シートで終わろう・・・・

よく試合中に「シュートで終わろう」とベンチから指示の声が飛びます。
そんなコーチングしたことありますよね?
サッカーの目的はゴールです。そのためにはシュートを打たなければ
得点はできません。ごく自然のコーチングですよね。
そして、たまたま打ったシュートがゴールすることもよくありますよね。
しかし、レベルが上がるとそれも少し考えなければならない時があります。
9人制ハーフコートゲームの昨年のダノンカップでそれを痛感させられました。。。
攻守の切り替えが速く、20分の試合時間とは言えハーフコート9人制は
体力的にもかなりきつい闘いでした。アタッキングゾーンでボールを不用意に
失うと中盤の選手は素早く切り替えてすぐに守備に入らなければなりません。
FWの選手も前線から相手パスコースの限定等のためにかなりの運動量が
必要になります。そのため、ボールを簡単に失うよりは、シュートで終わって
たとえ得点できなくても、ゴールキックになり少しでも休む時間を作る必要が
あると考えて「シュートで終わろう、積極的に打とう」をひとつのテーマとして
選手に指示し実践させました。さすが日本国内の優秀な選手達です。すぐに
そのテーマを試合で実践してくれました。シュートは枠を外れ取りあえず、
不用意にボールを失うことは減りました。しかし・・・・・
ここで問題が生じました。。。シュートがあまりにも入らない。
ロシア戦は20分で20本近いシュートで1得点でした。日本フル代表の
決定力不足を思わせるような感じでした。積極的にシュートを打つあまり
悪い体制やシュートのタイミングでない時にも無理してシュートで終わろう
としていました。また、キック(シュート)の技術のも問題がありました。
シュート時にヘッドステイしボールをしっかり見て蹴ることが場合によっては
できないのです。このレベルになると余裕を持ってシュートと出来ないので
難しいのですが単純で当たり前の基本を徹底させる必要があります。
どうしてもシュート時にフルパワーで身体に力が入りすぎる傾向にあります。
冷静に正しい技術でシュートする習慣をつけなければダメだな〜と痛感しました。

そして・・・・・より確率の高いプレーの選択も必要だな〜と。
優勝したアルゼンチンはドイツあいての準決勝で7本のシュートで4得点でした。
まさにより高い確率のプレーを常に探しながら、パスをつなぎ、アタッキング
ゾーンでシュート出来なければ、相手の守備が乱れるようなリズムあるパスワークで
展開しなおしてまた攻撃を仕掛ける。素晴らしいの一言でした。
数的優位では味方をうまく使うことも重要です。そのための的確なサポートとその
距離・角度、味方とのコミュニケーションとタイミング、それらを可能にする判断の
レベルアップが日本の選手も必要だな〜と感じました。
この差が先日の1対4でアルゼンチンに敗れた日本代表になってしまうのかな〜
と思ってしまいました。(それだけが原因ではないですが・・・)

より高いレベルを目指す場合は、シュートは必ず枠をとらえよう。
(ボール・ゴール・ボール)
ゴロのシュートを打とう(逆サイドを狙って)GKがはじけばセカンドシュートを。
確率の高いプレーの選択にも心がけよう(味方を使ったほうがいいい場合は)
有効な視野の確保やコミュニケーションが必要。

サッカーにはいろんな考え方がありますが、こんなことを個人的に考えて掲載しました。
何かの参考になれば幸いです。