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コロサイ人へ

"510101","コロサイ 1:1","神の御意によってキリスト・イエスの使徒たる(われ)パウロ
と、兄弟テモテ、"
"510102","コロサイ 1:2","手紙をキリストにある信仰の兄弟なるコロサイの聖徒達に遺る。
願う、我らの父なる神よりの恩恵と平安、君達にあれ。"
"510103","コロサイ 1:3","君達のため祈る時、私達は何時も主イエス【・キリスト】の父
なる神に感謝する。"
"510104","コロサイ 1:4","君達のキリスト・イエスにおける信仰と、凡ての聖徒達に対し
て持つ愛について聞くからである。"
"510105","コロサイ 1:5","この愛は君達のため天に蓄えられている希望によるのであるが、
この希望のことは曩に君達が福音の真理の言において聞いたところである。"
"510106","コロサイ 1:6","(そして今や)この福音は君達の所まで来て、君達の間でも真
に神の恩恵を聴き知った(最初の)日から、全世界におけると同様、(豊かに)果実を結
び成長しているのである。"
"510107","コロサイ 1:7","この恩恵は君達がエパフラに(福音を)聞いた(時教えられた)
通り──彼は(主にある)私達の愛する奴隷仲間で、君達のためにキリストの忠実な世話
役である。"
"510108","コロサイ 1:8","彼はまた君達が(神の)霊による愛を持っていることを私達に
明らかにしてくれた。"
"510109","コロサイ 1:9","それ故私達もそのことを聞いた日から絶えず(神に)祈って、
君達が御霊による凡ての知恵と聡明とを与えられて、神の御意を知る知識に満たされんこ
とを求めている。"
"510110","コロサイ 1:10","これは君達が主(を信ずる者たる)に相応しく歩いて、凡ての
天において彼を喜こばせんこと、(然り、第一には)凡ての善き業において(多くの)果
実を結び神を知る知識に成長せんこと、"
"510111","コロサイ 1:11","(第二には)彼の栄光の威力に応じて凡ての能力を強められ、
凡て(の苦難)を耐え忍ばんこと、"
"510112","コロサイ 1:12","(最後に)君達をして光に在る聖徒達の(受くる大なる)世襲
財産の分け前に与り得る者と為し給う父(なる神)に、喜びをもって感謝せんことである。
"
"510113","コロサイ 1:13","父は暗闇の権力から私達を救い出して、その愛の御子の王国に
移し給うた。"
"510114","コロサイ 1:14","私達は彼において贖罪すなわち罪の赦しを持っているのである。
"
"510115","コロサイ 1:15","(まことに)彼は見えざる神の御像、凡て創造られた物の(前
に生まれた)長子であり給う。"
"510116","コロサイ 1:16","万物は彼において創造られたからである。(然り、)天上のもの
も地上のものも、見ゆるものも見えぬものも、また(あらゆる天使達、すなわち)「王座」
も「支配者」も「権威」も「権力」も、万物ことごとく彼によって、また彼のために創造
られた。"

"510117","コロサイ 1:17","そして彼は万物より先にあり給う。且つ万物は彼によって存在
する。"
"510118","コロサイ 1:18","彼はまた体なる教会の頭であり給う。彼は始めであり、死人の
中から最初に生まれた長子であり給う。これは凡てにおいて彼が第一人者たらんためであ
る。"
"510119","コロサイ 1:19","何故なら、神は豊満なる神性を悉く彼に宿らせ、"
"510120","コロサイ 1:20","その十字架の血によって平和を作り、彼によって地上のものも
天上のものも、万物を(悉く)彼によって御自分と和睦させようと決心し給うたからであ
る。"
"510121","コロサイ 1:21","かつては君達も悪行を行って神に縁無き者(であり、)また心
にてはその敵であったが、"
"510122","コロサイ 1:22","今や神は君達をも御子の肉体の死によって(御自分と)和睦さ
せ給うた。それは君達を御自分の前で聖い、瑕の無い、咎め所の無い者にしようとし給う
たのである──"
"510123","コロサイ 1:23","もし君達が(飽くまで)根強く堅く信仰に止まり、聞いた福音
の希望から動かされることさえ無ければ!この福音は天の下の凡ての創造られたものに宣
べ伝えられ、私パウロがその世話役となったのである。"
"510124","コロサイ 1:24","今私は君達のために苦しむことを喜びとし、またキリスト・イ
エスの体なる教会のために私の体でキリストの患難の不足を補っている。"
"510125","コロサイ 1:25","そして私は神からその(教会の)世話役たる(尊い)職を賜わ
ったので、君達に神の言を充分に伝えようとしているのである──"
"510126","コロサイ 1:26","この神の言は世々代々隠されていた奥義であるが、今や神の聖
者達に顕されたのであって、"
"510127","コロサイ 1:27","神はこの奥義が異教人にとって如何ばかり大なる栄光の富であ
るかを知らせようと欲し給うたのである。そして奥義とは(取りも直さず)君達の中にい
給うキリストのことであって、(これがまた)栄光の希望である。"
"510128","コロサイ 1:28","私達はこのキリストを宣べ伝え、あらん限りの知恵をもって凡
ての人を諭し、凡ての人を教えて、凡ての人をキリストにおいて完全な者にしようとして
いるのである。"
"510129","コロサイ 1:29","そしてまた私の中に力強く働き給う御力に応じて、このため奮
闘努力しているのである。"
"510201","コロサイ 2:1","君達に知ってもらいたいのは、君達や、ラオデキヤの人達や、(ま
だ)肉で私の顔を見たことのない皆の人達のために、私がどんなに苦労して、"
"510202","コロサイ 2:2","皆の心を励まし、愛によって教え、(かくて)豊富且つ完全なる
凡ての聡明、(然り、)神の奥義すなわちキリストを知る知識に達せしめようとしているか、
ということである。"
"510203","コロサイ 2:3",""知恵"と知識と"の宝は"悉くこのキリストの中に"隠され
ている"のである。"
"510204","コロサイ 2:4","君達が誰からもうまい言で言いくるめられることのないように、
このことを言っておく。"
"510205","コロサイ 2:5","私は肉でこそ離れて居れ、霊では(いつも)君達と一緒にいて、
キリストに対する君達の信仰の秩序正しいことと、堅固なこととを見て喜んでいるのであ
る。"
"510206","コロサイ 2:6","それで君達は(既に)主イエス・キリストを受け入れたのであ
るから、(ただ)彼において歩まなくてはいけない──"
"510207","コロサイ 2:7","彼の中に(深く)根を下ろし、彼の上に(いよいよ高く)建て
られ、また教えられた通りに信仰に堅くなり、感謝に溢れながら!"
"510208","コロサイ 2:8","注意せよ、(いわゆる)哲学、すなわち空しい欺瞞をもって君達
を奪い去る者があるかも知れない。この(人達の言う)哲学は(如何に巧みな説明がある
にせよ、要するに)人間の言い伝えに拠るものであり、(地水火風というような)此世の元
素の霊に拠るものであって、キリストに拠らないものである。"
"510209","コロサイ 2:9","(君達はこんなものに惑わされず、ただキリストに拠れ。)何故
なら、彼の中には豊満なる神性が悉く形体を取って宿って居り、"
"510210","コロサイ 2:10","君達は彼によってこの豊満に与る者とされたのであるから──
彼は凡ての(天使達、すなわち)「権威」「権力」(等)の頭であり給う。"
"510211","コロサイ 2:11","君達はまた彼において手にてせざる(真の)割礼、すなわち(モ
ーセ律法によりただ体の一部に施すものでなく、)肉の体を(悉く)脱ぎ去るキリストの
割礼によって割礼された。"
"510212","コロサイ 2:12","(然り、キリストの)洗礼(こそ真の割礼であって、君達はこ
れ)によって彼と共に(死んで)葬られ(たのである。そして)また彼を死人の中から甦
らせ給うた神の力を信ずることによって、彼に於て共に甦ったのである。"
"510213","コロサイ 2:13","(異教人たる)君達は(前には)咎と肉に割礼無きこととの故
に死んだ者であったが、神は私達の凡ての咎を赦して、君達をもキリストと共に生かし給
うた。"
"510214","コロサイ 2:14","すなわち(厳しい)規則をもって私達に敵し私達を責める証文
(すなわちモーセ律法)に棒を引き、これを十字架に釘づけて取り除き給うた。"
"510215","コロサイ 2:15","かくて(また)「権威」と「権力」とに武装を解かせて公然(こ
れを)曝しものにし、キリストに於て彼らを捕虜として凱旋行列に引き廻し給うたのであ
る。"
"510216","コロサイ 2:16","(斯く証文に棒が引かれて私達は律法から全く自由となった
の)だから、君達は(最早)食うことや、飲むことや、あるいは祭日、新月(の祭り)、
安息日のことについて、人にかれこれ言われることはない。"
"510217","コロサイ 2:17","これらは(皆)来るべきものの影で、その本隊はキリストであ
る。(従って私達は本体を有っているのであるから、今更何で影の必要があろう!"
"510218","コロサイ 2:18","君達は謙遜と天使礼拝とを嬉しがっている者(など)から決し
て貶さられることはない。こんな人は自分が(異教の)奥義に入った時(親しく)観た(と
思っている掴まえ所もない)ものを、肉の感念から訳もなく(ただ)威張っている(だけ)
の(こと)で、"
"510219","コロサイ 2:19","(キリストなる)頭にくっついていない。体(なる教会)全体
はこの頭から靭帯と腱とによって支えられ、結び合わされ、(かくして)神に育てられて
成長するのである。"
"510220","コロサイ 2:20","もし君達が、(今言ったように洗礼によって)キリストと共に
死に、此世の元素の霊(の支配)から離れたのなら、何故(なお)この世に生きている者
のように、"
"510221","コロサイ 2:21","「手をつけるな、味わうな、触るな」という規則に縛られるの
か。"
"510222","コロサイ 2:22","これら(禁断の物)は皆使えば消え失せるように出来ていて、
"人間の訓戒と教え"によるものである(から、少しの心配もない)。"
"510223","コロサイ 2:23","そして(また)これら(の訓戒や教え)はお手製礼拝と(いわ
ゆる)謙遜と禁欲とで(如何にも)知恵があるように思われているが、(実は)ただ肉の
(感情の)満足に役立つだけである。"
"510301","コロサイ 3:1","だからもし君達が(洗礼によって)キリストと共に(死に、共
に)甦ったのであるならば、キリストいまして"神の右に坐し給う"(天)上のものを求
めよ。"
"510302","コロサイ 3:2","(常にただ天)上のものを思え。地上のものに気を取られるな。
"
"510303","コロサイ 3:3","君達は(既にこの世に)死んで、その生命はキリストと共に神
の右に隠されているのだから。"
"510304","コロサイ 3:4","(しかし今でこそ隠されているが、)私達の生命であるキリスト
が顯れ給う時には、君達もまた彼と共に栄光の裡に顯れるであろう。"
"510305","コロサイ 3:5","だから、地上のものである(体の)肢の様々の慾、すなわち淫
行、汚穢、情慾、邪慾、また偶像礼拝なる貪慾を(悉く)殺せ。"
"510306","コロサイ 3:6","神の怒りはこれらのことのために臨むのである。"
"510307","コロサイ 3:7","君達もかつて(他の異教人と同様)これらの(罪の)中に生き
ていた時には、その中を歩いたのであった。"
"510308","コロサイ 3:8","しかし今や君達もまた(キリストと共に死にまた甦ったのであ
るから、)凡てのものを棄てよ──(いま言った様々の慾はもちろん、なお)怒り、憤怒、
悪意を、また君達の口から誹謗と悪口を!"
"510309","コロサイ 3:9","互いに嘘をつくな。行為もろとも旧い人間を脱ぎ棄て、"
"510310","コロサイ 3:10","新しい人間を着よ。この新しい人間はいよいよ新しくされて、
彼を創造り給うた御方の"像に肖って"(遂に完全なる)知識に達するのである。"
"510311","コロサイ 3:11","そして其処──(この新しい人間の住む世界)──には(最早)
ギリシヤ人とユダヤ人、割礼(の者)と無割礼(の者、また)野蛮人、スキテン人、奴隷、
自由人(の別)がなく、ただ凡てがキリスト、凡てにキリストである。"
"510312","コロサイ 3:12","(斯く君達は新しい人間に創造られたの)だから、神に選ばれ
た者、聖い者、また(神に)愛される者として、心からなる同情、親切、謙遜、柔和、寛
容を着よ。"
"510313","コロサイ 3:13","互いに我慢して、たとい誰かに対して不平があっても、互いに
赦し合え。主が君達を赦し給うたように、君達も赦せ。"
"510314","コロサイ 3:14","しかしこれら一切のものに愛を加えよ。愛は(凡ての徳をしめ
くくり、これを)完成する帯である。"
"510315","コロサイ 3:15","またキリストの平和に君達の心を心配せよ。君達もまた一体と
してこの平和に召されたのである(から)。また(神に対し)感謝深くあれ。"
"510316","コロサイ 3:16","キリストの言をして豊かに君達の間に住ませよ。あらゆる知恵
をもって互いに教えまた諭せ。感謝の心に溢れて、聖歌と讃美歌と霊の歌を神にうたえ。"
"510317","コロサイ 3:17","凡て言うこと為ることは、皆主イエスの名において為よ。彼に
よって父なる神に感謝せよ。"
"510318","コロサイ 3:18","妻達よ、主にある者らしく夫に従え。"
"510319","コロサイ 3:19","夫達よ、妻を愛し、辛くあたるな。"
"510320","コロサイ 3:20","子達よ、何事によらず親の言うことを聴け。これは主において
喜ばれることであるから。"
"510321","コロサイ 3:21","父達よ、子を怒らせて、いじけさせるな。"
"510322","コロサイ 3:22","奴隷達よ、何事によらずこの世の主人の言うことを聴け。御機
嫌取りのように(主人の)眼の前だけでなく、主を畏れて真心で為よ。"
"510323","コロサイ 3:23","何をするにも心から(これを)行え、人間でなく主を相手にし
て。"
"510324","コロサイ 3:24","その報いとして主から「相続分」を戴くことを知っているでは
ないか。君達は主キリストに仕えているのである。"
"510325","コロサイ 3:25","何故なら、(善い事をする者はその善い事に対して報いを受
け、)悪い事をする者はその為た悪い事の報いを受けるのであって、主には決して依怙が
無いのだから。"
"510401","コロサイ 4:1","主人達よ、正義と公平をもって奴隷に対せよ、君達にも(一人
の)主人が天にあることを知って。"    
"510402","コロサイ 4:2"," 撓まず祈れ、感謝をもって祈りつつ目を覚まし居れ。"
"510403","コロサイ 4:3","同時に私達のためにも祈って、神が御言の門を私達に開いてキ
リストの奥義を語らせ給うよう──(実に)そのために私も(今)縄目についているので
あるが──"
"510404","コロサイ 4:4","また私が命ぜられるままにその奥義を顕し得るようにしてもら
いたい。"
"510405","コロサイ 4:5","(信者ならぬ)外部の人に対しては知恵をもって接し、(福音の
ためにあらゆる)機会を利用せよ。(時は迫っている。)"
"510406","コロサイ 4:6","(また彼らに対する)君達の言は何時も気持よく、且つ塩で味
をつけよ。そうすれば一人一人に如何に答うべきかを知るであろう。"
"510407","コロサイ 4:7","私自身のことは、愛する兄弟であり、主に在る忠実な世話役ま
た奴隷仲間であるテキコが、皆君達に知らせるであろう。"
"510408","コロサイ 4:8","(今この手紙を持たせて)彼を君達に遺るのは、私達のことを
知らせて(少しでも)君達の心を慰めるために外ならない。"
"510409","コロサイ 4:9","なお忠実な愛する兄弟であり、君達の所の者であるオネシモも
一緒に遺る。二人が何くれとなく此処のことを君達に知らせるであろう。"
"510410","コロサイ 4:10","私と同じ因われの身であるアリスタルコと、バルナバの従兄弟
マルコから君達によろしく。【マルコのことについては(既に私からの)指図を受け取っ
たに違いない。彼が君達の所に行ったら歓迎してもらいたい。】"
"510411","コロサイ 4:11","またユストというイエスからよろしく。割礼ある者の中でこの
人達だけが神の王国のために一緒に働いてくれて、私の慰めとなった者である。"
"510412","コロサイ 4:12","君達の所のエパフラからよろしく。彼はキリスト・イエスの奴
隷であるが、君達が完成され、如何なる神の御意にも確信に満ちて立ち得るよう、何時も
君達のために祈りにおいて戦っている。"
"510413","コロサイ 4:13","彼が君達と、ラオデキヤ及びヒエラポリスの人達とのために非
常に苦労していることは、私が証明する。"
"510414","コロサイ 4:14","愛する医者ルカとデマからよろしく。"
"510415","コロサイ 4:15","ラオデキヤの兄弟達、ニンフアとその家の教会に宜しく伝えて
くれ。"
"510416","コロサイ 4:16","この手紙を君達の所で読んだら、ラオデキヤ人の教会にも読ま
せてくれ。また君達もラオデキヤから廻って来る手紙を読むように。"
"510417","コロサイ 4:17","アルキッポに、「主に在って受けた職責に注意し、これを果た
せ」と言ってもらいたい。"
"510418","コロサイ 4:18","これが私パウロの手による挨拶である。どうか私の縄目を記憶
してもらいたい。恩恵君達と共にあらんことを!"