指の皮
オフィス用品の中に紙めくりというのがある。
指サック、といえば用途は明解。
効率よく書類をめくる為には欠かせないオフィスワークの必需品である。
その紙めくりの中に、人差し指の先にぺたっと貼って使うシールタイプのものがある。
あれがだ。
朝に貼り付け晩になるとボロボロになっている。
いや決して膨大な量の紙をめくってるわけではなくって、
例えばたいして忙しくない日でも、
朝から貼りっぱなしにして電話とったりメモしたり給湯室で茶碗を洗ったりと
いろんなことをやってるうちにいつの間にか表面がはげてきてボロボロなのだ。
粘着側の布の編み目が表に見えて、最後にはめくれなくなる。
使い捨て用品だしまあそんなもんだ。

てことはだ、逆に「指先の皮」ってやつはだ、
普段いろんなことにこき使われ耐え忍びながら、
幾百もの紙めくりの命が尽きゆくのを目の当たりにしながらも
常に新しく復活し続けているスゴイやつということになる!

…さてここで指の皮が耐え忍ぶひどい仕打ちを挙げてみよう。

キィボードを乱打。
ペン先でチクチク。
ボールペンで顔を書かれる。
ドアにはさまれる。
猫に噛まれる。
塩素系洗剤に触る。
鼻の穴もほじる。

いやー指の皮ってほんとすごいですね。
戻る