BAC TSR2   1/32

作 手柴 有邦   登場 2022年10月




BAC TSR2とは、どんな機体ですか?
英国航空機業界が1950年代合従連衝が繰り返される中 EEキャンベラの後継機として、ヴィッカーズ社とEE社の合併により誕生したBAC社によりTSR2の試作機(XR219)が製造され計画から実に6年後1964年9月初飛行した。TSR2の開発遅延/経費増加と英国政治の混乱/財政健全化によりその後中止に追い込まれた。


作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
きっかけとしては、 50歳になった22年前、TSR2の試験飛行の写真を見てプラモデルを探しましたがなく又資料など殆どない時代でした。その頃、車仲間で友人の大内 誠さん(テクニカルイラストレーター)から側面図を頂き、木を削って作り始めたのですが、全く駄目でした。自己流で木を削って飛行機を作るなんて不可能/夢でしかありません。
しかし、その夢を叶えてくれるTSMCと出会うことが出来たのです。TSR2は【悲劇の傑作機】と言われますが、私にとって【幸運の傑作機】なのです。

 
(合成写真)

良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
苦労した点は、 内部構造を見ることが出来るスケルトンタイプの製作は3機目となりますが、毎回アクリルを絞って型を取る作業はヤケドとの戦いです。
側面全体を絞ることは無理なので、今回は5分割として位置決めして、骨組間隔との整合性に注意をはらいました。



 

 

その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
側面の電子機器は数多くの写真が出ていますが、右側はパネル止めされ公開されておりません。当時のコンピュータ(H/W)はCPUとしてトランジスタ/ダイオード/コンデンサ/抵抗等を組み合わせたドライバゲートボード接続されたユニットで構成され、主記憶装置として磁気コアメモリ又補助記憶装置として磁気ドラム(後に磁気ディスク)が使用されていました。未公開部分の手掛かりは。1960年代初期の電子回路の写真に残されていたので再現したのですが、今後間違いであった場合を考え、パッケージとして引き出して差替え出来る様に細工をしてあります。




○モデルデータ
製作者 :手柴 有邦
機体名 :BAC TSR2
縮尺  :1/32
材料  :朴、金属、プラスチック 他
製作期間:2022年10月完成

手柴有邦 会員 作品ページ  


(ホーム(Home)  作品集(Solid Models)