東北地区選抜少年サッカー大会報告 記載者 瀬戸 正博

『5年生 8人制交流大会』
 今年度の県トレセン5年の指導テーマは,"チャレンジする選手の育成"ということで
活動しています。そこで今回の遠征では,その中でもA・B2チームを構成し,更に踏
み込んだそれぞれのテーマで大会に挑みました。例年とは,運営方法も変わりかなり厳
しい日程なりました。

 "Aチームのテーマ"

1.ゴールに向かう。      [第一に考えるのがゴール、積極的にゴールを狙おう]

2.1VS1に負けない。      [目の前の相手に負けない。取られたら取り返そう。]

3.スペースを上手に使う。   [8人制なので、普段の試合よりスペース、ボールタッチが増える。 
                                  良い判断でどんどん飛び出そう。]

4.攻守の切り替えを早くする。   {8人制のため、攻撃、守備の人数が足りない事も考えられる。
                                  状況を早く理解して助け合おう。]

5.自分なりの目標を持つ。    [チームの目標は勝利、これとは別に個人の目標を持とう。]

 "Bチームのテーマ"

  [指導者からの指示]
1.チームのシステムとして2−4−1の採用。 [動きのバリエイションを生みやすい。]
2.チームとしてのミーティングをする。     [自分たちの考えを話し合う。]
3.基本の徹底      [しっかりとしたフォームで蹴る。状況判断(周りを見る)。プレーの決断は自分。]
  
  [選手が考えたテーマ]
   1.声を出す。
   2.攻守の切り替えを早くする。
   3.取られたら取り返す。
   4.自分のプレーに自身を持つ。

以上のようにして試合に取り組ませました。さらに,両チーム共通としてオフ・ザ・ピッチの過ご
し方の指導にも力を入れました。

・	あいさつ,集合などの集団行動の決まり。
・	自分のパフォーマンスを発揮させるために何をしなければいけないのか。
(食事,休養,体調管理,挨拶,身の回りの整理整頓,時間の厳守など)
 特に食事についてはこれからのことを考え重点的に指導をしました。どんなにテクニックやセンス
があってもコンタクトプレーに耐えられない選手は通用しなくなっていきます。体の大きさではなく
プレーの強さが要求されます。そのために,しっかりとした体を作るためのきちんとした栄養の補給。
つまり食事が重要になります。これは今から心がけなければならないことだと思います。
 試合については,10分ハーフのハーフタイムなし。標記の通り8人制の大会です。原則としては
1チーム16名の総入れ替えになっていました。宮城は参加人数が集まらなかったために,連続して
出場する選手が出ました。

試合結果は以下の通りです。
『対戦成績』
[Aチーム]                                  [Bチーム]
21日
2−1 盛岡トレセン[岩手]          1−0 青森ブルーサンダース
1−0 秋田中央TCインフィニット         1−0 青森ブルーウイング
 22日
6−0 山形内陸FC             5−0 秋田本荘由利TC
0−1 県北トレセン[岩手]            3−1 沿岸トレセン[岩手]
0−0 青森ブルーサンダース         3−0 盛岡トレセン[岩手]
2−1 沿岸トレセン[岩手]          1−0 福島選抜B
0−0 県南トレセン[岩手]            2−1 県北トレセン[岩手]
 23日
3−0 秋田中央TCスィーダ         4−1 盛岡トレセン[岩手]
1−2 福島選抜A              4−1 秋田中央TCインフィニット
1−0 秋田本荘由利TC           3−0 秋田中央TCスィーダ

以上のような内容で大会に参加してきました。天候は肌寒くなることもあり,小雨もぱらつきましたがま
ずまずの天気に恵まれました。初の試みの8人制サッカーでしたが,かなり選手にとっては疲労が溜まる
試合だったようです。夜の消灯も予想以上に立派にできていました。全体としては問題のない行動ができ
させましょう。)。食事が摂れない選手。やむおえない場合もありましたが体調管理ができない選手がい
るなどの課題はありました。
試合については,かなり満足しています。個々の選手の能力をかなり見ることもできました。3日間を通
して,自分のパフォーマンスを見せられるようになった選手。技術的な成長をした選手。スタミナ不足を
感じた選手。色々な選手がいました。全体としては,前回以上に能力を発揮する選手が増えました。
技術的なこと,戦術的なことは,極力指示しないようにしました。指導者としては課題があり修正したい
部分がありましたが,プレーの限定や判断の制約に繋がることは避けるようにしました。自分で判断し,
自分で決断することを最優先しました。そのおかげか自分達で判断しながら,自分達で協力することの芽
生えは感じられました。
自分勝手にならないこと,相手を思いやれることをどう調和させるか。この流れの中で気づきを大切にし
ながらいかに指導していくかが指導者の課題だと考えています。
今回の遠征での課題を整理し今後も研鑽を積みながら指導にあたって行きたいと考えています。選手にと
っても指導者にとってもこの大会が有意義なものだったことに感謝しています。