月波通信

Vol.22
欧州2008その4 フィンランド・ヘルシンキ編


アムスの友人宅にスーツケースを置いて、二泊三日で単身フィンランドへ。
ヨーロッパ内は、出国・入国審査がないのね。まさに国内旅行感覚。両方ユーロだし。

それにしても、アムスのスキポール空港の、KLMヘルシンキ行きの搭乗口は遠かった!
セキュリティチェックから、1kmくらい歩いたような気がする…。

アムスからヘルシンキまで、2時間半のフライト。1列が6席の、小さな飛行機でした。

北欧には前から興味があったのだけど、
中でもまずフィンランドに行ってみたかったのは、
映画「かもめ食堂」を観て、親近感があったから。

気温は、東京の2ヶ月後(11月後半)くらい。もう初冬です。
時差6時間(サマータイム中)。
前半が曇り時々霧雨、後半が晴れ。

ヘルシンキに着いた時は曇っていて薄暗く、人々はクールな表情で、
中央駅前は想像以上に都会で、四角いビルが立ち並び
明るくのどかな国を想像していた私は、最初ちょっとショックでした。
が、人々はどうやらシャイなだけで、話しかけると驚くほど親切だし、
ちょっと歩けばすぐ港や森や公園があり、
後半、晴れたら、そこはまさしく、映画や写真で見たヘルシンキでした。
お天気って大事だなあと、いつも思うけど、今回もつくづく思いましたよ。
景色の印象を左右するかなり大きな要素。

想像通りだったのは、まさにデザインの国だなって事。
どこもかしこも、センスがいい。
木を多用したシンプルモダンなセンスは、よく言われる事だけど、日本のセンスにも通じる。

ヘルシンキの中心部は直径2kmくらいなので、充分歩いてまわれます。
しかも、アムステルダムと違って(笑)、地理がわかりやすい。

気軽にトラム(路面電車)に乗ったり歩いたり。
治安もいいし、初心者でひとりでも動きやすい街でした。


ヴァンター国際空港から、直通バスで市内へ。
まずは、ヘルシンキ中央駅から徒歩3分のホテルにチェックイン。
赤が基調の、シンプルモダンな部屋。
ちなみに、ツインが基本なので、ひとりだと割高になってしまう。
このホテルは、ある方に相談してオススメいただいたのだけど、
どこへ行くにもわかりやすく便利な場所にあって、良かったです。

中央駅で、ツーリストチケットの3日券を購入。
トラムもバスも地下鉄も乗り放題なので、かなりお得かつ便利。



まずは、かもめ食堂ロケ店、Kahavila Suomiへ。
店へ向かう道すがら、ずいぶん遠くまで来たなあ…と感慨にふける。
こんなにも、日本から遠く離れた場所にぽつんといる事を実感した事は、これまでなかった。
外国に知り合いもなくたったひとり、というのが初めてなので、心細かったのかも。
かと言って、孤独感というのとも違うのだけど。

店の入口には、日本語の「かもめ食堂」の文字が残されており、ポスターが貼られていた。
店内にはいると、映画のとおりの壁や天井!
でも、テーブルや椅子や、カウンターの位置が違うので、
思ったほど「かもめ食堂」ではなかった。もっと素朴な感じ。
日本語のメニューがあると聞いていたので、見せてもらい、トナカイ肉のシチューをいただく。
お客さんに、日本人率高し。

店を出て、またまたかもめ食堂のロケ地、アカデミア書店へ。
アアルト設計の吹き抜けの美しい建物。
その一角にある、カフェアアルトでお茶。
ガッチャマンの歌を歌ってたとこですね。
当然ながら映画では、カメラに映ってる場所しか見えないので、
そのまわりの風景までもがわかっておもしろい。
そして、それはなんとなく想像してたのとは違っていて、
本屋さんは思ったよりずっとずっと広かった。


地下鉄のデザインは、ポットでおなじみのアンティ・ヌルメスニエミ。
なるほど、どことなくポットと似てる!?
広告付きの車両もありました。


アラビアファクトリー。
イッタラやムーミンの食器など、3割引。
アウトレット商品は、日本の半額くらい(それ以下もあり)で買えます。
しかも、正規の商品との差は全くわからない。
人気商品は売り切れてしまってたようだけど…。
自分用とおみやげと、4つほど選び、重いのでそのへんでやめておく。

ヘルシンキ大聖堂。
高台からヘルシンキの街をのぞむ。

ウスペンスキー寺院。
ロシア正教。荘厳な雰囲気。

スーパーマーケットに並ぶ商品も、センスいい!

それにしても、物価高し!(当時1ユーロ=150円)
買い物も食事も、節約モードの旅です。

オランダと比べると、四角くシンプルな建物が多い。ロシアっぽい?
同じヨーロッパでも、ここまで来るとだいぶ雰囲気が違うなあと思う。

ヒエタラハテイのフリーマーケット。
午後だからか、寒い時期(と言っても9月だけど)だからか、出店も少なめで、戦利品はなし。
ハカニエミマーケットも行ったけど、こちらもお天気が悪く、出店は少なかった。
今回はフリマで掘り出し物を!とはりきって来たのだけど、うまく見つけられなくて残念!
もっとマイナーなフリマへも行きたかったけど、時間切れで行けず。

港。かもめもいます。

港に面したマーケット広場の、日曜市。
野菜やらカフェやらお土産物屋やら。
地元の人や観光客でにぎわっています。
空は青く、気分もワクワク盛り上がります!

カフェでコーヒーと甘いパンをいただく。
フィンランドのコーヒーの消費量は、世界一らしい。
夏の短い国なので、皆さん思い切り太陽をあびています。
でも私は紫外線を避けて、日陰の席へ…。

友達の出産祝いに、おばあさんの手編みの帽子を買いました。
その時のエピソードを、こちらに書きました。

▲CLICK!

二泊三日のヘルシンキ。
実質まる2日なので、時間がちょっと足りなくて、心残りな部分も。
アアルトの自宅やアトリエも見学したかったし、フリマももっと行きたかったし、
スオメンリンナやタリンへも足をのばしたかった。
でもそのかわり、トラムにはよく乗って、窓からの観光も楽しんだし、
ヘルシンキ中心部はあちこち歩き回った。

きっとまた来よう。
次はもうちょっと余裕を持って、見て、まわれるはず。
その頃には、ユーロがもうちょっと下がっていますように。

では、友達の住むオランダへ戻ります!

欧州2008旅行記は、これにておしまい。

(2008.9.17-26)

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2008.11発行
minami kawai

 

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