熱しやすく冷めやすい
過去に何度か経験のあることだが、わたくしはあるとき突然、
バカみたいに好きなミュージシャンができる。
アルバムやらビデオやら音楽雑誌やなにやらかにやらを
熱に浮かされたように買いあさったり、
ラジオに出れば録音、テレビに出れば録画、
寝ても覚めても夢うつつな状態になる。
ところがそれがあまり長いこと続かないのだ。
新しいアルバムなんかを聴いて「あ、ダメになった」とか
「う、方向変わった」とか、そんなふうに感じてしまうと早い。
一気に冷める。
冷めるばかりか、昔好きだったミュージシャンを大嫌いになったりすることもある。
だから例えば、『おいら30年間ずっと○○のファンだぜヨロシク』とか、
『あたし20年前からずっと△△の追っかけやってるの〜』と
いうような人たちの気持ちは、
わたくしおそらく絶対にわからないと思われる。

熱しやすく冷めやすい。
まあ若いときは我を忘れることってよくあるけど。
もういい加減なお歳だし、
今後はそんな夢中になるミュージシャンはでてこないだろうなあ。

で、ついでに、わたくしが過去とても好きになって、
やがて冷めていったミュージシャンをあらためて検証してみましたら、
そこには恐るべき「統一性のなさ」が!
おいおい何もかもばらんばらんじゃねーかと。
例えばガチガチのロックバンドが好きだったかと思えば
おまいら何だコミックバンドかと突っ込みいれたくなるタイプだったり。
「きっとどこかに共通点があるはずだ」と探しても、
そんなものは無い。

なるほど。
やっぱ何かを好きになるって、勘違いなのかもしれん。
大いなる勘違い。
戻る