稚炎之弐「乙女対決(後編)」
二階にある飛鳥の部屋。
その衣装ダンスの中で、ごそごそ動く気配があった。
「あ…寝ちゃったんだ」
が、正確にはワンピースやらスカートやらに挟まれ、半ば息苦しくて失神したというのが近い。
女の子の衣装ダンスに身を潜めるなど、蒸し暑い日には自殺行為に等しい。
まるで、朝の通勤電車並に衣服が詰まっているのだから。
「あたしが麗を可愛がってるから、あんたその中で待ってなさい」
言われた通りにしたのだが、
「あれおかし…!?」
次の瞬間、神事の目が大きく見開かれた。
ドアの隙間から見えた外には、二人の少女が映っていた−神事のよく知っている少女二人が。
それだけなら、別に神事は驚きもしなかったろう。あらかじめ、分かっていた事なのだから。
だが、二人が一つになっているとなると、話は少し変わってくる。
まして、二人がお互いの股間に顔を埋めているとなれば。
急速に股間がきつくなるのを感じながら、神事は二人の様子に全神経を奪われた。
飛鳥と麗は、ちょうど相手の股間を顔の前に持ってきており、普通のシックスナインの体勢を取っていた。
「麗のおまんこ、殆ど発達してないのね。クリトリスなんて完全に隠れているじゃない」
ぴちゃぴちゃと、自分の唾液を麗の愛液と絡めながら、舌で小淫唇全体に塗りつけていく。
普段、あまり神事が胸は触ってこないから、おっぱいへの刺激は慣れていない飛鳥。
無論神事は触りたがるのだが、クラスの早熟な女生徒が体育の着替えの時、
「おっぱいって揉まれると大きくなるのよね」
なぞと勝手な事を言いながら、飛鳥の胸をちらちら見たりするものだから、
「ぜーったいにやだ!」
と触らせるのも、まして吸わせるのも嫌がったのだ。
でも舌であそこを舐め合うなら負けない、飛鳥には自負がある。
「神事のおちんちんをあたしが舐めて、あたしのおまんこを神事が舐めてくれるの。でも、いっつも神事の方が先にイっちゃうんだから」
あらかじめ分かっていたような麗に、飛鳥はむかむかして全部ぶちまけたくなった。
いや、それも麗が表情を変えないと分かっていたのかも知れない−表面上は。
そして案の定、
「試させてもらうわ、飛鳥の舌使い」
二人ともバスタオルを巻いただけの姿で出てきたが、麗ははらりとそれを落とすと、飛鳥よりも細い腰を見せつけるようにして挑んだ。
胸は飛鳥の方が大きいけれど、ウエストは麗の方が細い。
で、お尻は同じくらいの大きさ。
(なんかおかしい)
妙に手慣れている麗に、飛鳥は内心で疑問を抱いたものの、情報網を持たない飛鳥には、麗の教師を知る由もない。
それに、挑まれて引き下がる飛鳥ではない、これもすぐにバスタオルを落とすと、全裸の麗と躯を合わせるようにして立った。
「でも飛鳥の小淫唇は、もう前に出てきているのね。私の方がずっとピンクだわ」
実は麗が自分の性器をまじまじと見たのは、律子との『同棲』の時が初めてだったのだが、その時に麗は自分の構造を理解した−律子の舌を伴った指導で。
「いいこと麗、おまんこなんて言うのは俗称よ」
と、いきなり言い出した律子。
放送禁止用語も、意味が分からない麗は、はあと頷いたのだが、その顔が真っ赤になったのは三時間後であった。
律子は、無修正のビデオをたっぷりと麗に見せたのだ…勿論レズの。
絡みよりも、むしろ言葉責めの多い映像で、麗はその意味をいやと言うほど知ることになった。
「分かった?麗」
表情も変えぬまま訊いた律子に、麗はその白い顔を真っ赤に染めて頷いた。
麗のそれをただの強がりと思った飛鳥だったが、すぐに間違いを知ることになった−自分の躯で。
責めてくる舌使いに、ぎこちなさはまったく感じられず、むしろ自分の方が後手に回っている感じさえある。
「ここがおしっこの出る所、尿道よ」
舌の先をちょっと押し込まれた時、飛鳥の腰はびくっと跳ね上がった。
「下のお口は、発達してない方がいいのよ。飛鳥なんか、あっという間に大淫唇から真っ黒…んんっ」
「はあっ、はあっ、か、勝手な事言ってるんじゃないわよっ」
冷静に分析された飛鳥が、クリトリスを包皮の上からきゅっとつまんだのだ。
「なーにが下のお口よ、あんたなんか一生蜘蛛の巣でも…はあんっ」
飛鳥が指でつまめば、麗は下からぺろりと舐め上げる。
相手の液を口の中いっぱいに感じながら、やはり経験の浅さもあって、お互いに夢中で相手の秘所に舌を這わせた。
「あ、飛鳥には、ま、負けないぃっっ、きゅううんっ」
麗が、落ち着いた顔に似合わぬ可愛い声で啼けば、
「そ、それはあたしの…んっ、せ、台詞よぉぉっ」
喘ぐのを必死に抑えるが、その代わりに腰はうわずってしまう飛鳥。
二人とも既にクリトリスは顔を出しており、殆ど鏡状態になっていた。
つまり、相手にした事が殆どすぐに帰ってくるから、どうしても膠着状態になってしまう。
とは言え、この相手だけにはイかないと、懸命に舌を使う物だから、いつしか二人とも顔は愛液にまみれ、腰は半ば砕けかかってきた。
腰が浮き上がりながらも、ぴたりとくっついた体勢が解けないのは、手がしっかりと相手の腰を押さえ込んでいるからだ。
「あくうっ、ふは、ふうっ、んんっあんっ」
やはり先に達しかかったのは飛鳥の方であった。
「ふううんっ、あ、飛鳥の舌が、は、入ってくるうっ」
責め出すと止まらぬ自らの性格、それを自覚していた律子は、麗をアヌス専門に調教した。
だからお尻への攻撃ならかなり耐性はあった筈だが、性器を責め合う展開になると、飛鳥と似たようなレベルになる。
麗が飛鳥の尻を狙わなかったのは、
「飛鳥と同じ所で勝負するの」
と言う、一種不明な矜持にも似た発想である。
もし麗が飛鳥のアヌスを狙っていたら、もっと早く決着は付いていたのに。
それでも、相手をイかせる事だけを教え込まれた麗と、神事とのシックスナイン経験はありながら、手慣れを相手にした事のない飛鳥との差は、徐々に出てきた。
お互いの顔を自分の愛液でべたべたにしながらも、飛鳥の躯がだんだんと痙攣し始めたのだ。
「あふうっ、んあんっ、ま、負けないからっ」
気はまだ勝っているが、既に舌は麗の股間から離れ気味で、その痙攣も少しずつ大きくなっていく。
そして、間もなく、
「だっ、だめ、だめえっ、も、もう…」
ひときわ大きく腰をぶるぶると震わせて、
「な、なんか変にっ、変になっちゃうううっ」
ぴうん、と全身を突っ張らせて、先に飛鳥がイッた。
ただ、麗も平然と済んだわけではなく、
「わ、私ももうっ…き、きちゃうのっ」
こっちは一瞬絨毯をぎゅうっと掴み、飛鳥に遅れる事十秒あまりでイッた。
「れ、麗あんたなんで…」
すぐには起きることも出来ず、胸を大きく波打たせながら訊いた飛鳥の目からは、何のものなのか、一筋の涙が落ちた。
「良い所のお嬢様に生まれると、色々と知り合いが出来る物なのよ」
こちらは少し息が荒いが、急速に回復すると飛鳥を見下ろした麗。
「し、知り合い?」
「あなたには関係ないわ。それよりも、私はまだ本番いっていないわ。飛鳥、覚悟はいいわね」
ね、と語尾を上げたが飛鳥の反応は待たず、鞄から肉竿バンドを取り出した麗。
腰に付けると女でもおちんちんが生えるのよ、と律子はそのまんまな解説をしたが、
「前は私、興味ないの。その代わり、お尻からたっぷりと犯してあげる」
未だ起きれぬ飛鳥に、冷たく宣告すると腰から異物を生やした麗。
ちょうどうつぶせになっている飛鳥の尻を、両手で抱えようとした瞬間。
「れ、麗ちゃん待って…」
触れずとも写生しそうな光景に、神事が保ったのは奇跡に近いかも知れない。
ただし、先はとろとろに濡れていたけれど。
「イッちゃ駄目だ、イッちゃ駄目だ…」
念仏のように唱えながら股間を握っている姿は、往来の真ん中だったら、即犯罪者扱いである。
しかも女の子の部屋に潜入するとは、禁固刑百年くらいだ。
無論麗も、神事がそんな所にいるとは知らないから、たちまちその顔色が変わった。
「し、神事君…」
あうあうと自分の姿を見たが、ちっちゃな乳首は硬くなったままだし、ラビアはいまだ愛液を止めてくれない。
しかも、そこからはにょきっと太い物が生えているのだ。
どっちを優先かと考えた麗の決断は、
「いやあああっ」
胸を押さえてしゃがみ込む事であった。賢明である。
ただし、股間からは人造の肉竿がまだ顔を出しているけれど。
「ど、どうしてここに…?」
「そ、その飛鳥が…」
「飛鳥が?」
それを聞いた時、麗は計画の全貌を読んだ。
おそらく、いや間違いなく…飛鳥が神事の前で、自分を征服してみせる気だったのだと。
自分がただここへ来ていたら、間違いなくその思惑通りになっていた筈だと思うと、急に麗はむかむかしてきた。
いいわ、こうなったら神事君の前で…
少女同士の痴態を目の当たりにして、まだ興奮が治まらない様子の神事に、
「神事君、私の鞄取って」
羞恥など消えたような口調で言った。
「え?う、うん」
神事が取ってきた鞄から、麗が躊躇わずに取り出したのは、双頭のディルドーであった。
シリコン製のそれは器具のような硬さはなく、かなり精密に肉竿のそれを模してある−その触感も。
「そ、それどうするの?」
麗はそれには答えず、
「神事君、飛鳥を助けに来たんでしょ」
図星を指されて神事はうろたえた。
飛鳥の膣には、指の挿入は少ししているし、飛鳥は処女をあげても良いわよと、冗談だか本気だか分からない口調で言っているけれど、未だ前はバージンのままである。
それをこんなので突かれては大変だと、いや本音は僕がと言う部分も結構あったのかも知れない。
神事の様子を見て麗は、その唇を少しだけ歪めた。
「いいわ、後ろから思いっきり突いてあげようと思ったけど、止めておいてあげる」
安堵した神事に、
「その代わり」
「そ、その代わり?」
「私としましょ?」
腰から肉竿バンドを外すと、脚をM字型に大きく開いて見せた。
しかもその上、二本の指で小淫唇を左右に押し開いたのだ。
「さあびすぽーず」
言いながらも顔が真っ赤になっているのは、どこぞの雑誌で覚えたに違いない。
ごくっ。
少し躯を後ろに倒しているから、神事からは麗のお尻の穴までも見えている。
飛鳥とは少し違う、やっぱり女の子でも人によって違うんだ…
などと、神事には観察する暇はなかった。
なにしろ、つうっと垂れた愛液が、肛門の襞までも濡らして、てらてらと光らせているのだから。
普通なら上から見る所だが、飛鳥とアナルセックスにはまった神事としては、そっちに興味が行くのも無理はないかも知れない。
「ね、しましょう?」
小悪魔の笑みで囁きかけた瞬間、
「ま、待ちなさいよ…」
飛鳥の声に麗が振り返り、
「もう回復したの?さすが淫乱飛鳥ね」
「あ、あんたなんかに言われたくないわよ」
ゆっくりと起きあがり、
「神事のおちんちんは私のなんだからね、あんたなんかには渡さないわ」
ずりずりと全裸のままで這っていくと、いきなりチャックを下ろして中から元気なおちんちんを取り出した。
有無を言わせず、はむっとくわえようとするのを、
「ま、待ちなさいっ」
後ろから麗が飛鳥の脚を掴んで引っ張った。
「なにすんのよっ」「いたっ」
声が同時に上がったが、片方は無論元気な分身を引っ張られた神事の物だ。
「飛鳥、往生際が悪いわよ」
「なっ、何よっ、あれはちょっと油断しただけよっ」
あくまでも強情な飛鳥に、麗は黙ってディルドーを差し出した。
「な、何よこれ」
「これはバイブと言って、この両方をお互いの中に挿入して繋がるの」
使い方は合っているが、名前が間違っている。
「で、どうするのよ」
「もう一度チャンスをあげるわ、飛鳥。私と繋がって、お互いに突き合うのよ。もしも、私が先にイッたら神事君には手を出さないわ」
飛鳥止めた方が、と神事が言いかけたのは、神事の方が冷静だったからだ。
無論神事も素人だけれど、麗の舌使いや腰使いが、飛鳥よりも上だと感じとっていたのだ。
飛鳥が麗を責める時、どちらかと言えば普段神事にフェラチオするときのを、そのまま持っていったような感じなのに対して、麗のそれは探りの動きに見えた。
飛鳥の全体的な責めとは違い、感じやすい所を探しながら責めているように、神事の目には映った。
だから、麗よりも飛鳥の方が腰を引く回数が多かったのだ。
それだけ、急所を責めていたからだと神事は見ていた。
ぴーぴんぐにしては、結構冷静である。
だが。
「いいわ、受けてやるわよっ。麗、後悔するんじゃないわよ」
神事が口を挟む間もなく、飛鳥は勝手に受けていた。
ただ、これはこれで飛鳥にも考えはあったのだ。
さっき麗の膣をのぞき込んだ時、まだ処女膜はあった。自分も処女だから、条件は一緒である。
こんなの挿れたら二人とも処女膜壊れるわ。でもそこまでは相打ちだから、その後は絶対に我慢して先に麗をイカせてやるんだからっ。
内心で計算していた飛鳥だったが、
「結婚前に処女じゃなくなると大変だから、繋がるのはお尻にしましょう」
普段、家で貞潔重視の教育でもされているのだろうか、麗の発言に飛鳥はにやっと笑った。
お尻同士なら絶対に負けない、そう踏んだのだ。
「いいわよ、私もまだ処女無くすのはいやだし」
二つ返事で受けると、麗の手からディルドーを取って神事に渡した。
「え?」
「え?じゃなくて、繋がるの手伝ってよ」
「ぼ、ぼくが?」
「『他に誰がいるの』」
コンビネーションに、神事は、はいと頷いた。
「神事君、飛鳥はおまんこの汁がお尻にもたっぷり垂れていたから、そのまま挿れても大丈夫よ」
麗がわざと挑発すると、
「そうね、でも誰かさんほどべちょべちょのぐっちょぐちょでもないけどね」
飛鳥も負けじと返し、空中に火花が散る。
「そ、それより二人とも向こう向いてよ」
一見仲裁に入った神事だが、少女同士のアナルセックスに、その股間はひときわ大きくなっていた。
飛鳥が引っ張り出したそれに、二人が気づかなかったのは幸いだったかも知れない。
ふん、とお互いにそっぽを向きながら、四つん這いになって神事にお尻を向けた。
確かに二人が言った通り、愛液はまだ乾いておらず、この分なら大丈夫だと神事は思った。
が、次の瞬間急激に不安になる…二人の穴は、きゅっとすぼまっていたのだ。
「こ、こんなの挿れたら裂けちゃうんじゃ…」
「だ、大丈夫よ神事君」
麗の声が少しうわずっているのは、いきなりお尻まで見られて、恥ずかしいからに違いない。
「お尻の周りが濡れてるから、指を一本だけいれてみて」
言われるまま神事は、ぱっくりと開いた割れ目から流れてくる愛液を指に付け、そっとお尻に差し込んだ。
(何か今、また流れてきたような…)
神事が内心で首を傾げた瞬間、
「ひううあっ」
麗の躯がびくっと震えた。
「し、神事君の指、す、すごくいいっ」
それを聞いて飛鳥が黙っている筈もなく、
「わ、私にもはやくぅっ」
これも、何となく新たに流れてきたような液を指につけて、これは慣れているからぬぷり、と差し込んだ。
「あ、ああんっ、や、やっぱり神事の指いいよおっ」
高い喘ぎは麗に対抗するように、そしていつもの事だという口調は、無論麗に聞かせる為である。
しかし、麗もそれは分かっているから反応せず、
「神事君、も、もっとぉ…」
お尻をぷるぷるさせながら頼んだ。
つぷっ、くりくりっ。
「あ、ああんっ、す、すごっ、も、もっとおっ」
ずぶっ、くにゅりっ。
「い、いいのおっ、し、神事もっとやってえっ」
麗にはさすがにゆっくりと、飛鳥には少し荒々しく指を出し入れすると、二人は異なった反応で高く喘いだ。
二人の少女のお尻に指を挿れている、その背徳的な感覚に酔いかけた神事だったが、ふと目的を思い出した。
「そ、そろそろこれいれるよ」
同時に指を抜くと、そろってあんんっ、と喘いだ。
最初は麗から、ふにゃっと柔らかくなった襞にディルドーの先を当てて、ゆっくりと押し込んでいく。
「はううっ、ふああっ、は、はいってくるうっ」
顔を真っ赤にしてあえぎながらも、半分まですっぽりと受け入れた。
で、今度は飛鳥だが、
「麗ちゃん、そのまま後ろに下がってきて」
飛鳥の脚を少し閉じさせ、麗の方は逆に開かせた体勢で、ドッキングのような姿勢にさせると、麗のお尻から生えているもう片方を、なんとか飛鳥のお尻に差し込んだ。
「ひううっ、す、すごいっ」
これだけは我慢出来なかったのか、飛鳥が喘いだ途端これも半分まで受け入れた。
二人のお尻がくっついたのを見ながら、
「は、入ったよ」
少し興奮気味に言った神事に、
「分かってるわ、麗、行くわよ」
「受けて立つわ」
同時にゆっくりと二人の腰が動き出し、神事が思わず自分の股間を握った瞬間、
「『だめっ』」
「え?」
「神事は賞品なんだからね、勝手にイッちゃ駄目よ」
「そうよ、それは私がもら…んあっ」
ぱんっ。
飛鳥が少し腰を離して、一気に突いたのが麗の中を抉ったらしい。
「神事のはあたしのってさっきから…ひいうっ」
ずむっ。
今度は麗が飛鳥の中に突き返した。
「すぐにイカせてあげるわ、飛鳥」
「そ、それはこっちの台詞よっ」
ぱんぱんっ、ぱんぱんっ。
二人のお尻がぶつかり合い、肉と肉の衝突する音がとてもいやらしく聞こえ、神事は必死に股間を押さえた。
「あ、あんたのお、お尻、もうイキたがってるじゃないのっ」
「あ、飛鳥こそもうひくひくしてるの、わ、分かるわっ」
お尻をぶつけ合い、肛門に力を入れて少しでも突きいれようとする二人。
飛鳥の少し赤っぽい肌と、麗のそれこそ真っ白な肌。
どっとも綺麗だと神事は思ったけれど、ピンクの物体が見えては隠れして、その度にどっちかが喘ぐ様は、神事をして殆ど虜にして呆然と眺めさせた。
そして室内に、肉のぶつかり合う音と、ぐちゅぐちゅと愛液がディルドーに絡んで立てる音、そして喘ぎ声と荒い息づかいが室内に充満してから十分後。
「はっああんっ、も、もうあたしいっ」
「わ、私ももう、な、なんか、へ、変になりそおっ」
二人とも神事に聞かせるためか、我慢するよりわざと甲高く啼いていたが、とうとう限界に来たらしい。
二人の顔が、あふあふと激しく揺れ、最後の突き上げをしようと、二人のお尻が激しくぶつかる。
ぱんっ、ぱんぱんっ、ぱんぱんぱんっ!
「ふあっ、あ、あん、あああーっ」「ひっ、ひんんっ、ひいいんっ!」
がくがくと躯を震わせながら、二人同時にぐったりと崩れ落ちた。
が…体勢が変なのは、アヌスはまだディルドーをくわえ込んでいるからだ。
少し吐き出しはしたが、それでも絶対負けないわよと、お尻の穴だけは叫んでいるように見える。
「し、神事…」
「し、神事君…」
はあはあと荒い息をつきながら、二人が同時に神事を見た。
無論、先にイッたのはどっちと訊いている。
これもようやく我に返った神事だが、
「ど、同時だったよ…」
それを聞いた瞬間、明らかに二人の顔に落胆が走った。
「そんな…」
「麗、決着着くまで」
どうしても麗に勝ちたいらしい飛鳥だが、既に問題児は限界近くまで達していた。
ゆらーりと立ち上がると、まず麗のお尻の穴に顔を近づけた。
「ちょ、ちょっと神事く…んふーっ」
ふっと息を吹きかけた途端、麗の腰がびくっと跳ねて、なかからずるりとディルドーが抜け出てきた。
次は飛鳥にも同じようにしてやると、これもまたお尻をぴくっと震わせて、ぐちょぐちょに濡れた反対側を吐き出した。
「神事、何するのよ」
「僕が挿れてあげるよ…二人に」
神事の意図を知った二人の顔にぱっと気色が浮かび、顔を見合わせて、
「仕方ないわね。今日の所は引き分けにしておいてあげる」
「次までに神事に処女あげるから、おまんこでイかせるなら負けないわよ」
「飛鳥、もう少し名称勉強したら?そんな俗称しか知らないと神事君に嫌われるわ」
「よ、余計なお世話よっ」
たちまち飛鳥の顔がかあーっと赤くなり、
「ね、神事は私の事嫌ったりしな…」
しないもんね、と言おうとした飛鳥の顔が見る見る般若になった。
「ちょっとあんた!何、先に麗にいれようとしてるのよっ」
「だ、だって飛鳥大きいのいれてたから、まだきついかと思って…」
「あ、あたしはいいからこっちにちょうだいっ」
自分でお尻を左右に開いて見せる飛鳥に、神事がそっちに行こうとした瞬間、
「畳と挿れるアヌスは新しい方がいい、そうよね?」
ぎくっと神事の足が止まる。
どうやら図星だったらしい。
「し〜ん〜じ〜!」
「そ、そ、そんな事ないよっ」
「ふーん、どうだか。じゃ、その慌て具合は…あああんーっ」
口封じと言うか穴塞ぎと言うか、神事はいきなり押し込んだ。
「やっぱり神事のが一番いいよおっ」
自分も腰を振る飛鳥と、麗はむーうと見ていたが十秒後。
「だ、駄目だ飛鳥、も、もう出ちゃうよっ」
「え?ちょ、ちょっと神事そんな早すぎ…あうううっ」
直腸に、熱い精液をたっぷりと放出され、飛鳥は大きくお尻をからげた。
が。
「ちょっと神事!十秒でイクってどういう事よっ」
「神事君…私なんかいれてもらってもいないのに…」
欲求不満の二人に詰め寄られ、
「え、えーとその…」
「ま、いいわ」
あっさりと方針転換して、
「もう一回大きくしてあげるから」
はむ、といきなりくわえたのを、
「飛鳥一人にはさせないわ」
横から麗が顔を突っ込み、餌を奪い合う雛鳥のように、神事の出したばかりのおちんちんを奪い合う少女二人。
手を使うとまずいし、歯を使うと違う意味で大きくなりそうだからと、舌だけで神事のを引っ張り合っている。
自分に口でしてくれる権利を巡って、二人の女の子が取り合いしている−そのハーレムにも似た気分が役に立ったかは不明だが、神事の股間はすぐにむくむくと大きくなり始めた。
「ね、神事して…」
「神事君私に来て…」
妖しく光る顔で、二人が揃って神事を見上げる。
(う…)
困った神事だが、この年齢で二者択一を、それも二人の少女のどちらに挿れるかを選ぶなど、まだ無理であったろう。
そして、逆にここは悪魔でも乗り移ったのか、
「二人一緒にいれてあげる」
「『え?』」
「だ、だからその…」
ちょっと言いよどんだ景品を、二人の少女は不思議そうな目で見た。
「ふ、二人でキスして」
「『え゛!?』」
とんでも無い提案だが、その気を損ねたくないと思ったか、先に動いたのは麗であった。
お互いの股間を舐め合い、そして今神事の股間に埋めていたおかげで、二人の顔はすぐに分かるほど、てらてらと濡れ光っている。
二人がちょっとずつ舌を差し伸べて、唇は付けずに舌だけを絡め合っている様を、神事はごくっと喉をならして見守った。
「はあっ、あっ、んっんっ」
「ふううっ、んあっ、んっ」
舌だけ絡めていたが、段々気が乗ってきたのか唇を合わせてのキスに移行し、膝立ちになってとがったままの乳首をお互いにこすり付けている。
ようやく離れた二人、
「『これでいいのぉ?』」
とろんと溶けた目で神事を見る。
「い、いいよ。今度は寝てくれる?」
それを聞いたとき、二人の反応は異なっていた。
麗はその意図を見抜いたが、飛鳥は分からなかったのだ。
「神事、なにす…ちょ、ちょっと麗」
「いいからそうしましょう」
少し引き倒すようにして、自分の躯の上に飛鳥を重ねた麗。
殆ど身長の変わらぬ二人が、ぴったりと躯を重ね合うと、つんっと上を向いた乳首から、むき出しになって膨脹しているクリトリスまできゅっとこすれあって、二人が同時に可愛く喘いだ。
「ちょっと脚開いて」
言われるままに脚を開くと、神事の前にはピンクの唇が上下に二つ、神事を誘うように並んでおり、両方ともぴくぴくとひくついている。
「い、行くよ」
硬くなっておちんちんを二人の間に入れようとして…入らない。
二人の開脚度が少ないからであり、素股の体勢は無理だと、
「も、もっと開いてくれる」
「し、神事君恥ずかしいの…」
「も、もう神事のえっち」
口では言いながらも、二人とも自分のそこを見せつけるように脚を開く。
腰を押し込むようにして…ぬぬりと入った。
正確には挿入ではなく、二人の秘唇に挟まれるようにして押し込んだのだ。
その次の瞬間、
「ひうっ」
「ふはあっ」
「んあっ」
両側からクリトリスに挟まれて、神事の腰がびくっと震えた。
それは上下になっている二人も同様であり、三人の顔が快楽に彩られる。
まるですぐいってしまいそうに、三人ともじっと動きをこらえていたけれど、最初に動いたのは麗であった。
「し、神事君動いて…?」
その声に、神事がゆっくりと腰を動かし始め、三人の喘ぎが室内にひときわ高くこだました。
(了)
設定は生理前だった筈。
乱交だとやっぱり避妊とか考えないで済む頃の方がいいような気がする。