一式標的機(MXY4)   1/150


一式標的機(MXY4)とはどんな機体ですか?
昭和14年秋に開発要求され、正式採用は昭和17年5月ですが、太平洋戦争勃発により製造中止との資料があるので、製造数は不明です。MXY3滑空標的機に続いて開発された無線操縦の動力付標的飛行機です。九四水偵を母機として空中で離脱、無線操縦で動力飛行を行い、高角砲弾が命中しない場合は、海面に着水後回収します。エンジンはフランスのAVA−4H空冷式水平対向6気筒を国産化した「せみ」一一型です。ちなみに、このエンジンは「震電」のテスト機(MXY8)にも使われています。

作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
「海軍航空技術廠」(学研・太平洋戦史シリーズ)に乗っていた図面をみて気に入り、作り始めました。(後ほど出典は「日本航空機総集(愛知・空技廠偏)」と判明しました。)あまり見せ場の無い機体なので、エンジンと架台はそれらしく見えるようにしました。親機と子機の3軸あわせに気を使いました
良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
最初に作った架台は頭が上がりすぎで、作り直しましたが。今度は少し頭が下がり気味のような気がします。「せみ」エンジンの排気管もよくわからなかったのですが、出来上がってから「モデルアート」に写真と絵が載り、最近(2010年12月)になって手を加えました
その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
図面では、母機が九四-1号水偵で書かれていましたが、「日本航空機総集(愛知・空技廠偏)」(出版共同社)にテスト中の写真が載っていて、そのときの母機は九四-2号水偵でした。急遽、母機を変更しました。また判らなかった母機の機番号もこの写真で判明しました

参考資料
 図面:「日本航空機総集(愛知・空技廠篇)」
 写真:同上、「航空技術の全貌(上)」
 写真は不鮮明なもので、あまり参考になりません。ほとんど図面(二面図)だけで作りました

渡辺 守 会員 作品ページ  

(ホーム(Home)  作品集(Solid Models)