豆知識
更新日:平成13年8月1日
<注意事項>
  本ページは、弊社部員が昇段審査を受審する際に、各々が回答したものである。
  従って、本ページにて記載する問題に対する回答は、あくまでも参考であり正解とは限らない。
  受審するさいには、各師に指導を受けて下さい。

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筆記試験問題
剣道で礼儀を大切にするのは何故か
『正面打ち』の留意点を箇条書きに(4つ以上)挙げよ。
間合いついて説明せよ。
打突の好機をについて記せ。
剣道指導者として最も注意すべき注意事項について記せ。
守破離について記せ。
事理(技理)一致について述べよ
規則第17,20条に定められている中で反則を2回行うと相手に1本を与える反則事項を5つ以上述べよ。
有構無構について記せ。
中段の構えについて説明せよ。
切り返しの効果と留意点について述べよ。
剣道見学上の心がけについて記せ。
五つの構えについて
防具装着時の注意
捨て身について
三殺法について


剣道で礼儀を大切にするのは何故か
<参考回答>
剣道は礼に始まり、礼をもって行い、礼をもって終る、と言われている。剣道の理念にもある様に高い理念にむかっての、心身の鍛練がその目的であるので、その基調に礼儀を大切にする精神がある。
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『正面打ち』の留意点を箇条書きに(4つ以上)挙げよ。
<参考回答>
(1) 竹刀が体の中心を通る様に振りかぶり、両腕を伸ばし振り下ろす。
(2) 振り下ろした時腰を引かない様に、相手に腰から体当たりする様な気持ちで、大きく充分に腰をいれて打つ。
(3) 伸ばした右こぶしは、右肩の高さぐらいで止め、両手首を内側に絞る。
(4) 振りかぶる動作と振り下ろす動作が一拍子になる様にする。
(5) 竹刀の弦の反対側で竹刀の三分の一より先の方で面布団に当たる様に打つ。
(6) 大きく踏み込んだ右足に、素早く左足を引き付け重心を安定させて残心をとる。
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間合いついて説明せよ。
<参考回答>
(1) 打間(一足一刀の間)
中段の構えで互いの剣先が10センチ程度交差した所で、一歩攻めて打てば相手に打突を与える事が出来、一歩退く事で相手の打突を外すことが出来る間合いである。
(2)近間
中段の構えで互いの竹刀が中結いの辺まで交差した間合いで、打突はしやすいが、相手からも打突されやすい間合いでもある。
(3) 遠間
中段の構えで相互の剣先が接する事なく開いている間合いで、守りには良いが攻めるには難しい間合いである。
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打突の好機をについて記せ。
<参考回答>
互いに間合いに入ってから直ちに相手を打突することは技量の異なった者でなければ簡単に勝ちを得る事は難しい。
従って、相手を攻めたり、技をもって相手の心を乱し、隙を生じさせて適切な技を出すことで勝ちを得る。
この際、常に起こりやすい最も重要な打突すべき機(三つの許さぬところ)を説明する。
(1)出頭(起こりがしら)
相手が自分を攻めに出るちところ、また面なり小手なりの技を出すところの起こりをすかさず打突する。
「先の技」である。
(2)受けとめたところ
自分の打突を受けとめたとき、すぐに技の変化に出るか、攻めに出るしかない限り、受けとめたところに居ついて隙が生じる。
その隙が打突するべきところである。
(3)技の尽きたところ
技は一本打突して失敗した時は、次から次へと相手を明確に打突するまで継続するが、限りなくできるものではない。
その技の尽きたところ、また次の技に移ろうとする切れ目を冷静に見て打突する。
これらの三つの許さぬところを稽古の中で常に頭に置き、恐れず、迷わず打ち込むことが大切である。
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剣道指導者として最も注意すべき注意事項について記せ。
<参考回答>
指導する相手の年齢、能力、技能、稽古場の環境、保健衛生などのを考えて行うことが大切であるが、まず剣道をする目的と精神を十分に理解させることに心がける必要がある。
剣道をすることで大きな声で発生でき、礼儀正しく、決断力、忍耐力、持久力などの精神力を養うことができ、日常生活での辛いこと 悲しいこと、苦しいことを乗り越えることができるなどを指導する上で、稽古場に大きな紙に目標や指導内容を書いて掲示することも大切である。
また、全員の健康状態に常に注意し、無理、過度な稽古を避け、意欲を失わせない稽古の工夫をする必要がある。
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守破離について記せ。
<参考回答>
剣道を修業するには、その順序を追って学ぶ必要がある。
というのは、初歩の段階で先生の教えを忠実に守り、修練することを言う。
というのは、初歩を乗り越え前進する。
今まで自分で学んだものを全て自分のものにした上で他の稽古場に行き、更に進んで自由自在の技を修練し、いっそうの強力となることを言う。
というのは、守または破において、あるいは自分の先生、または他の先生より学んだものから離れて自分独自の境地を見出し、今まで学んだ事を 基礎として更にそれ以上の自己独特のものを立てることを言う。
守破離とは、剣道などの武道に限らず人生における子供から成人に至るまでの生き方についても説いている。
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事理(技理)一致について述べよ
<参考回答>
というのは、即ち技で相手の面を打つにはどうするとか、相手が上段に構えた時にはこう攻めるとか、応じ返しの技をするにはこうすると言ったような事をいう。
とは、剣道の内奥に横溢する精神、即ち心を言うことであって、理の修行とは心の修練をさすのである。
事理一致とは、剣道を修業するにあたっては技の修業と心の修業とが並行して進むべきものであって決して何れか一方に偏してはならないことを言ったものである。
剣道をやるためには心の修業と技の修業とが伴わなければならないもので事理一致とはこの事をいう。
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規則第17,20条に定められている中で反則を2回行うと相手に1本を与える反則事項を5つ以上述べよ。
<参考回答>
(1)相手に足をかけまたは払うこと。
(2)相手を不当に場外に出す。
(3)試合中に場外に出る。
(4)相手に手をかけまたは抱えこむ。
(5)自分の竹刀を落とす。
(6)相手の竹刀を握るまたは自分の竹刀の刃部を握る。
(7)相手の扇に故意に竹刀をかける。
(8)不当な鍔迫り合いまたは打突すること。
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有構無構について記せ。
<参考回答>
有構無構と申して形の構えは実は有って無きがことのものです。
この構えならば絶対に負けないとか、この構えならどんな相手でも破ることができるという構えはないもので、それぞれの構えの特長を呑み込み、それぞれの構えの性能を理解して臨機応変、自在に変化して構えを活用するよう努めなければなりません。
究極は、形の構えを離れ心の構えに重きを置くようにならなければならないので、刀に頼り構えに頼っているうちはまだ最上のものではない。
心を以って心を打ち心を以って相手に備えるべきである。
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中段の構えについて説明せよ。
(1)足は自然体から右足を一足長程度出して体重を両足に平均にかける。左右の足の幅は一足が入る程度の巾である事。
(2)竹刀を握った左拳は臍(へそ)の前方に約一握り程度離して持ち、剣先は、相手の目か咽喉部あたりのつける。
(3)目付けは、相手の目を中心に全体を見る様にする。
(4)肩の力を抜き肘は張らずに自然に体側につける様にする。
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切り返しの効果と留意点を挙げよ。
効果について
(1) 身体の動作を軽くし手脚の力量を増す。
(2)竹刀の握りが正しくなる。
(3)悪い癖がなくなる。
(4)気息が永続する様になる。
留意点について
(1)竹刀の物の打ちで相手の、正面並びに左右面を正しく打つこと。
(2)始めと最後の正面打ちは、大きく打ち込むように心がける事。
(3)正しく出来る様になったら、強く激しく気力、体力の続く限り一気に行う様に心がけること。
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剣道見学上の心がけについて記せ。
剣道を見学する際、何となく見学するのではなく、他人の稽古や、練習態度、技術などを良く研究しながら見学し、良い点は自分の稽古に採り入れ更に創意工夫をし独特の技にして身に付ける。常にこうした積極的な良しを持って見学する事が大切である。
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五つの構えについて
(1)上段の構え:竹刀を頭上に振りかぶり勝負する構え。
(2)中段の構え:剣道の基本の構えで、攻防自在の構え。
(3)下段の構え:相手の動静に応じて対応する構え。
(4)八双の構え:あまり使用しないが相手の動静に対する構え。
(5)脇構え:八双と同じで、刀の長さが相手に見えない構え。
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防具装着時の注意
(1)防具の着脱は正座して行う。
(2)身体を保護する為に付けるもので確実につけること。
(3)面紐は結びめから40センチであること。
(4)着装については、正確に早くする事が大切である。
(5)面をつける際、被った手拭いの端が面の後ろから出ない事。
(6)試合中に装着不備に依り試合が中止になるような事が無いこと。
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捨て身について
相手の行動をよく観察し、判断し相手の隙を発見したとき直ちに身を捨てて打突する事である。機を見たら、相手から応じたり外され抜かれたり打突されたりする事などを考えず、恐れずに身を捨てて打ち込み打突する事を真の捨て身という。
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三殺法について
(1)剣を殺す:相手の剣を押さえ自由を奪い技を出せない様にする。
(2)技を殺す:常に先を取り攻めたて技を仕掛け相手の技を封じる。
(3)気を殺す:相手は当方の気力に恐れ心の自由を失い技も出なく隙も生じその気の乱れた処を攻めて勝つ事をいう。
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