前後だから、10年後と計算した)。武と坊主頭の平山君の大は青年になり、菊次郎は白髪が増えた。つづく。
ここで、今までのメンバーは入れ替えになるのですね。武と大の青年編だ。心配だな。それに、あっさり、ばあさんは死んで遺影になっていた。それで、今回はメインだったのだ。ちょっと高座の場面では泣かされました。勿論、菊次郎のペンキ職人の心意気にも涙した。チンドン屋をやっている室井さんと、濱田さん、最初誰だか分からない位、作ってあった、笑い。そして安子も就職して家を出たのかな。青年編は二人とも、いい男だから、感じが大きく変わるよ。どうしても繋がらない。でも、最後に塚本君が、歩く姿を見ると、3枚目でも演じられそうな気もした。でも、しばらくは見慣れなくて、単純に戸惑うかも知れない。さきと菊次郎は年取って、余り活躍する場面はないかもしれないな。
ところで、当時のなつかしい時代を語る。内風呂、テレビと当時を知るものには懐かしかった。そして、女に学問はいらない、これは実際残っていた。自分は1968年大学入学だ。まあ、女に学問はいらないは、少し残っていた。中学で理工系が出来なくなっても、許されていた。かみさんは大学を出ているが、普通ではなかったな。そして、工学部ブームだった。団塊の世代の上が集団就職で基盤を作り、日本は物作りの国になったのだ。だから工学系の大学に入れば一生食べていけると考えられた。うちの親も工学部と言っていたよ。医学部受験したときは驚かれた。合格したときは、もっと驚いたけど。さきの決めつけはあながち作り物ではないのです。




菊次郎とさき★★★   3話  平成17年8月3日 一回だけ見てアップ、間違い容赦

塚本君が中古テレビから登場だ。菊次郎の朝飯だが、隣のかつえが醤油借りたついでに長話だ。重一が中古のテレビを買った。これが話題なのだ、武も大も安子も見たいと言う。ばあちゃんは三味線を教えに行く。武の学校では、さきの見学がない。藤崎先生も心配して武に話す。私語はやめるように生徒から言われる。さきが久美子のアパートによると、ばあさんが先にいた。二人とも、テレビとかいいながら、見たいのだ。久美子の許しで付けた。タイトル。
武と友達が学校の帰りにやってくる。15名ほどいるよ。水上スキーの、大と安子と、なんと藤崎先生まできたよ、笑い。菊次郎も仕事を終えた。重一が帰る途中にと、菊次郎の道具があった。菊次郎もテレビを見に来た。そして、思い切り泣いている。久美子が声を掛けても、答えないくらい真剣だ。ついでに、夕食をごちそうになる。そこに何と頭領や小五郎たちもやってきた。チャンネルはプロレスになる。力動山の頃だ。藤崎先生も同じアパートだったのか。菊次郎は先生とトイレで一緒になる。藤崎が、静かにして下さい、と言う。酒を飲んで、藤崎の部屋の乗り込んで喧嘩する。頭領たちが行って、間に入って止めるが、菊次郎は次々と殴る。大騒ぎだ。CM。
重一が菊次郎の家に、テレビを引き取ってくれと頼む。今日だけで30人がきたのだ。みんな来ていたのだ。みんな来るのはいいが、久美子は身重でも頑張ってしまう。武や、菊次郎が引き取ると言う。さきは、子供の勉強に障る。重一はバカだと、本当に困っている。売るしかない、買った値段では売れない。ここなら、いつでも見に来られる。藤崎先生は久美子の部屋で、天敵だ。先生は菊次郎の家では見に行けない。藤崎が学校に行く。顔はガーゼが貼ってある。見学に来たさきは、土下座して謝る。そして、武のことをお願いします。家では封筒貼りの内職をしながらテレビを見ている。居酒屋で頭領「テレビは油断ならない、面白い、鈴女や生まれてきた子供が自分よりもテレビに夢中で、わしのことなど聞かない、テレビをあなどってはならない」。そこに菊次郎がきて、今日はテレビが来るから飲まない。3回も繰り返した。家では落ち着かないのだ。隣のかつえも来たが、菊次郎は外で待っている。CM。
重一と久美子はリアカーで運んでくる。コンセントを繋ぎ、室内アンテナで、スイッチを入れたが、ヒューズがとんで真っ暗だ。配電盤をみると、ヒューズが切れていた。重一が直す。電灯をけして、テレビを付ける。しかし、アンテナの調子が悪い。屋根にアンテナを付けないと行けないようだ。屋根用のアンテナを買わないといけない。今日は駄目だ。小五郎たちが帰ると、泥棒が出たと町内は大変で、皆で追いかける。菊次郎だけがアンテナを持って、屋根に登ろうとする。そこに泥棒が隠れている。さきが帰って何をしている、と言う。菊次郎「泥棒だ」。そして、泥棒が降りてくれる。西村雅彦さんだ。CM。
菊次郎とさきに泥棒が話す。泥棒は、延々と話し出す。−−−物を取る前に見つかりました、屋根に避難していました。重ねて申し訳ありません、泥棒は初めてです、止むに止まれず、覚悟は出来ています。実は年老いた親が伏せている、舶来の薬がべらぼうで、稼いでも追いつかない。母親はあの世に旅立つでしょう。そこで14の娘が吉原へ行く、支度金を薬代にしてと言う。母親も娘の代わりに吉原に行くと言ったが、先様に断られた。万策尽き果て、このようなことに−−−。そして、泥棒は持病の喘息発作が起こたように咳き込む。しかも、薬は持っていない。さきと菊次郎の二人は泥棒のありきたりの身の上話に泣き出した。さき、ごらんの通り貧乏で、何もない。テレビは預かり物だ。そこで菊次郎は 押入の柳行李から草履と着物を出して泥棒に渡す。さきは風呂敷に包んで渡す。家の皆が来るとややこしくなるから、早く帰りなさい、と言う。その頃、泥棒を追いかけたばあさんに武と大と安子は甘い物屋でご馳走になった。ばあさんは武達に「ばあさんは、若い学生さんに人気だった、その頃テレビがあったら、スターだ」とヨイショする。ばあさんは気持ち良くなって、もう一杯食べさせて貰えた。そして、泥棒が帰ろうとする所に、ばあさんと子供達が帰ってきた。菊次郎は泥棒を友人だと言う。安子は「どういう知り合い?」。さき「この人はは徴用で菊次郎と一緒にペンキを塗っていた」。ばあさん、「折角お寄り頂いたのに、お茶も出さずに、失礼だ」。皆は挨拶しながら、丁寧に別れる。泥棒「このご恩は一生忘れません」。菊次郎「裏道を通るのだ」。泥棒「渡る世間は鬼ばかりじゃない」。さき「とうちゃん、見直したよ」。情けは人のためならず。人のためにいいことをした菊次郎は酒を飲んでも暴れなかった。見直したさきも優しかった。しかし、泥棒は夜中に戻ってきたようだ。次の朝、起きると、何とテレビがなくなっていた。手紙には、ありがたいお情けで笑いをこらえるのに大変でした、旦那から頂いた物は二足三文なので返します。さきは、思い切って菊次郎を叩く、安子からさきも怒られる。菊次郎は、親切にしたのに悔しいのだ。ばあさん、やったっと思えばいいと負け惜しみを言う。そこに重一がアンテナを持ってきた。さきは、重一に、「落ち着いて聞いてくれ、実は・・・」。重一「えぇ〜〜」と声が響いた。一番悔しいのは重一かな。つづく。
初めのテレビの話は、自分らの年代でないと分からないだろうな、生まれたときから、テレビのある世代と、ない世代は違うよ。かみさんも、隣の家にテレビを見に行っていた。そこでうどんまで出して貰った。昔の近所の人情は厚く、嬉しくもあり、面倒でもあった。懐かしい時代だな〜〜。でも、結局、頭領の重みのある言葉はやはり真実だよ。このテレビだけで、ネタを作っていくのだと思ったが、泥棒が登場した。しかも、ちょっと展開としては余りにも平板だった。泥棒の余りにありふれた話に心底泣いた菊次郎とさきは、本当にいい夫婦だったよ。それで、草履と着物を渡した話で、うまく落として欲しかった。でも、泥棒が戻ってきて、テレビを盗んでしまうなんて・・・誰か目を覚ませよ、笑い。ひどい展開だな。評価ダウンは仕方ないよね。もっと人情でほのぼの泣かせて欲しかった。ちょっとひっかかたのは、「渡る世間は鬼ばかりじゃない」のセリフだ。この枠って、TBSで「渡鬼」の時間帯でしたね。まあ、今週も優しい久美子を見ることが出来て嬉しかった。アパートで一時に20人近くいたから、床が落ちるかと心配した。いいな、久美子さん、でも、あれではプライバシーもチャンネル権もないのでは、あっても意味ないか、笑い。予告では来週から、塚本君が出ていたような、家も綺麗になっていた。全く人物がかわるのかな。それが良いか悪いか、心配だ。
泥棒:西村雅彦、話し方で結構役作りしていたが、かえって違和感があった



菊次郎とさき★★★★★   2話  平成17年7月28日 

オープニングは初回を一緒ですね。ある朝、母親のさきから遠足の積立金が入った封筒を渡された武は、担任の藤崎先生に「父親の菊次郎が酒代に使ってしまった」とウソをつき、その金で念願のバットを手に入れようと企むだが、武のウソなど先生にはお見通しで、すぐさま先生からさきに連絡が行き、武は。帰りにバットを買ったところを見つかり、大目玉を食ってしまう。先生もウソだと、お見通しだ。かあさんは工面して何とかする。武「ばれなかったら、来月払う、最後に帳尻会わなくても、何とかなる」。さきはバットを返して、金を返して貰う。武は「死ね」と言う。古道具屋は、買い取るので600円は200円だと言われて、しゃくなのでさきは買ったのだ。近所のかつえも、反則だと言う。
そんななか、重一の妻・久美子が、父親の松太郎と母親の巴を連れて北野家にやって来る。久美子の両親は、娘に子供ができたことに大喜びで、生まれるのはまだまだ先だというのに挨拶にきたのだ。何と、松太郎は酒をやめたのだ、一滴も飲んでいないのだ。松太郎の土産を見て、武「お茶か」。松太郎「茶にこった、玉露です」。武には価値は分からない、いつも番茶なのだ。松太郎の店のクリーニング屋は臨時休業でやってきたのだ。孫が生まれるので、興奮して落ち着かないのだ。親ばかは変わらない。飲んでいないのに、酔っぱらったような〜〜渡辺哲さんの熱演だ、笑い。
そのころ、仕事帰りの菊次郎が『信濃屋』の前を通ると、人が集まっていた。店の前には風呂桶を積んだ大八車が止められており、背広姿の男がさかんに内風呂のよさを吹聴している。定価が4万円が15000円だ。内風呂の時代ですよ、宣伝もかねているので安くできたのです。菊次郎は、木の風呂にさわらせて貰う、そして「一番風呂は男の特権、内風呂さえあれば一家の主人が真っ先に入ることができる…」といううたい文句に魅せられ、その風呂がどうしても欲しくなり……。家では、ばあさんが三味線で語っている。そこに小五郎が走ってきて、菊次郎が風呂を買ってしまうと知らせに来る。しかし、もう判子を押してしまった。さき「まさか、買っていないだろうね?」、菊次郎「檜だ、良い買い物だ、月賦だ」。さきは怒る前に倒れる。その後、さき「馬鹿野郎」。菊次郎「何しやがるんだ」。大喧嘩だ。家に帰り、さきは泣く。さきは始めは洋品店をやっていたが、菊次郎が金を使うので、店は潰れたのだ。さき「菊次郎は能なしの、ゾウリムシだ」。ばあちゃん「15000円は無謀だ」。聞いていた松太郎が代金を負担すると申し出る。松太郎「娘の久美子が使うのなら、親が出してもいいか、娘と孫にいいだんべ」。さき「とうちゃんの買い物なんで、払う」。松太郎「それなら、折半で、とうさんはしつこいのだ」。久美子「おあかさんが、北野家のルールブックだ、駄目よ」。松太郎「すっかり、北野家になってしまった」。久美子「そうですよ」。菊次郎が風呂桶を運んでいる。重一もやってきた。菊次郎は「一番風呂」に参ったのだ。CM。
家まで、風呂桶を持ってくる。菊次郎に松太郎が挨拶する。菊次郎は松太郎を忘れている。大喧嘩したが大酒飲んでいたので覚えていないのか。久美子「私の父と母です」。松太郎「その節は失礼しました」。小五郎が、さきに一番風呂に入りたいのだと説明した。菊次郎が、酒を飲むと言うが、松太郎は酒をやめた。菊次郎「おいらの酒をのめないのか」。松太郎「調子こくでない」。二人は取っ組み合いの喧嘩だ。さきは風呂桶屋に解約を頼む、しかし中古になるので5000円で引き取ります。仕方なく、さきは一括だから、安くしろと頼むしかなかった。結局、さきは頭領に金を借りたのだ。そして、月々返すという。頭領は檜だから、風格が必要だ。頭領の家は檜ではない、差し上げるから・・・妻は帰して下さいね。菊次郎は船のペンキ塗りだ、さきはヨイトマケだ。武は野球だった。CM。
家では一番風呂に巡って話す。大は、「身体に良くない、皮膚のNa,K,脂肪をとらえ、疲れる」と説明する。さき「一家の主になったら、入れるのだ、一番に入りたければ、まっすぐに帰るんだ」。近所の小五郎達が家に手を入れて、風呂桶を備え付ける。家ではさきとばあさんが、さきが菊次郎をないがしろにしているからだ。安子は「子供みたいだね」。ばあさん「いれてあげたいね」。大「飲まずに帰ってくるかも知れない」。武「一番風呂は身体に悪いのだね、賛成」。菊次郎は時間を気にしながら、仕事をしている。CM。
薪を用意している。家の造りから、どうしても外から入るしかないが、風呂場が出来た。武が、やって来た重一と久美子に風呂場を説明する。菊次郎は自転車を走らせる。家では水をはり、薪を燃やしている。菊次郎が息を切らして帰ってきた。一番風呂を、夕食前に入るように皆から言われる。喜ぶ菊次郎だ。菊次郎「はいってくるけど、いいかい、かあちゃん」。さきはルールブックなのだ。さきも本当は、嬉しそうだ。菊次郎は内風呂ですと近所に言いながら歩くし、武は一番風呂だと叫んでいる。一方、銭湯では、小五郎たちが菊次郎の内風呂を話していた。菊次郎「武、こっそり酒を持ってきてくれ」。武「出てから、飲め、見つかったら、かあちゃんに殺される、機嫌悪いので、どうしても飲みたいのか」。菊次郎「飲みたい」。台所から、皆をよびだして、床から酒を取り出す。そして、出てきた菊次郎に酒を渡す。風呂に入って酒を飲んでいる。武に薪を入れさせる。勿論、一杯ですむわけがなく。歌い出す。菊次郎「江戸っ子だ、ぬるくて入れるか」。武はどんどん、薪を燃やす。そのうち、菊次郎が返事しなくなった。驚いて武が来て、「とうちゃん死んしまった」。皆で菊次郎を戸板で、家に運ぶ。ばあさんは救急車を呼ぶつもりが警察に電話した。皆は水をかけたりされる。武は酒を隠す。警察と救急車がやってきて、皆がすがって泣いている。さきが「馬鹿馬鹿」と叩きまくると、菊次郎が急に起きだした。菊次郎「お花畑はどこだ、そこでおいら踊っていた」。ばあさん「間一髪だったね」。近所の人も一杯来たが、菊次郎の回復を知って、万歳だ。武も泣いている。その後、風呂のことは言わなくなった。一番風呂も野球で汚れた武がはいることが多くなった。学校に行く武に、菊次郎は聞く。菊次郎「俺のポコチンは誰が見たか?」と来たのだ。武とさき「全員が見たヨ。愕然とする菊次郎だ。
マンネリが怖い、このドラマだ。先週は懐かしさで5つ★にしたが、今回は4つ★にしようと思った。さきと菊次郎の絡みも同じパターンだった。そして、期待した渡辺哲さんと酔っぱらってのバトルを期待したが、肩すかしだった。予想通りの展開で風呂で酒を飲んで倒れた菊次郎だ。しかし、皆が近所の人も心配する。いつも「殺す」といっているばあさんが、お花畑から間一髪帰ってきたと喜んで、近所の万歳の声に、自分は大泣きした。そして、最後に、チンポコを見られたか気にする菊次郎に、さきがあっさり「全員見たヨ」とバッサリ言い切った。ここで大笑いだ。思い切り泣かされて、大笑いさせてくれた。このサゲはさすがだね、それで5つ★にした。今週は内風呂で、来週はテレビだ。この頃の日本は高度成長の激動の奇跡の時代だった。最後に、今のところ京野ことみさんは息子のお嫁さんにしたい女優さんNo1ですね。



菊次郎とさき★★★★★   1話  平成17年7月21日 79分拡大版

タップダンスで、登場する。そして、コマネチだ。塚本君がタケシなのか・・? そして、昔に戻る。家族を紹介する。懐かしいな〜〜あ。再び、菊次郎とさきを紹介する。昭和30年代の初め、東京の下町・足立区梅島。木造長屋の平屋に暮らす北野一家 ――気が小さいくせに酒を飲んでは暴れるペンキ職人の父親・菊次郎、働き者で人一倍教育熱心な母親・さき、菊次郎の義母で元娘義太夫の花形だったうし、高校生の長女・安子、中学生の次男・大、そして三男坊で小学五年生の武の一家6人が、貧しくも明るく騒がしい日々を送っていた。タイトル。ナレーションが塚本君だった。
ちゃぶ台をひっくり返す。昔のフイルム風だよ。やっと、普通の画面になる。さきは高山男爵のところに下働きに勤めていたのだ。ばあちゃんも男爵とところで三味線を教えていた。それで、ばあちゃんの息子と結婚するつもりだった。しかし、息子は盲腸でころりと死んだ。それで、ばあちゃんが菊次郎を代わりに紹介したのだ。そんな話をしているところに、菊次郎が酔っぱらって帰る。ちゃぶ台の上を全部かたづける。菊次郎は醤油を持ってこいと言う。そして、新聞紙を開くと、備前焼の皿だ。菊次郎「たった300円だ」。さきは怒る、下らないものを集めた。さきは、学問にありつけない、良い仕事にありつけない、貧乏のまま、子供は学問ができない、貧乏のまま、と「貧乏の悪循環」を説明する。そこに、長男の重一と嫁の久美子がやって来る。ちょっと、久美子に弱い菊次郎は落ち着く。たい焼きだ。お頭つきの鯛焼きを包丁で切って、菊次郎の買った皿に盛りつけて、醤油で食べろ、と、ばあちゃんが言う。笑い。CM。
相変わらず、武の授業に参観にくる。藤崎先生はさきの味方だ。武に藤崎は「学問は先行投資だ、さきがよくしてくれるのは、お前のためだ」。武「ひいきして欲しいのか」。藤崎先生「ひいきはしない」。武「それじゃ無駄じゃないか」。さきはヨイトマケの仕事している。菊次郎は仕事の塀のペンキを塗っている。武は野球している。そこに、さきが来て、「帰るよ、勉強、勉強」。さきと一緒のかつえは「アウト」という。左の旦那は妊娠している鈴女とラブラブだ。さきは、勉強のために新聞と取ることにした290円、カレライスは6皿食べれる。皆は高いというが、とうちゃんの酒は490円だ。さきはみんなで読むのだ。字が読めない菊次郎は便所の落とし紙に使う。昔は実際使っていた。尻が痛いので、やめたけど。大が漫画が面白いという。皆が笑う。そこで菊次郎は散髪に行く、152円だ。新聞を広げる菊次郎を小五郎が見つける。藤崎は重一と一緒に銭湯だが、藤崎は頑張って大学に行った重一を尊敬している、師匠と言う。銭湯で、久美子が「湖畔の宿の森の影から、郭公」。銭湯で男と女湯で輪唱が始まる。そこで、銭湯帰りに重一と久美子がでる。そこで、顔に傷だらけの菊次郎がいた。散髪屋が寝ていたのだ。久美子がガーゼと絆創膏で処置する。その顔に大笑いだ。そこで、藤崎先生とすれ違う。犬猿の仲だ。いつもの、飲み屋でも顔に驚かれる。そこで、菊次郎はうまそうに酒を飲む。久美子は重一に、「おとうさんは、飲まないと猫みたい、飲むと虎になる」。大笑いだ。家の食卓でも、さきは大に「末は博士か大臣だが、武はとうちゃんみたいになる」と言う。武が「じゃ殺してやる」。さきが怒ると、武「ばあちゃんが・・」。そうだ、ばあちゃんの口癖だ。大笑い。CM。
菊次郎は酔って帰る。さきと安子は内職だ、大と武は勉強をしている。新聞紙に足を滑らせて、縁側に落ちる。それで、怒った菊次郎はばあさんを倒し、ばあさんの三味線を壊す。さきも縁側に押し倒す。腰を痛打した。小五郎が止めに入る。しかし、小五郎は鼻を打ったようだ。次の日、さきは腰が痛くて寝ている。菊次郎は、ばつが悪く仕事に出て行く。安子に付き添われて、さきはトイレに行く。ばあちゃんは壊れた三味線を直そうとするが駄目だ。安子がさきの代わりに武の頭を撲つ。そこにかつえがやって来る。頬を傷つけている。さきは這って謝る。大笑い。大はついに懲らしめると安子と武に宣言する。CM。
藤崎先生がさきを見舞う。大と安子と武で、リアカーでじゃりの入った米俵を持ってくる。そこで、大が懲らしめるという説明する。大が帰ってくると、こうするという。ばあさん「もしかすると死ぬかも知れない? 先生」。藤崎「そうですね」。ばあさん「じゃ許す、愉快じゃないか」。早速、仕掛けを作る。藤崎まで創意工夫はいいと手伝っている。砂利のはいった米袋に武の「天誅」の紙を貼る。CM。
菊次郎が帰る。焼き鳥屋で止まるが、左の旦那が、その仲間一同が、菊次郎に酒を飲ませるなと抗議に来ていたのだ。来たら、半殺しにしようと話している。その姿を見て、菊次郎は急いで帰る。作戦大成功だ。そこでみんなで酒を飲む。意外と焼鳥屋は「金の亡者」に傷ついていた。大笑い。菊次郎は酒屋で特級酒を出すが、490円で、2級酒を買う。字が読めないのだ。神社の椅子で一人で菊次郎は酒を飲む。そこに久美子が通る。久美子は、こんなところで飲んでいる理由を聞く。久美子「こんな所で、おとうさまと会えるなんて、神様のおかげ、お礼に来たのです、赤ちゃんが出来ました、おとうさんはおじいちゃんです、重一さんにもいっていなかった、本当は重一さんに言わないといけないが、神様が引き合わせてくれたのですね、そのお礼も言わない」。菊次郎は泣く。そして、こんなところで飲んでいる理由を聞く。菊次郎「悪いと思っています」。久美子「酒は私が預かります、飲んでいないで帰ってください」。菊次郎はしょぼしょぼ帰った。一方、家では仕掛けが揃っている。武は屋根から見ている。そこに菊次郎が帰ってきた。菊次郎は帰って、縁側で土下座して、「申し訳ない、ばあちゃんすまない、皆も、かあちゃんも住まない、申し訳なかった」。ばあちゃんは「入って来い」。しかし、さきは仕掛けの縄を切る。米袋で菊次郎は飛んでいく。みなは先を責めるが、さきは寝てしまう。武「折角作った物もったいない」。久美子は重一に報告して、二人は喜ぶ。重一「でかした」。久美子「あなたがそうしたのよ」。二人脳天気なラブラブだ。次の日には、菊次郎は備前焼の皿で、かまぼこを食べている。奇妙な沈黙と緊張感が張りつめていた。
貧しいながらも愉快な我が家、家出して浅草に行った。
やっぱり楽しい。しかも前作のメンバーがほとんど再登場で嬉しくも懐かしいです。主人公の桑原君は大きくなりましたが、キャラかかわりません。そして、他のメンバーも全部変わりません。さきの室井さん、ばあさんの草笛さんの漫才のような絡みは最高です。そして、菊次郎の悲しさ。文字を読めないのです。それが所々に悲しくでる。そして、酒の上での失敗の連続だ。さきが「勉強しないと、おとうさんみたいになる」、多分本当だから辛い言葉だ。ただ、久美子だけが心の拠り所なのですね。この絶妙の絡みが本当に楽しい。あんな天真爛漫な嫁はいないだろうが、久美子がいないと悲しい暗いだけになる。久美子が飲んでいる菊次郎に妊娠を告げるシーンは、本当に大泣きしました。それにしても、久美子と重一のラブラブコンビには本当に嬉し恥ずかしいです。久美子の京野さん、素敵なキャラです。前シリーズも感動の結婚式でした。銭湯での歌の合唱なんか、ありえないと思うが、意外と銭湯では連帯できたのです。それに藤崎先生も、まあ変わらないね。さきのストーカー寸前の熱心さを嫌がらない。ご近所さんも同じ。これじゃ、マンネリ〜〜〜だ。でお、これでいいのです。昭和30年代には、当時の物価燃やすく、アル中も、家庭内暴力、虐待もなかった。いや、おおいにあったけど、それ以上に人間が健気に美しく生きていたのだ。50歳を越えた世代にはたまりません、感傷のドラマだ。★5つだ。ただ、塚本くんだけが浮いていた、武が大きくなって塚本君が主役になると、どうなるのか、そこが心配だ