単発ドラマ   2005年1月から 

古都★★★★   テレ朝 2月5日放送 七子と七雄★★★★★   NHK  1月8日放送 
大奥第1章スペシャル★★★★  フジ 4月8日放送  我こそサムライ★★★★  福岡NHK制作 4月10日放送
やっぱり猫が好き2005★★★★   フジ  4月19日放送  天国へのカレンダー★★★★  フジ 5月20日 
赤い疑惑★★★★  TBS  1、2、3話 終 6月15日放送  
小さな運転手−最後の夢★★★★ 
  平成17年8月27日放送   24時間テレビで



小さな運転手−最後の夢★★★★   平成17年8月27日放送   24時間テレビで

(あらすじは公式HPから)

1981年、江ノ電は藤沢と鎌倉の10kmを平均時速21kmで走る。34分で結ぶ。15駅で6駅は無人駅、年間1400万人が利用する。江ノ電で高梨が駅の絵を見る。それは朋久君が描いた絵だ。
海が近い湘南の街に住む29歳の西田和宏(阿部 寛)は、2歳年下の妻・裕美(和久井映見)が妊娠したと知り、重大な決断を迫られた。裕美は、心臓を動かす筋肉に障害のある心臓病の拡張型心筋症で、心不全の発作を繰り返している。裕美にとって、出産は命に関わる大問題だったからだ。苦悩する和宏に対して裕美は「会いたいよ、この子に」と訴える。その裕美のまっすぐな瞳に、和宏は従うしかなかった。和宏は自動車学校で坂道発進だ。しかし、下がっていく。教官はでんでんさんだ。二人で車選びをしている。20週齢に入った、順調だ。しかし、突然裕美が心不全になり、仕事を休んだりする。元気になるが、鍋の蓋で運転の練習だ。無事和宏は免許を取る。雨が降った日に、和宏が帰ると、裕美は陣痛だ。タクシーは急の雨で来てくれない。江ノ電に乗って病院に向かう。車の納車は予定日だったが、間に合わなかった。そして、その年の12月、裕美は、帝王切開で無事2180gの男の子を出産する。和宏は保育器の中のわが子を見て素直に顔をほころばせた。だが、その和宏に、小児科医の佐伯(竜 雷太)は「江ノ電に乗ってきたかったんだね、生まれたら任せて下さい」と話す。しかし和宏にははっきりと厳しいアドバイスを与える。佐伯医師「よくぞ乗り切れた、奥さんは良くなることはない、子供を育てるのは幸せだ、肉体的にも精神的にも厳しい、些細なこともできない、母親として自分を責めるかも知れない、あなたの支えが大事なのです」。裕美の病状はこれ以上良くなることはない。CM。
和宏は、裕美と、朋久と名付けられた子供のために懸命に働き始めた。笑ったと喜んで知る。ミルク授乳中も、裕美は心発作苦しむ。和宏が病院に駆けつけると、裕美は救急車で病院に来られた。裕美「働いて給料を貰って、暮らしている、きちんと働いて欲しい」。和宏は我慢するなと頼む。ところが数ヶ月ほどして、7月、大きくなった朋久を抱えて病院にかかる。和宏と裕美に佐伯医師は驚愕の診断結果を伝えられた。朋久が、裕美と同じ拡張型心筋症だというのだ。心ポンプ能が落ちている。裕美は「そんな、嘘でしょう」と泣く。帰りの車で、裕美は発作を起こす。家に帰って、裕美は「産まなければ良かった、生まれてこなければ朋君も、こんな病気にならなくてすんだね」産んだことを後悔する。そんな裕美を励ます和宏。CM。
だが、その裕美の病状はさらに悪化して入院することが決まった。勤め先の上司・国光(伊藤正之)に和宏は人事と協議した。和宏はリストラは困る。国光は配慮で時間的に楽な部署に給料は変わらず移ることを薦められた。国光「亭主なんて、家族に支えられて、なんぼだ」。和宏は一人で子育てをすることになった。朋久は大きくなった。ヘルパーが見てくれる。和宏は、毎週日曜、朋久を連れ江ノ電に乗って、病室の裕美を見舞った。裕美は、朋久の2歳の誕生日に大好きな江ノ電のオモチャをプレゼントした(もちろん和宏が買ってきたものだ)。喜ぶ朋久を、2人は笑顔で見つめた。朋久は江ノ電が大好きなのだ。朋久が4歳になったある日、ついに怖れていたことが起きた。外で遊ぶことが出来なくなっていた。でも江ノ電がもっと好きになっていた。江ノ電に乗ると大好きなママに会えるからだ。病院で車いすの裕美にまとわりついていた朋久が、突然胸の痛みを訴えてうずくまったのだ。CM。
診察した佐伯医師の話によると、朋久はいつ重大な心不全が起きてもおかしくない状況だ、気をつけても発作は起きるときに起こる。現段階では見守るしかないと言われた和宏に、佐伯医師は朋久を完全看護の児童養護施設を勧める。和宏は自分で見られると主張する。しかし、裕美の決意もあって、朋久を完全看護の児童養護施設に入園させることになった。裕美は病院、朋久は養護施設と、3人がバラバラになってしまった和宏の家族だ。和宏は「ここにいる、胸が苦しくなっても、見てくれる、どうしても、帰りたかったら、おとうさんが見る」。朋久は「大丈夫、ここで寝られる」と答える。家に帰り、和宏は一人になったが、裕美から「家族が別々は辛い、どうか、自分を責めないで、私たち3人は、どこにいたって家族なんだから」と書かれた手紙を受け取り泣く。何としても2人を守っていこうと心に決めた。CM。
5年後、朋久が9歳になった時、和宏は久しぶりに朋久と江ノ電に乗り、裕美を見舞った。朋久「次は、おかあさんも一緒に乗ろうね」。高梨運転手ともすれ違うが、お互いに知るよしもない。病院で精一杯の笑顔を見せて2人を迎える裕美だ。和宏はカメラを持ってきてくれた。病院で一緒に記念写真を撮るのだ。しかし、その数日後、朋久は学園で支度するように言われる。和宏が迎えに来ていた。裕美は、危篤状態になった。やっと、裕美は目をあける。声が出ないほどだ。裕美「治る、朋くんはきっと良くなる」。手をさしのべて、朋久は江ノ電を出して、「おかあさんがくれた、江ノ電に一緒に乗りたい」。裕美「乗ろうね、ありがとう」。朋「いやだ、おかあさん」。佐伯医師が来て、死んで横たわる裕美に会う。朋久「厭だよ、おかあさん」すがって泣く。CM。
5年後、病魔は中学3年になった朋久(中島裕翔)の命を脅かし始めた。朋久は1時間だけ、授業が許されていた。和宏は、佐伯から、朋久が近い将来歩くことも出来なくなると言われ、突発的な心不全になる。同じ病気で奥さんを亡くした和宏に慰めを言っても仕方ない。余命1年以内と宣告されたのだ。こらえようのない悲しみに襲われた和久は、人目も憚らず江ノ電のホームのベンチで嗚咽を漏らした。通学をあきらめて入院生活に入った朋久は、病室で江ノ電の絵を描いたり、鉄道関係の本を読み漁る。そんな朋久の“鉄道博士”ぶりは病院内でも評判になった。子供たちに〈読み聞かせ〉のボランティアをしている里中千津子(余貴美子)は、そんな朋久の相談相手になった。サトタンと呼んでね。朋久はすぐに心発作が起こる。江ノ電を離そうとする看護師に、サトタンはいいじゃないか、と主張する。朋久は、サトタンに江ノ電を預ける。サトタンは心移植の話もする。しかし、朋久は腎臓も悪く、適応ではないのだ。和宏はベッドの下から、江ノ電の絵を見つける。入院患者の母が鉄道博士の朋久に聞きに来たが、伝えますと和宏は答えるだけだ。CM。
やがて、冬にベッドの上での受験勉強が効を奏し、朋久は入学試験を病院のベッドでやる。そして朋久は高校に合格した。和宏が知らせる。皆は大喜びだ。入学式だけは、参加した。週2時間だけ、訪問授業をしてくれた。だが、その年の夏から、朋久はふさぎ込むことが多くなった。アイスバーを食べることが許可された。しかし、外出も許されていなかった。江ノ電にも乗れないのだ。夜、和宏は泊まり込んでいる。そんな姿をともひさは見ている。CM。
病室では食事も計量している。水分チェックが厳しい。しかし、朋久は味噌汁がないので、味噌汁を飲みたい。和宏「我慢しろ」。朋久「我慢すれば良くなるのか、僕のせいで、会社に迷惑を掛けている、お金もかかる、生まれてこなければよかった」と言い出す。そんな朋久を、サトタンは、「おとうさんが、生まれてこなければいいと1度でも言ったか」と、まるで天国の裕美が乗り移ったかのように叱りつける。和宏にサトタンはきつく当たってすみません。和宏「叱ったことがなかった、腫れ物に触るように接してした、でも、さっきのホット、私の中で楽になった、素直な朋久を見られた、こんな他人のために」。さとたん「自分を誤魔化している、一人娘を17歳で亡くした、家で一人だと、どうかなりそうだ、朋くんと接していると、私が救われているのです、ありがとう」と感謝する。朋久は「僕が悪かった」と、厳しくも優しいサトタンに、徐々に心を開くようになっていった―。絵を渡し、自分の夢は、自分の足で歩きたい、電車に乗りたい、普通の子みたいに、座らないで、外を見ている、普通の子みたく・・・」。普通に暮らすことが夢だ。「おかあさんも、サトタンみたいに怒られた、夢に出てくるおかあさんは江ノ電を見ている、本当は江ノ電の運転手になっておかあさんを乗せて上げたい」。サトタンは抱きしめる。CM。
サトタンは難病の子供たちの夢を叶えるボランティア団体「メイク ア ドリーム」のパンフレットを持ってくる。江ノ電の運転手になれないか、持ちかけてみたい。和宏「この期に及んで、まだ認めたくない」。サトタンは謝る。しかし、看護師が来て、心不全になった。和宏は待っている。佐伯医師が来て、危機は脱したが、後3ヶ月持ちかどうかだ。1週間後に、江ノ電の運転士・高梨洋平(草なぎ剛)らの元に、難病の子供たちの夢を叶えるボランティア団体〈メイク・ア・ドリーム〉から、興味深い連絡が届いた。それは、西田朋久という余命3ヶ月の少年の“江ノ電の運転士になりたい”という夢を叶えてあげて欲しい、という内容なのだ。和宏は、「現実を受け容れて、出来ることも出来なくなる、家内も生きていたら、そういうと思います」。江ノ電の総務部長・奈良橋(田山涼成)ら幹部は、直ちに検討に入るが、鉄道法の規定でその要望には応えられない。その返事を書いた。和宏もサトタンもがっかりする。しかし、朋久は運転手の規則まで知っている。厳しい規則があって当然だ、と理解してくれた。夜、和宏が江ノ電に行く。高梨がいた、和宏は「ご迷惑をかけました、そんな奴がいると、皆さんに分かってもらって、嬉しい、本人も理解しています」。そして、タンコロを見せて欲しいと頼む。108号電車だが、喜んで朋久に和宏は見せるために写真を撮る。和宏「自分は若い頃に夢なんかなかった、しかし、あいつの夢は揺るがなかった、江ノ電だ」。高梨「僕も江ノ電の運転手だった」。和宏「あなたは、あいつの夢だ、ありがとう」。CM。
洋平ら現場職員たちは、江ノ電が大好きな少年の夢を何とか叶えてあげられないものか、と懸命に打開策を考えた。高梨は、12条で、鉄道部長が交付した乗務員室特別立ち寄り承認証の腕章をはめた場合、運転席に入れる。部長は早速、交渉する。そして、了解を貰った。朋久にまで届けられた。現場では特別電車を組み込むことを考え始めた。佐伯医師も、日中の5時間の外出だ。9月20日と決まったが、前日に朋久は急に激しい心発作に襲われた。一旦心停止までなった。心マッサージして、アンビューをする。佐伯医師「生きるんだ」と叫ぶ。心調律を戻し、挿管まで持ちこたえた。もちろん、江ノ電は中止になった。一般病室に戻った。和宏「無理してまでしなくていい、またタンコロの写真撮ってきてやる」。朋久「頑張る、乗りたい、江ノ電に乗りたい」と小声でいう。和宏「春まで持ちませんね、1週間後なら、寒くない」。佐伯医師「まだ寒くない、これが最後のチャンスだよ」。準備が進められる。テルテル坊主が沢山出来た。後は当日が晴れて、温かい日になるように・・・。高梨は実際に江ノ電を運転できないか。そこで、本線を支障しない測線を使えば、運転できるのだ。極楽駅の引き込み線だ。当日は快晴だった。藤沢駅まで、車いすいく。制服で腕章をしている。極楽駅までは、運転席に入る。江ノ電の高梨運転手が運転する。佐伯医師、サトタン、和宏などが乗る。制限25、江ノ電は優栗走る。すべての駅で、駅員は朋久に敬礼した、全ての駅が有人になったのは江ノ電100年の歴史で初めてだった。極楽駅のタンコロを運転することになった。ゆっくりと動く。運転席に乗って、、朋久は運転手になった理由を聞く。高梨は子供の時からの夢だった。朋久「夢叶ったんですね」。出発進行、ライトが付けられる。朋久の手を高梨がしっかり掴んで、タンコロはゆっくり進む。朋久「制限25」。高梨「上手だ」。保線士が見つめる中、進む。佐伯医師は大泣きだ。病室に戻った。朋久は家族3人の写真を見せて貰う。朋久「他の家の子でなくてよかった、おとうさんとおかあさんに会えないもの」。和宏「お前に会えて良かった」。朋久は疲れて寝る。夢の中で、母と父を乗せて、江ノ電を朋久は運転する。1998年11月11日、4日に天国に逝った。終わり。
草なぎ君のナレーションはいいですね。高梨運転手も、低温系の演技は草なぎ君は得意です。安心して身を任せられました。ただ、前半の母が死ぬまでは事実が、どんどん進み、十分泣く余裕がなかった。ここらは、後半の感動のためには必要なのだ。母と同じ病気である、運命の過酷さ。そこで、江ノ電がお腹にいるときから、大事であることを示した。だから、前半の不満は帳消しにして、最後のクライマックスは萌えました、泣きました。電車ヲタクではないが、高梨達のポッポ屋の人情と根性に涙しました。職業にプライドをもって、支えている。最後の江ノ電全員の敬礼姿が一番泣けた。自分も父親が市電の修理点検をしていたので、ちょっと電車には弱いのです。しかし、かみさんは朋久が病気になったところから泣き続けていた。中島君はなかなかの演技でした。高校生に見えないと言うが、心不全を繰り返すと、大きくなれないこともあります。実話なので、実際のモデルの子は、もっと大きかったようです。みんないい人ばかりでした。実話に基づいているので、辛い場面は描けないのかも知れない。でも、多分、良い人ばかりだったと信じたい。そんな気持ちで泣きました。

西田和宏 阿部 寛
西田裕美 和久井映見
西田朋久(9〜16) 中島裕翔(ジャニーズJr.)
奈良橋進 田山涼成
国光康晴 伊藤正之
村木早苗 清水ゆみ
松木高史 樋口浩二
産婦人科医 菅原大吉
看護師A 桑原裕子
看護師B 春木みさよ
教習所教官 でんでん
西田朋久(2) 鮎澤 諒
里中千津子 余貴美子
佐伯誠 竜 雷太
西田朋久(2) 鮎澤 諒
西田朋久(4) 小林三起
 
高梨洋平 草なぎ剛(特別出演)
スタッフ ----------
脚本 寺田敏雄
演出 猪股隆一(日本テレビ)
プロデューサー 西 憲彦(日本テレビ)
大塚泰之(三城)



赤い疑惑★★★★★  TBS  3話 終 平成17年6月29日放送  

父から告知され、大泣きした幸子と父だが、医学部に合格したよ。光夫と幸子は兄弟だ、それに相良は気づいた。理恵は捨てたのよ、立派に育てたのは兄さんよ、兄さんの子よ。幸子は光夫の母にお茶を誘われる。タイトル。
店で、光夫の母は合格を褒める。医者一家で大繁栄だ、あなたは理想的なお嫁さん候補で、許したのです。しかし、恐ろしい秘密があった、揺るわけにはいかない。あなたと光夫さんは付き合ってはいけないの、あなたと光夫は兄弟なのよ。幸子「どういうことですか?」。血液型の話をする。光夫の母は「茂夫婦のこではない、実の父は相良、母は理恵、絶対の真実よ、同じ血を引いた兄弟よ、愛し合っていいの、獣になります、神様が許しません、別れなさい、光夫さんは知っていると思う」。幸子は去っていく。そして、光夫を呼びだした。幸子「本当のことを言って、私の両親は別にいる、本当のおかあさんはおばさん、私と光夫さんは兄弟、知っていて、誤魔化したのに、少しからしか生きられないから」。「僕は男として、大島幸子を愛してる」。「だったら、私を抱いて、愛して、兄弟じゃない証拠を見せて、私を攫って好きにして」。光夫は沈黙してしまう。幸子「愛せないのね、駄目なのね」と去っていく。夜、犬を散歩させていると、長距離トラックを見つける。運転手は三浦友和さんだ。「家出はお断りだ」「行きたいところがある、恋人と一緒にいく約束だったのです」。「訳ありだな」「乗せてくれるまで、ここを動きません:とトラックの前にしゃがみ込む。乗せて行く。hっかいどうに飛行機が着いて、光夫が駆けつける。北海道は雪だった。探し回った、牧場に必ずここにいる。恋するもの勘が知らせている、光夫は雪にまみれて走った。そして、叫んだ。そこには赤い服の幸子が犬を抱えて歩いていた。追いかける光夫、そして、幸子は雪に倒れる。抱える光夫「一緒に来ると約束したじゃないか」。小屋で火をたき、光夫「一人で死ぬ気か、僕を愛していないのか」。幸子「そんなことを聞くの、死ぬほど好き」。光夫「猛烈に好き」。幸子「私は白血病、長く生きられない、その私が生きてこられたのは、大学に入学して光夫さんと結婚して家庭を作りたかった、一日で良いから奥さんになって、抱かれ結ばれたかった、それを頼りに病気に戦ってきた、私たち兄弟で、結婚できない、愛し合えないの、ただ死を待つだけなの、ひどすぎる」。光夫「分かった、死ぬなら僕も一緒だ」。幸子「一緒に死んでくれるの」。光夫「いくら愛し合っても兄弟だ、これ以上苦しんでもしょうがない」。CM。
湖を歩く、みぞれが降って、寒そうだ。犬を残し「私たちの分も生きるのよ」。そこに茂が警察と一緒に捜索に来ていた。死を予感していた。死なないでくれと心で叫んだ。光夫は幸子を抱いて、湖に入る。「後悔しないね」幸子「歩いて、湖に入っていって」。光夫は歩き出し、入っていく。犬が吠える。その声を茂は聞く。そして、その方向に走る。茂「待ってくれ、光夫、幸子」と湖に入っていく。そして、止める。札幌のホテルで、茂ち会って、光夫「住みません」「君は幸子の信頼を裏切らなかった、幸子さんに生きる力を与えて下さい、一緒に死のうとした僕に生きろという資格はない」。茂「私も資格はない、やるしかない、ぶち当たってみる」。部屋に入り、茂「話がある」。幸子@「本当に私のお父さんなの」。茂「はは、そうだな、血のつながりからは、ただのおじさんだ、しかしお父さんは幸子のお父さんだ、馬鹿だけど、宗としか思えない、だって、18年お前を育てって来た、おとうさん、幸子と呼びながら、生きてきた。、今更違うと言っても、血は繋がっていなくて、おじさんじゃない、おとうさんだ、一所懸命やった、腹違いの兄さんだと分かっても、付き合わせた、一日でも生きて欲しい、そうだろう、みんな隠してきた、お前が可愛くて、何も言えなかった、ただ、それだけだ、幸子、俺はお父さんじゃないのか、おじさんなのか、遠慮なく言ってくれ、何を言ってもいい、覚悟は出来ている」。泣いた幸子「おとうさん」と抱きつく。茂「本当におとうさんか」。幸子「ごめんなさい」。茂「生きるのだ、お前だけが生き甲斐だ、お前が死んだら、お父さんも死ぬ」。幸子「約束する」。その夜、愛は空、鳥、海・・・君の全ては・・・僕はこんなに愛してる・・歌声(井上湯水の「愛は君」でした)の中で、幸子は光夫に生きることを誓う。光夫「僕も一緒に生きる」。幸子「私たちどうなるの」。光夫「どうなっても」。幸子は倒れる、抱きしめる光夫は腕に紫斑が出ていることに気づく。CM。
血小板が1.3万だ、骨髄検査を予定して、その結果次第だ。骨髄はガン細胞で破壊されている、血小板もない、大出血が予想される。放射線も免疫療法も急場では駄目だ。健康な骨髄移植しかない。光夫「僕ですね、兄弟ですね、僕の骨髄で幸子さんが助かるなら・・」。茂「賭なんだ、危険な骨髄を取る」。光夫「北海道で一度死んだ、兄弟だから出来る、何と素晴らしい」。骨髄移植の日がやってきた。手術室で二人は並んでいる。そして、手を握る。手術でなく結婚だった。茂は骨髄穿刺針を刺していく。穿刺は結構リアルですが、移植の時はどうなんだろう。幸子は別に病室にいればいいのに・・・光夫の炎の愛、茂の努力、幸子は蘇った。幸子は元気になった。幸子は嬉しそうだ。幸子「身体の中で、光夫さんが生きているのね」。祖父、理恵、敏江が見舞いに来ている。幸子が教室に行く。相良教授も機嫌がいい。しかし、森川医師も茂も慎重だ。森川「今度、脳に転移したら悪性で、もう手術は出来ない」。茂「脳腫瘍が出来る前に、白血病をやっつけるのだ」。森川「しびれやめまいなどの神経症状が出たら、さっちゃんは死ぬのだよ」。それを、横の部屋で全てを聞いてしまった。CM。
幸子は退院していた。幸子は部屋を掃除していた。満開の桜の下で、幸子「可哀想、ぱっと散っていくのですもの」。父を起こしに行く。そして、歯ブラシを用意する。今日は4月3日で、茂の誕生日だ。幸子が面倒見て、パーティも考えているのだ。そして、光夫も来る。エプロン姿に「若奥さんみたいだ」。幸子「一度、やってみたかった、一緒に買い出ししたい、手伝って、光夫さんの食事を作るのが夢だった、何がいいですか」。光夫「カレーライス」。台所で頑張る幸子だが、皆は座って待っている。祖父「まずいと言うなよ」。そこに幸子の料理が出来た。しかし、幸子は眩暈を感じ倒れてしまう。−−今度腫瘍が出来たら助からない−−このセリフを思い出す。立ち上がって、誕生会が始まる。父「どうして世話するのだ」。幸子「今日は感謝する日、みなに感謝する日、この1年病気になって辛かった、でも、皆からすごく愛されていることに気づいた、こんな素晴らし家族を持った娘は世界一幸せだ、幸子は、幸せの子だ、家族の皆にありがとうとお礼が言いたい、おじいさんに唄を希望する」。祖父は「月の砂漠」を歌い出す。外の桜は散りだしている。幸子も一緒に歌い出す。光夫も歌い出す。みんな歌っている。理恵は泣いている。えん、えんと4コーラス?は歌う。みなも泣き出した。CM。
茂夫婦は寝ている。敏江「どうして働いたのだ」。茂「明日でも嫁に行くような気がした」。敏江「お嫁に行くならいい、幸子がさよならいている気がした」。そこに幸子が来て、子供時のように一緒に寝たい。茂「子供なんだ、雷の時など」。幸子「子供の時に戻りたい」。茂「明日は入学式だ、大人だぞ」。幸子「立派な医者になって、人を救う、恩返しね、今夜は甘えさせて」。茂「身体は大丈夫か」。幸子「何ともない、気持ちいい、眠くなった」。敏江「働きすぎたのよ」。幸子「6時に起こしてね、光夫さんとおとうさんと海に行くの、おやすみなさい」。その時犬のバンが泣く。しかし、皆は寝てしまった。次の朝、海で光夫はヨットの準備をしている。幸子「じゃ、出航します、見送りありがとう、本当にありがとう」。茂「昨日から、やたら、ありがとうというけど、おとうさんの方が有り難うと言いたい、いい娘をもらった」。幸子「そんなに良い子なの」、。茂「そうだよ、18なのに白血病と闘った、苦しかった、出もニコニコと戦い抜いた、人間の強さを教えて貰った、本当の父親じゃないと分かっても、態度が変わらない、抱きついてくれる、こんな嬉しいことない」。幸子「18年間、おとうさんは愛し続けてくれたもの」。茂「ありがとう」。ふたりとも、泣きながら抱きつく。CM。
ヨットは出航する。そこでも、わすれな草をあなたに」を幸子は歌う。今日もヘタなのに歌ってしまった。そして、倒れてしまった。茂は不安に感じていた。18年間の父親だけが感じるものだった。CM。
幸子「人間は死んだら生まれ変わるのかしら、また光夫さんに会いたい、花に生まれ変わったら、わすれな草ね、光夫さんの庭にそうと咲く、バンみたいに光夫さんに拾て貰って散歩して貰う」「どうして、君だと分かるの?」。簡単なの、光夫さんが愛する者はみな私と思えばいい、素敵な女性も現れる、私と思って幸せにしてあげて」。光夫「幸子は君しかいない、君しか愛さない」「とっても幸せよ、私は幸せな子、ありがとう、光夫さん」。肩を寄せたまま、幸子「もっと話して、どこが好き」。光夫「全部さ、この目、初めて会ったとき、僕を虜にした」。回想で、事故の時に抱き合った。光夫「この頬、僕の血を輸血して、薔薇色になった」。光夫「この手、目が見えなくなったとき、握りしめた、この足、僕と一緒に走った、テニスコートも走った」。光夫「この唇、僕を愛してると言った」。湖での告白。光夫「この髪、湖で水で一緒に濡れていた」。幸子「私も好きよ、光夫さんの何から何まで好きよ、暗いわ、海も空も、光夫さん顔見せて、顔見える?」。光夫「一生忘れない、いつまでも覚えている」。幸子「幸せだ、光夫さんの腕の中で死ねるなんて、光夫さん、愛を本当に、愛をありがとう」。そういうと首をうなだれた。死んだんだよね??。光夫はその唇に口づけする。茂は海を見つめていた。幸子の「おとうさん」と言う声が聞こえてきた。CM。
茂のもとに幸子を抱きかかえた茂が戻って来る。東都大学の病院の手術室から、茂が出てくるが。茂「出来る限りのことはした」。皆は手術室に入る。さ〜ち〜こ〜と叫ぶ。光夫も出てくる。茂「許してくれ、助けることが出来なくて、自分の娘一人助けることが出来ないなんて、情けない医者だ、すまん光夫君、幸子、お父さんを許してくれ、医者なんて辞めた方がいい、さ〜ち〜こ〜」と号泣する。東京空港で、理恵は沖縄に帰ると言う。茂は見送る「どうやって生きるつもりだ」。理恵「たった、一つの生き甲斐はいない」。茂「目的がなくても生きていけるものか」「淋しそうね、年取ったみたい」「、淋しいけど、仕方ない」。理恵「さっちゃんに恥ずかしくない、絶望してもいても、精一杯生きた、大人がこれではみっともない、私はさっちゃんを見習う、希望や目的がなくても、笑って毎日を送るわ、兄さんもそうしてよ、さっちゃんはまだ生きている、おじさん、おばさん、頑張ってと生きている」。「そうだ、俺たちを見守っているのだな」。飛行機は飛び立つ。茂の家に光夫が来る。光夫「幸子さんを迎えに来ました」。敏江「光夫さんが迎えに来ましたよ」。そして、幸子のカバンを持って行く。幸子が初めて茂の講義を聴く日だ。敏江「いってらっしゃい」。医学部では、茂が講義室に入り、茂「みなさん、入学おめでとう、放射線科の助教授です、4年間一緒に医学を学ぶことは非常にうれしい、一つだけ話しておきたい、娘の幸子のことです、医学部を目指し、合格できました、入学式にも顔を出さず、今日も出席していません、それは死んだからです、入学式の前の日に死にました、生きていたら、この座席に座って、講義を聴いていたでしょう、彼女の将来を奪ったのは私です、この彼女の白血病との戦いのカルテがあります、彼女は精一杯戦いました、勝とうとしました、その時死にました、主治医である私が駄目だっただらです、医者は人の命を助けるから医者だ、見殺しにするものは医者じゃない、娘が死んだとき助教授を投げ出したかった、今ここに立って君たちに教えようとしている、何故か、娘が教えてくれた、私も命がけの勝負をしないといけない、白血病と闘って勝負したときに医者になれる、世の中の病人を救わなければいけない、心からお願いしたい、癌こそが全ての敵だ、私と一緒に戦ってくれ、若い力を私に下さい」。拍手が教室にわき起こる。茂は深々と頭を下げる。机に花束を光夫は置く。そして、光夫はアメリカに行くことにした。光夫「彼女は僕の全てです」。−−−幸子は生きている、幸子の美しい命の炎はいつまでも消えない、心の中で明るく燃え続けていくのだ−−−。幸子がセラー服で走る「お〜と〜うさん」。美しくも勇敢に生きた。完。昭和52年当時のものです。白血病は治る病気となっています。
まあ、臭いセリフでも見事に演じれば大感動だ。まあ、ドラマとしては、これでもかと長セリフで心情を延々と語る場面の連続は、新鮮ですね。じっくり描いているのですが、少し重すぎると感じながらも泣かされました。今ではこんな技法でドラマ作れませんね。宇津井さんのナレーションはまた、本当に心情までも説明する手法は驚きました。懐かしいです。石原さとみさんは、輸血の時に横になっているときの横顔が百恵さんに似ていました。それにしても、このドラマの主人公は茂の陣内さんでしたね。最後の独断の人迷惑な思いこみの力の入った長セリフで、決定しました。新入生は聞かされても、重すぎますよね。力が入りすぎて、博多のなまりが出ていましたね。医学的には昭和52年だと、自分の内科では骨髄移植を始めていた頃ですね。日本でも限られた症例で実施されていました。色々昔を思い出しました、懐かしいです。三浦友和さんは出演して、どんな思いだったのだろうか、聞いてみたいです。とにかく、昔にワープして、泣かされました。評価はもちろん、5つ★です。



赤い疑惑★★★★★  TBS  2話  平成17年6月22日放送  

前回のあらすじ。どれくらい生きられます。来年の春まで、良くて1年、涙涙涙。ありえない事故、難病、出生の秘密、そして許されない愛。タイトル。
昭和52年秋、幸子と、光夫は離れられない間だ、許されない愛は破局を迎えようとしていた。大島家では布団を干す。茂「定年したら温泉に行こう」。敏江「定年、20年先だ、そうですね、秘湯めぐりしましょう」。光夫「おとうさんとおかあさんは仲が良いね、僕らも結婚したら、いい夫婦になろう」。幸子「おとうさんとおかあさんは血液型の相性がぴったり、父AB型と母O型なの、両親がどちらかがAB型なら、AB型なのでしょう」。光夫は驚いた。−−幸子は誰の子なのだろう−−。家に帰ると、母が「あの女の匂い、おとうさんとおばさんが家を滅茶苦茶にして、子供まで出来た、おかあさんが気づいて中絶させたのよ」。光夫は相良教授の部屋に行く。光夫「本当に理恵さんを愛していたのか」。英治「心底惚れていた」。光夫「中絶したのか」。英治「おかあさんが中絶を迫った、兄の大島君から中絶したと聞いた、生まれていれば17歳になる」。光夫「17歳、17歳」。幸子は歌を歌っている。今回も結構歌うけど、辞めた方がいいよ。CDデビューを狙っている、無理だと思います。「グリーングラス」でした。光夫は茂と外で呑む。茂「血液をくれた、もっと大切な、生きる喜び、青春の一番大切なもの、これからもお願いしたい、兄のような気持ちで、娘の父親として」。光夫「お断りします、好きです、何故、愛してしまったのだ、2度と会うまいと決心した、あなたはAB、奥さんはOだ、AB型の娘が生まれるのですか、本当は誰の子供か知ってしまった、残酷だ、男として愛した女性が妹だ、残酷だ」。茂「すまん、幸子は君のお父さんと、理恵の子だ、君の妹だ、不倫の子、父のいない子だ、私たち夫婦がすぐに引き取った、望まれない子供として育てたくなかった」。光夫「僕はもう会いません、千歳にいきます」。そして出てしまった。光夫がいなくなって、幸子の病状は悪化した。2週間、幸子は光夫の写真を見つめるが、目がかすれて倒れる。茂は怒る、怪我すると血が止まらないのだと。幸子「私たちは楽しいこと苦しいことを分かち合えると感じていたの、でも違っていた、何も言わずどこか言った、家出するくらい悩んでいたのに、私に何もいってくれなかった、振られたのかな」。敏江「あせらないで待つのよ」。茂「愛を急ぐことでなく、病気を直すことだ」。ここらも泣かされました。幸子が水を注ぐ様をみて、目が見えないことに気づいた。XPで腫瘍が視神経を圧迫している。この時代CTはまだ十分普及していなかったな。信じられないが、神経所見と単純XPと断層XPで診断していましたね。懐かしい。。茂「コバルトを当てよう」。森川医師「気力がない、生きようとする意志がない」。茂「気力と希望を与える男は世界で一人しかいない」。森川医師「呼んで来いよ」。茂は飛行機で光夫の元に飛び、再会する。CM。
茂「東京へ、幸子に戻ってくれ、頼む」。光夫「嫌ですよ」と殴られて、もつれ合う。光夫「連れ戻そうとする、非常識なことを、会わない方がいい、僕も生身の人間、騙して付き合っていけない、女性として愛した、それが妹だなんて、今は彼女を忘れることだ、何ために戻れというのか、騙してつきあえというのか、僕の胸を切り裂いて見せても良いです、愛しています、妹としてなんて」。茂「もう時間がない」。光夫「何ですか」。茂「再生不良性貧血じゃない、直せない病気だ」。光夫「白血病?」。茂「今目が見えなくなっている」。光夫「どうするのです」。茂「放射線で直したい、でも生きる希望が泣く、気力も体力もなくなったいる、光夫君、辛いだろうが、戻ってやってくれ、生きる希望になってくれ、そして幸子の命を助けてやってくれ」。光夫「さちこさん」。大学に戻ると、車いすの幸子に光夫が手を握る。幸子「光夫さん、光夫さんね」。光夫「僕だよ」。幸子「ずっと待っていた」。光夫「僕は君の傍にいる、僕のために頑張ってくれ、病気に勝ってくれ」。幸子「頑張るわ」。茂は感謝して頭を下げる。光夫「頑張れ」。幸子「OK、頑張ります」。コバルト照射が始まる。ーー光夫は妹とした苦しみを隠し、恋人として会った−−。もう少しだよ、頑張る幸子は目が見えるようになった。茂は森川とXPで腫瘍が消えたことを報告する。森川医師「白血病は重い」。茂「幸子の喜ぶ事をしたい」。茂は退院にしたら沖縄の理恵に会わせに行った。−−−珊瑚礁の海は青く、美しかった、茂は沖縄に連れて良かった、でも2度と見ることは出来ない、そう思うと悲しかった−−。海洋博公園兵区。理恵は花の園をみせる。理恵は次々と花にまつわる物語をしてくれる。蘭の植物園だ。幸子は大喜びだ。理恵が咲かせた花なのだ。香りも良い。しかし、幸子はまた倒れてしまう。CM。
タクシーで家に連れて行く。そして往診して貰う。血液科の医師だ。理恵を外そうとするが、残っている。茂は病気を説明する。筆談でドイツ語で書いた。この頃はドイツ語でカルテを書く医師も多かったですね。外科系はほとんどそうでした。AB型RHーの血小板を輸血した。出血でないので血小板輸血はいいんかな。医師は沖縄滞在中は用意しますと言ってくれた。次の日、理恵は「どうして隠しているの、幸ちゃんの病気は何なの、誤魔化されない」。茂「再生不良性貧血、気長に頑張る」。理恵「嘘、17年離れていても、妹よ、どんなに深刻か、分かる、教えて、どうして沖縄まで連れてきたの、私はあの子の母親なのよ」。そこに元気になった幸子がやって来る。ゴミ箱のメモを理恵は拾て持って行く。断崖で理恵は茂は離す。まるで2時間ドラマだよ。理恵「花の仕事したのでない、ドイツ語の先生にメモを見せたの、白血病、最後のお別れなの、どうして倖ちゃんが白血病に、あまりに残酷すぎる、何の罰だ」。茂「誰のせいでもない」。理恵「私が悪い、17年前にあの子を産むべきではなかった、何のタメに生まれてきたの、私の罪を背負って死んでいくの」。茂「重要なのは17年前のお前だ、若いお前は人を愛した、幸子はお前の青春を燃やして生まれてきた子供だろう。理恵「あとどれくらい」。茂「半年から1年だ」。理恵「たった半年」と走っていく。断崖があるぞ〜〜〜。二人は抱き合って泣く。幸子たちは水族館でイルカを見ている。東京では光夫は勉強している。−−私の心は光夫さんと一つです、お魚ものんびりしていまう、光夫さんにも見せたいです、遠く離れると素直に大胆に言えます、好きです、大好きです、青い南の島から、幸子−−。CM。
那覇空港に英治がやって来る。そして、理恵と会う、。理恵「何しにきたの」。英治「君を取り戻すだけだ、君にもたった一人の男性だろう」。理恵「わたしにはとても大好きな人がいる、死にかけている、病人なの、治ることがない」。英治「いつからの恋人なんだ」。理恵「17年前から、すっと思っていたの、いつか一緒に暮らせると思った、身代わりに死ねるものなら死ぬわ、あなたが追いかけてきても駄目、あなたは帰って、邪魔なの」。沖縄の踊りを見ながら、幸子は花のように愛らしかった。そして、理恵と幸子は一緒に踊る。それを見つめる茂。−−−二人とも純粋なのに、どうして、被爆さえなければ、不幸に出来ない、幸子の病気を治そう、茂は堅く誓った、沖縄から帰って入院した、白血病との戦いは熾烈を極めた−−−。茂は男の子の放射線治療をしている。幸子の病室に、光夫があ犬のバンを連れてくる。そして外で男の子が外でたこ揚げしている。幸子は声を掛けて、一緒にたこ揚げする。さわやかな少年だ。アキラと友達になった。アキラは頭は放射線をかけていた。アキラ「僕目が見えなくなった、頭の中におできが出来た、僕は再生不良性貧血」。幸子「おねえさんと同じだね」。アキラ「3つから、ずっと、入院を繰り返している、輸血するし、胸に針刺された検査した、遊びに来ていい」。幸子「同じ病気だ、助け合わないとね」。よく血液内科であるパターンですよね。−−病気と闘う少年を愛おしかった、その少年の命に自分の命を重ねて見ていた、それほど慈しんでいた−−−。幸子が病室を歩いていると、付き添いの人たちが、アキラの母親が間に合わなかった、白血病だから、頭にできものが出来た、と離している。幸子が聞くと、アキラ君のことよ、病名は知らなくても、子供なら白血病と分かる、と話していた。病室で幸子「アキラ君が死んだの、私もアキラ君と同じ症状、薬も、みんな同じ、どうして」。光夫「おとうさんに聞こう」。幸子「駄目よ、光夫さんは知ってるのでしょう」。光夫「再生不良性貧血って」。幸子「嘘、嘘」と叫ぶ昔は告知なんか出来ませんで板。治療法が今とは格段に違って、ほとんど死んでいた。そして、同じ病名の人が死んで、不安になった患者が多かった。しかし、直接医師に質問する患者はいなかった。お互いに困ることになるからだ。互いを思い合う「あうん」の距離感があったのだ。CM。
倒れ込む光夫だ。幸子に茂と敏江が病室にやって来る。幸子は二人を声を荒げて追い出す。光夫「白血病だと気づいた」。茂「誰も信じられなくなっている、本当のことを打ち明けよう、私は医者だ、そんな残酷なこと言えない、しかし父親だ、そうなら打ち明けたらいい、真実の上で、どう生きるか、お前の賛成で出来ることだ」。敏江「そんなこと私が決めるなんて、理恵さんに話して、本当のおかさんよ」。茂「敏江、本当の母親だろう、子供産んだら、幸子に愛情を注げないと、子供を作らなかった、お前は母親だ」。敏江「そうね、辛くても私から言ってやりたい、私から全て本当のことを」。病室に敏江が入る。布団をかぶる幸子に、敏江「おかあさんよ、じゃ、そのままでいいから、おかあさん、本当の事を言う、嘘ばかり付いたけど、あたなの病名は」。幸子「かあさん、白血病ね、血液の癌ね、アキラ君みたいに長く生きられない、あとどれくらい、教えて半年、、3ヶ月、1ヶ月、20日」。敏江「あなたは、もっと生きられる、若いのだもの」。幸子「騙す気ね、もうすぐ死ぬのね」。敏江「あなたの病気は再生不良性貧血、白血病なんかじゃないわ」。幸子は怒り、不信で叫ぶ。敏江には荷が重すぎたようで告げられなかった。病室を出て、敏江「弱虫だ、何をするか怖くて、本当の事が言えなかった」。茂「母親なら言えない、明日退院させて、二人でとことん話す」。敏江「私に時間を下さい、出かける、自殺じゃないわ、身代わりになれるのなら、そうするけど」。幸子は秩父の霊場参りをしていた。そして祈り続けた。寒空で声を掛けられた。敏江「ここは子供の時、母に連れられてきた」。地元の女「医者に見はされた病人を連れてくることもある」。敏江「人間は都合が良い、元気なときは忘れているのに・・」。土地の女「それが御仏というものだ」。CM。
家に帰って、心を閉ざす幸子だ。茂は幸子の部屋に入る。茂「おとうさんのことを聞いてくれ、本当の事を言う、絶対嘘は付かない」。幸子「私の病気は何」。茂「紛れもなく白血病だ、あきら君と同じ病気だ、お前が17年間大事に育てtきたお前が、身代わりに慣れるならなりたい、こんな話を話すつもりはなかった、医者だ、口が裂けても言えない、何故言うのか父親だから、そんなzなんこくなことをいうのだ、自分の病気に気づき始めた、嘘で救われない、はっきり知らせて、病気と闘いたい」。幸子「もう何も言わないで」。茂「どう分かったんだ」。幸子「私は、もうすぐ死ぬ、愛することも出来ない」。茂「分かってない、一緒に病気と闘おうと言ってる」。幸子「後どれくらい」。茂誰にも分からない、お父さんが付いている、簡単に死なせるものか、お父さんを信じてくれ、半年、3月、そう思うなら、それでいい、皆で一生懸命生きればいい、短ければ激しく生きろ、愛して、勉強して、悔いのない人生を生きる、何もかも投げ出したら、人生は無意味だ、おまえが苦しいのは、よく分かる、その上で頼んでいる、おかあさんもおじいさんも光夫君も、みんな泣いている、逃げられない限り戦うしかない、分かるだろう、そうだろう、幸子」。幸子も大泣きして、抱き合う。ここの陣内さんの熱演には夫婦して泣かされました。CM。
そこに敏江がお遍路の姿で帰ってくる。そして、幸子に会う。敏江「おかしいでしょう、板につかない」。幸子「私のために」敏江「他に出来ること何もない」。ここも大泣きでした。幸子「私、精一杯生きる、白血病と闘う、おかあさん、病気を知ってどうして良いか、死にたいと思った、でも、もう大丈夫、おかあさん、祈ってくれているのだもの、死にたいなんて罰があたる、おかあさん」と抱き合う。病院で幸子と光夫は話す。幸子「大学決めた、私、医学部を目指すわ、立派な医者になって、病気に苦しむ人を助ける」。光夫「受験の家庭教師をやるよ」。幸子「嬉しい、出来の悪い生徒ですが、よろしく」。ちょっとこれは無謀だよ、死んでしまう幸子が受験するために、一人合格できる人が減るのだよ。教育するために労力がかかっているのもの、社会に還元できないのだから、もったいない。ちょっと冷酷な言い方かな。−−死にもの狂いで勉強した、受験の日が来た−−。東都大学の受験だ。必ず合格すると指切りする。光夫が付いてきてくれる。幸子「光夫さんに教えて貰って良かった、光夫さんに教えてもらら事は全部覚えている」。−−−しかし、今年落ちたら、来年受験できるとはかぎらない、必死だった−−−。CM。
春、合格発表の日、光夫が会いに来る。二人で発表を見に行く。222番は何とあった。合格だったよ。怖がる幸子に、光夫は「自分の目で確かめろ」幸子「あった」。光夫「合格しちゃったね」。家で、茂と敏江と理恵が心配している。茂「無理だった、落ちて当然だ」。幸子が帰ってくる。茂は慰める。幸子は泣く。「合格したのか、本当か」。「222番って書いてあった、合格したのよ」。次々と抱き合う。茂は3人で合格発表を見に行く。茂は光夫に感謝する。
医学部で出血時間を見る。病状は安定していたが、進んでいた。茂は英治に呼び止められる。教授室で、英治「君の娘さんが気になって」。茂「ステイブル(安定して)です」。英治「理恵さんは、絵になるね、東京在中の目的は・・私も会いたい」。茂「断ります」。英治「理恵さんに対する愛は変わらない」。茂「17年前に愛は終わったのだ」。英治「君が殴って終わらせた」。茂「君は卑怯者だ、妹を引き離しても良かった」。英治「子供まで出来た仲だ」。茂「中絶させた」。英治「昔の事は後悔している、君の娘さんにこの血液を上げようか、変だね、どうして娘に血を上げないのかね」。茂「それは個人的なことです、失礼します」。英治は病室で、幸子の血液型をカルテで見る。それを見て英治は驚く。「誰の子なんだ」。−−−相良は出生の秘密をかぎつけた、光夫が実の兄だと知る日はすぐに来た−−−つづく。
今回は難病編でしたね。昭和52年頃は自分が医師になって、血液内科で白血病の患者を診ていた頃で、それだけで懐かしさ一杯だ。それに病室とか、医療器械の古くささや、医者のあり方も笑えるが懐かしい。本当に告知なんかとんでもない時代だったのだ。奥さんに告知して、患者は奥さんから病名を聞いて知っていた。でも主治医に病名を聞きただす事はしなかった。お互いに相手を思いやり、医療をしていた。それだけ、医療で救えないことが多すぎたのだ。そんな個人的な事は別にして、陣内さん、田中さん、藤原さん、高橋さん、セリフとオーバーな演技が嬉しいよ。大笑いと大涙だ。設定の説明に費やした1回目と違って、予想通り今回は満載爆発で評価アップだよ。来週で終わるのか、やはり10話くらいで、ダラダラヤッテ欲しかったね。

大島幸子:石原さとみ   相良光夫:藤原竜也   大島理恵:高橋恵子     杉岡太一郎:北村総一朗
相良英治:内藤剛志    大島敏江:田中好江   大島茂:陣内孝則      相良英治の妻(光夫の母):あめくみちこ       
森川医師:国広富之     ナレーション:宇津井健


赤い疑惑★★★★  TBS  1話  平成17年6月15日放送  

最初のタイトルを見たときに、なつかしい。出演者が縦書きで大きいのだ、映画見たいのだ。あの川の上にタイトルが出るのは記憶が残っている。昭和52年。幸子の父の茂は大学の放射線の助教授だ。幸子は茂の本当の子ではなかった。妹の理恵の子供だった。そんな時に理恵が沖縄から17年ぶりに帰ってくる。それで、土曜日に父の研究室を訪ねた。そこで、何という恐ろしい偶然の重なるボイラー事故とコバルトの搬送入れ替えが重なり、幸子は被爆してしまう。日曜日の入れ替えの予定を、相良教授は日曜勤務に反対されて、土曜日に変えたのだ。そこを助けたのは光夫だった。事故を教授と大島は隠蔽しようとするあんな大事故だったから、隠せようがないと思いますが、どうでしょうか。その後、幸子は吐き気とめまいが起こり入院する。汎血球減少症だったのだ。急性の放射線障害だ。説明的なセリフが多いな〜〜、しかも、骨髄検査で、父の茂と祖父で大げさな激論だ、大笑いしたよ。理恵と教授の英治が不倫して、幸子が生まれた。だから、光夫と幸子は異母兄弟なのだ。あっさり分かったよ。CM。
病室で幸子と英治が実験用の犬を助けたことで出会う。光夫は医学生だった。二人には愛情が湧いてくる。幸子は嬉しそうだ。幸子の骨髄生検像では 2000キューリ・ラド?で、再生不良性貧血だ。相良教授は茂に事故の責任は、管理者の茂にある。教授の私に及ばないようにマスコミに漏らすなと命令する。茂は、この男が幸子の父親だと許すことが出来ない。これ、宇津井健さんのナレーションだよ。病室で子犬と楽しそうな所に茂が来た。英治が相良教授の息子だと知って、怒る。夏になって、幸子の血小板は正常の半分まで回復した。退院の許可が下りる。家で怪我をさせないように注意を命じる。母が草むしりしている。散歩も許されないのだが、子犬に会いたいというのだ。河原で子犬と英治とデートだ。そこを暴走族に囲まれる。そして、光夫は幸子をかばって殴られる。警察で保護された。光夫の母もやってくる。そこで、幸子と出会う。母は大騒ぎだ、幸子にも「何て怖いの、あなたのおばさんは私の主人を誘惑したのよ、叔母から姪に、血が流れているのよ」と嫌みを言う。幸子は熱を出した。茂は敏江を怒るが、幸子は英治に会いたかった」とはっきり言う。ちょっと大急ぎ過ぎるよ、大笑いだよ〜〜。
夏に電話がかかり、光夫からだ。デートする。大喜びの幸子だ。幸子は母に光夫のことを聞く。感じがいい子だと、賛成する。しかし父は反対していることを感じる。光夫の母は、デートするので大狂乱だ。幸子の素性を調べてやると息巻いている。やっと、歩こうというところに茂が帰って、交際は辞めてくれ、付き合うな、交際は許さない、帰れと怒る。光夫も「見損なった、最低だ」。敏江も「付き合っていけない理由はなんなの?」と反発する。幸子は一人で町を彷徨う。そして、怪我をして、出血する。CM。
血が止まらない。幸子「血が止まらない、助けて」。そして、祖父の病院の前で倒れる。携帯のない時代なのですね。電話がかかった。貧血がひどく、緊急の輸血が必要だ。Rh−AB型なのだ。大学でRh−AB型を探す。福岡に見つかった、しかし、飛行機では間に合わない。相良教授がRh−AB型だが、酒で肝臓が悪いのだ。輸血できなかった。母の敏江は血をあげられないことを泣く。茂も同じ気持ちだ。相良の家でも、話をする。それを聞いて、英治は走る。「僕は幸子さんが好きなんだ」。光夫が茂の所に走り、「僕はAB型です、Rh−か調べて下さい」。森川(国広)医師「どんぴしゃりだ」。光夫の血が幸子に輸血される。ちょっと感動だよね、愛する者が血を分け合うのだもの、凄い。どうして、藤原君上半身脱いでいるの? このシーンはめちゃエロイなあ〜 輸血して光夫はふらつきながら、「彼女が僕を必要とした実感だけだ」と茂に言い残して帰る。CM。
幸子はやっと落ち着いたようだ。目を開ける。母の敏江が傍にいた。幸子は泣き「私死ぬのかと思った、どうして助かったの?」。敏江「血を沢山くれたの、命の恩人よ」。これは効くよね、幸子「光夫さんは私の命よ、おとうさん、きっと付き合い許してくれるよね」。母「許してくれるわ、そうでなかったら、離婚する」。茂と敏江は話し合う。茂「付き合っちゃいけないんだ、兄弟なんだ」でた〜〜〜。敏江「どういうこと」。茂「父親が同じだ」。敏江「父親は亡くなったと言ったわよね、誰、まさか、あの相良さんじゃ」。茂「そうだ、相良教授だ、17年前、理恵は相良を愛した、二人を引き裂いた、実らない恋だ、泣く泣く別れたが、理恵は妊娠している、君のお父さんの家で子供を産んで、沖縄に行った、どうしても幸子といたいと言ったが、俺は許さなかった」。敏江も泣きながら「そうだったの」。茂「可哀想な子だ、だから、精一杯大事にしてきた、相良の息子と付き合うまで、相良の子だと忘れていた」。敏江「どうして、そんな可哀想な、ひどすぎるわ、幸子にとって、光夫は大事な人だ」。ベタだけど、おじさんはちょっと泣けました。茂「学校にやらないか、友達と一緒で、光夫のことは忘れるかも知れない」。敏江「怪我したら血が止まらない、心配だ」。茂「17歳だ、一番楽しく大切な時だ」。それで、幸子は学校に行く。カードから緊急時の連絡先と処置を書いて、胸から下げる。茂に電話があって、森川(国広富之)医師から、急性骨髄性白血病だと説明を受けた。まだ手だてはある、新薬もある。薬と輸血で頑張ろう。茂「助かる確率は? あとどれくらい生きられる? はっきりいてくれ」。森川「来年の春から、長くて1年だ」。呆然とする茂だ。CM。
祖父も鯛を買って来て、お祝いをする。茂が帰って、急性白血病だと説明する。驚き落胆する祖父、不安がる敏江「助かりますよね、どのくらい生きられるのですか」。茂「何とか来年の春までは大丈夫だ、長いと1年」。驚き泣く敏江だ。祖父「血液の癌だ、幸子は17歳だ、これから本当の人生を生きるのだ、世間の男は好きな男と結婚して、子供を産んで、年取って死んでいく、当たり前のことが出来ない、生まれてこなければ良かった」。茂「17年間は幸せだった、白血病でも戦う、匙を投げるのですか」。祖父「赤ん坊を取り上げるしか能のない医者だ、何が出来るのだ」。茂「17年前に幸子を取り上げてくれた、幸子の命を救ってあげて下さい」。その修羅場に幸子が帰ってくる。夫婦喧嘩したと誤魔化す。祖父「敏江は私の娘だよ、大事にしてくれ」。茂「分かりました」。台所で泣いている敏江だが、幸子「おとうさんが悪いのだ、幸子はおかあさんの味方でいてね、何だかみっともない娘の前で」。幸子「私も一緒に泣くわ」。今夜は何か取ることにしようというが、幸子が父に母に謝れという。そこで、幸子のカレーライスになる。下らないがここでは大泣きになってしまったよ。陣内さん、声が大きくて、力が入って大げさなんだもの。大人の役者さん3人の演技に泣かされました。祖父もちょっと愚かしく嘆いてくれたし・・CM。
学校に行ったお祝いをする。光夫も招待される。光夫は茂に付き合いを許された理由を聞く。茂、幸子は高校生だ節度を守ってくれと頼む。祖父は幸子に夏物の水着と服を買ってくる。そしてヨットを買ってあげる、老後の楽しみに買う。幸子と光夫とヨットに乗るという。名前を付けよう。茂「希望号」。皆は喜ぶ。ベタな名前だけど、泣けます。フランス語で、ベスポワールに決まる。幸子「嬉しい、ありがとう」。光夫のギターで幸子が歌う。石原さんは歌は微妙にヘタだです。思い出のグリーングラスですね。ナレーションで「半年の命だ、でも、白血病に奪われてたまるか、茂の白血病との戦いは始まる」。つづく。
タイトルで懐かしく、主題歌は百恵さん(CD全集完全版持ってます)の歌で嫌と言うほど聞いていた。懐かしさ一杯だ。初めの1時間は想定外の事故や、薄ぺらなキャラ設定に、大笑いしていた。でも、あっさり、「キャンペーンなんだよ」ではなく「兄弟なんだよ」が出た。そこでちょっと泣けてきた。それが再生不良性貧血から、白血病になった。そこで大人3人が協力して、幸子のために全てを捧げようと決意する。ここから、本当に涙腺がゆるみだした。良かったよ。これだよ、大映ドラマの見せ所です。国広さん、ナレーションの宇津井さんと懐かしい人が出てきて嬉しい。そして、相良教授夫人も、夫から「教授夫人らしくしろ」と叱られていた。これ、本当だと大笑いした。来週は完全に泣けそうだ。楽しみだな、5つ★にしょうと思ったが前半が緩かったからね。来週に取っておくよ。
(キャスト)
大島幸子:石原さとみ   相良光夫:藤原竜也   大島理恵:高橋恵子     杉岡太一郎:北村総一朗
相良英治:内藤剛志    大島敏江:田中好江   大島茂:陣内孝則      相良英治の妻(光夫の母):あめく       
森川医師:国広富之     ナレーション:宇津井健
(スタッフ)
脚本:関えり香    プロデュサー菅井敦、梶野祐司  企画協力:大映テレビ  制作:ホリプロ、TBS



天国へのカレンダー★★★★  フジ 5月20日  5月29日アップ

(公式HPから)
平成16年1月25日、当時、日本に30人あまりしかいない“がん看護”のスペシャリストの一人がこの世を去りました。愛知県がんセンター病院に勤務していた石橋美和子さん。享年40歳。自分ががんであることが判明してから一年あまり、最期まで自らの病名を明らかにしませんでした。そして告知や再発、死と向き合う患者とその家族を支援する「がん看護専門看護師」として生き抜くことを選んだのです。
『もっと患者さんに近づけてよかった。がんについて、もっと勉強しなさいと神様が私に教えてくれているんです』自身が進行性の胃がんだとわかった時、彼女はそう言っていたそうです。抗がん剤治療を受けながら勤務を続け、状態が悪くなると、自分の勤める病院に偽名を使って入院し、病室から白衣を着て看護に出向いていた石橋美和子さん。
このドラマは、最期を迎えるその日まで闘病生活を送りながらも患者に尽くし、看護師としての天命をまっとうした彼女の遺志と、その思いをテーマに作られた感動のヒューマンドラマです。

成慈総合病院のがん病棟に、ひとりの女性看護師が颯爽(さっそう)とやってきた。がん看護を専門に行う『がん看護専門看護師』(CNS)吉岡由希子(藤原紀香)だ。着任早々、自殺を図ろうとした白血病の少女・千尋(香椎由宇)を説得した由希子は、リハビリの介助、『連絡ノート』を使っての患者の家族への支援…と、朝早くから、夜遅くまで病院に張り付いて、がん患者を精力的に看ていく。だが、患者への処置や対応のまずさを由希子に指摘される外科医の隼人(玉木宏)や、看護師の恵理(木村多江)らは、なんとなく面白くない。確かに、患者相手するより、スタッフの理解をことが大変だ。自分も彼女と付き合うにはちょっと苦労しそうだ。ただ、隼人も恵理も癌病棟に働いているにしては、素人くさいよ。自然に学ぶことがあるはずだ
患者毎に書いていこうか。
(症例1)白血病の千尋は、最初に病院から飛び降りようとする。しかし、ありきたりの言葉しかかけられない隼人に対して、由紀子「今、死んでも悔いは残る、それで良いの?」と声かける。そして、病院の会議で、由紀子は「彼女には告知した方がいい、彼女なら受け止められる」と提案する。最初は引きこもった千尋だが、明るく開放的なCNSの由紀子の部屋の前を、千尋が通ると、ケーキを口に付けた由紀子に笑ってしまう。それから、千尋は化学療法を受けて元気になる。実際彼女の白血病は化学療法に反応が良くて、骨髄移植まで必要ない状態だったのだ。彼女は最初の由紀子の理解者となる。無事退院までこぎ着ける。その時は、入院の患者と由紀子から桜見る旅行を提案される。香椎さん、久しぶりだが、色が白くて病人が似合います。
(症例2) 癌痛に苦しむ小林春子さんは痛みでベッドで寝たきりだ。腹膜に浸潤していると考えられる。主治医(山崎一さん)は夜に鎮痛剤を増やす。これで、一時的にに改善する。由紀子は夜だけ苦しむことを、きっかけにしてアプローチする。夫(田山さん)は優しい夫で、夫婦仲は良かった。仕事も夜の仕事に変えたくらいだ。由紀子は主治医にリハビリを提案する。理学療法士にも検討して貰い、無理のないアプローチを練っていた。隼人はとんでもないと言うが、経験を積んだ主治医は「まあいいか」(半分は、他にいい手もないからかもしれないが)と了承する。由紀子はベッドサイドでのマッサジーから始める。しかし、夫は文句を言う。由紀子は生きている間のより良い生活の質(QOL)を感上げるが、夫はリスクを負って、良い生活状態よりも、寝たきりでもいいから、一時間でも長生きして欲しいと願っているのだ。これは了解可能な願いなので、由紀子も一旦は受け容れる。本当に末期癌には色々の思いが交錯する。それを隠すことなく、一度は表出してみることですね。そして、それを調整することですね。しかし、春子本人がリハビリの継続を希望した。願いは車いすに乗って、自分の家に一度帰ることだ。その願いが叶う日が来た。由紀子と隼人と一緒に、自宅に帰り、みそ汁を作る。春子の切ったアグラゲは切れてなくてアコディオンだった。しかし、おいしかった。春子は夫に「ひとりで作れるね、私がいなくても、吉岡さん、有り難う」と言う。
(症例3) 神経芽腫の子供翼君には家族と一緒に海水浴に行って貰う。そして、隼人の子供の好きなものを聞く。隼人はプラモデルが好きだったと聞き、プラモデルを翼に作ってもらう。これでは隼人も、翼君に素っ気なくできないで、一緒にいる時間が多くなる、由紀子の陰謀ですね。そして、プラモデルができあがったときに、翼は急変して、あっけなく死んでしまうちょっと、翼君死ぬときも丸々して元気そうだったので、泣けなかった。その葬式に、由紀子は出席する。そこでは翼の描いた海水浴の絵を両親に渡す。短い命だったが、良い思い出だったと母は思いっきり泣いた。しかし、隼人は死を受け容れられずに、落ち込んでしまい父の院長に医師を辞めると言い出す。そこで、院長は隼人に担当して欲しい患者がいると三村幸子を紹介する。
(症例4)由紀子と同じスキラス胃ガンの高木さんは、救急で運ばれて、一人暮らしだった。しかし、持ち物から「ゆかり」という子供がいると推察出来た。医師から告知されるが、完全に拒絶の態度を取る。「俺の気持ちは誰も分からない、俺は死んでいくのだ、もう終わりだ」という考えにとらわれてしまう。恵理の「一緒に頑張りましょう」という気休めにも、「一緒に死んでくれるのか」と切り返す位だ。さすがの由紀子も、娘さんのゆかりの面会でも、取りなそうとする。しかし高木は「やっとせいせいした、逢いたくない、俺はお前を捨てた」と言い捨てる。それを聞いて走り去る。追いかける由紀子は途中でお腹を押さえて、倒れてしまう。恵理に抱きかかえられた。由紀子「私が病気だと分からないように立たして」と頼む。
秋になり、由紀子は三村幸子で特別室に入院していた。主治医は隼人で、主治看護師は恵理になって、新しい闘病生活が始まった。由紀子が気がかりなのは高木だ。病室から看護師として働き続け、ゆかりにも会う。ゆかりは父は、母が再婚したときに、新しい父を思って、もう父ではないと宣言したのだ。わざと冷たくしたのだ。本心ではないと分かっていた。そして、新しい父の仕事の都合で、小田原に引っ越すのだ。高木の病室では、由紀子は「家族に何も告げられず、突然死ぬ人もいる、あなたは準備ができる」と言う。高木は「すぐ死んだ方が良い、所詮、あんたには分からない、俺の問題だ」と拒絶は変わらない。由紀子は謝る。千尋が外来に来た。そこで由紀子は皆で旅行に行こう。小田原に桜を見に行こうと提案する。そして、それを高木にも説得する。高木は拒否する。しかし、その時由紀子は血を吐いてしまう。病室に戻り、点滴を受ける由紀子は「時間はないな」と初めて泣く。隼人と恵理は話す。恵理は「CNSは大変だな、でも、吉岡さんは笑顔がいい、いい仕事をしているからですね、だから、患者にも悔いなく頑張れる」」と悟るのだ。そんあ時に、由紀子の恩師の島田さんが駆けつける。そして、病室で笑顔で由紀子と本音で話す。そして、病室をでて、隼人に島田は「顔色が悪い、由紀子ではなく、あなただ、担当医がそれでは・・・由紀子は泣き虫だ、でも告知の時も泣かなかった、自分のために泣かないで、患者のためにしか泣かない、CNSとして生きていこうと決意したのだ」。隼人「時間がないと、吉岡さんも泣きました、悔しいのでしょう」。島田「やりたいことは泣くことではない、笑顔でいられるようにして、できるわよ」。
しかし、病室でも高木は「あの女は癌だろう、人の世話より自分を大切にしろ」と言う。しかし、隼人はひるます「彼女は悔いなく生きている」と言う。そんな高木にも吉岡は抗ガン剤の副作用が強いので、辛かったら言って下さい」と明るく話しかける。しかし、病室に戻ると、恵理に由紀子「私が癌で死んで傷つく人がいると嫌だ、本当に良かったのかな、私の我が儘で、有り難うと言って貰いたいだけだったのかもしれない」。恵理「有り難うは言う方も、言われる方もいい」と答える。病院のクリスマスにも、由紀子は参加する。盛り上がって、最後に参加しないといった高木がやってくる。そして「旅行にはいかない、生きていられないかも知れないから、今すぐに行くという」。皆はそうだ、待つことはない、と盛り上がる。その時、由紀子は「ごめんなさい、私は明日からニューヨークの大学に研修に行く、私の夢だった、我が儘を許して」と別れを告げる、動揺もあるが、千尋が「夢だったんだもの、しょうがない、このまま会えないわけじゃない」と取り持つ。由紀子は「桜の花の下で会うわ」と言い残した。皆は由紀子にフレフレと声援してくれる。さすがにここは、大泣きだった。
隼人と恵理で、本格的な入院生活が始まったが、由紀子は「今日は死ぬのに良い日だ」の詩を口ずさむ。ネェーティブ・インデアンの言い伝えの、言葉、詩なのだ。CDにもなっていたが、自分はこの本は持っています。映画の「小さな巨人」で、インディアンの長老の言葉が素敵だったので、本を知ったときはすぐに買いました。人は生きていても死んでも鳥や木や石になるのだ。名前が鷹の子とかいうような言い方をするのだ。うろ覚えなので間違っていたらごめん。由紀子は良い日に死ぬ。そのシーンは描かれなかった初めから付けていた、カレンダーの○は付けられなくなった
高木は娘のゆかりと会ったのだ。ゆかり「お父さんは生まれるときに、そばにいてくれたから、最後は私が傍に付いてあげる」と言う。泣きながら抱き合う親子だ。そして、桜の下で、隼人は1年前の由紀子の最初の出会いを思い出し、それからを思った。彼は成長した。おわり。
がん治療での色々の問題を、うまく描いていたと思う。末期癌になると、色々の思いがあって、正解はない、100人いれば、様々のアプローチが存在するのだ。春子さんのQOLを優先するか、一時間でも長い生存を希望するかも、答えがない。
翼君の死には、両親の悲しみを癒すには何が必要か、ヒントがある。ちょっと大げさだが、未熟な隼人が、初めて?心にまで近づいた患者の死を受け容れられずに苦しむ姿も分かる。たとえ、末期癌でも突然の死は、治療者にも心の痛手になる。それで、近づかないようにしている治療者もいると思う。もちろん、高木の癌患者の拒否には、いつも悩まされる。しかし、手はない、淡々と笑顔で接するしかないだろう。気休めはかえって傷つけるかも知れないが、それもいいんだと思う。治療者も拒否してしまうこともあるが、できるだけ、適切な距離を保つように努力するしかない。医療上の多くの問題を、うまくまとめてあった。
藤原紀香さんは自分は意外と嫌いではありません。モデル出身の役者の共通のセリフや演技が単調になるが、それでも、許容範囲内でしょう。今回も、力むこともなく演じていたと思います。きっと、本当の石橋さんはどうだったのかな。もっと、穏やかだったのかな、意外と熱血だったりして・・・。

出演
藤原紀香 (がん看護専門看護士 吉岡由希子役)、玉木宏(がん病棟外科医 望月隼人役)、木村多江(がん病棟看護師 安西恵理役)、香椎由宇(白血病患者 橋本千尋役)、渡辺いっけい(スキルス性胃がん患者 高木哲夫役)、竜 雷太(院長 望月洋一役)、高橋恵子(由紀子の恩師 島田靖子役)、その他の役名、(神経芽腫の子供 翼)、柏木由紀子(癌痛で苦しむ患者 小林春子役)、田山さん(春子の夫役)、渋谷琴乃(翼の母親役)、
<プロデューサー>笠置高弘(関西テレビ)、平部隆明(ホリプロ)   <脚本>浅野有生子   <監督>唐木希浩  <音楽>窪田ミナ



やっぱり猫が好き2005★★★★  

何気なく、当地では深夜のフジでやっていた。再放送ではない。3人は年取っていた。30分の2本だった。
最初は「自主映画」です。小林さんがホームビデオで自主映画を作り、応募するのだ。もちろん女優の室井さんが女優役で登場だ。もたいさんは、そこのお手伝いさんだ。国際的な応募らしいので、日本らしさ演出する。室井さんは和服で、普段着の着物の芸者さんの姿だ。白塗りの顔だけで大笑いだ。そして、お手伝いのもたいさんが血を吐く。この血を吐くのがすさまじい。倒れたところに手紙がきて、二人は姉妹だと知らされ、二人は抱きあう。単純なストリーだ。その間、3人で業界言葉や説明が多くて楽しい。最後のオチは、信じられないがテレビで映され、海外の有名監督から電話がかかり、もたいさんが招聘されるというオチだ。ストリーもオチも他愛ない。でも、仕草、演技、顔の作り、衣装、セリフのすべてが面白い。
次は「在宅ワーク」。もたいさんと小林さんがちらかった部屋で、パソコンで仕事している。室井さんが帰る、冷蔵庫を開く。ビールを飲むと、本物だった、笑い。パソコンかってSOHOだと言う。はまってしまたので、もたいさんは株で週で2000万得して、3000万損した??? 小林さんは座るだけで「若返る座布団」9800円だ。月30万儲かる? もたいさんがダウンロードなんて、怪しげだ。恥ずかしがり眼鏡?? ネットで売れているのだ。インチキくさい。そのうち、小林さんと室井さんが喧嘩になる。主婦の発明で盛り上がる。食事も掃除もネットで頼む事になっている。昼と夜も分からない状態だ。室井さんがUFOに魂取られた話になる。風呂に入り、部屋も掃除される。パソコン禁止から、室井さんはぱそこんを捨ててしまう。そしてCDのかわりにボイパになる。懐かしいフラフープなど遊び道具が出てくる。オチは若返り座布団が効果ないので返品される。原価280円を9800円で売ったが、売れなければ損だ、笑いで終わる。これは前後で繋がっていない。笑いも不発だったよ。リアル感がなかったし、メルヘンでもない。

もちろん役者さんは恩田3姉妹だけです。小林聡美、室井滋、もたいまさこ 3人だけです。アドリブだけじゃないの??? 見事ないい加減な楽しい作品でした。
作:荻上直子、演出:芳住昌之、松本彩夏、プロデューサー:波多野健、高橋京子、稲葉久美、男全修二  三谷さんが書いたのではないようだ・・



我こそサムライ★★★★   福岡NHK制作

良かったよ。短編だけど。古き良き時代のNHkドラマという感じだった。役者さんが殆ど初めてだったから、新鮮だった。顔と名前が一致して、知っていたのは。松重さんと、白竜さんだけだった。ごめんななさい。主人公は会社の剣道部キャプテンだが、試合に負けて、仲間のいい加減さに怒り、自分は勝ちたいと強く思う。仲間は辞めてしまうが、上司は逆に主人公を退部させる。その会社のタンカーの内装の仕事でも経験がないので、自分の思いをストレートに出してしまう。そこで次の仕事は小さな船会社の船の内装の設計を命ぜられる。何と、そこは剣道で負けたチームの会社だった。リストラの嵐で、廃部寸前だった。そこでも、ストレートに言うし行動して、現場の仲間(松重さんたち)から反発を買う。剣道部を辞めさせられた主人公は剣道に強くなりたくて、負けた相手の武蔵の流れの2刀流の怪しげな道場にもいく。この道場主は怪しげな漫画キャラだ。結局、出向いた会社で、主人公は毎日船で通っているので、船の客の気持ちが分かると断熱材を貼ってしまう。それにはエンジンの熱を逃がすためのタービンが必要だ。そのタービンを予算内で手に入れることは大変な事だった。結局、みんなの熱い気持ちで不縁の内装と修理は納期で完成した。。それらを通じて主人公は、一人では何も出来ない、支えてくれる人がいることを知る。仕事と剣道の練習から、剣道の達人の教えも理解できるようになる。そして、母の死でもうち解けられなかった、父(白竜さん)に真剣にぶつかって、互いを理解する。再度開かれた試合に、会社の部に再加入を許して貰い、試合で松重さんに勝つ。最後に、来年は廃部になるかもしれない松重さんの部にエールを送るシーンでは不覚にも、泣いてしまった。単純で良いのです。おじさんには複雑な込み入ったドラマはいらないよ。笑い。
全く、お決まりの展開で、主人公の成長を描くドラマです。予想通りで、全てが最後にきちんとまとまるドラマでした。それは、手頃な料金の美味しい、地方の特産をふんだんに加えた幕の内弁当を食べたような快感でした。一番のキャラは、道場主の怪しい老人でした。歯並び悪く、歯茎丸出しで、良かったよ。役者なんだろうね、まさか、本当の2刀流の達人ではないでしょうね。サクラと妹、会社の上司の女優陣も、素朴な美しさがあったよ。逞しくて、一途で、美しかった。東京の役者ばかりじゃ、満腹だよ。地方の役者の、地方のドラマが見たいぞ〜〜。

追伸:調べたら、道場主は地元で活躍の役者さんでしたね、味わいがさすがでした。女性のヒロインt妹はオーディションでの新人の初ドラmでした、すがすがしい演技でした。それから、福岡吉本から役者さんがたくさん出演していました。

プロデューサー 遠藤 正雄    脚本 盛多 直隆、三上 幸四郎
大庭純平:松尾政寿(福岡出身の26歳)、ライバルの田川悟郎:松重豊(福岡出身)、父の大庭雄司:白竜(佐賀出身、歌手から俳優、剣道2段)、同僚の中野咲良:徳永真以子(飯塚出身、新人初ドラマ)、道場主の君原誠心:小川正(福岡出身、地元で活躍)、大庭秋子:江頭由比(久留米出身、新人初ドラマ)、博多造船の人々→部長のゆかり:森紀子、野見山:有福正志、ジミー:福原潤一(福岡吉本)、前原やたけひろ:テディくまだ、剣道部の多々羅よしお:楠瀬規夫、船主鷹島:寿一実(福岡吉本)、若戸造船ヤス:橋口泰介、山田鉄夫:あさむ(福岡吉本)、食堂の常連の渡辺:博多華丸(福岡吉本)、食堂の常連の春吉:大塚ムネト(ギンギラ太陽)



大奥第1章スペシャル★★★★       4月8日放送 フジ 

春日の局(松下由樹)が死にのぞみ、自分の思いを言い残す。それは家光(西島秀俊)のことであった。お万の方(瀬戸朝香)に若君の誕生だ、しかし、お玉(星野真里)が母として育てることになった。これが後の5代将軍の綱吉になるのですよね。歴史上、そのような説をとることもあるようだ。慶安4年、医師が走り、僧は祈る。家光が危篤となった。お毒味姉妹も静かだ。桜の下だった。お万は大奥総取締になっていた。春日の死後8年が立っていたが、御公務に忙しい日々だった。お楽(京野ことみ)は家綱、お夏(野波麻帆)は長松、お玉の子の徳松(須賀健太くんですよ、家光の幼年時代を演じた)も元気であった。御台所の孝子は相変わらず物憂げだった。タイトル。
お万が家光を見舞うと、家光は比較的元気となった。お玉は重臣の老中豊後の守に金子を渡す。お玉は家光亡き後は、ちりぢりになってしまう。近いところに置いて欲しいと頼む。お万は大奥総入れ替えの準備をしなさいという。お毒味姉妹のお土産は阿波名物だ。久保田さんの「ありがたや」。「美味でございます〜」が出ました。世継ぎレースで、お楽の家継に決まっているが、お玉はその次を狙っている。そのためには、江戸の近くでないといけない、と工作している。しかし、徳松は論語読みにもやる気がない。同じじゃないか〜〜家綱は学問に長じ、長松は武芸に長じていた。お玉が来て、時期は家綱さまで、これからの世は学問が大事だとお楽やお夏に語る微妙すぎる、女の戦いだ。CM。
子供達が狩りにいくが、徳松は目を背ける。長松から、矢を射抜けと言われる。しかし、可哀想で外してしまい、みなに笑われる。お万はお玉の所にやってきた。そして、老中に金子で頼んだことを問いただす。お玉は相談しているだけだと居直る。お万は、自分の子の徳松が可愛くないか聞く。お玉は二人の血を引く徳松が世継ぎに適任だという。そこに、お夏が来て、次は家綱でいいのだが、次は長松ではなく、徳松で画策していると、お万に言う。お万は、春日の遺言を思い出すようにいさめる。CM。
落ち込んだ徳松は思わず家光の床にやって来た。鳥を射損ねたことを話す。家光は秀忠も自分も狩りは不得手だったと話す。回想シーン。渡辺いっけいさんが秀忠で登場し、狩りでことごとく外した。笑い。幼年の家光も血が怖いので、顔を背ける。秀忠は「不得手なりに良いところがある、狩りに溺れ、我を忘れる。、しかし、不得手のものは、周りを見る、心配りができる」と家光に言い聞かせる。それを話し「初めての狩りで血をひるんだ、倒される側に痛みがある事を忘れるな」と言い伝える。CM。
今度は家光に孝子(キムタエさん、萌え萌え〜〜)が見舞う。孝子は「傍にいても、話の継ぎ穂がなくなる、私が悪い、歩み寄る心が足りなかった、驚き遊ばすな、懺悔しに来た、寛永の大火の火を付けたのは私です、何もかも、誰も彼も恨めしかった、消えてなくなれば良いと思った」。家光「わしに嫁いだのは不幸だった、相済まぬ」。孝子「嫌いなら楽だった、側室に目を付けていた、また、覚えていますか、麝香を付けて傍に侍ったことを、臭うございました、あれは春日の差し金だ、春日があなたとの間に立ちふさがっていた」。回想シーン。春日は三条家にお礼に帰った。従三位と春日という名を天皇から貰った。CM。
孝子の懺悔は続く。孝子は南小路は宴で、江戸の守をないがしろにする物を相手にするな。そして菊の扇子を渡す。伽羅の香りが炊き込んである。家光に眼鏡を渡す。御台を遠ざける公方さんは目が悪いだろう。孝子は胸をときめかしていたのです。そこまで言っちゃったヨ。次にお楽がやって来る。その途中でお万は春日の亡霊を見る。お楽も懺悔に来たのだ。孝子も、お万も聞いている。お楽は無断で大奥を離れて、もう帰って来ないでおこうかと思いました。家綱を身ごもっている頃だ。お楽「春日さまに祭り上げられていた、しかし、心が弾まず、身にかかっていた、子供も乳母(めのと)が育てることになっていた、そんな時におばさんが面会に来た、母が寝付いた、今年中は持たないだろうと、赤ん坊のオムツを縫ってきたのだ」。そこで、春日に話すが、外に出られないと禁止させられた。お万が来て、手助けしたのだ。4万6千日で、商人が店を出して、ごたがえしていた。その時は戸口が空いていたので、外出したのだ。孝子も同じ4万6千日に南小路と逢う約束をしていた。しかし、その姿を春日に見つけられた。早速春日は葛岡(鷲尾さん)に命じて、朝比奈が御台の食事に薬を盛る。CM。
4万6千日にお楽がぬか袋売りで抜け出す。賞品が見つかり、思わず、ぬか袋を売り出した。そして、出て行く。一方孝子の所に南小路はやってこなかった。お楽がやってくると家は大変だった。CM。
入るともう母は死んでいた。そして、恋人が立派な商人になってやってきた。一人淋しい孝子に、春日が意味ありげな嫌らしい目線をくれる。孝子は会って春日と話す。春日「ふしだらなことがおこなわれている、中の丸でも気をつけなさい」。孝子「そなたの仕業か」。春日「あなた様の待ち人は上様一人、忘れぬように〜〜」と啖呵を切りました。怖いぞ〜〜〜松下さん、貫禄満載だ。このために体重増やしたのですね、納得、笑い。CM。
出店は夜も開かれた。孝子はそこで、お万と家光が仲良く歩く様を見た。孝子「待っても来ぬ人だ」と淋しく戻る。朝比奈が見つけて、薬は妊娠させない薬、堕胎薬だったのかな(好きながし?)。思わず無念の涙を流す孝子だ。そして、薬を捨てたときに、ろうそくの火が、お楽の懐妊祝いに日がうつる。その時に、お楽の不在が明らかになる。春日は門を閉めて、追っ手を出せという。しかし、お万が「生まれてくる子を罪人の子にするのか」と見栄を切った。春日も沈黙してしまう。CM。
その頃、お楽は恋人と歩いていた。男は駆け落ちしたいと言い出す。お楽は幸せになって欲しい、私のことは忘れてと明るく言う。お楽は物売りのまねをした、楽しかったが、もう2度とできない、元に戻れない、自分の道を行くしかないと語る。大奥では、後1刻しかない、春日はお万までお仕置きがあるかもしれない、と言いはなった。その時に火事は大きな人なった。みな逃げまどう。火元は7つ口らしい。CM。
帰ってきたお楽は火事の混乱の中に帰ってくる。そこで、火の中に入ってしまう。そして、火に囲まれる。その時助けに来たのは、春日だった。松下さんは頼もしい。火から、お楽を守り、無事逃げ出すことができた。江戸城は焼け落ちた。春日「よくご無事で戻られた、上様の子を身ごもっている、命に代えて守る義務がある、それにあなた様をここに連れてきた、あなた様にも、ここで生きる決意をして欲しい、健やかに幸せに過ごす姿を見ていきたい、全身全霊で支えます、覚悟を決めて下さい、お願いします」と頭を下げる。それをお万も見ていて、3人は皆徳川を守り支える覚悟をしたのだ。火事から落ち着いた大奥に再び戻る。春日は御台の姿が無いと報告を受ける。御台は燃え上がる城の中で、諦めて捨て鉢になって、扇子を投げ捨てる。そして、御台も戻ってくる。春日に御台「扇子を無くした、亡くなった者はいないか」と聞く。春日「死人はいない」。孝子「よう、ございました」。戻って、春日は私の仕業と分かったが、とがめをかけなかった。3人は春日がどんな時も上様一人の方だったと話す。春日の回想シーンだ。子供の家光、お万、お楽、お夏、家光の痘瘡、春日の最後の言葉。孝子「不思議だ、あの方の縁で、上様に集まっている」。お楽「城に戻ったことを今日まで悔いたことはない」。そこに、お夏も駆けつける。お夏「ご臨終に集まっていると聞いた」。孝子は懺悔の集いだと言う。家光も幸せだよね。女に囲まれて、それぞれ愛してくれたのだ。徳松は父上に鳥を差し上げるのだと、弓で鳥を射抜いていた。お玉は見つけて、また父上に会って、良いようにして貰うのだ。しかし、徳松は「父上は死ぬのですか、なのに母上は笑ろうているのですか」。残った家光とお万は話す。家光が一度だけ、母のお江与に手を握って貰った。桜吹雪の下で、竹千代の手を思わず取った。天にも上る心地だった。しかし我に返ると、恥じ入ったようだ、それからは顔を見てくれなかった。お万「母上は心の底では上様を思っていた」。家光「ワシは人の心を知るのが遅い、母、お楽、孝子も、あんな事を思っていたと今日初めて知った、あの花の香りをかぎたい、一重だ持ってきてくれ」。お万が降りると、徳松がやってきた。そして、一緒に花を摘む。実の親子だ。その姿を家光もお玉も見る。そして、持ってくると、家光は息を引き取っていた。静かな最後だった。徳松が枕元に花を添える。終わり。

朝比奈 梶芽衣子さんがナレーションです。

おなじみの顔ぶれを見られて嬉しい。しかも、ほぼ全編新しいものでした。家光の最後を中心に描いていました。それが女たちの懺悔話としても、見事に4万6千日でまとまっていました。本当に大奥の裏話でした。でも、みなさんは余り年取っていないなあ〜。女優さんはフケ顔を作るのは厭なのかな。瀬戸さんも、歩く姿などは貫禄があった。でも、やはり若いよ。ただ、我らがキムタエさんが主人公みたいに出番が多くて嬉しかった。



古都★★★★   テレ朝  何しろ百恵の「古都」と一緒にみた、馬鹿者です   2月5日

(公式HPに少し加えました) 
昭和30年代前半の古都・京都を舞台に、生き別れになった双子の姉妹の数奇な運命を描く。佐田千重子(上戸彩)は、京都の呉服問屋「佐田屋」の一人娘で、父・太吉郎(夏八木勲)と母・しげ(高橋惠子)に慈しまれ大切に育てられてきた。千重子には幼馴染でもある許婚がいた。同業の大問屋「水木商店」の次男・水木真一(小栗旬)で、ゆくゆくは佐田屋の婿養子となって、千重子を支えるつもりになっている。 その日、千重子は真一と出かけるため、父の描いた柄の着物を着た。父の柄は古くて売れ残ることが多かった。母は、若い娘にしては地味すぎるというが、父は嬉しそうだった。
真一と清水寺にお墓参りに行った千重子は、子供のころから胸に秘めていた疑問を口にしてしまう。本当に自分は佐田の家の子供なのだろうか。幼い頃からの小さな疑いが積み重なって、なぜか自分は佐田の家の子供ではないような気がしていた。帰途、和菓子屋に入った千重子は、店内で幼馴染みの真砂子(北川弘美)と出会う。「久しぶりやなぁ」と言う千重子に、真砂子は「昨日、北山杉を見に行かはったやろ」と口にする。そこで見かけたというのだ。真砂子の言葉に千重子は困惑を覚える。
 そのころ、太吉郎としげは深刻な顔で話し合っていた。千重子に店を継がせていいのだろうか。まして千重子は実子ではない。千重子には気取られまいと注意してきたが、彼女は捨て子だった。二人は千重子を実の子と思い、慈しみ育ててきた。だが、自分たちに実子ではない知恵子の将来を左右するようなことを勝手に押し付けてしまっていいものだろうか。二人は、千重子が血を分けた親子ではないのかと悩んでいることなど知る由もなかった。
 ある日、太吉郎は自分の描いた図案で娘の帯を作ろうと、手織機「大友」を訪ねていた。太吉郎の依頼に主人の宗助(石井慎一)は、店一番の腕の持ち主である息子の秀男(渡部篤郎)に織らせましょうと申し出る。ところが当の秀男は、お嬢さんの帯にしては寂しすぎると言って、太吉郎を鼻白ませる。
 やがて千重子は、真一とは違う大人の雰囲気を持った秀男に心が和らぐようになる。そして祇園祭の宵山の日、そんな知恵子の前に、双子の妹・苗子(上戸彩・二役)が現れる。そこで、おねえさんと声を掛けられるのだ。その場では、否定した千恵子だった。しかし気になり、北山の苗子を訪ねる。そして、お互いに持っていた貝合わせを見せて、双子の姉妹だと確認しあった。本当の父と母は死んでしまって、姉妹二人だけだと知らされた。千恵子は豪華な昼食に誘うが、苗子は豪華さに気後れして、食べられなかった。しかし千恵子は両親に会わせたいので家に泊まりに来てくれと頼む。そして、苗子が泊まりにきた。驚く両親だが、二人は孤独な身の上のたった一人の血縁に本音で語り合う。朝早く、忍んで帰る苗子に気づく。千恵子はこれからも、仲良くしようと言う。苗子は、もう会わないで生きていこう。千恵子の生活をうらやんだこともあったが、今はそんなことを考えるよりも、自分の運命を引き受けて、自分らしく生きると話す。それを聞いて千恵子も、真一と一緒になって店を継ぐ自分の生き方を肯定的に考えるようになったのだ。昨日の淡雪は積もって行く。苗子は北山の雪道をしっかり歩いてる。

(コメント)
物語はよく知られています、川端康成の原作だから普通に作ればいい物になりますね。上戸彩さんは、百恵さんに似ていることで有名で自分はプレイバック2を歌う上戸さんの番組を保存しています、自虐笑。顔立ち、厚ぼったい唇などそっくりです。でも、小さい横のテレビで百恵さんの古都を一緒に付けて見ました。自分ながら、ひどいことをしていますね。それで詳しく比べると、パーツはそっくりではなかった、時代の化粧の仕方が違う(とくに眉が違う)、しかし全体の印象、オーラが似ているのです。映画は百恵さんの最後のもので、この百恵さんの演技は素晴らしいと思った記憶が残っていた。思いこみの作品なのです。コレクションで、絶唱、潮騒とともに持っています。
さてテレビドラマですが、これは余計な物が少なくすっきりしていた。千恵子に焦点が絞られていた。それに着物姿が美しかった。着物は全く分からないが、地味な感じと言うが、アップでは細かい柄があって、いい着物ですね。逆に最後の派手な花の着物が安っぽく見えました。京都の風景や人が美しく描かれていました。京都の旅行案内にもなりました。何度も言ったけど、また行きたくなった。おっといけない、千恵子の出生の秘密と、これからの巣立ちに焦点が絞られていた。苗子はあくまでも、脇でした。それで、千恵子の出生の秘密が終わり近くまで謎のままに残っていました。最後に千恵子を激励する言葉がまた、決まっていました。人の生きる美しさを感じました。脇では父の夏八木さんが、いつ、壊れキャラに変身しないか心配でした。富豪刑事の祖父に変わらないか、変わると面白いなと感じました。いつも苦手の渡辺篤郎さんは、今回は全く苦になりませんでした
比較することは意味ないが、映画では苗子も同じ位重要なキャラでした。友和さんは苗子の恋人として登場していましたから。映画は、出生の秘密は最初から分かっていることで、そこらの事情については色々過剰でした。ただ、最後の一晩泊まるエピソードでは、二人は淡々と話し、早朝近所の人に目立たないように忍んで苗子は帰る。これだけで、それがかえって余韻を持たせて良かったです
キャスト:佐田千重子(上戸彩)、父・太吉郎(夏八木勲)、母・しげ(高橋惠子)、大問屋「水木商店」の次男・水木真一(小栗旬)、大友秀男(渡部篤郎)、双子の妹・苗子(上戸彩・二役)、幼馴染みの真砂子(北川弘美、恋ハニカミで劇団ひとりとのデート見ましたよ)



七子と七雄★★★★★   NHK  1月8日放送

七子(蒼井優さん)は一人で昼も空を見ている高校生だ。同級の男子野沢マサオにデートを申し込まれるが、学校を抜け出して駆ける。そして行き止まりにぶつかり叫ぶ。父が死んで7年経った、七子は自閉したのだ。母君江(石田ゆりさん)と二人で食事する時、母は七子に名古屋の弟の七生(知念侑李くん)を引き取るという。回想シーンで、父の葬式シーンだ。父の愛人が同居している男を刺して拘置所にいる。そこで七生は施設にいるので、引き取ると言う。七子は何で今更と言う。父は出張でいないと聞かされたのに、突然知らない女(野村真美さん)の所で死んだ。七子「とうさんは裏切った、かあさんも怨んでいると思った」。母「子供に罪はない、決めた」。七子「私は、絶対いや」。母は強引で次の日曜日に七生はやって来た。炭シャンプーのダンボールを持って七生はやって来た。七子はまっすぐに走り出した、そして、いつもの生け垣でぶつかり、座り込む。これが七子の心の壁を表しているのだろう。そして夜バス停で座っていると、男の子の声が聞こえる。七生「ななちゃんですか、僕七生と言います」としっかり挨拶する。七子「馬鹿みたい」と言いながら帰る。七生は何でも自分でやってしまう「明るく無邪気でしっかりものだ」と君江は驚く。朝食も目玉焼きなのに、「こんなに」と驚く。七子「ななちゃんはやめて」。七生「僕はお喋りで、いつも叱られる」と大人みたいに明るく丁寧だ。
学校で七子は当てられるが、七子「私、受験しません」と答える。同級の野沢マサオ「お前損している、周りに少し合わせれば、楽勝だろう」。七子「マサオ君にそんな事言われる筋合いはない」。君江の職場のタクシーまで、七生が来て、職場の同僚にも「家族が増えただけ」と君江は答える。会社の社長が来たが、君江は突然倒れる。過労だというが、入院が長くなる。七子は見舞いに駆けつける。君江は七生のことを頼む。七子は施設に帰さないかと言う。七生は食事もつくれる。七子の味はまずい。肉じゃができた。七生は失敗だと言うが、まずくはない。二人の奇妙な生活が始まった。七生はお喋りで話しかける。ウザイので、テレビを付けると、ニュースで9歳の子供の自殺が流れる。七子「小さい癖に自殺なんて」。七生「分かるよ、朝起きて、宿題をやっていないことに気づいたんだ、体操服忘れたのかな」。七子「そんなことで死ぬわけない」。七生「死ぬさ、小さいからショックは体中に回る、僕もさっき肉じゃ失敗したとき、死にたくなった」。七子「肉じゃよりも、あんたには死にたくなること、たくさんあるんじゃない」。七生は沈黙して「それって、母親が人を刺して、拘置所にいること、愛人の子って虐められてきたこと、そんなことは死にたくなる事じゃない、僕が解決する必要がないことだ」
七生の母は反省していない。そして七生が学校に行き、自己ピアールを頼まれる。七生「皆が興味があることを話します、期間限定だけど僕の母は二人います、一人は病院、一人は人を刺して拘置所にいます、どちらが本当の母親か、僕の日頃の行動を見れば分かります」と大胆な発言だ。皆は動揺する。校長は天野静雄さんですね、中学日記見ていましたよ。七子は担任に心配だと呼ばれる。しかしお姉さんでは、おかあさんの入院が長引くなら、引き取るのは無理なんではないでしょうか。七子「この人に言われたくなかった」と反発してしまう。七子はマサオにイキナリ頬にキスされる。多感な時代だ。七生に夕方、自己ピーアルについて聞く。七生「皆、僕の家の事興味ある、隠そうとすると疲れる、大丈夫だ、明かな弱点を掲げると、皆は虐めない、小学生も同情するのは好きだ」。七子「そうか、いつも計算しているのだ、分かった、どうして嫌いか、お父さんを盗んだ女の子供ばかりでなく、そういうわざとらしさよ、あんたは周りに気に入られることを考えている、どうやれば可愛がられるか知っている」。七生「悪い? 七子も考えないの」。七子「人に弱み見せない」。七生「それはいけない、自分の弱点を見せることで、向こうが安心する」。七子「子供らしくない、吐き気する」。七子は母の病院に行き、話す。七生はななちゃんに優しくしてもらっているとしか話さない。母の入院は長引くようだ。君江「あの子は家族になりたくて一所懸命だ」。七子「かあさんはあの子本当に可愛いの」。君江「あの子の腕に痣がある、何があったか分からないが、あの子は色々見て大人みたいに分かっている、優しくしてあげて、あんただけでも、今日で18になったんだから」。そして母はプレゼントの箱を出す。しかし、中味はなかった。君江「中味は来年一緒に」。この空のプレゼントは、物ではない、大事な最後のプレゼントだったのです
拘置所で母に塩見三省さんが面談しています。塩見「男は七生に暴力を振るって、それを庇って男を刺した」。母「勝手な女で、子供を産んで、男を刺した、この様です、七生も私のことを母親と思っていない、会いに来たくないと、男の子が言ったんです」。七生は雲を見ている。それから4日口を聞かなかった。夕食を作っていて、調味料を七子がこぼし、七生が拭く。その時に話し出した七子「不器用だと思っているのでしょう」。七生「ちょっと」。辛いおかずを美味しいと食べる。その夜、口が渇き七子が目を覚まし水を飲もうとする。そこに七生がいた。何かを隠している。それは七子の誕生祝いのケーキだった。七子「堂々と食べればいいのに」。机の下に隠していた、ちょうど喧嘩していたから出せなかった。今は捨てるタイミングがなくなった。七生「ななちゃん、嫌いでしょう」。七子「私食べる、大丈夫」。七生「食中毒で死んじゃうよ」。七子は腐っているが食べる。本当に七子は嬉しかったのだ。自分を祝福してくれる家族がいたのだ、七子はお喋りになる。ただ、腐ったケーキは食べない方が良いです。七子「初めて七生を愛しいと思った」。そして寝ている七生の腕を見ると、母と一緒に居た男に殴られた痣があった。七生「僕が悪い、好きになれなくて、返事をしなかったから」。七子「それで、あんたのかあさんは、男を・・・七生、あんたは良い子だよ、良い子じゃないわけない」。初めて兄弟として心が通う時でした。感動しました。
七生は母に面会に行く。母「太ったじゃない、君江さん入院したけど、いい子にしているんだよ」。七生「うん」。七生は花を買って、君江の病室へ行く。しかし、君江と社長が話していた。社長は「何であの子を引き取ったんだ、1年も前から病気を知って、一人で耐えていたなんて」と聞く。君江「社長にはいつか話すつもりだったが、こんなに早いとは、七生は我が儘ですが、このままで」。社長「病気のことはななちゃんに言わないと」。七生は会わずに帰る。七生は嫌いなオレンジ色の空を見て、喪失を予感したのだ。そして、君江の病気は悪い病気みたいだと告げる。七子は雨の中を走って病室に行く。七子「私に隠さないで」。君江「今度の日曜日一泊してみたらって」。退院と言うが外泊ですよね。次の日曜日親子で滝を見て山に登る。君江はタクシー運転手だ。
そしてロープウェイに乗る。父はここで役場の職員で働いていたのだ。君江はお客だった。不器用に説明してくれた。伊勢湾です、鈴鹿山脈です、奈良の都もあります。おとうさんは「麓にいると見えないが、上がってくると見えるのです」と言っていた。おとうさんは始めた事業が面白いように売れたから、役場を辞めたのだ。炭石鹸だ、それを持って遠くの町まで行くようになった。それで、本当に遠くへ行っちゃった。七生「怨んだでしょう、とうさんと、かあさんと、僕を」。君江「そうだね、怨んだ」。七子「もういいよ、やめよう」。君江「内緒にしていたが。とうさんを怨むたび、ここに登った、下の景色が小さく見えると、厭な気持ちがちっぽけに見えた、それにあの人も思い出せる」。泣く母だ。夕方の空に虹が架かる。君江「あの人は虹が好きだった」。七生「だから、七とい次をななちゃんにも、僕にもつけたんだ」。君江「そうなのかもしれない、あの人、二人を半分ずつ裏切った父親だけど許してあげて、もう一度人を信じて生きて」と二人をだきしめる
それからわずかで母は病状が急変して亡くなった。葬式が行われる。参列者は、あんな子を預かって寿命を縮めたとか言われる。七子は七生の手をしっかり握りしめる。七生は名古屋の施設に戻ることになった。七子は部屋に閉じこもっている。そんな時、マサオがやってくるが、社長が来て七子について話す。「七子は泣けない、小さいときに大好きな人に裏切られて、裏切られるのが怖くて、心を閉ざした、だから悲しみを外に出せない、貯めてしまう」。夜、七子が寝ていると、七生がやって来た。七生「戻ってきた、手紙を置いてきた」。七子「眠れなかった」。七生「旅に出よう、これからまっすぐ」。二人は手を繋いで走る。いつも七子が走っている道だ。石垣にぶつかる。それでも倒木を梯子代わりにして乗りこえる。そこは人の家だ、鶏や犬の鳴かれるが、勢いで走る。七子は笑い出す。七子「あんたとなら、何処でも行けそうだ」。七生「いけるよ、海にいったりして」。七子は立ち止まり、急に泣く。七子「涙が勝手に出てきてしまう、今、色んな事が分かった、母さんの気持ち、かあさんがあんたを引き取った訳、かあさんはあんたを私の傍に残してくれた、私のために」。涙が止まらない。七子は泣くことが出来るようになった、悲しみを表現できるようになった。母が家族を残し、一人ではないことを示してくれたのだ
七子が七生と生活する。社長が世話してくれる。七子「かあさんは、とうさんに会っていますかね」。社長「会っているよ、喧嘩してるかも」。七子「気づいた、かあさんは最後にとおさんを許したかったんだろう、私もとおさんを怨まない」。社長「大きなプレゼント貰ったな、かあさんから」。七子「うん」。七子は最後に母から貰った箱を開ける。それはやはり空だけど、大きなプレゼントが詰まっていた。七子は学校に久しぶりに行く。皆はさり気なく迎える。机には野沢マサオが呼びかけて皆で取ったノートが置いてあった。七子「有り難う、野沢君」と礼を言う。七生に母から電話があり、執行猶予がついたので、拘置所を出られることを知らせた。しっかり暮らすから、七生ともう一度暮らすそうと言われる。七子が帰ってくると、七生は荷物を整理していた。母の判決を告げる。七生は名古屋の弁護士さんが用意したアパートに帰るという。七子「おめでとうと言わないと」。七生「ありがとう」。その日が来ることは分かっていたが辛かった。最後に七子は七生の髪を切るという。七生「格好良くして下さい、この髪が長くなった頃には元に戻るのだね、僕のこと忘れないで下さい」。七子「忘れない、これだけの思い出があって、どうして元に戻るのだ」。本当に切ったが、若者風の凄いぞ。今度は七生が七子の髪を切るように言われる。七子「あなたが傍にいるように思える、可愛くね、私たちどこにいても繋がっている、忘れることないから」
駅まで七子と社長が見送りに行く。別れ際に七子は七生にキスする。七子「またね」。電車は出て行く。七子は走り「又遊びにおいでよ」。七生も泣きながら、電車の後ろで手を振っている。おしまい。
とにかく蒼井優さんが良かった。素顔で演技しているし、初々しいよ。身の丈ほどの多感な少女を演じている。田舎だからか、今時でなく、古風な感じだ。いいな、青春だ。しかし、辛く厳しい人生だな。七子には厳しすぎる。それを分かっているから、残りの命少ない母は最後のプレゼントをした。ラストプレゼントは空の箱だが、家族というもの、許すという気持ちだったんだ。それはこれから七子が生きていくためには一番大切なことだったんだ。石田ゆりさんが全く病人には見えないことや、社長さんがとても親切なことなどは、短編ドラマとしては許容範囲内ですね。しかし、七生君の大人ぶりと悲しげな可愛らしさには参りました。ありえないと思う人は多いでしょうが、ドラマとして考えれば成立する気がしました。最近の子役はどうして、こんなにも上手いのだ。とにかく蒼井優さんの魅力で★5つ付けました、馬鹿です。

(公式ホームページから)
人と交わることを拒み続けている多感な高校生の少女・七子が、父の違う弟との出会いと葛藤、そして母親との永遠の別れを通して、大人へと成長していく姿を詩情豊かに描く。人と交わることを嫌う高校生・七子の前に、7年前に死んだ父が愛人に生ませた弟・七生が現れた。母親が傷害事件を起こし、施設にあずけられていた七生を、七子の母、君江が強引に引き取ったのだ。反発する七子だったが、君江が突然入院してしまい、一つ屋根の下で、姉弟二人きりの生活が始まる。

【原作】瀬尾まいこ     【脚本】相良敦子  【音楽】久石譲
【出演】蒼井優、知念侑李、石田えり、野村真美  NHK名古屋の制作です