ソニー sony

新ラジオ資料館の昭和30〜33年に発売開始したソニーラジオのリストも参照ください、掲載機種は下記。
TR−55 TR−5 TR−72 TR−73 TR−6 TR−63 TR−66 TR−82 TR−61 TR−62 TRC−64 
TR−67 TR−83 TR−741 TR−74 TR−88 TR−69 TR−65 TR−75 TR−610

TR-6

人気の高いTR-6です、
これは修理依頼を受けたもので自分の物では有りません。
小豆色のTR-6を持っているのですが、行方不明です。
昭和31年5月発売、17,500円。
主力機種としてはソニーのラジオとして3台目、
マイナーなものを含めると6台目に相当。
(TR−55 TR−2K TR−33 TR−72 TR−73 TR-6の順)
無歪出力 25mW。

TR-6修理体験記もご覧ください。



内部の写真。
COV段のTRは丸缶。
これはオリジナルか、交換されたものかは不明。
交換されたとしても32〜33年頃か?。
製造番号からして、あるいはオリジナルかも知れない。

TRー63


胸のポケットに入れられると宣伝された、ソニーのヒット商品。
実際はワイシャツの胸のポケットを大きくしないと入らなかった。
トランジスターラジオの代名詞的存在であるが、意外と珍しい。
このラジオは十数年前に購入したが、1個だけしか手持ちが無い。
回路図は電波科学 昭和32年5月号に掲載。

発売時の広告はここ

昭和32年3月発売 定価13,800円。 006Pで動作。
無歪出力 25mW。
山田泰三さんの資料によると、この機種用に開発されたのが006Pだそうだ。


TR−66


田舎でトランジスターラジオなる物に最初に出会ったのがこの機種。
長年探していたが、やっと入手した。
ただこの機種は基板が少なくとも2種類ある。

不思議とケースが割れた物が多く、完全なものは少ない。
発売時の広告はここ

昭和32年5月発売、定価 12,800円。 単2 4本で動作。
無歪出力 45mW


TR−67

全て扁平型のTR
2T74? 2T74 2T74 2T65 2T85×2
エアーバリコンが使われている。

昭和32年12月発売、定価 12,300円。 単2 3本で動作。
無歪出力 110mW。

TR−67の裏側。

TR−72

木製キャビネット入りの7石トランジスターラジオ。
豪華キャビネットのせいか、意外と残っている。
人気も高いが、価格も高い。
トランジスターに型名が記入されていない。
印がついていて、用途に合わせて選別して使ったらしい。

昭和30年12月発売。
定価 初期 23,900円 中期 19,000円 33年1月より16,000円。
単2 3本で動作。  無歪出力 50mW。


TR−741


昭和33年1月発売、本格的な2バンドラジオのソニー1号機。
受信周波数は3.9〜12MHz。
キャビネットの表面の模様は裏表ほぼ同じデザイン、ラジオとしては非常に珍しい。
ロッドアンテナの位置からこちら側が裏側に見えるが、実はスピーカーがこちら側に向いている。
定価 21,500円
現在の価格にすると40万円くらいに相当すると思われる。

兄弟機種にTR−74があり、こちらは輸出向け、6〜18MHz。
こちらはキャビネットの色があずき色だった。



短波の受信できるトランジスターラジオにTR−62があったが、
短波帯の局発は中波の高調波を利用し2.5〜4MHzの受信が出来る程度、昭和32年9月の発売。


裏蓋を開けたところ、こちら側もデザインは同じパネル。

TR−84


3連バリコン使用の本格的RF増幅つき。
感度が良いのかロングセラーになったそうだ、輸出用は39年頃も製作されたらしい。
昭和34年4月発売、定価 11,800円。 単2 3本で動作。
無歪出力 100mW。



TR−88

8石 短波つき、当時としては非常に珍しい。
COV以外は偏平のTRを使っていて、TRラジオとしては初期のもの。
3.9M〜12Mcまでカバーするのはソニーとしては2台目と思われる。
TR−74(741)が1台目。
TR−62は2.5〜4.5Mc。
昭和33年5月発売、16500円。単2 3本 、 無歪出力 100mW。

やっと短波に使えるTRが量産出来はじめた頃だろう。
昭和36年、自分の初任給が15150円だったから、恐らくこの時期は12800円前後と思われる、現在のお金にすれば25万円くらいか???。

豪華な本皮ケースつき。

バリコンの右側のチュナー基板のTRのみ偏平では無い。

TR-610


昭和33年11月発売  定価 10,000円(34年8月より8,000円)
006P、無歪出力 50mW。

これは良く売れたらしい、偽物が続出したようだ。
外見は殆ど同じでTR−510がある、これはレフレックス方式にして安価にしたモデル。
日本では殆ど見かけない(TR−510は35年1月の発売)。 

TR-620


TR−610の後継機、少し小さい。
35年6月発売。 定価 6,800円。
006P 9Vで動作。無歪出力 120mW。
回路図は電波科学36年1月号に記載あり。


TR−620の黒。
内部の写真はここをご覧ください。
修理して、トラッキング調整をしたら、
結構高感度で、大きな音が出る。

TR−627


感度や音質の良いホームラジオとして販売された。
SN比が良いので喜ばれたそうだ。

輸出向けにいろいろなバージョンがあるらしい。
昭和39年5月発売(輸出向けの機種は38年12月に発売)。
定価 5,980円。


トランジスターは古いタイプ(段付丸缶タイプ)が使われている。

TR-710


2バンド(短波つき)ラジオとしては比較的初期のもの。
1958-12-01 \12、900。
単2 2本で動作、当時ソニーのラジオとしては珍しい。
無歪出力 100mW。
回路図は電波科学34年6月号。
このラジオにはTR−710B(34年8月)という弟機種が有る。
710Bは定価 11,500円。



右端のPP出力用が扁平タイプ。
後は段付きのキャンタイプ。

TR−710B


昭和34年8月発売。
定価 11,500円。


修理済の裏側。


オリジナルの裏面。
部品はオリジナルのまま。

TR−712B

ソニーの2バンドホームラジオ 7石。
昭和35年3月発売。 定価 11,000円。
BC 535〜1605Kc
SW 3.9〜12Mc
単一電池 4本 無信号時 12mA。
回路図は電波科学36年1月号。
なおTR−712は33年12月発売。定価9,300円。
(TR−712の回路図は電波科学34年3月号)


ソニー TR−714

昭和34年4月発売。7石2バンド 10,800円。
006Pで動作、無歪出力50mW。
回路図は電波実験35年8月号にあり。
ナショナルにも同じ様なデザインのラジオがある。
何故か人気がある。
この機種は基板のパターン面がケースの裏側で
裏蓋をあけても部品の実装が見えない。


このラジオは色違いがあります。

ソニー TR−720


昭和36年7月発売。 定価 9,300円。
単2 2本で動作、 無歪出力130mW。
33年発売のTR-710 34年発売TR−710Bの後継機と思われる。
あまり感度は期待できないらしい。

単2 2本で動作。

TR−730


4.5Vの特殊な電池を使用。
手のひらサイズ。
36年12月発売、定価7,300円。
無歪出力 90mW。
スピーカーはキャビネット前面と一体構造らしい、
スピーカーが壊れるとアウト。

ソニー TR−813


ソニーのRF増幅付き2バンド。
このラジオは3連のポリバリコンを使った短波付き。
3連のポリバリコンは珍しい。
高周波増幅 ダイオードミキサー回路でSN比が良かったとのこと。
電波科学誌の昭和35年7月号に広告あり、
昭和35年3月の発売。 定価 13,900円。
単2 3本で動作。 無歪出力 150mW。


TR−815B


3連バリコン使用の2バンド。
昭和35年9月の発売。 定価 13,000円(ケース800円を含む)。
単2 3本で動作。 無歪出力 150mW。
どうもこれは当初輸出用だったらしい、36年秋に国内向けへ。
また815Y(短波6〜18Mc)と言うモデルもあったとの事。



TR−816

RF増幅つき2バンド8石スーパー。
3連バリコン使用の高級品、ロッドアンテナはねじ込み式。
回路図は電波実験増刊9 トランジスター回路図集にあり。
昭和36年7月発売。  定価 12,500円。
単2 3本で動作。 無歪出力 210mW。

TR−820

2バンド

昭和38年2月の発売。 定価 9,800円。
単2 3本で動作。 無歪出力 180mW。

TR−821

8石2バンド。
昭和38年発売、12500円。
昭和38年6月の発売。 定価 12,500円。
単2 3本で動作。 無歪出力 220mW。

TR−826

ソニーの8石トランジスターラジオ。
正面左下にはマークが付いていたらしい。

昭和38年11月の発売。 定価 7,200円。
006Pで動作。 無歪出力 120mW。

TR−830


1964年8月発売 6,600円。
皮ケースがついていて結構豪華。
チューニングメーターがついているのは当時としては珍しいと思われる。
006P 9V電池で動作。
1年前に発売になったTR−817によく似たデザイン。
(TR−817は写真でしか見たこと無い)



TR−910

3.9〜12MCの短波と中波の2バンド9石。
チューニングメーター、ファインチューニングもついた本格派ラジオ。
昭和37年7月の発売。 定価 16,000円。
単2 4本で動作。 無歪出力 320mW。

ソニーのラジオにしては珍しい、単2 4本 6V電源のトランジスターラジオ。
短波帯の感度UPの為か?。



TR−1811

昭和39年発売の6石ラジオ。
表面の金色パネルが美しい、写真では上手く表現できないが。
不思議なことに型名がケース部分に無い。
電池のカバーに印刷されている。
発売年月日 1964-02-21 価格 \4,880。


TFM−110と110WB

11(イレブン)シリーズのご先祖。
保守性は良くないので修理は大変。
110WBは輸出向けと思われFMの受信帯域が異なる。

TFM−110の受信帯域

MW 530〜1605Kc
FM 76〜90Mc
SW 3.9〜12Mc


TFM-110F

TFM−110にメーターをつけたもの。
これはベストセラーだったらしく、
中古市場でも結構見かける。
修理は大変。
小さな中に多くの機能を詰め込んだせいか。
定価13800円 (1967年6月発売)
同じデザインでステレオアダプターがある。

MW 530〜1605Kc
FM 76〜90Mc
SW 3.9〜12Mc


STA−110F

STA−110Fはステレオアダプター。
11シリーズの受信機と組み合わせて使う。
この機種はSTA−110Fとなっているので、
TFM−110Fと組み合わせて使うようだ.
そっくりのデザインでメーターつきのアダプターSTA−110がある。
これは型番からするとTFM−110と組み合わせるようだ。


TFMー825J

定価9900円(昭和38年発売)

BC 530〜1605KC
FM 76〜90MC


3F−85W


これは上記のTFM−825Jに良く似た機種。
もしかして後継機か?。
大きさも殆ど同じ。
KHz表示なので、昭和42年以降の製品。
本来はトランジスターラジオ博物館2に展示すべきと思うが。
Wが付くのはアメリカ輸出用か?。
FM 87.5〜108MHz
MW 530〜1605KHz

ICF−300

3IC+7TR
1969年4月発売。
15,500円。

MW 530〜1605Kc
SW 3.9〜10Mc
FM 76〜90Mc



6F−20


1967年6月発売。
9,900円
MW 530KC〜1605KC
FM  76〜90MC

2R−21

ユニークなデザインの8石トランジスターラジオ、ゲルマニュームTR(段付き丸カン)が使用されている。
電池は9Vの006P。
5500円(昭和40年発売)

ICR−90

日立真空管の宣伝マッチの上に乗っているICR−90
この他充電器が付属する。
非常に小型。


TR−717B

昭和36年1月の発売。 定価 9,800円。
単1 4本で動作。 無歪出力 280mW。
ソニー最初のOTL出力機。


TR−724


昭和35年12月の発売。 定価 9,000円。
006Pで動作。 無歪出力 120mW。



TFM−951J

詳細はBCLラジオ博物館4をご覧ください。



TR−5(参考写真)

ソニーのTR−5 
外観はTR−55(日本最初のTRラジオ)とほぼ同じです。
ツマミはオリジナルでは有りません。
これは残念ながら自分の持ち物ではありません。


アランさんのTR−5です。
貴重な写真有難うございます。
オリジナルつまみつき。

TR-55は昭和30年9月発売、TR−5は昭和31年4月発売。 
定価 18,900円。
単3 4本で動作、 無歪出力 10mW。

TR-55は淡緑色、TR−5は白 濃緑 あずき色の3種。
外観は殆ど同じ。
ポリバリコンを使った改良型TR−5があるらしい。

内部の部品配列。






皮ケースの写真は初めてです、まさに素晴らしい。


(TR−5の写真流用禁止)




TR−6


これは自分のものではありません。
同じ物を持っているのですが、自分のは行方不明。
アランさんがケースの修復をしたもの。
一部プラスチックがかけていたそうですが、
見事なものです。

単2 4本

TR−65


これはCraft-3さんのTR−65


昭和33年8月発売。 定価 8,800円。
006P 9V動作。、 無歪出力25mW。

TR−83


これもCraft-3さんのTR−83。
スピーカーグリルの桟が欠けていたのを修復したとの事。
これは珍しい。
昭和33年4月発売。 定価 13,500円。
単2 3本で動作、 無歪出力 120mW。

TR−62

中波 535〜1,605Kc
短波 2.5〜4.5Mc
単3 4本で動作。

変則的2バンドラジオ。
短波の発振コイルは無く、中波の2倍の高調波を利用したようだ。
世界最初の短波付として電波科学32年12月号に紹介されている。
(最初の短波付トランジスタラジオが正しい表現かは不明)
昭和32年9月発売 13,800円。
電波技術増刊号2に回路図あり、短波の感度は良くなかったと想像される。

片岡さんから写真提供いただきました。




どのように修理したらよいかとの質問は、メールでは個々に対応いたしかねます、掲示板をご利用ください(質問は実名で)。


2001年12月31日
2002年1月15日
2002年1月16日修正
2002年3月3日
2002年3月17日
2002年3月25日(回路図掲載情報追加、TR−720追加)
2002年7月2日 TFM−110シリーズをこちらに移しました。
2002年7月16日
2002年10月16日 TR−62追加。
2003年4月8日 TR−730 TR−815B追加。
2003年4月27日 リンクhttp://www.globetown.net/~radio/siryou/sony30-33nen.htmlを追加。
2003年5月11日 TR−820を追加。
2003年12月30日 TR−6追加。
2004年1月1日  発売時期 定価 使用電池 無歪出力などを追記。

メールアドレスは修理工房を参照ください

ソニーのトランジスターラジオの続き

ソニー初期のトランジスターラジオ資料

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2006年7月2日よりカウント