【事来出の日今】蔵溜古雲
自民党旧橋本派の一億円献金隠し事件で在宅起訴された村岡兼造元官房長官は十七日、憲政記念館で開かれた民主党の「一億円献金事件の真相をただす会」に出席、自身の事件への関与を強く否定し「重大なことを決定したり、お金を使ったり、それは当時の野中広務事務総長の権限だった」と強調した。
政治資金収支報告書への不記載を決めた当時、入院中だった派閥会長の橋本龍太郎元首相について「判断力はあった。(事件発覚後)逃げ回っている感じで悲しい」と述べた。
また旧橋本派の政治資金収支報告書に記載された約十九億円の繰越金に関しても「会計責任者の滝川俊行被告から、実際は『(繰越金は)全くない。もち代などで(使ったが)領収書は取っていないからだ』と聞いた」と存在しないことを明言した。
民主党は「村岡元長官の証言で、疑惑がますます強まった」として、今国会での橋本氏らの証人喚問実現を強く求めていく構えだ。
村岡元長官は在宅起訴を「ぬれぎぬであり、スケープゴート(いけにえ)にされた」と反発、国会での証人喚問などに応じる考えを重ねて表明した。
一方、自民党で迂回(うかい)献金が行われてきたかに関しては「党の経理関係の役職についたことがないので知らない」と述べたのにとどまった。集会には民主、共産、社民の国会議員約百人が出席した。
(十一月十七日 産經新聞)
小泉純一郎首相は十六日昼、ロシアのプーチン大統領が北方領土問題について二島返還での決着を軸に交渉する考えを示唆したことについて「四島の帰属を明確にしてからじゃないと平和条約の締結にならない。その方針に変わりない」と述べ、一九九三年の東京宣言に基づきロシア側との交渉に臨む考えに変わりないことを強調した。
首相は「二島返還は前から既定の事実と受け止めている。日本はそれでいいということにはならない」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。
細田博之官房長官も記者会見で「東京宣言で明記している通り、四島の帰属問題を解決して平和条約を締結するのが日露共通の方針だ」と指摘。大統領発言について「実際にどのようなことを考えているのか、近々に直接会う機会があれば話をする」と述べ、二十日からチリで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に日露首脳会談を行い、小泉首相が真意をただしたいとの意向を示した。
町村信孝外相も記者会見で来年二月にも想定される大統領来日を念頭に「領土問題で交渉中であり、いろいろな発言は出てくるかと思うが、その一つ一つにコメントしたり、反応する必要はない」と述べた。
(十一月十六日 産經新聞)
天皇、皇后両陛下の第三子で長女、紀宮さま(三十五)のご婚約が内定した。お相手は東京都職員の黒田慶樹さん(三十九)=東京都渋谷区=で、秋篠宮さまの学習院初等科以来のご学友。宮内庁によると、新潟県中越地震の発生による被災者らに配慮し、公表は延期された。両陛下は了承されており、正式発表は十二月下旬の見込み。来年春にも挙式予定で、皇室典範一二条にのっとり、ご結婚で紀宮さまは皇籍を離れられる。
関係者によると、黒田さんは初等科から大学まで秋篠宮さまのご学友で、両陛下や紀宮さまと面識があった。大学時代は秋篠宮さまが主宰、妃殿下の紀子さまも所属された「自然文化研究会」のメンバーで、卒業後も交流が続いていた。秋篠宮さまを通じた食事会などで紀宮さまは黒田さんとの交際を深め、電話などで連絡を取り合いながら、今夏、結婚の意向を固められたという。
宮内庁によると、ご婚約内定は今月初旬に発表予定だったが、先月二十三日に起きた新潟県中越地震で大きな被害が出たため、両陛下と紀宮さまのお気持ちから延期された。
紀宮さまは十四日、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で開かれた「少年の主張全国大会」にご出席。会場到着の際、出迎えた主催者の代表らにあいさつした後、報道陣から「おめでとうございます」と声をかけられると、控えめにほほ笑んで会釈された。
また、黒田さんは同日、渋谷区の自宅マンション前で記者会見。「まだ正式な発表前なので、話は控えさせていただきたい。諸般の事情をご理解いただければと存じます。お話しできるときが必ずまいりますので、そのとき詳しくお話しさせてください」と応じた。
女性皇族がご結婚で皇籍を離れるのは、三笠宮さまの二女、千容子さん(昭和五十八年)以来で、天皇家では昭和天皇の五女、島津貴子さん(同三十五年)以来。
皇族女子のご結婚については、皇室会議の議決を必要としない。一般の結納にあたる「納采(のうさい)の儀」で正式に婚約が決まる。
【紀宮さま】お名前は清子(さやこ)。紀宮は称号。昭和四十四年四月十八日ご誕生。学習院幼稚園、初等科、女子中等科、女子高等科を経て学習院大文学部国文学科ご進学。平成四年大学卒業後、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)に研究助手として勤務。現在、同研究所非常勤研究員。お印は「未草(ひつじぐさ)」。
(十一月十五日 産經新聞)
台湾海峡をはさむ支那と台湾の軍事力比較について、日本政府部内で「二〇〇九年になれば軍事バランスは逆転する」との極秘分析が行われていたことが分かった。政府関係者が十三日に明らかにした。支那海軍の原子力潜水艦が日本領海を侵犯するなど、日本近海でも支那軍の動きが活発になっている中、支那が近い将来、質的にも台湾より優位に立つとの分析は日本での安全保障論議にも影響を与えそうだ。
政府関係者によると、分析は防衛庁で行われ、このほど首相官邸にも報告された。分析は支那が台湾独立を阻止するため台湾に武力行使した場合を想定したもので、支那が保有する核戦力の使用は考慮に入れていない。
平成十六年版防衛白書は「支那の軍事力の近代化は急速に進んでおり、近い将来にも台湾の質的優位に大きな変化を生じさせる可能性もある」と予測する一方、海、空軍力については「支那が量的には圧倒しているが、質では台湾が優位」と評価した。このため分析は支那がいつ制空権、制海権の優位性を確保するかに焦点を絞っている。
制空権については、台湾は仏製ミラージュ、米国製F16の計約二百機を保有、支那はロシア戦闘機スホイ27、スホイ30の導入を進めた結果、二百機程度に達し台湾に近い華南地方に集中配備しているとし、「〇九年ごろには支那は航空優勢を確保する」とみている。
制海権の分野では、支那は超音速対艦ミサイルを運用可能な杭州(ソブレメンヌイ)級ミサイル駆逐艦二隻と静粛性に優れるキロ級四隻をそれぞれロシアから導入、潜水艦六十九隻(台湾は四隻)を保有しており、「台湾が米国からイージス艦を導入しても〇七年には支那が台湾より有利になる」と分析している。
陸軍兵力では、支那が約百七十万人と約二十万人の台湾を圧倒するものの、支那は上陸作戦能力に限界があり、弾道ミサイルの充実で、台湾への威圧を増すことを狙う。東風一五や東風一一などを五百基以上台湾対岸に配備し、さらに今後数年で増加するとされている。
台湾は、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の配備で対抗しているが、分析は「今度はイージス艦の配備がないとミサイル防衛を効果的にできない」と指摘、シミュレーション結果に基づいて「支那は五波約十時間に及ぶミサイル攻撃で台湾に壊滅的な打撃を与える」と判断している。
台湾でも「スホイ戦闘機には対処できても弾道ミサイルで空港などが破壊されては太刀打ちできない」(軍関係者)とされ、ミサイル防衛の強化が急務となっており、米国からのPAC3購入問題は、十二月の立法委員(国会議員に相当)選の争点ともなっている。
装備の急拡充を進める支那の動きは日本政府の警戒感も強めそうだ。
(十一月十四日 産經新聞)
支那の建国記念日にあたる国慶節(十月一日)の七連休中、日本を訪れた支那人団体観光客が相次いで失跡していたことが、十三日明らかになった。
失跡者は、最初から不法就労目的などで日本に入国したと見られる。
北京の日本大使館によると、遼寧省の観光客三十七団体九百八人中、十四人が消えた。天津市の団体からも一人がいなくなった。上海総領事館が取り扱ったケースでも数人が失跡した。
同大使館は、問題のあった旅行社七社を厳重注意処分とした。一社については、ビザ申請の受け付けを一か月停止した。この社のツアーでは、日本到着直後、ホテルから観光に出る前に女性五人が姿を消していた。
支那人団体観光客に対する日本観光ビザの発給対象は、従来、北京市、上海市、広東省だけだった。今年九月からは、遼寧省や天津市など四省一市が新たに対象に加わった。
(十一月十四日 讀賣新聞)
政府は十二日、沖縄県宮古列島周辺で日本領海を侵犯した潜水艦を、支那海軍所属の原子力潜水艦と断定した。町村外相は同日夕、程永華駐日支那公使を外務省に呼び抗議し、謝罪を要求した。
大野防衛長官は同日午後、十日に発令した海上警備行動の終結命令を出し、海上自衛隊は三日間にわたった原潜の追尾を終了した。細田官房長官は十二日午後の記者会見で「潜水艦は他国の領海を通過する時は旗を立てて通行が可能だ。それをしなかったのは遺憾な対応だ」と強い不快感を示した。
防衛庁によると、原潜は、十二日午前七時十分ごろ、沖縄本島北西の日本の防空識別圏を離脱。海自部隊が追尾を続け、午後一時の時点で原潜が北北西に向かったことを確認した。大野防衛長官は、同庁幹部らによる防衛会議を開き、原潜を支那海軍所属と断定。再び領海を侵犯する可能性がなくなったことなどから海上警備行動の終結を決め、午後三時五十分に海上自衛隊に終結命令を出した。
防衛庁は、P3C哨戒機などで収集したスクリュー音などの「音紋」の特徴や、長期間にわたって一度も浮上していないことなどから、潜水艦を原子力潜水艦と特定した。大野長官は同日午後の記者会見で、支那の原潜と断定した理由について、〈一〉日本周辺で原潜を保有しているのは支那とロシアしかない〈二〉支那の海軍基地のある方向に向かった〈三〉東シナ海の浅い水域を航行し、海面下の地形を熟知している――などの点を挙げた。
これを受け、町村外相は十二日夕、程公使を外務省に呼び、「東シナ海における支那のガス田開発や海洋調査船の問題について、日支間で協議を続けるという時で、大変遺憾だ。誠実かつ迅速な対応を求める」と述べ、謝罪を要求するとともに、事件に至った理由の説明と再発防止も求めた。
程公使は「調査中なので、直ちに謝罪するわけにはいかない」と応じた。
外相は同日夕の記者会見で、二十、二十一日にチリで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせ、小泉首相と支那の胡錦濤国家主席の首脳会談実現に向けて日支両政府間で調整する考えを示し、「問題があったらあったで、(首脳)会談に意味はある」と述べた。さらに、会談が実現した場合、「領海侵犯事件に何も触れないのは不自然だ」と語った。
(十一月十三日 讀賣新聞)
支那海軍所属と見られる原子力潜水艦が十日朝、潜航したまま沖縄県の宮古列島の多良間(たらま)島周辺で日本の領海(十二カイリ=約二十二キロメートル)を約二時間にわたり侵犯した問題で、政府は同日発令した海上警備行動に基づき、海上自衛隊の哨戒機P3Cや護衛艦による追尾を続けた。
政府筋によると、潜水艦は多良間島の西側を北上し午前八時前に領海を出て公海に抜けた後、引き続き潜航状態で、宮古列島を含む先島(さきしま)諸島の南側から支那方面へ航行している。
周辺の日本領海に再び入る可能性もあるため、海上自衛隊は全国のP3C部隊に待機命令を出し、追尾にあたる態勢を取った。政府は潜水艦が、日本の防空識別圏の外側の公海上に設定した哨戒線を越えるまで、追尾を続ける方針だ。
潜水艦はスクリュー音などから支那の原子力潜水艦と見られる。一九八〇年代後半に実戦配備されたとされる「漢型」原子力潜水艦(水中排水量は五千五百五十トン)との見方が有力だ。ただ、小泉首相は同日夜、首相官邸で記者団に対し、「国籍ははっきり確認できていない。監視はしており、確認されれば公表する」と述べた。
防衛庁関係者によると、海上自衛隊は九日未明からこの潜水艦を追跡していた。十日午前五時四十分ごろ、P3Cが潜水艦の領海侵犯を確認し、午前八時四十五分、小泉首相の承認を得て大野防衛長官が自衛艦隊司令官に海上警備行動を発令した。
(十一月十一日 讀賣新聞)
細田官房長官は十日午前の記者会見で、国籍不明の潜水艦が日本の領海内を潜航していることがわかったため、十日午前八時四十五分に防衛庁長官が海上警備行動を発令した、と述べた。
海上警備行動は、小泉首相の承認を得て発動された。
細田官房長官によると、早朝に沖縄県の宮古・石垣地域の周辺の領海内で、国籍不明の潜水艦が潜航しているとの情報があり、対潜哨戒機P3Cが出動し、領海内に不審な潜水艦が潜航していることを確認した。
その後、その潜水艦は日本の領海内から脱した、と細田官房長官は説明した。また、海上自衛隊は、領海脱出後も潜水艦を追尾している、という。
細田官房長官は、「遺憾である」とし、今後の政府の対応として、「(潜航の)目的など、問題を整理しなければならない」と述べた。
また、周辺国への照会はしていないとしたが、「今後、追尾していけば、(国籍や潜航の目的が)わかると思う」と述べ、「明らかになれば、しかるべき措置をとる」と語った。
(十一月十日 ロイター)
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(三十)=本名鈴木一朗=は一日(日本時間二日)、本拠地シアトルでのレンジャーズ戦で一回に左前打、三回に中前打と二打席連続安打を放ち、シーズン二百五十八安打の大リーグ新記録をマークした。
一九二〇年にジョージ・シスラー(ブラウンズ)が樹立し、主要な打撃記録の中で最も長く破られず、不滅といわれた大記録を八十四年ぶりに塗り替えた。シスラーは二百五十七安打に百五十四試合で到達。イチローはこの日が百五十九試合目だった。マリナーズはこの日を含めて三試合を残している。
イチローはオリックス時代の一九九四年にプロ野球最多のシーズン二百十安打を記録しており、日米で歴代一位となった。
イチローは二〇〇一年から大リーグに挑戦し、一年目にア・リーグ最優秀選手(MVP)、新人王、首位打者、盗塁王を獲得し、全米に「ICHIRO」ブームを巻き起こした。
今季はチームが開幕から最下位に沈む中、五、七、八月と三度にわたって月間五十安打以上を記録。大リーグタイ記録となる年間四度目の一試合五安打もマークするなど、驚異的な固め打ちでヒットを量産し、タイ・カッブ(タイガース)ら伝説の名選手を次々に抜いていった。三割七分台の高打率を維持し、二度目の首位打者も確定的にしている。
(十月二日 共同通信社)
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朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑などに関連し、米海軍当局者は十月一日、ブッシュ政権によるミサイル防衛(MD)計画の一環として、駆逐艦が同日、日本海で監視活動を開始したと述べた。MD計画は、北朝鮮やイラン、テロ組織などによる攻撃の可能性を念頭に進められている。AP通信が報じた。
駆逐艦は第七艦隊所属で、横須賀基地を九月下旬、出港していた。監視作戦に従事する駆逐艦は計三隻で、残り二隻は横須賀に待機しているとしている。
作戦内容の詳細には触れなかったが、長距離ミサイル発射などの事前探知の活動に当たるとみられる。イングランド海軍長官は今年三月、日本海での駆逐艦による作戦を十月一日から開始すると言明していた。
米国防総省は今年七月、長距離弾道ミサイルを使った米本土攻撃に対抗する地上配備型の迎撃ミサイル一基をアラスカ州フォートグリーリー基地に初めて配備した、とも発表している。
(十月一日 CNN/AP)
ヨットによる二度目の単独無寄港世界一周を目指し、兵庫県芦屋市の海洋冒険家堀江謙一さん(六十六)が一日午前、同県西宮市の新西宮ヨットハーバーから、リサイクル材で造られたヨットで出発した。
太平洋を東に進み、南米最南端ホーン岬、アフリカ最南端喜望峰を通る約五万キロのルートを約八カ月かけて航海し、来年五月二十日ごろ西宮に帰港する予定。
堀江さんは一九六二年、日本人で初めて「マーメイド号」による単独太平洋横断に成功。七四年、西回り航路で単独無寄港世界一周を成功させたが、七二年に挑戦した東回りの航海はマストが折れて断念、今回は再挑戦となる。
堀江さんは「皆さんの応援を追い風として航海を頑張りたい」とあいさつ。見送りの人たちに笑顔で手を振り、港を後にした。
(十月一日 時事通信)
現在知られているどの元素よりも重い、新しい元素を発見したと理化学研究所(埼玉県和光市)の森田浩介先任研究員らの実験チームが二十八日発表した。加速器実験で合成に成功したもので、日本人が新元素を見つけたのは初めて。
原子番号は百十三。結果が確定すれば研究チームに命名権が与えられ、元素の周期表に名が残ることになる。新元素の名として日本にちなんだ「ジャポニウム」などが候補に挙がっている。
理研のチームは加速器で原子番号三十の亜鉛原子を飛ばし、原子番号八十三のビスマス原子でできた標的に当てるという方法で、百十三番の新元素作りに挑戦してきた。
今年夏、一秒間に二・五兆個の亜鉛原子を八十日間連続で計千七百京(京は兆の一万倍)回、ビスマスに衝突させた結果、七月二十三日に新元素一個を検出した。
(九月二十八日 共同通信)
インターネット検索最大手グーグルの支那版を支那の回線を使って利用した場合、支那当局が規制するサイトは表示されないことが明らかになった。
グーグルは今月半ば、最新ニュース検索「グーグル・ニュース支那版」の試験運用を開始。オンライン検閲問題に取り組む米国のインターネット・サービス会社ダイナミック・インターネット・テクノロジーが調べたところ、グーグル支那版を使うにあたり、米国内のネットワークを経由した場合と支那内のネットワークを経由した場合では、同じ語句の検索でも結果が異なるという。
同社は、米国在住の支那人詩人の名前「蒋品超」という語句を使って、グーグル・ニュース支那版で検索。米国から検索した場合は結果が数件表示されたが、支那内のサーバーを経由して検索した場合は結果がゼロだった。また、米国のネットワーク経由で表示された検索結果のページは、いずれも支那当局がアクセスを規制しているサイト内のものだった。
この調査結果について同社のビル・チャオ社長は、グーグルが支那における今後のビジネス展開を視野に入れ、当局の検閲に協力したのではないかと指摘。「問題のある結果だ。支那の人々には、支那政府とは異なる意見が存在し、政府当局によって多くの事柄が隠されていることを知る必要がある」と述べている。
一方、グーグルは、グーグル・ニュース支那版の検索結果に表示されないサイトがあることを認めている。しかし、これは支那当局に検閲に協力したからではなく、適切な検索サービスを提供するためだと強調。支那政府にアクセス規制されているサイトを検索結果として表示してしまうと、ユーザーはそのサイトが表示されているにもかかわらず見ることができないため、適切な検索結果を表示しているとはいえなくなると、グーグルは説明。アクセス禁止サイトを表示しないのは、ユーザーによりよい検索サービスを提供するためだと反論している。
(九月二十八日 CNN/AP)
日本政府は二十三日、北朝鮮が弾道ミサイル「ノドン」の実験準備をしている可能性が高いと明らかにした。また韓国高官も同日の記者会見で、北朝鮮の「ミサイルに関連した活動が、最近認められた」と述べた。ノドンは射程距離千三百〜千五百キロで、日本本土のほとんどが射程圏内に入る。
首相官邸によると、偵察衛星の映像や電波状況などから判断して、北朝鮮が北東部の複数の発射基地周辺に人員や機材を集めている模様だという。日米双方が二十一日、基地周辺の動きをつかんだ。日本政府は二十三日午前、情報収集のために「官邸連絡室」を設けた。
防衛庁は、海上自衛隊のイージス艦などを日本海に派遣。海上自衛隊関係者によると、イージス艦「みょうこう」と護衛艦「ゆうだち」、電子偵察機EP3が派遣されたという。
政府関係者によると、現段階ではミサイルへの液体燃料注入や発射台準備など、発射に向けた具体的な動きはみられないという。しかし、二十五日からは日朝の実務者協議が予定されているだけに、政府は北朝鮮側の動きを注視している。
一方、韓国統一省の李鳳朝次官は二十三日の記者会見で、北朝鮮の「ミサイルに関連した活動が、最近認められた」と述べた。次官は、北朝鮮の動きは「ミサイル部隊の定期訓練の可能性が高いと判断している」と述べ、ミサイル発射の可能性は低いとの認識を示したが、「ミサイル発射実験の可能性も排除できないため、米韓当局は引き続き動きを注視していく」とも述べた。
北朝鮮は九十三年にノドンの発射実験を、九十八年には「テポドン」(射程約二千キロ)の発射実験を実施している。
(九月二十三日 CNN/ロイター)
支那の国営新華社通信によると、支那共産党中央委員会は十九日、江沢民氏(七十八)が中央軍事委員会主席を辞任することを了承し、胡錦涛国家主席(六十一)による後任就任を決めた。
新華社は、江氏辞任の理由を伝えていないが、ロイター通信は近親者筋の話として、健康不良が理由と伝えている。
胡氏が務めていた中央軍事委員会副主席には、人民解放軍総政治部主任の徐才厚氏が選ばれた。
江氏は党総書記を〇二年十一月、国家主席を〇三年三月にそれぞれ退き、後継を胡氏に譲っていた。中央軍事委員会主席を辞任したことで、江氏は支那政治の表舞台から引退したことになる。
(九月十九日 CNN/ロイター)
も報情のとるな異所場 問訪が団察視交外 発爆鮮朝北
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北朝鮮北部の両江道(りょうこうどう)金亨稷(きんきょうしょく)郡で今月九日起きたとされる正体不明の爆発の問題で、北朝鮮当局の許可を受けた北朝鮮駐在のデビッド・スリン英大使ら平壌駐在の外交官グループが十六日、視察を終え、平壌に戻った。
ロイター通信などによると、一行が約一時間半にわたって視察したのは同道の三水(さんすい)郡の中心都市・三水に近い水力発電所建設現場だった。平壌に戻った派遣の外交官から説明を受けた欧米外交官の情報としている。北朝鮮側は、爆発が起きたのはこの現場だったと説明した。写真撮影も許された。
現場は、非常に大きな建設地で、大量の土砂、岩や残がいが輸送され、ポーランド大使によると、五万人が働いているとの説明もあった。また、プロジェクトの概要、整地に必要な面積や爆発物の量に関する情報も伝えられたという。
視察に参加した外交官は、今回集めた情報を各国の技術専門家らに送り、分析の結果を待つ方針。
ただ、韓国の聯合ニュースによると、同国政府当局者は、外交官らが今回訪れたのは、爆発が発生したと韓国で報じられた金亨稷ではないと主張。爆発の現場が一致するのかの分析を今後進めるとみられる。
(九月十七日 CNN/ロイター)
北朝鮮北部で九日に起きた大規模爆発について、白南淳(はくなんじゅん)外相は十三日、北朝鮮を訪問中の英国のラメル閣外相(外務)と会談した際、「爆発は水力発電所の建設作業の一環として」のものだとして、軍事実験の事故ではないかとの観測を否定した。米ロ政府高官は、北朝鮮のこの公式発表を受け入れる姿勢を示しているが、その内容に疑問を抱く見方も多く、米韓政府は情報の確認を急いでいる。
ラメル閣外相に同行していた英AP通信によると、白外相は「爆発は水力発電所の建設中に起きたもので、工事の一環として、山を意図的、計画的に爆破したものだ」と説明。今回の爆発が核実験だとする見方や、今年四月に竜川で起きた列車爆発事故と同様の事故だとする見方を否定したという。
パウエル米国務長官もこれについて十四日、「(北朝鮮が)提供した情報は、われわれが観測したものと合致する内容だ。われわれは、水力発電所建設のための発破活動ではないかと見ていた」とロイター通信に話した。長官は、米政府として「観測した」根拠について明言しなかったが、偵察衛星の画像で確認したものと思われる。米政府高官が、爆発原因を事故以外のものとして言及したのは初めて。
またインタファクス通信によると、ロシアのアレクセーエフ外務次官は同日、北朝鮮の説明について「われわれには、その説明を受け入れない理由がない」と述べ、北朝鮮の説明が妥当だとする立場を示した。
一方、別の米政府高官は、水力発電の建設作業という公式見解について「それが正しいのかもしれないが、はっきりとは分からない。可能性として除外はできないが」と極めて慎重に予断を控えている。「核爆発ではなかったと思うが、何だったのかはっきりと分からない以上、憶測は避けている」とこの高官はあくまでも慎重姿勢を貫き、偵察衛星の画像をはじめとする情報を精査している段階だと話した。
韓国の尹光雄(いんこうゆう)国防相も十四日、閣議前に記者団に対し、衛星画像など複数の情報手段を使って事実確認を急いでいると述べ、「空が快晴なので、今日か明日には衛星画像を撮って分析できるはずだ。そうすれば、爆発の現場を確認できるはずだ」とコメントした。
ロイター通信や韓国メディアによると、韓国の水力発電専門家の中からは、爆発のあった地域を流れる川は水力発電所建設には水量が不足しているため不可能だなどと、北朝鮮の公式説明について疑問を投げかける声が上がっている。
英外務省によると、北朝鮮は英国の要請に応え、各国外交団の現地視察を受け入れると表明。駐北朝鮮のデビッド・スリン英大使が近く現地に向かう予定という。
(九月十五日 CNN/ロイター/AP)
北朝鮮の山間部で先週、大規模な爆発があり、きのこ雲が立ち上ったとの報道について、北朝鮮の白南淳外相は十三日、平壌を訪問中のラメル英外務政務次官との会談で、「水力発電所建設のために山を計画的に爆破した」と説明した。
英外務省によると、ラメル次官はこれに対し、国際調査団による現場調査を要求。北朝鮮側は検討すると答えたという。
爆発は、北朝鮮の建国記念日に当たる九日に発生した。米大統領選を前に、米政権の交代を望む北朝鮮当局が示威行動を計画しているとの見方もあることから、核実験などに関連する爆発だった可能性が指摘されている。
(九月十三日 CNN)
韓国の聯合ニュースは十二日、北朝鮮北部の両江道で九日に大規模な爆発があり、キノコ雲が立ち上ったと報じた。九日は北朝鮮の建国記念日にあたる。これに先立ち米紙ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は十一日、米政府高官の話として、北朝鮮が最初の核実験に向けて準備している可能性があると伝えているが、聯合ニュースは爆発の原因について、核実験の可能性を指摘すると共に、核実験ではないかもしれないとする米政府筋の見方も伝えている。
聯合ニュースは支那政府筋の情報として、大規模な爆発が支那国境沿い内陸部の両江道金亨稷(きんきょうしょく)郡で起きたと伝えた。爆発によって空いた穴は、偵察衛星から観測できるほどの大きさで、爆発の規模は今年四月に平安北道の竜川駅で起きた爆発よりも大きいものという。
また聯合ニュースは、ソウルの外交筋の話として、爆発で「直径三・五〜四キロのキノコ雲が上がるのが観測された」と伝えた。
消息筋はこれまで、北朝鮮が建国記念日の前後に、核実験を行うのではないかと注目していたという。
一方、十一日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、米情報機関はブッシュ大統領に、北朝鮮が最初の核実験を準備している可能性があると報告した。
同紙によると、複数の施設で核実験に必要な資材を運搬する活動が、偵察衛星で確認されたという。米政府高官は、核実験に使われるのはプルトニウム型の模様で、再処理を終えた使用済み核燃料棒八千本が使われた可能性が高いという。
(九月十二日 CNN/AP/ロイター)
十日付の米紙ワシントン・ポストは、韓国で一九八二年にプルトニウム抽出実験が行われていた問題で、国際原子力機関(IAEA)がプルトニウムの痕跡を発見後、韓国政府が査察官に詳細を把握されないよう計画的に偽装などを図っていたと報じた。IAEA外交筋が明らかにした。
同紙はまた、韓国が査察を逃れ六年以上前から核関連実験を行ってきた疑いも持たれていると報道。韓国の違反は既に発覚したウラン濃縮とプルトニウム抽出を含め六件で、国連安全保障理事会への報告事案となる可能性もあるとしている。
韓国政府は「根拠のない記事で事実無根」と強く否定したが、国際社会の不信感がさらに強まるのは必至だ。
(九月十日 共同通信)
韓国外交通商省高官は九日、韓国が全斗煥(ぜんとかん)政権の八十年代初めにソウル市内にある小型の研究用原子炉で極少量のプルトニウム実験を行ったことを明らかにした。国際原子力機関(IAEA)の保障措置(査察)協定の枠内で行ったというが、IAEAから問題点も指摘されており、「現在、関連事項について協議中」という。
韓国は今月初め、二〇〇〇年にIAEAに未申告でウラン分離実験を行っていたことが明らかになったばかり。十三日のIAEA理事会には政府高官を派遣し、核計画を否定する説得活動を行う予定だが、新たな核疑惑浮上で韓国政府の核管理体制への国際社会の疑念が強まっており、韓国政府は苦しい立場に立たされそうだ。
聯合ニュースによると、実験はソウル市北東部の研究施設で八十年代初め、トリガ(TRIGA)型原子炉と呼ばれる教育・研究用の小型原子炉で行われ、原子炉は現在は廃棄されているという。
高官は実験について「研究を目的にしたもので、我々が核再処理施設を持っているとか、憂慮すべき目的ではない」と核兵器計画の存在を否定した。IAEAにはすでに報告し、疑問点の指摘を受けに答えるなどのやりとりを続けているという。しかし、IAEAに報告した時期や指摘されている問題点については明らかにしなかった。
韓国では、七十年八月に米政府が駐韓米軍撤退の方針を示したことを受け、当時の朴正煕(ぼくせいき)大統領が七十一年に「原子力開発十五年計画」で核兵器計画に着手した。当時の研究者の証言によると、七十五年には核爆弾の設計も終えたが、米国から圧力を受け八十年代初めに全大統領が中断したとされる。
◇抽出実験か
韓国が八十年代にプルトニウム実験をしていたことが判明した。外交通商省高官は「研究目的」と弁明、具体的な内容は示さなかったが、核拡散の懸念を解消するため、徹底した情報公開を求める声が強まっている。
プルトニウム実験の目的としては、核兵器への転用、高速増殖炉の燃料としての利用などが考えられる。実験には単体のプルトニウムを入手する必要がある。
原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「韓国では当時、原発がすでに稼働していたので、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出する実験をしていたのかもしれない。いずれにせよ、きちんと情報公開すべきだ」と指摘する。
一方、外交評論家の金子熊夫さんは「七十年代以降、核兵器の開発を目指してきた節がある。詳細は分からないが、今回明らかになった実験も核武装を目指したものだったのではないか」と話す。
(九月九日 毎日新聞)
中央通信が五日伝えたところによると、台湾当局は支那へのスパイ容疑で、台湾人実業家ら二人を逮捕した。二人は支那側からの指示により、台湾空軍が保有するフランス製戦闘機ミラージュに関する情報などを提供した疑い。
逮捕されたのは支那滞在中の実業家と、空軍元兵士。司法院によると、二人は空軍基地で同僚だったことがある。実業家が元兵士に声をかけ、情報の見返りとして金を支払ったとされるが、金額などは不明だ。
台湾軍当局は、問題の戦闘機をめぐる情報は機密扱いにはなっていなかったとの見方を示す一方、支那側にほかの軍事情報が渡った可能性もあるとみて、捜査に協力しているという。
(九月六日 ロイター)
韓国政府機関の科学者らが二〇〇〇年に、少量のウラン濃縮実験を行っていたことが二日、国際原子力機関(IAEA)の発表で明らかになった。IAEAはすでに査察チームを韓国へ派遣し、調査に乗り出しているという。
IAEAによると、韓国政府から最近申告があった。韓国側は「濃縮されたのはミリグラム単位のウランで、政府は関知していなかった」と説明しているという。ただし、濃縮度は核兵器用に近いレベルまで達していたとみられる。
韓国は今年初め、核不拡散条約(NPT)に基づくIAEAとの保障措置協定の追加議定書に署名。これにより、IAEAは抜き打ち査察などの活動ができるようになった。IAEA関係者らは、韓国側がウラン濃縮実験の事実を隠し通すことができないとの判断から通告に踏み切ったのではとの見方を示している。
米国務省のバウチャー報道官はIAEAの発表を受け、韓国から米国には事前に通知があったことを明らかにした。同報道官は「韓国が自発的にIAEAに申告し、全面的に協力していることを高く評価する」とした上で、「IAEAによる徹底調査に期待する」と述べた。
一方、カーネギー財団の核拡散防止専門家、ジョセフ・シリンシオーネ氏は記者団との会見で、「実験の事実は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に核放棄を呼び掛ける上でも悪影響がある」と批判。一部の科学者による自発的な実験だったことが事実なら、韓国政府が処罰すべきだと主張した。
(九月三日 CNN)
待虐疑容でンタスニガフア へ追訴く近 人六十二兵米
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アフガニスタンの米軍基地で約二年前、拘束されていた二人が死亡したことについて、米兵二十六人が軍の取り調べを受けていることが一日、明らかになった。虐待の疑いがもたれている模様だ。
国防総省の高官が、匿名を条件に語った。取り調べは現在も続いているという。
一日付の米ワシントンポスト紙によると、軍は近く、二十六人に対して訴追する方針。不注意による殺人や職務怠慢、報告義務違反などの容疑がかけられている。二人についてはすでに起訴されているとしている。
アフガニスタンのバグラムにある米軍基地では、二〇〇二年十二月、収容者二人がけがによる臓器不全で死亡。米軍はこの件について一年以上、調べを進めていた。
国防総省の広報官は、コメントはないとしている。
(九月二日 AP)
北京の日本大使館は十七日、日支対決となった七日夜のサッカーのアジア・カップ決勝戦後に、スタジアム外で支那人ファンに襲われ後部ガラスを割られるなどした原田親仁駐支那公使の公用車を日本メディアに公開した。
公用車には当時、サッカー観戦を終えた原田公使と堀之内秀久公使ら計四人が乗車。スタジアム西門を出たところで、支那チームの敗戦に怒ったファンらが道路両側の警察官の列の間から車両をけったり投石したという。四人にけがはなかった。
車両は同日夜から大使館敷地内に保管されている。投石で破損したとみられる後部ガラスは粉々に割れ、車両の右側もけられるなどして四ヵ所が大きくへこんでいた。事件を捜査中の北京市公安局が十六日、大使館を訪れ実況見分したのを受け、公開された。
(八月十七日 共同通信)
台湾の陳水扁総統が九日、サッカーのアジア杯での支那サポーターの粗暴な振る舞いに関して、厳しく批判した。台北市内の総統府で日本の民主党の国会議員団と会談し、アジア杯決勝戦後に支那サポーターが騒いだことについて「スポーツマン精神も民主的な態度もなく遺憾だ」とした。その上で「負けたからといって審判が不公平だと疑うことはできない。敗北を認めようとしない抗議行動は、あまりにスポーツマン精神に欠ける」と指摘。北京には二〇〇八年五輪を主催する資格がないのではないかといった見解にも理解を示した。
呂秀蓮副総統も同日、駐台北外国メディアとの会談で「文明的でなく、スポーツ精神を破壊した」と最大級の批判を浴びせた。
すでに八日付の台湾紙、支那時報は支那サポーターの暴走に警鐘を鳴らす厳しい論調を展開しており、台湾では官民とも支那サポーターを断罪している。「小泉首相の靖国参拝も原因」などと、責任が日本にもあるかのような論調の日本の一部メディアとは対照的な構図となっている。
(八月九日 日刊スポーツ)
サッカー・アジアカップ決勝は、支那当局が一万人規模の警官を動員する厳戒態勢を敷く中、支那人観衆が試合前の君が代の演奏に大ブーイングを浴びせるという異様な雰囲気のもとで始まった。
支那当局は「礼儀正しく観戦しよう」などと呼びかけたが、君が代演奏の際、支那人観衆の多くが着席したまま。スタンドではブーイングのため演奏すらほとんど聞こえなくなった。
試合終了後、支那人観衆の一部はスタンドに残り、ブーイングを浴びせ続けた。また、競技場の外では数千人の支那人が居残り、叫び声を上げた。一部は「日の丸」を焼くなどして警官隊と小競り合いになり、数人が拘束された。
約一〇〇〇人の日本人サポーターはスタンドに足止めされたが、試合終了約二時間後、支那の武装警官が帰路の安全を確保するのを待ったうえで、日本大使館が用意した二十台のバスに分乗して、パトカーの先導で競技場を後にした。バスには警察官も同乗した。日本チームの選手も万全を期して出発を遅らせた。
一方、日本公使の乗った車が会場を去ろうとした際、後部座席の窓ガラスが支那人に割られた。公使や運転手にけがはなかったという。日本大使館は支那外務省に抗議した。
(八月八日 讀賣新聞)
キューバにある米海軍グアンタナモ基地で二年以上拘束された英国人三人が、基地内での虐待や非人道的な行為について米英両国を告発する文書をまとめ、四日、公表した。
三人は二〇〇一年十一月、「テロとの戦い」を展開していた米軍主体の部隊にアフガニスタンで拘束された。その後、グアンタナモ基地に移送され、今年三月に起訴されないままロンドンで解放されるまで、同基地で拘束された。うち二人は現在二十二歳で、残りの一人は二十七歳。
文書で三人は、アフガニスタンとグアンタナモ基地の両地で不必要に過酷な扱いを受けたと主張。具体例として、殴る蹴る▽袋をかぶせる▽裸にさせられ写真を撮る▽睡眠を奪う▽薬物を注射する▽無理にポルノ画像を見せる▽無理にひげを剃る▽痛みを伴うポーズで束縛する――といったことが繰り返されていたとしている。
うち一人は、グアンタナモ基地に到着したときに米兵に「お前はタワー(世界貿易センタービル)にいた家族を殺した。今度は仕返しする番だ」と言われたと主張。米兵らは、コーランを蹴飛ばしてトイレに投げ入れるなど、イスラム教を侮蔑していたとしている。
別の一人は、英兵の取り調べを受けている間、米兵によって頭に銃を突きつけられ、動いたら射殺すると脅されたとしている。
こうした告発について米国防総省は「米国は人道的で職業倫理にかなった拘束をしている」と反論。「法律で禁じられている虐待行為は許していない」としている。
グアンタナモ基地には現在、五百八十六人がテロ行為に加担したとして拘束されている。文書では、これまで数百人の拘束者が同基地内で自殺を図ったとしている。
(八月五日 CNN)
「度制二国一」ぐら揺 モデ人万三十五民市に年周七還返港香
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香港が英国から支那に返還され七周年を迎えた一日、香港政府は恒例の記念式典で祝賀ムードを盛り上げる一方、直接選挙導入先送りなど選挙制度改革の停滞に不満を抱く民主派のデモには五十三万人(主催者発表)の市民が参加した。支那政府が香港の「高度の自治権」に対する介入を強め、「一国二制度」が揺らぐ現状に強い反発を示したもので、支那指導部と民主派との対立は一段と激化するとみられる。
大規模デモは、昨年の六周年返還記念日で、反体制活動の規制強化をにらんだ国家安全法制定の動きに市民が反発した五十万人デモに続くもので、民主党などの民主派と親中派勢力との対立を鮮明に浮き立たせた。
支那指導部はこうした強い反発を事前に予測、昨年の六周年式典には、温家宝首相を出席させ新型肺炎(SARS)への支援を強調した。しかし、今年は中央政府要人を出席させず、親中派とされる董建華・香港行政長官が「全面的な直接選挙の実施が最終目標だ。政治制度改革は段階的に行うべきだ」と述べるにとどまった。
民主化要求など一党独裁にかかわる問題を見過ごすことができない支那指導部は四月、全国人民代表大会(全人代)で香港の憲法である基本法の解釈を行い、二〇〇七年の行政長官選挙と〇八年の立法会(議会)議員の直接選挙導入先送りを決め、民主派の要求を封じ込めた。行政長官の発言は、「一国二制度」の「一国」を強調した形だ。
支那指導部は、「今回のデモ参加者数などを注視、分析家を香港に送り込んでいた」(観測筋)とされる。昨年十一月の区議会(地方議会)選挙で親中派が惨敗しており、今年九月の立法会選挙(定数六十議席、うち三十が直接選挙)で再び香港の「民意」が示されるからだ。
支那外務省の章啓月報道官は一日の定例会見で、「外部(国際社会など)は勝手なことをいろいろ言っているが内政干渉だ」と述べ、九月の立法会選挙で民主派に再び追い風が吹くことへのいらだちをにじませた。
香港の「一国二制度」は、「一国二制度」を軸に「台湾統一」を図ろうとする支那指導部にとり極めて重要な意味をもつ。台湾当局に「独立路線」の口実を与えないためにも、香港の「政治改革・民主化要求」を沈静化させる必要があるだけに、支那指導部は「ムチ」だけでなく「アメ」も慎重に検討するとみられる。
(七月二日 産經新聞)
にから明てめ初容全 見発枚四り残のし写「図大能伊」
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江戸時代後期の地理学者・伊能忠敬(いのう・ただたか)(一七四五―一八一八年)が中心となって作製した「大日本沿海輿地(よち)全図」の「大図」の写しのうち、これまで未確認だった四枚が、海上保安庁の保管庫で見つかり、一日公開された。全部で二百十四枚ある「大図」すべての写しがそろったことで、伊能が日本全国を歩き回って測量した地図の詳細な全容が初めて明らかになった。
「全図」は、大図(縮尺三万六千分の一)、中図(同二十一万六千分の一)、小図(同四十三万二千分の一)の三種類があるが、幕府に納められた正本は火災などですべて失われており、現在残されているのは写しだけ。中図(全八枚)と小図(全三枚)の写しはすべて確認されている。
「大図」の写しは、アメリカの議会図書館などで二百十枚までが見つかっていたが、伊能が北海道から九州までを測量したうち、北海道の稚内市周辺や京都市周辺などを測量した四枚だけは確認されていなかった。
ところが、民間の愛好者らでつくる「伊能忠敬研究会」が今年五月、旧海軍省水路部から海上保安庁の海洋情報部が引き継いでいた百四十一枚分の写しを調べたところ、この四枚が含まれていることが分かった。
海岸線の詳細などを記した「大図」の全容が明らかになったことについて、同研究会の渡辺一郎代表理事(七十四)は「すべてそろったのは、歴史的に大変な価値がある」と話す。
「大図」の写しは、全国を巡回して開催中の「アメリカ伊能大図里帰りフロア展」で展示されており、今回見つかった四枚も近く一般公開される予定。
(七月一日 讀賣新聞)
五日に開会した支那の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)に六日提出される二〇〇四年の国家予算案で、国防費が前年比で一一・六%増と盛られていることが五日判明した。AP通信が報じた。国防費は一九八九年以来、十六年連続で二ケタの増加となる。
総額は不明だが、増額分は26億ドル(二千九百十二億円)相当としている。昨年の国防費は二百二十四億ドル相当と公表されているが、実際の数字はより高額とする見方が支配的だ。
国防費増額の背景には、台湾海峡の有事を視野に、装備近代化などの軍備増強を進める狙いがあるとみられる。支那人民解放軍は、ハイテク時代に沿った軍改革を進めることを宣言している。
(三月六日 CNN/AP)
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は七日午後二時(日本時間同十時)からパリの本部で開いた式典で、世界の無形文化遺産をたたえる第二回「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」に、日本の「人形浄瑠璃文楽」など二十八件を指定した。日本からの指定は二〇〇一年の「能楽」に続き二件目。
ほかに指定されたのは、イラクのマカーム音楽▽カンボジア王立舞踏団▽バヌアツの砂画――など。
世界遺産が歴史的な建造物や遺跡などの有形文化遺産を対象としているのに対し、「傑作宣言」は世界各地の民族伝統芸能や口承文化、少数言語などが対象で、世界遺産の無形文化版にあたる。世界遺産が西欧文明中心の傾向があることから、ユネスコはアフリカやアジア、中南米に豊富な無形文化遺産の顕彰と保護体制の構築に取り組んでいる。
「傑作宣言」は加盟国政府からの指定候補申請(各国一件)を受けて二年ごとにユネスコの国際選考委員会が決定する。二〇〇一年五月の第一回では「能楽」など十九件が指定された。
世界遺産条約(一九七二年採択)のある有形文化遺産と違って無形文化遺産に関してはこれまで保護のための法的な枠組みがなかったが、ユネスコは先月の総会で「無形文化遺産保護条約」を採択した。同条約では保護基金創設のほか、(一)代表的な遺産(二)緊急保護措置を必要とする遺産――のリスト作成を定めている。
指定された無形文化遺産は「代表的な遺産」に登録される予定。
▽河村建夫文部科学相の話 人形浄瑠璃文楽が二〇〇一年の能楽に続き、ユネスコの無形遺産の傑作として宣言されたことは喜ぶべきことであり、誇りに思います。関係者の皆様のご精進やご尽力に改めて敬意を表します。今回の宣言を契機に無形の文化遺産の一層の継承・発展に努めます。
▽国立劇場を運営する日本芸術文化振興会の国分正明理事長の話 関係の皆様に心からお祝いを述べるとともに、東京・大阪で文楽公演や後継者育成などの事業に取り組む国立劇場としても大変喜ばしく、意義深いと思います。今後は世界の人々にも親しまれる文楽公演に努力していきます。
= ◇ =
人形浄瑠璃文楽は、日本固有の人形芝居。一般には単に文楽と言う。大夫の語りと三味線による義太夫節に合わせ、三人で人形を遣う。
江戸時代の一六八四年、竹本義太夫が大阪・道頓堀に竹本座を設け、操り芝居を興行したのが始まり。竹本座は、近松門左衛門が義理と人情のかっとうを題材に書いた「曽根崎心中」「心中天網島」などの名作で大当たりを取り、後発の豊竹座と競い合って黄金期を築いた。十八世紀末には淡路島出身の植村文楽軒が興行を始め、その小屋が一八七二(明治五)年以降、「文楽座」を名乗って栄えた。明治末期に松竹の経営となり、対抗していた彦六座系が大正期にとだえて文楽座だけとなってからは、人形浄瑠璃を指してもっぱら「文楽」の語が使われるようになった。
戦後、演者が労働組合派と会社派の2派に分裂し、文楽存続の危機が訪れたため、一九六三年に文楽の保存・普及を目的に財団法人文楽協会が設立され、それ以後、演者は全員、技芸員として協会に所属している。一九七二年には研修制度がスタートし、現在九十人を数える技芸員のうち、四十四%を修了生が占めている。ホームグラウンドは一九八四年に誕生した大阪市の国立文楽劇場。
【ことば】世界無形文化遺産 口承・無形遺産の継承と発展を目的に、一九九八年のユネスコ執行委員会会議で宣言規約を採択、二〇〇一年から隔年で選定している。選考基準は「たぐいない価値がある無形文化遺産が集約されている」「たぐいない価値がある民衆の伝統的な文化の表現形式」の二点。指定対象には「言語、文学、音楽、舞踊、遊戯、神話、礼儀、慣習、手工芸、建築技術やその他の技芸、伝統的な情報伝達の形式」が挙げられている。
(十一月八日 毎日新聞)
国連総会で四日、北朝鮮の金昌国(キムチャングック)国連次席大使が「ジャップ」という日本人を蔑視する英語の呼称を三回にわたって使う騒ぎがあった。
これに対し、日本の本村芳行国連次席大使は「北朝鮮の発言は極めて不当」と非難。フント国連総会議長も「神聖な議場でこのような侮蔑的な言葉遣いをしないよう希望する」と北朝鮮に注意した。
発言は国連総会で国際原子力機関(IAEA)の年次報告を審議中に行われた。金次席大使が報告承認に反対票を投じる理由説明に立ったが、この中で日本が核開発疑惑に関連し「わが国に不当な圧力をかけている」と指摘。日本が三日の総会審議で北朝鮮を正式国名「朝鮮民主主義人民共和国」と呼ばなかったことに反発し、「日本が我々を不正確に政治的意図を持って呼ぶので、同様のことをせざるを得ない」と不満を表明した。
その上で「ジャップは朝鮮再侵攻も視野に入れ、軍国主義、全体主義の復活に向かっている」「米国と同様、ジャップの高官はわが国に対する先制攻撃の議論を行っている」などと非難した。
日本の本村次席大使は答弁権を行使して「我々が北朝鮮と呼ぶのは地理的な概念からで侮蔑的な意味合いはない。我々に侮蔑的な言葉を使った北朝鮮の発言は極めて不当である」と反論した。
(十一月五日 毎日新聞)
十七日からタイのバンコクで始まるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳・閣僚会議で、北朝鮮による日本人拉致問題に言及する特別声明が採択されることが十二日までに、固まった。
拉致問題がアジア太平洋地域でも広く共通認識として位置づけられることを意味し、北朝鮮に対する強いメッセージとなりそうだ。
北朝鮮問題に関しては、昨年のAPEC首脳会議でも核開発放棄を求める声明が採択された。今回は議長国のタイが声明文の数を極力減らす方針を示し、いったんは見送られる可能性が強まった。しかし、米国などが「経済問題よりも安全保障問題を優先させるべきだ」との立場を表明し、再び採択されることになった。
この声明の中で、日本政府は拉致問題について明記するよう強く求めている。支那と韓国は、六ヶ国協議継続中に北朝鮮を刺激するのは避けるべきだとして反対を表明。拉致問題に理解を示す米国、オーストラリアなどが日本の主張を後押ししている。このため、声明では「拉致という直接的な文言は避けるが、拉致問題を指摘していると想起できる表現」(政府筋)を盛り込む方向となった。
(十月十三日 讀賣新聞)
日本が支那、台湾と共に領有権を主張している沖縄県・尖閣諸島の一つ、魚釣島に、沖縄県の地元紙、琉球新報の八重山支局長(三十)が今月七日、同県石垣市議(五十三)と一緒に上陸していたことが分かった。支局長は「取材目的ではなく、現状を見てみたいという個人的な興味から、休暇を取って初めて上陸した」と説明している。
支局長によると、七日午前零時ごろ石垣港から北へ約百五十キロ離れた島へ漁船で向かい、午前九時四十分ごろ上陸。約三時間滞在し、島内を見て回った。第十一管区海上保安本部(那覇市)は、周辺海域に巡視船を派遣して警戒し、上陸前には立ち入り検査を実施。「国や所有者の民間人の意向に反するため、上陸しないように」と指導していた。石垣港に戻った後、支局長と漁船の船長(六十五)から事情を聴いた。船長については、航行区域外で漁船を航行させたとして、船舶安全法違反での書類送検も視野に入れて捜査している。
琉球新報の宮良健典編集局長は「休暇中で関知していなかった。個人的とは言え、許可を得ず上陸したことは残念。本人に口頭で注意した」とコメントした。
魚釣島には九十七年四月、産経新聞の記者が上陸したことがある。政府は昨年四月から、魚釣島など三島を所有者から借り上げている。
(平成十五年九月十九日 毎日新聞)
ブッシュ米大統領は十五日、米国の麻薬取り締まりの現状に関する報告書を議会に送付、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)によるヘロインや覚せい剤成分のメタンフェタミンの密輸活動に対する重大な懸念を示し、対抗措置を強化させるとの考えを明らかにした。報告書で北朝鮮の活動を名指ししたのは初めて。
同報告書に声明の形で添えられ、日本など周辺諸国と協力を深め、北朝鮮の密輸活動を阻止させると述べている。北朝鮮への政治的圧力の一環ともみられる。
報告書は、北朝鮮はメタンフェタミン密輸に関与しているほか、多分国内で生産している、強い兆候があると指摘。「ここ数年、周辺諸国は日常的に、密輸船と化した北朝鮮籍の船舶からヘロインなどを押収している」との事実を示した。
北朝鮮国内で、ケシ畑が栽培されている可能性も強いが、その生産量に関する信頼すべき情報はないとも付け加えた。
北朝鮮の麻薬密輸については、今年四月、オーストラリア沖合で不審な北朝鮮船舶を追跡、同船が積んでいたとみられる大量のヘロインが豪州国内で没収された事件に注意を促している。
(平成十五年九月十六日 CNN/AP)
学校で教える歴史は自国の失敗ばかりを強調し、国への誇りを育む役割を果たしていない――。日本の教科書問題で批判の対象になってきた「自虐史観」と同様の傾向が、米国でも指摘されている。教育問題などを扱う非営利団体「アルバート・シャンカー研究所」がこのほど、カリキュラムの変更などを提案する報告書をまとめ、党派を超えた幅広い支持を集めている。
「民主主義への教育」と題したこの報告書は、米国内の学校での社会科教育が、自国への批判ばかりに偏っていると指摘。民主主義を尊重し、積極的に社会参加する国民を育てるために、見直しが必要だと述べている。「愛国的なプロパガンダや軍事訓練を求めているわけではない」とした上で、米国の民主主義を非民主国家と比較し、その長所を教えるべきだと主張する。また、小学校から高校までの全教育課程を通じて社会科のカリキュラムを強化し、道徳教育に力を入れることなども提案している。
同研究所の理事で、米教員連盟(AFT)の委員長を務めるサンドラ・フリードマン氏は「熱心に自己批判をする人々に悪気はないはず。だが教育が批判の方向に傾き過ぎたと、われわれは感じている」と語る。授業や教科書では、ベトナム戦争やウォーターゲート事件、選挙運動の不正など、米国の「暗部」が必要以上に強調されているという。
この報告書には、クリントン前大統領や、保守派シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のジーン・カークパトリック上級研究員らが支持を表明。民主党、共和党を問わず、多くの学者や労働、教育界指導者から賛同が集まった。ウッドロー・ウィルソン国際センターのリー・ハミルトン所長は、「わが国の市民社会の現状に懸念を抱く人がいかに多いかがよく分かる」と話している。
(平成十五年九月十四日 AP)
【第六十回ベネチア国際映画祭の審査結果が六日発表され、コンペ部門に出品された「座頭市」の北野武(ビートたけし)監督(五十六)が監督賞に輝いた。日本人としては五十二年「西鶴一代女」の溝口健二監督以来、五十一年ぶり。合わせて観客賞などにも決まり、しめて《四冠》の快挙となった。また、共演の浅野忠信(二十九)は、コントロコレンテ部門に選ばれた「ラスト・ライフ・イン・ザ・ユニバース」で主演男優賞を獲得した】
「世界のキタノ」が、またしても水の都で大きな勲章を手に入れた。
九十七年「HANA―BI」の金獅子賞(グランプリ)に続く監督賞。加えて一般の投票で選ぶ観客賞など二つの賞にも決定。三日に受賞したビエンナーレ(芸術祭)の「OPEN二〇〇三賞」と合わせて《四冠》の吉報に、たけしは「そんなずうずうしいことしちゃっていいのかな」と謙遜気味に喜びを語った。
くしくもこの日は、敬愛する故黒澤明監督の命日。「HANA―BI」の受賞時に、五十一年「羅生門」で同賞を獲得した大先輩から送られた手紙には「日本映画をよろしく頼む」と書かれていた。
日本人として五十一年ぶりの監督賞は、亡き師に送る何よりの手向け。たけしは「コンペに選ばれるだけでも名誉と思い、多くの観客に楽しんでもらえただけでも満足していましたが、まさかそれ以上のことがあるなんて、本当に感謝の念でいっぱいです。この映画を共に作ってくれたスタッフ、キャスト、そして観客の皆様に感謝します。グラッチェ」と、いたってまじめに受賞の重みをかみしめた。
衣装を担当した黒澤監督の長女・和子さんも「『父も応援しているだろうから、賞を獲れるといいね』と家族で話したところだった。日本映画に活気を取り戻そうと心を砕いてきた、父の夢がかなったような気がして、とてもうれしい」と喜んだ。
「座頭市」はこの日、全国二百二十一スクリーンで公開され、興収九億円だった〇一年「BROTHER」の二百八十%と、興収三十億円を狙える好ダッシュ。メーン館の東京・丸の内プラゼールでは、エンドクレジットと同時に拍手が沸き起こり、たけしは「ベネチアほどじゃねえな」と毒づきながらも、満足げな笑みを浮かべていた。
なお、たけしは八日に都内のホテルで受賞会見を行う予定だ。
(平成十五年九月七日 スポーツニッポン)
宮崎日日新聞社(宮崎市)は六日の朝刊で、アカウミガメの卵がキツネに食べられる被害を報じた際、取材記者がキツネを餌でおびき寄せて写真撮影した「キツネ報道」問題の検証記事を掲載した。一ページの三分の二の分量で「長期取材にもかかわらず成果を挙げられない焦りと相まって、ことの是非を冷静に判断できなくなっていた」などとしている。
検証記事は(一)写真部取材班は当初、望遠レンズで簡単に撮影できると考えていたが、キツネの姿を確認できず「(二〇〇〇年)八月中に撮影できないと不発に終わる」と焦り始めた (二)写真部次長には夏のレジャーシーズンに若い部員たちを長期間拘束し、申し訳ないという気持ちもあった――などと取材班の心理状態を説明。さらに「日本最南端のキツネかもしれない」と考えたこともあり「キツネそのものの撮影に意義を見いだす心理状態」にもなり「取材の目的が変質した」。
その結果、八月十三日ごろから餌をまき始めた。取材班は「イリオモテヤマネコを撮影するために生きた鶏でおびき寄せるテレビ放送を見た。(それが許されるのなら)日本最南端のキツネを撮影するためにこれくらいはいいだろうと思った」などと証言したという。
記事化の際も「卵を食べるキツネ」の姿はとらえていないのに「食害の《犯人》」と断定。出稿担当責任者も疑問を持たず「いい写真だ。大きく扱おう」との方向で一致した――としている。
この問題で同新聞社は二日、長友貫太郎社長ら5人を懲戒処分にしている。
(平成十五年九月六日 毎日新聞)
世界陸上第二日の二十四日(日本時間二十五日)行われた男子百メートル二次予選で、フライングの判定を不服とした選手が、コースに寝転がるなどしてレースを妨害、失格となった選手に味方した観衆が、レースを再開しようとすると一斉に大ブーイングを起こし、競技進行が五十分近くも遅れる大混乱となった。
問題となったのは二次予選二組。一度フライングがあった後、次のスタートで、シドニー五輪五位のジョン・ドラモンド(三十四)(米)がジャマイカ選手とともにフライングと判定された。国際陸連のルールは今年から「レースで一度フライングがあった場合、次のスタートから、フライングした選手は、すべて失格となる」と改正されたばかり。ドラモンドは号砲からの反応時間が〇秒〇五二、ジャマイカの選手も〇秒〇八六で、ルールで許される〇秒一〇〇より早かったため、そろって失格を宣告された。
ところが、ドラモンドは判定を不服とし「ジャマイカの選手の方が早かった」と競技場から離れることを拒否。コースに寝そべったり、再スタートの準備をするパフォーマンスをしたりしたため、競技がストップした。
結局、全米陸連からの抗議も認められず、後ろの二組が先に行われた後、二人を失格として競技が続行されたが、収まらなかったのが観客。競技場のスクリーンでは、ジャマイカ選手がドラモンドより先に飛び出したように見えたため、スタートしようとするたびに大ブーイング。何度もやり直して、ようやくレースが行われた。
サブトラックに戻ったドラモンドは、コーチから慰められても泣きじゃくり「一年間このためにやってきたのに。夢をぶち壊された」。
(平成十五年八月二十五日 讀賣新聞社)
鹿島、二個目の金――。二十四日に行われた体操の世界選手権最終日、男女種目別決勝で、鹿島丈博(セントラルスポーツ)が、男子鉄棒で優勝を飾った。今大会で鹿島が獲得したメダルは、団体総合の銅、種目別あん馬の金に続いて三個目。世界選手権の種目別・鉄棒金メダルは、一九七八年ストラスブール(仏)大会の笠松茂以来二十五年ぶり。平行棒の塚原直也(朝日生命)は四位だった。
◆塚原は復活の手応え◆
平行棒で四位に終わり、惜しくもメダルには届かなかった塚原は「きょうは緊張していた。着地が決まればメダルもあったが、ちょっと考え過ぎた」。演技内容は悪くなかったが、最後の着地で右足が半歩ずれた。結局、今大会は団体での銅メダルのみ。しかし、個人総合でもメダルまであと一歩にまで迫るなど一時期の不振を完全に脱した。
「まだ自分が未熟だと分かった。また頑張ろうという気持ちになりました」。明るい表情でアテネ五輪での完全復活を誓った。
(平成十五年八月二十五日 讀賣新聞社)
アナハイムで開かれている世界体操選手権最終日の二十四日(日本時間二十五日)、男子種目別の鉄棒で、鹿島丈博選手(二十三)(セントラルスポーツ)が九・七七五の高得点をマークして優勝。前日のあん馬に続いて二種目制覇を達成した。
日本選手の種目別二冠は、一九七四年大会で個人総合王者となった笠松茂さんがゆか、跳馬を制して以来二十九年ぶり。平行棒に出場した塚原直也選手(二十六)(朝日生命)は四位だった。
今大会の日本男子は団体総合の銅メダル、冨田洋之選手(セントラルスポーツ)の個人総合銅メダルを合わせて四つのメダルを獲得。アテネ五輪に向けて「体操ニッポン」の復活を印象づけた。
◆二十九年ぶりの二冠、世界のカシマをアピール◆
大舞台は選手を育てるという。だが鹿島がたった一日でここまで進化するとは一体、誰が予想しただろう。
最終種目の鉄棒は荒れた展開となった。最初の選手がいきなり落下。二番目の強豪李小鵬も着地が一歩乱れ、点数が伸びない。続いて演技した鹿島は、離れ技はコバチ一回のみと派手さはないものの、着地までみじんのブレもなく決め、九・七七五の高得点をマーク。
これで他の選手に重圧がかかる。優勝候補のネモフ(ロシア)は豪快な離れ技を連発したが、着地で左脚が大きく出て三位止まり。鹿島の後の五選手中二人が落下した。
加納実・男子監督は「まさか金メダルとは・・・・・・。鹿島は姿勢がきれいで実施減点がなく、着地も決めた。玄人好みの体操。ネモフの演技は観客は喜ぶが審判員は違う」と話した。
「メダルが取れればいいかなという程度だった」と笑顔を見せた鹿島。鉄棒のスペシャリストも苦しむプレッシャーを克服した精神力の強さはどこから来るのか。本人は競技中に緊張しない理由を「『緊張すること』をあきらめている。やったことしかできないんだから、やったことをやろうと」という。そんな境地に立てるのが、大舞台で勝つための「才能」なのだろう。
二十三歳の新鋭はまだまだ成長過程にある。「自分のやってきたことを信じて、またやっていくしかない」。もはや「あん馬の鹿島」ではない。来年のアテネでは、どこまで大きくなった姿を見せてくれるのだろう。
◆連日の「金」に母親もびっくり◆
大阪市阿倍野区の鹿島の実家では、連日の快挙に母親の好恵さん(四十九)が「夫からさっき電話があり、『また取れたよ』って言うので『何が』と聞き返したら、『金メダル』というので本当に驚いた」と声を弾ませた。
「昨夜は眠ってしまうと、起きたら夢ということになるんじゃないかと、変な心配をしていましたが、今度も本当なんですね」と喜び、「応援していただいた方々のおかげです」と感謝した。
(平成十五年八月二十五日 讀賣新聞社)
リトルリーグ野球の世界選手権は二十四日、当地で決勝戦を行い「国際の部」優勝の日本(東京・武蔵府中)が「米国の部」優勝のフロリダ・ボイントンビーチを十―一で下し、圧勝した。リトルリーグ日本勢の世界優勝は二〇〇一年以来六度目。
日本は先発の田中裕太郎が十四奪三振の力投で六回を完投。攻撃では四回、中原北斗の満塁本塁打や田中の二ランなどで計八点と猛攻した。五回にも山崎博文のソロ本塁打などで二点を追加。同回裏に一点を返されたが、そのまま突き放した。
試合終了後、両チームの選手は仲良く場内を競争して走り回った。
日本勢は一九六七年に西東京リーグが初の世界一になって以来、六十八年の和歌山リーグ、七十六年の調布リーグ、九十九年の枚方リーグ、二〇〇一年の東京北砂リーグが優勝している。
(平成十五年八月二十五日 CNN/AP)
体操の世界選手権第八日は二十三日(日本時間24日)、米国のアナハイムで男女の種目別決勝が行われ、あん馬で鹿島丈博選手(二十三)(セントラルスポーツ)が九・七六二点をマークし優勝した。
日本選手があん馬で金メダルを獲得したのは、五輪、世界選手権を通じて初めて。体操の日本の金メダルとしても、一九八四年のロサンゼルス五輪で、具志堅幸司さんが男子個人総合と種目別のつり輪で、森末慎二さんが鉄棒で、それぞれ獲得して以来十九年ぶり。
鹿島選手は予選上位八人による決勝で、五番目に演技。長い手足を駆使した、伸びやかな演技で、着地まで完ぺきに決め優勝を飾った。鹿島選手は、昨年の種目別の世界選手権でも、あん馬で銅メダルを獲得している。
◇ 鹿島丈博選手「金メダルは最初から狙っていた。きょうは緊張しないで出来た。もっとうまくなって、アテネ五輪でも頑張りたい」
(平成十五年八月二十四日 讀賣新聞社)
支那産の冷凍ウナギから、含まれてはならない合成抗菌剤エンロフロキサシンが検出され、厚生労働省は三日、食品衛生法に基づき、自主検査を義務付ける「検査命令」を輸入業者に出した。
検査対象となったのは支那、香港から輸入されるウナギの白焼き、かば焼きで、二十七日の土用の丑(うし)の日を前に影響が出そうだ。
養殖段階で使用されるエンロフロキサシンが検出されたのは、別々の業者が三月に輸入した二件の支那産冷凍ウナギの白焼き。大阪検疫所と福岡検疫所門司検疫所支所に届け出があり、モニタリング検査の結果、それぞれ 1.57ppm、1.95ppm が確認された。
厚労省は「すぐに健康への影響があるわけではないが、食べ続けると問題がある」としている。
(平成十五年七月三日 共同通信)
昭和十二年の南京攻略戦で旧日本軍の将校が日本刀で殺人ゲームを行ったとされる「百人斬り」報道で、二将校の遺族が、信憑(しんぴよう)性に乏しい話をあたかも歴史的事実とする報道、出版が今も続き、名誉を傷付けられたとして記事を報道した毎日新聞社(当時・東京日日新聞)と朝日新聞社、元編集委員の本多勝一氏などを相手取り総額千二百万円の支払いと出版差し止めを求める訴訟を二十八日、東京地裁に起こした。
訴えたのは、十六師団の野田毅、向井敏明両少尉の遺族三人。訴状によると、両少尉は南京攻略戦で、どちらが先に百人斬るか競争したと東京日日新聞に報道され、南京軍事裁判で無実を訴えたが処刑された。
「百人斬り」は「南京で捕虜・市民三十万人が日本軍に組織的に虐殺された」とする《虐殺派》の証拠として頻繁に持ち出されてきた。昭和四十六年に朝日新聞が「支那の旅」の中で連載。翌年には本多氏が「支那の旅」(同社刊)を出版し、両少尉の実名(その後、イニシャル)で掲載し論争となった。遺族は、東京日日新聞の記事は創作で二人は冤罪(えんざい)で名誉を傷付けられたとし、朝日、毎日両社に訂正謝罪広告を掲載するほか、本多氏と「南京大虐殺否定論十三のウソ」を出版した柏書房(本社・東京)とともに慰謝料など総額千二百万円を支払うよう求めている。
「百人斬り」はノンフィクション作家、鈴木明氏の大宅賞受賞作「『南京大虐殺』のまぼろし」(昭和四十八年、文芸春秋)などで虚構性が明らかになり、記事自体が戦意高揚目的だったこともわかっている。
毎日、朝日両新聞社と柏書房は「訴状をよく読んで対応する」とした。本多氏はコメント要請に対し回答がない。
(平成十五年四月二十九日 産経新聞)
「炭素菌を研究する支那軍のラボから漏れた」(ゴードン・チャン「SARS危機」、米国ジェイムズ財団発行「CHINA BRIEF」、四月二十二日号)
「国民の安寧より外国からの投資が重要であり、報道管制を続けた」(ファー・イースタン・エコノミック・レビュー」、四月二十日号)
「コロナ・ウィルスとはいえ、過去のウィルスとゲノムはまるで似ていない」(ジュリー・ジャーバディング博士「全米疫病管理センター」、十七日記者会見)
「伝染の早さから言っても細菌兵器の疑いは捨てきれない。化学兵器は限定された地域と効力に時間の制限があり、テロリストは炭疽菌のつぎにこれを狙った。支那は細菌兵器の研究開発に余念がなく、四万六千人がこれに従事している」(リチャード・フィッシャー「ジェイムズ財団」理事)
セルゲイ・コレスニコフ(ロシア医療アカデミー)は「細菌兵器を開発中の軍研究所から偶然の事故により漏れた可能性がある。なぜなら動物の自然発生説では説明の付かない風疹(MEASLES)とおたふく風邪菌(MUMPS)を混合しているからだ。これらはラボでしか出来ないものである」(四月十二日、イルクーツクでの会議で発言)
冷戦時代のロシアでは七万人が化学細菌戦争研究に従事していた。七九年にスベルドボボスクで事故が偶然に起きて、およそ一千人が死んだ。支那でも八〇年代に化学細菌戦争研究ラボで大事故が発生した形跡がある(ケン・アリベック「バイオハザード(BIOHAZARD)」、NY・ランダムハウス、九九年刊、二七三頁)
「南アフリカ(で失業した)核物理学者,化学、細菌医学、科学者、細菌研究者らが九〇年代にいくつかの病原菌の種を支那へ売却した」(「ワシントン・ポスト」、四月二十日、二十一日連載記事)
(平成十五年四月二十五日