ジーメンス・シュッケルト D.III    1/64    瀧上会員   

  
以前話したジーメンス・シュッケルトを持って参りました。 
最初はデザインが面白くって作り始めましたが、エンジンの本を読んでましたこの機体のエンジン「ジーメンス・ハルスケ」と云う面白い名ですが、同じローターリーエンジンでも、プロペラとエンジンが逆方向に回り、トルクを打ち消しているそうです。
またシリンダーは11気筒と一般より2気筒多く冷却には苦労したと思いますが、私の制作には何も反映されておりません。





瀧上会員 & 小林会員
 と此処までは当日瀧上さんが説明された内容ですが、その後(10月2日)にお互いにこの根拠を精査しあいました。 その結果をご報告します。 末尾をご覧ください。
 
 
 まず、これがジーメンス・ハルスケDⅢエンジン(差動ロータリー)の概念図です。
 シリンダー部が左回転をしてています。コンロッドを介して内部は右回転です。
この内部のロッドは直接プロペラと接続しておらず、減速歯車を介して左回転を四枚プロベラに伝えています。

次に、ハルスケの詳細を説明しているサイトをご紹介します。
① 前述の動画を掲載しているWikiのページです。 右クリックし日本語でご覧ください。
    https://en.wikipedia.org/wiki/Siemens-Halske_Sh.III
② 国内のサイトです。 このサイトのHomeは開いたページの最下部に記載されています。
   https://ocoze.net/pulamo/06mechanism/engine-1/siemens.html
③ 海外の専門サイトSiemens Halske Sh-III  回転するアニメ動画もあります。
前述②の元データのサイトと思われます。 動画も同様です。
   https://www.enginehistory.org/Piston/Before1925/SiemensHalskeSh3/SiemensHalskeSh3.shtml
 二人が出した結論は、ハルスケは、エンジンは固定式後部トランスミッションハウジングを介して機体に取り付けられ回転する。 一方プロペラはクランクケース後部のリダクションギア(減速歯車)を介して、半分の回転数に抑えられた。 回転数はシリンダーとクランクシャフトが最大 900 rpm で反対方向に回転することにより、エンジンの有効回転速度は 1,800 rpmとなるが、プロペラは減速して1/2の900 rpmとなり、効率の良いプロペラとなった。
 一見すると同じ左回転をしてエンジンとプロペラが一体に見えるが、各々は別な回転数で回っている。 そして右回りの逆回転をしているのはピストンからの圧力による反作用により、結果として右回転しているのは「カウンターバランサーとコンロッドやピストンのアッセンブリー」の内部であることに気付く。 トルクはこれにより大幅に改善されました。 エンジンとプロペラは逆回転であることは間違いでした。 改めてご報告いたします。 (瀧上&小林)