The Country Far Beyond The Moon
1999.20th March 2:30pm 7:30pm St.Lukes Theatre
文化庁の派遣研修員として、英国に一年間留学していた時に、13人の英国市民を相手に演劇を作る機会に恵まれました。しかも、その芝居が賞までいただけることになるとは・・・。
パンフレット
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London の日本大使館から届いた推薦状と、私の挨拶。
観客は勿論現地の市民。俳優達の友人や、私が世話になったCygnet Theatre
の役者達・・・。昼夜2回公演でどちらもほぼ満席。大盛況だった。
London からExeter までは車で4時間ぐらいもかかる道のり。それでも、私と同じく文化庁からの派遣で研修にいらしていた女優の金沢さんや大使館の方など、数人の日本人がわざわざやってきてくれた。
稽古のことを書き出すと、本が一冊書けてしまうので・・・、今はとりあえず、色々あったと・・・。
しかし、この芝居のおかげで、友人や知己が広がり、後にLondon へ移ってからも、随分色々助けられた・・・。
London で発行されている日英タイムズ加藤編集長のコラム。1999/4/1
後に聞いた話しでは、芝居よりパンフレットに載せた私の嘆きの方が面白かったとか・・・?
最初は全て日本語で演じるという話しだったが、最終的には約2割が日本語。劇中に近松の「曽根崎心中」を使い、若い英国人が恋人と離れて、日本へ行くことと、あだしが原の心中の道行きを重ね合わせた。Exeter
大学でドナルド・キーンさんの英訳を見つけ、抜粋させてもらった。表現としてよりも実際に役者達に日本的なものを体感してもらう意味で、日英の決定的な違い=自己を消す”黒子”の扮装をさせ、固定したキャラクターを与えなかった。”誰か”を演じるのではなく、”誰かでもあり、誰でもない”役を演じる。理解されたのかどうか?苦労して障子を作り大道具に使ったのも、頑丈なものが求められる英国で、壊れやすく、不安定な要素を取り入れ、そう言った日本人の美意識や、それらをどう使うかを理解してもらおう、という意図。
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