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ローマ人へ

 
 
"450101","ローマ 1:1","キリスト・イエスの奴隷であり、(また)神に召され、その福音の
ために選ばれた使徒であるパウロから、──"
"450102","ローマ 1:2","この福音は、神がその預言者たちにより、聖書においてかねて約
束されたもので、"
"450103","ローマ 1:3","その御子、すなわち、人間としてはダビデの末から生まれ、"
"450104","ローマ 1:4","聖なる霊としては死人の中から復活して力ある神の子と定められ
た方、わたし達の主イエス・キリストに関するものである。"
"450105","ローマ 1:5","わたし達はこの方によって恩恵の使徒職を戴き、御名を広めるた
めに、すべての異教人をして従順に、この信仰を受けいれさせようとしている。"
"450106","ローマ 1:6","あなた達もその中にあり、イエス・キリストのものになるように
と(神に)召された者である。──"
"450107","ローマ 1:7","それでわたしは、神に愛される人、(また)召された聖徒であるロ
ーマ(集会)のあなた達一同に、この手紙をおくる。わたし達の父なる神と主イエス・キ
リストから、恩恵と平安、あなた達にあらんことを。"
"450108","ローマ 1:8","まずもってあなた達の信仰が世界中で評判になっていることを、
イエス・キリストにより、あなた達一同のために、わたしの神に感謝したい。"
"450109","ローマ 1:9","わたしはこの神を霊をもって、すなわち、その御子の福音を伝え
ることをもって、礼拝しているのであるが、神がわたしの証人として、"
"450110","ローマ 1:10","わたしが祈りのたびごとに絶えずあなた達を思い、いつか一度は、
神の御心によって都合よくあなた達の所に行けるようにとお願いしていることを、証明し
てくださるであろう。"
"450111","ローマ 1:11","わたしはほんとうにあなた達に会いたくてたまらない。あなた達
(の信仰)が強められるために、何か霊の賜物を分けあたえたい、"
"450112","ローマ 1:12","いや、あなた達のところで、お互の信仰によってあなた達もわた
しも、元気づけられたいのである。"
"450113","ローマ 1:13","兄弟たちよ、このことを知らずにいてもらいたくない。──ほか
の異教人の中でと同様あなた達の中でも、何か(福音の)実を刈り取るため、わたしは幾
たびもあなた達の所に行こうと思い立った。ただし今まで妨げられている。"
"450114","ローマ 1:14","わたしはギリシャ人にも野蛮人にも、教養のある者にも教養のな
い者にも、(福音を伝える)義務がある。"
"450115","ローマ 1:15","だからローマのあなた達にも福音を伝えることが、わたしの願い
である。"
"450116","ローマ 1:16","わたしは(決して)福音を恥じない。福音は神の力で、これを信
ずる者を一人のこらず、すなわち、まずユダヤ人、次に異教人を、救いに入れるからであ
る。"
"450117","ローマ 1:17","信仰から出て信仰に終る、(徹頭徹尾信仰本意の)神の義が、こ
の福音において現わされているからである。"信仰による義人は生きる"と(聖書に)書い
てあるとおりである。"
"450118","ローマ 1:18","なぜ(この福音が必要であった)か。人々が不道徳をもって真理
を押えつけているので、神の怒りが彼らのあらゆる不信と不道徳とに対して、天から現わ
されているからである。"
"450119","ローマ 1:19","というのは、神について知り得るほどのことは、彼らに明らかな
のである。神が現わしてくださったから。"
"450120","ローマ 1:20","すなわち神の性質は、永遠の能力も神性も、人の目には見えない
ものであるが、世界創造の時から、理性の目をもって造られた物の中に見ることができる
のである。従って(全然)言い訳は立たない。"
"450121","ローマ 1:21","彼らは神を知っていながら、神として賛美せず、感謝をささげず、
かえってその考えは空虚になり、その愚かな心は(ますます)暗くなったからである。"
"450122","ローマ 1:22","自分では賢いと言っているが、馬鹿になっている。"
"450123","ローマ 1:23","その証拠には、朽ちぬ"栄光"の神"の代りに、"朽ちはてる人
間や鳥や四足や長虫の"像を"おがんでいる。"
"450124","ローマ 1:24","だから神は、彼らが情欲にかられて不品行を行うに任せられた。
自分で自分の体を辱しめさせるためである。"
"450125","ローマ 1:25","彼らは真の神を偽りの神(偶像)にかえて、造物者の代りに創造
物を崇めもしおがみもしたからである。造物者こそ永遠に賛美すべきである、アーメン。"
"450126","ローマ 1:26","このゆえに神は彼らが恥ずべき肉欲におぼれるに任せられた。す
なわち、女はその自然の交わりを不自然な交わりにかえ、"
"450127","ローマ 1:27","同じく男も女との自然の交わりをすてて互に情熱をもやし、男と
男とが恥ずべきことを行い、迷いに対する当然の報いをその身に受けている。"
"450128","ローマ 1:28","こうして彼らは神を知ることを役に立たぬものと考えたので、神
の方でも、彼らの心が役に立たなくなるに任せられた。その結果彼らは(人として)なす
べからざることをするようになったのである。"
"450129","ローマ 1:29","彼らはあらゆる不道徳・悪意・欲張り・悪念に満ちた者、妬み・
人殺し・喧嘩・悪巧み・よこしまで一ぱいな者、陰口をきく者、"
"450130","ローマ 1:30","悪口を言う者、神の敵、無法者、高ぶる者、法螺吹き、悪事の発
明家、親不孝者、"
"450131","ローマ 1:31","無知・不誠実・無情・無慈悲の者である。"
"450132","ローマ 1:32","この人たちは、こんなことをする者が死なねばならぬ神の定めを
よく知っていながら、自分でそれをするばかりでなく、人がするのをも喜ぶのである。"
"450201","ローマ 2:1","だから、ああ人[ユダヤ人]よ、あなたは(人を)裁いているが、
あなたがだれであろうと、言い訳は立たない。あなたは人を裁いて、実は自分の罪を定め
ている。裁きながら、同じことをしているからである。"
"450202","ローマ 2:2","わたし達が知っているように、(いま言った)こんなことをする者
を、神は真理によってお裁きになる。"
"450203","ローマ 2:3","ああ人よ、あなたはこんなことをする者たちを裁きながら、自分
で同じことをしているが、それで自分(だけ)は神の裁きを免れると思っているのか。"
"450204","ローマ 2:4","それとも、神の豊かな慈愛と忍耐と寛容とを誤解し、憐れみ深い
このお方があなたを悔改めさせようとしておられることが、わからないのか。"
"450205","ローマ 2:5","こうしてあなたは頑固な悔改めない心によって、神の正しい裁き
の現われる怒りの日に望む(神の)怒りを、自分のために貯蓄している。"
"450206","ローマ 2:6","神は"ひとりびとりの行いに応じて報いられる"(と聖書は言う。)
"
"450207","ローマ 2:7","すなわち、忍耐して善を行うことによって栄光と栄誉と不滅とを
求める者には、神は永遠の命をおあたえになるが、"
"450208","ローマ 2:8","自分本意で、真理に従わず偽りに従う者には、怒りと憤りとが待
っている。"
"450209","ローマ 2:9","(つまり、)苦しみと悩みとは悪を働くすべての人、まずユダヤ人、
次に異教人に、"
"450210","ローマ 2:10","また栄光と尊敬と平安とは善を行うすべての人、まずユダヤ人、
次に異教人に、のぞむであろう。"
"450211","ローマ 2:11","神にはえこ贔屓がないからである。"
"450212","ローマ 2:12","すなわち、律法なしに罪を犯した者[異教人]はみな、律法なし
に滅び、律法の下に罪を犯した者[ユダヤ人]はみな、律法によって罰される。"
"450213","ローマ 2:13","なぜなら、律法を聞く者が神の目に義であるのでなく、律法を行
う者が義とされるからである。"
"450214","ローマ 2:14","すなわち、律法を持たない異教人が、その天性によって律法の命
ずるところと同じことを行えば、律法を持たなくても、彼ら(の心)が彼らにとっては律
法なのである。"
"450215","ローマ 2:15","それは取りも直さず、律法の命ずる行いが彼らの心に書きつけら
れていることを彼らが示すのであり、彼らの良心も(同じく)これを証明し、また彼らの
考えが互に咎めあるいは弁明することも、これを証明してくれる。"
"450216","ローマ 2:16","そしてこれらのことは、わたしの福音によれば、神がキリスト・
イエスをもって人の隠れたことを裁かれる(最後の)日に、すべて明らかになるであろう。
"
"450217","ローマ 2:17","しかしもしあなたが自分はユダヤ人だと言い、律法を頼りにし、
神との(特別の)関係を誇るならば、"
"450218","ローマ 2:18","またあなたが律法によって教えられて(神の)御心を知り、何が
大切であるかが分り、"
"45021920","ローマ 2:19,20 ,"かつ律法の中に具体化した知識と真理とを持っているので、
「盲人の手引」、「暗やみに迷う者の光り」、「無知な人の教育者」、「児童の教師」をもって
みずから任じているならば、──"
"450220","ローマ 2:20",""
"450221","ローマ 2:21","それで、人を教えながら、あなたは自分を教えないのか。盗んで
はならないと説きながら、盗むのか。"
"450222","ローマ 2:22","姦淫をしてはならないと言いながら、姦淫をするのか。偶像を忌
みきらいながら、宮荒しをするのか。"
"450223","ローマ 2:23","(要するに、)あなたは律法を誇りながら、律法を破って神を辱
しめている。"
"450224","ローマ 2:24",""神の御名はあなた達のために異教人の中で冒涜される"と書い
てあるとおりである。"
"450225","ローマ 2:25","なぜか。律法を守れば、割礼も役に立つが、律法を犯せば、あな
たの割礼は割礼がないと同じである。"
"450226","ローマ 2:26","反対に、割礼のない者が律法の要求することを守れば、割礼はな
くても、割礼があると同様にみなされるではないか。"
"450227","ローマ 2:27","従って、肉に割礼のない者が律法を全うすれば、彼の方があなた
を──(律法の)文字に通じ、割礼を受けていながら律法を犯すあなたを──裁くであろ
う。"
"450228","ローマ 2:28","なぜなら、みかけだけのユダヤ人はユダヤ人ではなく、みかけだ
けの肉的な割礼は割礼ではない。"
"450229","ローマ 2:29","隠れた(心の中の)ユダヤ人こそ(まことのユダヤ人、)また(律
法の)文字によらない、霊的な心の割礼こそ(まことの割礼であり、こんなユダヤ人が、)
人間からでなく、神からの栄誉をうけるのである。"
"450301","ローマ 3:1","それでは、ユダヤ人の特権はどうなるのか、また何が割礼の利益
でるか。あらゆる点において多くの特権がある。まず第一には、神の言葉が彼らにまかせ
られた。"
"450302","ローマ 3:2","すると、どうなるのだろうか。もしある人たちが(神の言葉に)
不忠実であったら、その不忠実が神の忠実を無にするのではなかろうか。"
"450303","ローマ 3:3","もちろん、そうではない。"人間を皆嘘つき"にしても、神を真実
とせねばならない。(聖書に)"
"450304","ローマ 3:4",""これは、御言葉によってあなた[神]が正しいとされ、あなた
がさばかれる時、勝利を得られるためでる。"と書いてあるとおりである。"
"450305","ローマ 3:5","しかしもしわたし達の不道徳が神の義を明らかにするならば、ど
ういうことになるのだろうか、お怒りになる神の方が──これは人間的に言うのだが──
間違っているのではなかろうか。"
"450306","ローマ 3:6","もちろん、そうではない。もしそうだとすれば、どうして神はこ
の世をお裁きになることができよう。"
"450307","ローマ 3:7","しかしもしわたしの(説いた福音が嘘であっても、その)嘘によ
って神の真実がいよいよ明らかになり、その栄光があらわれるとすれば、なぜそのわたし
が、罪人としてなおも罰されねばならないのか。"
"450308","ローマ 3:8","そして──これをわたし達の言葉だと考えて中傷する者があるそ
うだが──「善いことを出かすために悪いことをしようではないか」ということにならな
いだろうか。この連中が罰されるのは当然である。"
"450309","ローマ 3:9","それでは、どうなるのだろうか。(ユダヤ人である)わたし達には、
(異教人より)優れたところがあるのか。全然ない。わたし達が前から強く主張してきた
ように、ユダヤ人も異教人もことごとく、罪の(支配の)下にいるからである。""450310","
ローマ 3:10","(聖書に)こう書いてある。──"正しい人がいない、一人もいない、"
"450311","ローマ 3:11","物のわかる人がいない、神をさがし求める人がいない。"
"450312","ローマ 3:12","だれもかれも迷って、みんな堕落してしまった。善をする人がい
ない、ただの一人もいない。""
"450313","ローマ 3:13""彼らの咽は口のあいた墓のよう、その舌であざむき、""蝮の毒
が唇の下にある。""
"450314","ローマ 3:14",""口には呪いと苦い言葉とがいっぱいである。""
"450315","ローマ 3:15",""その足には血を流すにすばしこく、"
"450316","ローマ 3:16","その行く所には破壊と悲惨とがある、"
"450317","ローマ 3:17","彼らは平和の道を知らない。""
"450318","ローマ 3:18""その目の前には神をおそれる恐れがない。""
"450319","ローマ 3:19","ところでわたし達が知っているように、(右の)律法[聖書]が
言うことはみな、律法に生きる者(すなわちユダヤ人)に対して語られるものである。(し
かし)こうして(ユダヤ人だけでなく)すべての(人の)口がふさがり、世界中の人が、
神に対して罪なしと言うことはできないのである。"
"450320","ローマ 3:20","というのは、律法が命ずる行いによっては"だれ一人神の前に義
とされる者はない。"律法によって(は)罪を知る(ことができるだけで、人を罪から救
うことはできない)からである。"
"450321","ローマ 3:21","しかしながら今、律法に関係なく、神の義は現わされた。しかし
律法と預言書と[聖書]によって(すでに)証しされているものである。"
"450322","ローマ 3:22","この神の義は、イエス・キリストを信ずる信仰(だけ)によって、
これを信ずるすべての者にあたえられる。(すべてというのは、そこに人間的の)なんの
差別もないからである。"
"450323","ローマ 3:23","なぜか。すべての人が罪を犯したため、いまだれ一人、(かつて
持っていた)神の栄光をもたない。"
"450324","ローマ 3:24","(さりとて失った栄光を回復する力はないので、何一つ)代価を
払わず、(ただ)神の恩恵によって、キリスト・イエスによるあがないの力で、(神に)義
とされる(道が設けられた)のである。"
"450325","ローマ 3:25","すなわち神は御自分の義を示すために、宥めの供え物としてキリ
ストを提供された。これはキリストの血でなされたものであり、(人は)信仰によ(って
この恩恵にあずか)るのである。このことは──神が(長いあいだ)忍耐をもって過ぎし
日に犯した罪を罰せずにおられたので──"
"450326","ローマ 3:26","今の世において、御自分の義を示そうとされたのである。すなわ
ち御自分が義であること、またイエスを信ずる者を義とするお方であることを、(この世
に)示されたのである。"
"450327","ローマ 3:27","それでは(ユダヤ人の)誇りはどうなるのか。誇ることは出来な
くなった。なんの法則によって(出来ないの)か。行いの(完全を要求するモーセ律法の)
法則によってか。そうではない、信仰の法則によってである。"
"450328","ローマ 3:28","わたし達の信ずるところでは、(すでに言ったように、)人は律法
の命ずる行いに関係なく、(ただ)信仰(だけ)で、義とされるからである。"
"450329","ローマ 3:29","それとも神はユダヤ人だけの神であろうか。また異教人の神では
なかろうか。もちろん異教人の神でもある、"
"450330","ローマ 3:30","神がただお一人である以上は。すなわち神は、割礼のある者を信
仰により、割礼のない者をも信仰によって、義とされる。"
"450331","ローマ 3:31","それではわたし達は、信仰(による救いの道)によって(モーセ)
律法を廃止することになるのか。もちろん、そうではない。(結果から見ると、)むしろ律
法の効力を発揮させるのである。"
"450401","ローマ 4:1","それでは、わたし達(ユダヤ人の)肉の先祖アブラハムが得たも
のは、どういうことになるのだろうか、(何も得なかったことになるではないか、とある
人は言うかも知れない。"
"450402","ローマ 4:2","わたしは答える、)もし実際アブラハムが(りっぱな)行いによっ
て義とされたのならば、(たしかに)誇る理由がある。しかし(誇ると言っても、人間に
対してであって、)神に対してではない。"
"450403","ローマ 4:3","では聖書は何と言っているか。"アブラハムは神を信じて、そのこ
とが彼の義と見なされた"とある。(アブラハムが義とされたのは行いのゆえではなく、
恩恵である。)"
"450404","ローマ 4:4","いったい、仕事をする者に対しては、報酬は債務であって、恩恵
とみなすべきではない。"
"450405","ローマ 4:5","反対に、仕事をしない者、すなわち(善い行いは出来ずとも、信
ずれば)どんな悪人でも義とするお方(神)を信ずる者に対しては、その信仰が義と見な
されるのである。"
"450406","ローマ 4:6","同じようにダビデ(王)も、行いに関係なく、(ただ信仰のゆえに)
神が義と見なされる人の幸福を讃美して、こう言っている。"
"450407","ローマ 4:7",""幸いである、その不法をゆるされ、その罪をおおわれた人たち
は。"
"450408","ローマ 4:8","幸いな人である、主がその罪を認められない人は。"
"450409","ローマ 4:9","それではこの幸福の讃美は、割礼のある者(だけ)についてか、
それとも割礼のない者にも及ぶのか。わたし達は(くりかえして)言う、"アブラハムの
信仰が義と見なされた"と。"
"450410","ローマ 4:10","それではどんな場合に義とみなされたのか。割礼を受けた後か、
それとも(まだ)割礼をうけない時か。割礼を受けた時でなく、割礼をうけない時である。
"
"450411","ローマ 4:11","そしてアブラハムが(あとで)"割礼なる徴を"受けたのは、(ま
だ)"割礼をうけない"時、信仰によって義とされたことの証拠としてである。これは彼
が、(一方ではユダヤ人でない信者、すなわち)割礼なしで信じて義とみなされるすべて
の人の父になるためであり、"
"450412","ローマ 4:12","また(他方ではユダヤ人の信者、すなわち)割礼があるだけでな
く、わたし達の父アブラハムが割礼をうけない時(に信じて義と見なされたそ)の信仰の
足跡を踏む、(まことの)割礼のある人たちの父になるためであった。"
"450413","ローマ 4:13","(このように義とされるのは割礼に関係がない。)なぜなら、ア
ブラハムとその子孫とが世界の相続人になるという約束(が与えられたの)は、(モーセ)
律法(を行ったこと)によるのではなく、信仰の義によるからである。"
"450414","ローマ 4:14","律法を行う人たちだけが(世界の)相続人(になるの)であるな
ら、信仰はむだなものになり、約束は無になるのである。"
"450415","ローマ 4:15","律法(の目的)は、(人に罪を犯させ、神の)怒りをもたらす(こ
とにある)からである。律法のない所には、その違反もあり得ない。"
"450416","ローマ 4:16","そうであるから、(相続人にされるのは)信仰のゆえである。こ
れは恩恵によらせるためであり、(アブラハムの)子孫全体に対して──ただ律法の子孫
[ユダヤ人]だけでなく、アブラハムの信仰の(足跡を踏む)子孫[異教人]に対しても
──(神の)約束が不動であるためである。彼はわたし達すべての者の(信仰の)父であ
る。"
"450417","ローマ 4:17",""わたしはあなたを多くの国の人の父に決めた"と書いてあると
おりに。(ただし)それは、彼が信じた神、すなわち、死人を生かし、また無から有を呼
び出される神の前においてである。"
"450418","ローマ 4:18","(まことに)アブラハムは(神の力を確信して、)望み得ないこ
とを望んで信じたので、"あなたの子孫はあのように、(空の星のように多く)なるであろ
う"と言われた言葉のとおり、"多くの国の人の父"になったのである。"
"450419","ローマ 4:19","すなわち彼は信仰が弱らずに、ほとんど百歳であったので、自分
の体が死んでしまっており、(妻)サラの胎も死んでいるのをよく知っていながら、
""450420","ローマ 4:20","不信仰をもって神の約束を疑わないばかりか、かえって信仰が
強くなり、神に栄光を帰した、"
"450421","ローマ 4:21","神は約束を果たす力を持っておられる(ので、子をお授けになる)
と確信することによって。"
"450422","ローマ 4:22","このゆえに、"そのことが彼の義と見なされた"のである。"
"450423","ローマ 4:23","しかし("彼の義と)みなされた"と書いてあるのは、彼だけの
ためではなく、"
"450424","ローマ 4:24","わたし達のためでもある。主イエスを死人の中から復活させられ
たお方[神]を信ずるわたし達も、(信仰によって義と)みなされねばならないからであ
る。"
"450425","ローマ 4:25","このイエスこそ、わたし達の過ちのために死に引き渡され、また
わたし達を義とするために復活された方である。"
"450501","ローマ 5:1","だから、わたし達は信仰のゆえに義とされたのであるから、わた
し達の主イエス・キリストによって、いま神と平和ができた。"
"450502","ローマ 5:2","そうだ、キリストにより、信仰で、わたし達はいまいるこの恩恵
の状態に入ることができ、また(最後の日に)神の(子になることを信じて、その)栄光
にあずかる希望を誇っているのである。"
"450503","ローマ 5:3","そればかりではない。苦難をも誇る。苦難は忍耐を、"
"450504","ローマ 5:4","忍耐は鍛錬を、鍛錬は希望を生むことを知っているからである。"
"450505","ローマ 5:5","そしてこの"希望は(必ず実現して、わたし達を)失望させるこ
とはない。"神はわたし達に聖霊を授け、それによって愛をわたし達の心の中に(いつも
豊かに)注いでいてくださるからである。"
"450506","ローマ 5:6","なぜなら、わたし達がまだ弱くあったとき、当時まだ不信心者の
(わたし達の)ために、キリストは死んでくださったからである。"
"450507","ローマ 5:7","(驚くべき神の愛!人間の世界では、)義人のために命をすてる者
はほとんどあるまい。善人のためならば、惜しげもなく命をすてる者が、あるいはあるか
も知れない。"
"450508","ローマ 5:8","しかしわたし達が(義人でも善人でもなく、)まだ罪人(神の敵)
であったとき、キリストが私たちのために死んでくださった。このことによって、神はわ
たし達に対する愛をお示しになったのである。"
"450509","ローマ 5:9","それならばキリストの血で義とされている今、わたし達がキリス
トによって(最後の日の神の)怒りから救われるのは、もちろんである。"
"450510","ローマ 5:10","なぜなら、(神の)敵であったのに、その御子の死によって神と
和睦ができたくらいならば、すでに和睦をしたわたし達が、御子の(復活の)命によって
救われるのは、もちろんである。"
"450511","ローマ 5:11","そのことばかりではない。主イエス・キリストによって今すでに
この和睦を得たわたし達は、彼によって神を誇るのである。(自分を誇らない。キリスト
を誇り、神を誇る。)"
"450512","ローマ 5:12","(この救いはキリストとアダムとを比較する時に、はっきりす
る。)すなわち、一人の人(アダム)によってこの世に罪が入ってき、罪によって死が入
ってき、こうして、(この人において)人は一人のこらず罪を犯したので、全人類に死が
行き渡ったように──([一八節ニツヅク]一人の人キリストの正しい行いによって、全
人類に命を与える義が臨んだのである。)"
"450513","ローマ 5:13","なぜか。(律法のない時代、つまりアダム以後モーセ)律法(の
できる)までの間にも、罪はこの世にあったが、律法がないので、(たとえ罪に当たるこ
とをしても、)罪はその人の責任に帰せられ(ず、死の罰は受け)ないはずである。"
"450514","ローマ 5:14","それにもかかわらず、アダムからモーセまでの間に、アダムと同
じ(律法)違反の罪を犯さなかった(その時代の)人たちの上にも、死が王として支配し
たからである。(従ってこの罪と死とがアダムによるものでなくてなんであろう。そして
一人の人の行いが全人類に影響を及ぼす点において、)アダムは来るべき者(である新約
のアダム、すなわちキリスト)の型である。"
"450515","ローマ 5:15","しかし(神の)賜物は(アダムの)過ちと同じではない。なぜな
ら、一人の人(アダム)の過ちによってすら多くの人が死んだくらいであるから、まして
神の恩恵と一人の人イエス・キリストによる恩恵の賜物とが、多くの人に満ちあふれるの
はもちろんである。"
"450516","ローマ 5:16","なお、(キリストの)賜物と一人の罪を犯した人の場合とは、同
じではない。なぜなら、一人の人(の罪)に対する(神の)裁きは、(多くの人に)死の
宣告を下したのであるが、(神の)賜物は、多くの(人をその)過ちから(救い出して)
義とするからである。"
"450517","ローマ 5:17","一人の人によって、すなわち一人の人(アダム)の過ちによって
すら死が支配するようになったくらいであるから、ましてあふれるばかりの恩恵と義とさ
れる賜物とを戴いた者が、一人の人イエス・キリストにより(永遠の)命をもって支配す
るのは、もちろんであるからである。──"
"450518","ローマ 5:18","従って、一人の人の過ちによって全人類に死の宣告が下されたと
同じに、一人の人の正しい行いによって、全人類に命を与える義が臨んだのである。"
"450519","ローマ 5:19","すなわち、一人の人の不従順によって多くの人が罪人になったよ
うに、一人の人の従順によっても多くの人が義人になるのである。"
"450520","ローマ 5:20","(それなら律法は人を義として永遠の命を与えるためには役立た
ないのか。その通り。)律法は、過ちを増し強めるために第二義的に来たのである。しか
し(神に感謝する、人の犯す)罪が増し強まれば、恩恵は豊かにあふれる。"
"450521","ローマ 5:21","これは罪が死を持って支配したように、恩恵も義をもって支配し、
わたし達の主イエス・キリストによって、(わたし達を)永遠の命に入れるためである。"
"450601","ローマ 6:1","それでは、どういうことになるのだろうか。(罪が増せば恩恵も豊
かになるならば、)恩恵が増し強まるために、わたし達は罪(の生活)を続けるべきであ
ろうか。"
"450602","ローマ 6:2","もちろん、そうではない。わたし達は罪との関係ではすでに死ん
でいるのに、、どうしてなお罪の中に生きていられよう。"
"450603","ローマ 6:3","それともあなた達は知らないのか、キリスト・イエスへと洗礼を
受けたわたし達はみな(彼のものになって、)彼の死へと洗礼を受けたのである。"
"450604","ローマ 6:4","だからこの死への洗礼によって、彼とい一しょに(死んで一しょ
に)葬られたのである。これはキリストが父上の栄光によって死人の中から復活されたよ
うに、わたし達も(復活して)新しい命をもって歩くためである。"
"450605","ローマ 6:5","なぜなら、わたし達が(洗礼によって)彼と合体してその死にあ
やかる者になった以上、復活にもあやかるのは当然だからである。"
"450606","ローマ 6:6","わたし達はこのことを知っている。──(洗礼は十字架をあらわ
す。)古いわたし達は(キリストと)一しょに十字架につけられたが、これは罪の体がほ
ろび失せて、わたし達がもう二度と罪の奴隷にならないためであると。"
"450607","ローマ 6:7","死んだ者は罪から解放されるからである。"
"450608","ローマ 6:8","しかしキリストと一しょに死んだ以上は、一しょに生きることを
もわたし達は信じている。"
"450609","ローマ 6:9","キリストは死人の中から復活されたのであるから、もう二度と死
なれることはなく、もう死が彼を支配することはできないことを、わたし達は知っている
のである。"
"450610","ローマ 6:10","なぜなら、彼が死なれたのは、一度かぎり罪との関係で死なれた
のであり、いま生きておられるのは、神との関係で(永遠に)生きておられるのである。"
"450611","ローマ 6:11","だからあなた達もそのように、自分を罪との関係では死んだ者、
神との関係ではキリスト・イエスにあって生きている者と考えよ。"
"450611","ローマ 6:11","だからあなた達もそのように、自分を罪との関係では死んだ者、
神との関係ではキリスト・イエスにあって生きている者と考えよ。"
"450612","ローマ 6:12","(このようにあなた達と罪との関係は切れてしまった。)だから
(いつまでも)罪をあなた達の死ぬべき体の王にして支配させ、その欲望に服従してはな
らない。"
"450613","ローマ 6:13","またあなた達の肢体を不道徳の武器にして罪にまかせていてはな
らない。あなた達は死人の中から命によみがえった者であるから、自分を神に、すなわち
自分の肢体を義の武器にして神にまかせよ。"
"450614","ローマ 6:14","なぜなら、罪はもうあなた達の主人として支配することはないか
らである。あなた達は律法の下にいるのでなく、恩恵の下にいるのである。"
"450615","ローマ 6:15","それでは、どうだろうか。わたし達は律法の下にいるのでなく恩
恵の下にいるのだから、罪を犯そうではないかということになるのだろうか。もちろん、
そんなことはない。"
"450616","ローマ 6:16","あなた達はこのことを知らないのか。──奴隷として服従するた
めにある人に自分をまかせれば、あなた達は服従するその人の奴隷であって、罪の奴隷に
なって死ぬか、それとも、(神に)従順の奴隷になって義とされ(て生き)るか、どちら
かである。"
"450617","ローマ 6:17","しかし神に感謝する、あなた達は(かつて)罪の奴隷であったが、
(神から信仰の)教えの型に入れられて心からそれに服従し、"
"450618","ローマ 6:18","罪(の奴隷たる身分)から自由にされて、義の奴隷にしていただ
いたのである。"
"450619","ローマ 6:19","(奴隷の例でこんな)人間的の言い方をするのは、あなた達の理
解力が(まだ)弱いからである。(わたしはこう言いたい。──かつて)あなた達が奴隷
になって肢体を汚れと不法とにまかせて不法を行ったように、今度は(神の)奴隷になっ
て肢体を義にまかせて聖くなれと。"
"450620","ローマ 6:20","なぜなら、あなた達が罪の奴隷であった時には、義に対して自由
(の身)であって(勝手放題な生活をしてい)たが、"
"450621","ローマ 6:21","その時いったいどんな実を得たのであったか。今なら恥ずかしい
ものではないか。それらのものの最後は死だからである。"
"450622","ローマ 6:22","しかし今は、罪から自由にされて神の奴隷にしていただき、一つ
の実を得ている。この実はあなた達を聖め、最後は永遠の命に至らせるのである。"
"450623","ローマ 6:23","なぜなら、罪が(奴隷に)払ってくれる給料は死であり、(従う
者に与えられる)神の賜物は、わたし達の主イエス・キリストにおいての永遠の命だから
である。"
"450701","ローマ 7:1","それとも、あなた達は知らないのか、兄弟たちよ、──これは法
律を知っている人たちに言うのだが──法律は人が生きている間だけ人を支配するのであ
る。"
"450702","ローマ 7:2","たとえば、結婚した婦人は夫が生きているうちは法律によって(夫
に)結びつけられているが、夫が死ねば、(彼女を夫に結びつける)夫の法律から解かれ
る。"
"450703","ローマ 7:3","従って、夫が生きているうちにほかの男のものになれば、姦婦と
言われるけれども、夫が死ねば、たとえほかの男のものになっても、(夫の)法律から自
由(の身)であるから、姦婦ではない。"
"450704","ローマ 7:4","だから、わたしの兄弟たちよ、(あなた達と律法との関係も同じで
ある。)キリストの体(が十字架の上で死んだこと)によって、あなた達も律法との関係
では(一しょに)殺されたのである。これはあなた達が(古い夫である律法の束縛をはな
れ、)ほかの者、すなわち死人の中から復活された方、(新しい夫キリスト)のものになっ
て、わたし達が神のために(善い)実を結ぶためである。"
"450705","ローマ 7:5","なぜなら、わたし達が(生まれたままの)肉にあっ(て生きてい)
た時には、律法(の刺激)による罪の情熱が肢体の中に働いて、わたし達は死のために(滅
びの)実を結んだからである。"
"450706","ローマ 7:6","しかし今は縛られていた律法に対して死に、律法から解かれたの
で、(律法の)古い文字によらず、(福音の)新しい霊において(神に)仕えるのである。"
"450707","ローマ 7:7","それでは、どういうことになるのだろうか。律法(自体)が罪で
あろうか。もちろん、そうではない。(しかし罪と無関係ではない。)むしろ律法によらな
ければ、わたしは罪を知らなかった。なぜなら、律法が"(人のものを)欲しがってはな
らない"と言わなければ、わたしは欲を知らなかったであろう。"
"450708","ローマ 7:8","ところが("人のものを欲しがってはならない"という掟が来ると、
今まで眠っていた)罪は(目をさまし、)掟(に反抗しこれ)を利用して、ありとあらゆ
る欲をわたしの中に起こした。すなわち、律法がなければ罪は死んでいるのである。"
"450709","ローマ 7:9","かつて律法のない時には、(罪が死んでいて)わたしは(子供のよ
うに罪を知らずに)生きていた。しかし掟が来ると、(わたしの中の)罪が生きかえり、"
"450710","ローマ 7:10","(今度は)わたしの方が(罪によって)死んでしまった。(こう
して)命へ導く使命を持つ掟そのものが、(実際はかえってわたしを)死へ導くものにな
ったことが、わたしにわかった。"
"450711","ローマ 7:11","なぜなら、罪は掟を利用してわたしを惑わし、掟によって(わた
しを)殺したからである。"
"450712","ローマ 7:12","だから律法自体は聖であり、掟も聖であり、義であり善である。
"
"450713","ローマ 7:13","それでは、善いものがわたしにとって死(をもたらすもの)にな
ったのだろうか。もちろん、そうではない。罪は罪であることが現われるために、善いも
のによって、(律法という善いものを悪用して、)わたしに死をもたらしたのである。これ
は掟によって、罪が一層はっきり罪になるためである。"
"450714","ローマ 7:14","(要するに罪は掟になく、私の中の罪にある。)その訳は、わた
し達が知っているように、律法は(神から与えられた)霊的なものである。しかしわたし
は肉的なものであり、(奴隷として)売られて罪の(支配の)下にいるからである。"
"450715","ローマ 7:15","(罪の命ずるままに動くだけで、)自分のしていることを知らな
いのである。(それは自分と結びつかない。)したいと思うことはせず、いやでたまらない
ことばかりしているのだから。"
"450716","ローマ 7:16","ところで、したくないと思うことばかりをしているのなら、律法
が良いものであることを認めているわけである。"
"450717","ローマ 7:17","そうすると、それをしているのはもはやこのわたしではなく、わ
たしの中に住み込んでいる罪である。"
"450718","ローマ 7:18","なぜなら、わたしの中には、すなわちわたしの肉の中には、(何
一つ)善いものが住んでいないことを、わたしは知っている。良いことをしたいと思う意
志はいつもわたしにあるが、(悲しいかな、)する力がないのである。"
"450719","ローマ 7:19","したいと思う善いことはせずに、したくないと思う悪いことばか
りを、するからである。"
"450720","ローマ 7:20","ところで、したくないと思うことばかりをしているのだから、そ
れをしているのはもはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪である。"
"450721","ローマ 7:21","だから、わたしが良いことをしたいと思えば、かならず悪いこと
がわたしに生まれるという法則があることを、発見する。"
"450722","ローマ 7:22","すなわち、(わたしの中に二つのわたしがあって、)内の人として
のわたしは神の律法を喜ぶが、"
"450723","ローマ 7:23","わたしの肢体にもう一つの(わたし、罪の)法則(を喜ぶ外の人
としてのわたし)があり、(その神の律法を行おうとする)わたしの理性の法則と戦って、
肢体にあるこの罪の法則の捕虜にすることを、経験するのである。"
"450724","ローマ 7:24","なんとわたしはみじめな人間だろう!だれがこの死の体から、わ
たしを救い出してくれるのだろうか。"
"450725","ローマ 7:25","──神様、感謝します、わたし達の主イエス・キリストによって!
──従って、このわたしは理性では神の律法に仕えるが、肉では罪の法則に仕えるのであ
る。"
"450801","ローマ 8:1","(こうしてわたし達はみな救われている。)だから今では、キリス
ト・イエスにある者は絶対に罪を罰されることはない。"
"450802","ローマ 8:2","なぜなら、キリスト・イエスによる命の霊の法則が、死と罪との
法則からあなたを自由にしたからである。"
"450803","ローマ 8:3","律法が肉に妨げられて無力になったために出来なくなったことを、
神は(御子によって)成し遂げてくださった。すなわち(わたし達の)罪の(征服の)た
めにその子を罪の肉の形で(この世に)遣わし、その肉(を殺すこと)において罪を罰さ
れたのである。"
"450804","ローマ 8:4","これはわたし達が(もはや)肉によって歩かず、霊によって歩き、
律法の要求することがわたし達において完全に果たされるためである。"
"450805","ローマ 8:5","なぜ(霊によって歩けばそれができる)か。肉による者[生まれ
ながらの人]は肉のことを追い求めるが、霊による者[キリストを信ずる者]は霊のこと
を追い求めるからである。"
"450806","ローマ 8:6","肉を追い求めることは死をもたらすが、霊を追い求めることは命
と平安とをもたらすからである。"
"450807","ローマ 8:7","というのは、肉を追い求めることは神への敵対である。肉は神の
律法に服従せず、服従することも出来ないからである。"
"450808","ローマ 8:8","肉にある者は神をお喜ばせすることは出来ない。"
"450809","ローマ 8:9","しかしあなた達は肉にある者ではなく、霊にある者である、(すで
にキリストを信じて)神の御霊があなた達の中に住んでおられる以上は。しかし(神の御
霊すなわち)キリストの霊を持たないなら、その人はキリストのものではない。"
"450810","ローマ 8:10","しかしキリスト(の霊)があなた達におられるなら、(あなた達
の)体は(アダムの)罪によって死んでいるが、霊は(キリストの)義によって生きてい
る。"
"450811","ローマ 8:11","しかしイエスを死人の中から復活させたお方の御霊があなた達の
中に住んでおられるなら、キリスト・イエスを死人の中から復活させたそのお方は、あな
た達の中に住んでおられるその御霊によって、あなた達の死ぬべき体をも生かしてくださ
るであろう。"
"450812","ローマ 8:12","(こんなに大きな恩恵をいただいているの)だから、兄弟たちよ、
わたし達は義務がある。(もちろん)肉に対して、肉的に生きる義務があるのではない。(神
に対して、霊によって生きる義務があるのである。)"
"450813","ローマ 8:13","その訳は、もしあなた達が肉によって生きれば、かならず死ぬか
らである。しかしもし(霊によって生き、)霊をもって体の働き[肉の行い]を殺せば、(永
遠に)生きる。"
"450814","ローマ 8:14","神の御霊に導かれている者はことごとく、神の子だからである。
"
"450815","ローマ 8:15","なぜなら、あなた達が(神から)戴いた霊は、(あなた達を)も
う一度(律法の支配の下に置いて)びくびくさせる奴隷の霊でなく、(神の)子の霊であ
る。(その証拠には、)わたし達は(祈るとき、)その霊によって「アバ(お父様)、お父様」
と大声で呼ぶではないか。"
"450816","ローマ 8:16","御霊自身が、今すでにわたし達が神の子供であることを、わたし
達の霊に保証してくださるのである。"
"450817","ローマ 8:17","(すでに神の)子供であるならば、また相続人である。神の相続
人であり、キリストと共同相続人である、(キリストと)一しょに栄光を受けるため、(こ
うして彼と)一しょに苦しんでいる以上は。"
"450818","ローマ 8:18","(しかもこの苦しみは恐れることはない。)なぜなら、わたしは
こう考える。今の世の苦しみは、わたし達に現われようとしている栄光(──キリストと
一しょに神の国の相続人になる最後の日の大いなる光栄──)にくらべれば、言うに足り
ない。"
"450819","ローマ 8:19","(そしてこの栄光は必ず与えられる。)その証拠(の第一)は、
創造物が神の子たちの現われるのを、首を長くして待ちこがれていることである。"
"450820","ローマ 8:20","なぜであるか。創造物は自分から(今のような)はかない運命に
屈伏したのでなく、それは屈伏させたお方([神]の御心)によるからである。(彼らはア
ダムの罪の責任を負わされたのである。)しかし(この屈伏には)望みがある。"
"450821","ローマ 8:21","創造物自身も、滅亡の奴隷になっている(現在の)状態から自由
にされて、神の子供たちがうける栄光と自由とにあずかるのだから。"
"450822","ローマ 8:22","わたし達が知っているように、全創造物は(かの日から)今まで、
一しょになって呻き、一しょになって産みの苦しみをしている。(父なる神がこの 呻き
に耳を傾けられないことがあろうか。)"   
"450823","ローマ 8:23","しかし(苦しんでいるのは)創造物だけではない。わたし達自身
も、(神の子にされた証拠として)御霊なる初穂を持っているので、このわたし達自身も、
自分(のみじめな姿)をかえりみて、呻きながら、(正式に神の)子にされること、すな
わちわたし達のこの(罪の)体があがなわれ(て、朽ちることのない栄光の体にされ)る
ことを、待っているのである。"
"450824","ローマ 8:24","なぜなら、わたし達は(最後の日に救いが完成されるという)望
みをもって、救われているからである。目に見ることのできる望みは望みではない。人は
いま現に見ているものを、なんでその上望む必要があろうか。"
"450825","ローマ 8:25","しかしわたし達が見ていないものを望むとすれば、忍耐をもって
待たねばならない。"
"450826","ローマ 8:26","しかし(創造物やわたし達神の子が苦しんでいると)同じように、
御霊も、弱いわたし達を助けてくださる。すなわち、(神のみ心にかなうには)どう何を
祈るべきかわからないので、御霊自身が、無言の呻きをもって(わたし達の祈りを神に)
執り成してくださるのである。"
"450827","ローマ 8:27","しかし(人の)心を見抜くお方[神]は、御霊が何を求めている
か、すなわち、御霊が神の御心にかなうように聖徒たちのために執り成しておられること
を、(もちろん)御存じである。"
"450828","ローマ 8:28","そればかりではない。(わたし達の救いは次のことからも確かで
ある。)わたし達が知っているように、神を愛する者、すなわち(神の)計画に応じて召
された者には、すべてのことが救いに役立つのである。"
"450829","ローマ 8:29","というのは、神は(世の始まる前に)あらかじめお選びになった
人たちをば御子(キリスト)と同じ姿にすることを、あらかじめお定めになったからであ
る。──これは(こうして出来た)多くの兄弟たちの中で、彼を長男にするためである。
──"
"450830","ローマ 8:30","そして(時が来ると)あらかじめお定めになった人たちを召し、
お召しになった人たちを義とし、義とした人たちには栄光をお与えになるだろう。"
"450831","ローマ 8:31","すると、それはどういうことになるのだろうか。──神がわたし
達の味方である以上、だれがわたし達に敵対できるか。"
"450832","ローマ 8:32","御自分の子をさえなんの惜しげもなく、わたし達みんなのために
死に引き渡されたその神が、どうしてそれと共に、すべてのものをも賜わらないことがあ
ろうか。"
"450833","ローマ 8:33","だれが(わたし達)神の選ばれた者を告発することができるか。
神が(裁判官として)"罪なしと宣告しておられるのに。""
"450834","ローマ 8:34",""だれが(わたし達を)罰することができるか。"キリスト・イ
エスが(わたし達の罪のために)死んで、それだけでなく復活して、いま神の右においで
になって、わたし達のために執り成していてくださるのに。"
"450835","ローマ 8:35","(このゆえに)だれがキリストの(わたし達を愛する)愛から、
わたし達を引き離すことができるか。苦しみか、悩みか、迫害か、飢えか、裸か、危険か、
剣か。"
"450836","ローマ 8:36","こう書いてある。──"あなた[神]のためにわたし達は一日中
死の危険にさらされている、わたし達は屠られる羊のように考えられた。""
"450837","ローマ 8:37","(もちろん、引き離すことのできるものはない。)そればかりか、
わたし達を愛して(十字架につけられて)くださった方により、これらすべての(苦難の)
中にあって、わたし達は悠々と勝つことができる。"
"450838","ローマ 8:38","なぜなら、わたしは確信している、死んでも命でも、天使でも支
配(天使)でも、現在起こっていることでも将来起こることでも、権力(天使)でも、"
"450839","ローマ 8:39","高い所のものでも低い所のものでも、その他どんな創造物でも、
わたし達の主キリスト・イエスによる神の愛から、わたし達を引き離すことはできない。"
"450901","ローマ 9:1","私はキリストにある者として本当のことを言う、嘘はつかない。
わたしの良心も聖霊によって、(それが本当であることを)保証してくれる。"
"450902","ローマ 9:2","(わたしが急にこんなことを言い出したら信じてくれないかも知
れないが、)わたしに大きな悲しみと、心に絶えざる痛みとがあるのである。"
"450903","ローマ 9:3","ほんとうに、兄弟すなわち血を分けた同胞の(救われる)ためな
らば、このわたしは呪われて、救世主(の救い)から離れ落ちてもよいと、幾たび(神に)
願ったことであろう。"
"450904","ローマ 9:4","(言うまでもなく、)それはイスラエル人のことである。(彼らは
神の)子たる身分(を与えられ、神の)栄光(はその中に住み、)かずかずの契約(は神
との間に結ばれ、比類のない)律法、(荘厳な)礼拝、多くの(恩恵の)約束は、(ことご
とく)彼らのものである。"
"450905","ローマ 9:5","(また、アブラハム、イサク、ヤコブなどの偉大な)祖先たちは
彼らのものであり、救世主も人間としては彼らから出られたのである。一切のものの上に
おられる神なる彼は、永遠に賛美すべきである、アーメン。"
"450906","ローマ 9:6","(ところがイスラエル人は、この約束の成就であるイエス・キリ
ストを十字架につけて殺してしまった。)しかしこれは、神の(約束の)言葉が反故にな
ったなどというのでは決してない。なぜなら、(祖先)イスラエル[ヤコブ]から出た者
が皆、イスラエル人だという訳ではないからである。"
"450907","ローマ 9:7","またアブラハムの子孫だからとて、それが皆その子供とはかぎら
ない。(その証拠には、神は女奴隷ハガルとの間のイシマエルを正当の子とみなさず、"正
妻サラとの間の約束の子)イサクから生まれる者が、あなたの子孫となるべきである"と
(仰せられたと聖書に)ある。"
"450908","ローマ 9:8","すなわち、(アブラハムの)血筋を引く子供が、当然に(彼の子孫
として約束にあずかる)神の子供ではなく、約束の(言葉によって生まれた)子供(だけ)
が、(彼の)子孫と見なされるのである。"
"450909","ローマ 9:9","なぜなら、(イサクが生まれるについては、)次のような約束の言
葉があるから。("来年の)今ごろわたしは(また)来る。するとサラに息子ができる。"(こ
うしてイサクが生まれない前に、神は彼をアブラハムの正当の子孫と見なすことを約束さ
れた。)"
"450910","ローマ 9:10","そればかりではない。(一人の女)リベカが、一人の男すなわち
わたし達の祖先イサクによって孕んだ場合も、その一例である。"
"450911","ローマ 9:11","なぜか。(同じ父母から生まれた二子であるのに、弟ヤコブの方
が、兄エサウを差し置いて相続人になったのである。すなわち)二人がまだ生まれず、(従
って)なんの善いことも悪いこともしない先に、──これは、神の選びの計画は不動であ
り、"
"450912","ローマ 9:12","(人の)行いによらず、召されるお方(の御心)による(ことを
示す)ためであったが──"兄は弟に仕える"と神はリベカに言われた。"
"450913","ローマ 9:13","(そして預言どおりにヤコブが選ばれた。)"わたしはヤコブを愛
したが、エサウを憎んだ"と書いてあるとおりである。"
"450914","ローマ 9:14","するとどういうことになるのだろうか。神に不公平でもあるのか。
もちろん、そんなことはない。"
"450915","ローマ 9:15","その証拠には、神は(かつて)モーセにこう言われている、"わ
たしは憐れみたい者を憐れみ、慈悲をほどこしたい者に慈悲をほどこす"と。"
"450916","ローマ 9:16","従って(憐れみも慈悲も、)それは(人間の)願望にも努力にも
よらず、ただ神の憐れみによるのである。"
"450917","ローマ 9:17","(反対に、憐れみを奪われる場合も同じである。)現に聖書は、
パロ[エジプト王]にこう(神が仰せられたと)言っているではないか、"わたしがあな
たを(王として)立てたのは、(あなたの心を頑固にして私の命令にそむかせ、)あなたに
よってわたしの力を示すため、また、わたしの名が全世界に知れわたるため、ただそのた
めであった"と。"
"450918","ローマ 9:18","従って神は思うままに、ある人を憐れみ、ある人を、"頑固にさ
れる"(ことは明らかである。)"
"450919","ローマ 9:19","するとあなたはわたしに(抗議して)言うにちがいない、それで
は、なぜ神はなおも人を咎められるのか。(御自身が人の心を頑固にされるのなら、)だれ
も神の意志に逆らうことはできない訳ではないかと。"
"450920","ローマ 9:20","ああ人よ、いったい君は何者なれば、神に口答えをするのか。"作
られたものが作った者に向かって、「なぜ"わたしをこんなものに造ったか」と言えるだ
ろうか。""
"450921","ローマ 9:21","それとも、"陶器師には、"同じ"粘土"の塊で、一つは尊い用途
の、一つは卑しい用途の器を造る権利がないのだろうか。"
"450922","ローマ 9:22","それで、もし神が、(御自分の)怒りを示し御自分の力(の恐ろ
しさ)を知らせようとお思いになるので、(今日まで)いとも気長に、"滅びのために"つ
くられた"怒りの器[滅びる人]を辛抱された"とすれば、"
"450923","ローマ 9:23","またそれは、栄光のためにあらかじめ用意された憐れみの器[救
われる人]に、御自分の豊かな栄光を知らせるためであったとすれば、どうだ。(かれこ
れ言うことはないではないか。)"
"450924","ローマ 9:24","神はこの憐れみの器としてわたし達をも召されたのである。ただ
ユダヤ人の中からだけでなく、異教人の中からも。"
"450925","ローマ 9:25","(異教人の中から憐れみの器が選ばれることは、不思議ではな
い。)神がホセア書でも言っておられるとおりである。"わたしはわたしの民でない者をわ
たしの民と呼び、愛されぬ者を愛される者と呼ぶであろう。""
"450926","ローマ 9:26",""「あなた達は私の民でない」と言われたその場所で、彼らは生
ける神の子と呼ばれるであろう。""
"450927","ローマ 9:27","(預言者)イザヤもイスラエル人について叫んでいる。"たとえ
イスラエル[ヤコブ]の子孫の数は海の砂のように(多数)であろうとも、(信ずる小数
の)残りの者(だけ)が救われる。"
"450928","ローマ 9:28","なぜなら主は(間もなく約束の)御言葉を完了し打ち切って、(裁
きと救いとを)地上に実現されるからである。""
"450929","ローマ 9:29","さらにイザヤは前もってこう言われている。"もし万軍の主がわ
たし達に(まことのイスラエルの)子孫を残されなかったなら、わたし達はソドムのよう
になりゴモラと同じになっ(て滅び)たにちがいない。""
"450930","ローマ 9:30","すると、どういうことになるのだろうか。義を追い求めなかった
異教人が(かえって)義を勝ち取った。すなわち(行いによらない)信仰による義である。
"
"450931","ローマ 9:31","反対に、イスラエル人は義を約束する律法を(熱心に)追い求め
たが、(ついに)律法に(よって義に)達することができなかったのであるが。"
"450932","ローマ 9:32","なぜか。イスラエル人は信仰によってでなく行いによって(義と
され得るか)のように考え(て、追い求め)たからである。彼らは"躓きの石に"躓いた。
"
"450933","ローマ 9:33","(聖書に)書いてあるとおりである。"見よ、""躓きの石と邪魔
の岩とを""シオンに"置く、"これを信ずる者は恥をかかないであろう。""
"451001","ローマ 10:1","兄弟たちよ、彼ら[イスラエル人]が救われること、これがわた
しの切なる望み、また彼らのための神への願いである。"
"451002","ローマ 10:2","彼らは神に対して(ほんとうに)熱心だからである。そのことを
彼らのために証明する。ただ、(残念なことに、その熱心が正しい)認識を欠いている。"
"451003","ローマ 10:3","すなわち、彼らは(キリストを信ずることによって義とされる)
神の義(の道が開けているの)がわからず、(自分の力で律法を守って)自分の義を立て
ようとしたため、神の義に服従しなかったのである。"
"451004","ローマ 10:4","(では律法を守ることが、なぜいけないか。律法はキリストによ
って目的を達し、もうなくなってしまったからである。)すなわち、キリストは(御自分
を)信ずる者が一人のこらず義とされるために、律法の終りとなられたのである。"
"451005","ローマ 10:5","その証拠には、モーセは律法による義について(こう)書いてい
る、"これを行う人(だけ)がそれによって生きる"と。(しかしだれ一人律法を完全に行
うことは出来ない。)"
"451006","ローマ 10:6","ところが信仰による義はこう言う(と書いてある、)「"あなたは
心の中で言ってはならない、"『"だれが天に上ってくれるか"』と。すなわち、キリストを
(天から)つれ下ってくるために。"
"451007","ローマ 10:7","あるいは、『"だれが地の底に下ってくれるか"』と。すなわち、
キリストを死人の中からつれ上るために」と。"
"451008","ローマ 10:8","しかしこれはいったい何を言っているのか。(キリストはすでに
天から下り、また死人の中から復活されたので、もうそんな努力の必要はない、これも聖
書にあるように、)"言葉はあなたに近い。あなたの口に、あなたの心にある"(というの
である。)すなわちこの言葉こそ、わたし達が説いている信仰の言葉[福音]である。"
"451009","ローマ 10:9","つまり、あなたは"口で"イエスを主と告白して、"心で"神が
イエスを死人の中から復活させられたことを信ずれば、救われる。"
"451010","ローマ 10:10","心で信じて義とされ、口で告白して救われるからである。──
(こうわたし達は説いているのである。)"
"451011","ローマ 10:11","(なぜ信仰だけで救われるか。)"これ[キリスト]を信ずる者
は"すべて、(最後の裁きの日に)"恥をかかないであろう"と聖書が言っているからであ
る。"
"451012","ローマ 10:12","(「すべて」と言う以上、)ユダヤ人も異教人も、その間になん
の差別もないのである。なぜなら、同じ一人の方がすべての人の主であって、御自分を呼
ぶすべての人に、あり余る恩恵をお与えになるからである。"
"451013","ローマ 10:13","ほんとうに(預言者ヨエルが言うように、)"主[キリスト]の
名を呼ぶ者はすべて救われる。""
"451014","ローマ 10:14","ところで、(呼ぶだけで救われると言うが、)信じたことのない
者を、どうして呼ぶことができようか。聞いたことのない者を、どうして信ずることがで
きようか。説く者がなくて、どうして聞くことができようか。"
"451015","ローマ 10:15","(神に)遣わされなければ、どうして説くことができようか。(し
かし説く者はある。それはわたし達である。)"善いこと[福音]を伝える人たちの足の、
なんと美しいことよ!"と書いてあるとおりである。"
"451016","ローマ 10:16","ところが、だれもが(このように伝えられた)福音を、従順に
受け入れたわけではない。イザヤも(こう)言っているから。"主よ、だれがわたし達に
聞いたことを信じましたか"と。(実際イスラエル人は信じなかったのである。)"
["451017","ローマ 10:17","(だから、(いま言ったように、)信仰は(福音を)聞くこと
から、聞くことはキリストの(伝道の)命令から生まれる。]
"451018","ローマ 10:18","しかし、わたしは考える、彼らは(福音を)聞かなかったので
はあるまいかと。そんなことはない。"その声は全地に、その言葉は世界の果てにまで出
ていった。"(と書いてある。)"
"451019","ローマ 10:19","しかし、わたしは(なお)考える、イスラエル人は(聞くには
聞いたが、むずかしくて)わからなかったのではあるまいかと。(そんなことはない。)第
一にモーセは言っている。("神は言われる、)「わたしはわたしの民でない者(を救うこ
と)によって"あなた達に"妬みをおこさせ、愚かな民によって"あなた達を"怒らせる」
(と。)"(愚かな異教の民さえ信じたのである。)"
"451020","ローマ 10:20","(次に)イザヤも勇敢に言っている。"(神は言われる、)「わた
しをさがさなかった者にわたしは姿を見せ、わたしを尋ねなかった者に現われた」(と。)"
"
"451021","ローマ 10:21","彼はまたイスラエル人について言っている、"(神は言われる、)
「一日中、この不従順な反抗ばかりしている民に、わたしは手を伸べていた」(と。)"(だ
から彼らが信じないのは、頑なで自分の義を立てようとしたからであって、弁解の言葉は
ない。)"
"451101","ローマ 11:1","それで、わたしは考える、"神は御自分の民をお捨てになった"
のではあるまいかと。もちろん、そうではない。その証拠には、こう言うわたしもイスラ
エル人であり、アブラハムの子孫の出、ベニヤミン族の者であるの(に、キリストを信じ
ているの)だから。"
"451102","ローマ 11:2",""神は"あらかじめ選んだ"御自分の民をお捨てにならなかった"
(と書いてある。)それともあなた達は、聖書がエリヤの(ことを記した)所で何と言っ
ているか、知らないのか。エリヤはイスラエル人をこのように神に訴えているではないか。
──"
"451103","ローマ 11:3","「主よ、"彼らはあなたの預言者たちを殺しました。あなたの祭
壇を破壊しました。そしてわたしだけが残っているのに、そのわたしの命をねらっていま
す。"」"
"451104","ローマ 11:4","ところが彼に対する神のお告げはどうであるか。──「"わたし
は(異教の神)バアルに膝をかがめなかった男子七千人を"自分のために"残しておいた。"」
"
"451105","ローマ 11:5","だから、同じように今の世にも、恩恵の選びによる残りの者があ
る。"
"451106","ローマ 11:6","しかし恩恵による以上は、もはや行いのゆえではない。そうでな
ければ、恩恵がもはや恩恵でなくなるからである。"
"451107","ローマ 11:7","それでは、どうだろうか。(結局)イスラエル人は(全体として)
自分のほしがっているものを得ることはできず、(ただ小数の)選ばれた者がこれを得た
のである。ほかの者は(みな)頑なにされてしまった。"
"451108","ローマ 11:8",""神は彼らに""麻酔の霊を""与えて、目を見えなくし、耳を聞
こえなくされた、今日に至るまで。"と書いてあるとおりである。"
"451109","ローマ 11:9","またダビデは(彼らに臨む呪いを次のように)言っている。""彼
らの(喜びの)食卓は(たちまち)その罠となり"落し穴となり"邪魔物となり罰となる
ように。"
"451110","ローマ 11:10","その目はくらんで見えなくなり、その背は常に(重荷の下に)
かがむように。""
"451111","ローマ 11:11","それで、わたしは考える、彼らが躓いたのは、倒れて滅びるた
めではあるまいかと。もちろん、そうではない。むしろ反対に、(キリストを信じなかっ
た)彼らの過ちによって救いが異教人に来た。(そのことが刺激になって)彼らに"妬み
をおこさせ、"(彼らも信仰を求めて、ついに救われ)るためである。"
"451112","ローマ 11:12","しかしもし、彼らの過ちが、(福音を外に溢れさせて異教人の)
世界を富ませ、また彼らの失敗が異教人を富ませることになったとすれば、まして彼らが
(一人のこらず信仰に入って神の御心を)満たす時(の幸福と喜びと)は、どんなであろ
う。"
"451113","ローマ 11:13","しかしわたしはあなた達(ローマ集会の)異教人諸君に言いた
いことがある。──わたしは異教人の使徒として、この自分の職務を重く考えて(全力尽
して)いる。"
"451114","ローマ 11:14","それは、これによって同胞(イスラエル人)に妬みをおこさせ、
そのうちの幾人かでも救うことができはしないかと思うからである。"
"451115","ローマ 11:15","なぜなら(前に言ったように、)もしイスラエル人の捨てられた
ことが(異教人へ福音の来る結果になり、)世界(と神と)の和睦(をもたらす機縁)に
なったとすれば、彼らが(悔改めて神に)受け入れられることは、それこそ死人の中から
の命(への復活、すなわち神の国来臨の徴)でなくてなんであろう。"
"451116","ローマ 11:16","(こんな希望をもつことに不思議はない。神に供えた)初穂の
パンが聖ければ、(残りの)捏粉も聖く、根が聖ければ、枝も聖い(ではないか。初穂で
あり根であるアブラハムその他の先祖が聖いのだから、その子孫のイスラエル人が聖いの
は当然である。)"
"451117","ローマ 11:17","しかし、(イスラエル人という栽培されたオリブの木の)いくら
かの枝が切り取られ、それに野生のオリブの木から出た(異教人の)あなたが接木されて、
オリブの脂肪豊かな根(の恩恵)を共有するものとなったのであるから、"
"451118","ローマ 11:18","あなたはその(切り取られた)枝に対して自慢することはない。
自慢したところで、あなたが根を支えているのではなく、根があなたを支えているのであ
る。"
"451119","ローマ 11:19","するとあなたは言うだろう、「でも、枝が切り取られたのは、こ
のわたしが接木されるためだ」と。"
"451120","ローマ 11:20","いかにもそのとおり。彼らは不信仰のゆえに切り取られ、あな
たは信仰のゆえに(接木されて)りっぱに立っているのである。(だから)高ぶった考え
をもってはならない、(神を)恐れよ。"
"451121","ローマ 11:21","本来の枝ですら容赦されなかった神である、(接木の)あなたに
容赦されるはずがない。"
"451122","ローマ 11:22","神の慈愛と厳しさとを見よ。(不信仰のゆえに)倒れた者には厳
しさ、あなたには神の慈愛!(もちろん、)もしあなたがその慈愛を信じ続けているなら
ば、である。そうでなければ、あなたも切り落される。"
"451123","ローマ 11:23","また彼ら(切り落された者)も不信仰を続けていないならば、(も
とのオリブの木に)接木される。神はもう一度彼らを接木する力をお持ちになっている。"
"451124","ローマ 11:24","本来野性のオリブの木から切り落されたあなたが、本性に反し
て、栽培されたオリブの木に接木されるくらいであるから、ましてこれらの本来の枝が、
自分のオリブの木に接木されない訳がないではないか。"
"451125","ローマ 11:25","兄弟たちよ、この秘密を知らずにいてもらいたくない、あなた
達(異教人諸君)が、自分は賢い(からこの特権を得た)などとうぬぼれることのないた
めに。一部のイスラエル人が頑なになって(キリストを信ぜずに)いるのは、異教人が(信
仰に)入って定数に満ちるまでであり、"
"451126","ローマ 11:26","こうして(イスラエル人は異教人が妬ましくなり、悔改めて信
仰に入り、)イスラエル人全部が救われる、ということである。(聖書に)書いてあるとお
りである。"シオンから救済者が来て、ヤコブ(の子孫)から不信心を遠ざけるであろう。
"
"451127","ローマ 11:27","──これが彼らと立てる私の契約である、""彼らの罪をわたし
が取り除くその時に。""
"451128","ローマ 11:28","(思えば不思議な神の計画である。)彼らは、福音の点から言え
ば、あなた達(の救い)のために(福音をしりぞけて神の)敵になっており、(神の)選
びの点から言えば、先祖たち(に対する契約)のお蔭で(今もなお神に)愛される者であ
る。"
"451129","ローマ 11:29","神の賜物も招待も、(一旦与えられた以上は永遠に)取り消され
ないからである。"
"451130","ローマ 11:30","すなわち、かつては神に不従順であったあなた達が、今はこの
人たちの不従順によって(神に)憐れみを施されたと同じに、"
"451131","ローマ 11:31","この人たちも今はあなた達の受ける憐れみに対して不従順にな
っているが、これは今(すぐにも)憐れみを施されるためである。"
"451132","ローマ 11:32","つまり神はすべての人を不従順の中に閉じこめられたが、これ
はすべての人に憐れみを施すためであった。"
"451133","ローマ 11:33","ああ、神の富と知恵と知識との深さよ!なんとその裁きの探り
がたく、(なんと)その(お歩きになる)道の不可解なことよ!"
"451134","ローマ 11:34",""だれが主の御心を知ったか。だれがその顧問になったのであ
るか。"
"451135","ローマ 11:35","だれがまず主に差し上げてそのお返しをいただくことができる
か。""
"451136","ローマ 11:36","すべては、彼から出て、彼によって保たれ、彼に帰する。栄光
は永遠に彼のものである、アーメン。"
"451201","ローマ 12:1","(このように、神は偉大な計画によって人類を一人のこらず救お
うとしておられるのであって、救いは確かである。)だから、兄弟たちよ、わたしは神の
この慈悲を指してあなた達に勧める。あなた達の体を(感謝のしるしとして神に)捧げよ。
この生きた聖なる犠牲こそ、神のお気に入るものであり、(霊なる神を拝むにふさわし
い、)あなた達の霊的な礼拝である。(あなた達の礼拝は動物を供えるような不合理なもの
でなく、全心全霊をささげる合理的な礼拝でなければならならない)"
"451202","ローマ 12:2","また、この世に調子を合わせてはならない。むしろ反対に、何が
神の御心であるか、何が善であり、お気に入るものであり、また完全であるかを見分け得
るために、(御霊によって)心を一新されて自分を造りかえていただけ。(そうすれば来る
べき世への準備ができる。)"
"451203","ローマ 12:3","それでわたしは、(神から)賜わった恩恵、(この使徒の権威)に
よって、あなた達のひとりびとりに忠告する。思うべき限りをこえて思いあがらぬように、
神がめいめいに分けあたえられた信仰の量を思って、謙遜な思いをもつように。"
"451204","ローマ 12:4","なぜなら、わたし達には一つの体に多くの器官があるが、すべて
の器官が同じ働きをしないと同様に、"
"451205","ローマ 12:5","わたし達(信者)も大勢が(全体としては)キリストにおいて一
つの体であり、一つ一つとしては互が互の器官であ(って、互に補い合うからであ)る。"
"451206","ローマ 12:6","(すなわち)わたし達は与えられた恩恵(の分量と種類と)に応
じて、(ひとりびとりが)ちがった賜物を持っているのだから、(たとえば、)預言(の力)
を持っているなら、信仰の量に応じて預言せよ。"
"451207","ローマ 12:7","(貧しい人の救済その他の)職務を持っているなら、その職務に、
教師なら教育に、"
"451208","ローマ 12:8","伝道なら伝道に、精を出せ。施す者は純粋に、世話をする者は熱
心に、慈善を行う者は喜んで、しなければいけない。"
"451209","ローマ 12:9","愛に偽りがないように。悪を忌みきらい、善にはしっかりくっつ
いておれ。"
"451210","ローマ 12:10","親身の兄弟のように互に愛し合い、尊敬し合って互に(人を自
分より)えらく思え。"
"451211","ローマ 12:11","熱心で倦まず、(神の)霊に燃え、主に仕えよ。"
"451212","ローマ 12:12","希望をもって喜び、苦難に耐え、たゆまず祈れ。"
"451213","ローマ 12:13","力を合わせて聖徒の欠乏をおぎない、旅人の接待に努めよ。"
"451214","ローマ 12:14","(あなた達を)迫害する者に(神の)祝福を求め、祝福して呪
うな。"
"451215","ローマ 12:15","喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣け。"
"451216","ローマ 12:16","互に思いを同じくせよ。高くなろうと思わず、低い方に従え。"
自分で賢いなどとうぬぼれてはならない。""
"451217","ローマ 12:17","だれにも悪をもあって悪に報いず、どんな"人の前でも善をす
るように心がけよ。""
"451218","ローマ 12:18","出来るなら、(少なくとも)あなた達の方では、どんな人とも仲
良くせよ。"
"451219","ローマ 12:19","愛する者たちよ、自分で仕返しをするな、(裁きの日の神の)怒
りにまかせよ。こう書いてあるではないか、「主は言われる、"仕返しはわたしのもの、"
わたしが"報いをする"と。」"
"451220","ローマ 12:20","むしろ、"あなたの敵が飢えているなら、食べさせてやれ。渇い
ているなら、飲ませてやれ。こうするのはその頭に炭火を積むことであるから、(いつか
は恥じて悔改める。)""
"451221","ローマ 12:21","悪に勝たれるな、善によって悪に勝て。"
"451301","ローマ 13:1","人は皆上に立つ(国家の)官憲に服従せねばならない。神からで
はない官憲はなく、現存の官憲は(ことごとく)神から任命されたものであるから。"
"451302","ローマ 13:2","従って官憲に反抗する者は、神の命令に違反する者である。違反
する者は、自分で自分に(神の)裁きを招くであろう。(この世で罰を受けるばかりでな
く、最後の日にも。)"
"451303","ローマ 13:3","役人が恐ろしいのは、善いことをする者でなく、悪いことをする
者である。(だから)あなたは官憲を恐れたくなければ、善いことをせよ。そうすれば官
憲から誉められる。"
"451304","ローマ 13:4","官憲はあなたの最善のためにつくす神の召使であるから。しかし
もし悪事をすれば、恐れねばならない。見えのために剣をささげているのではないのだか
ら。官憲は神の召使で、悪事を行う者に対して(神の)怒りをあらわす復讐者である。"
"451305","ローマ 13:5","だからかならず服従せねばならない。ただ怒りの(恐ろしさの)
ためだけでなく、(それが信ずる者の義務であることを知っているあなた達は、自分の)
良心のためにも。"
"451306","ローマ 13:6","それゆえに(同じ理由で、)あなた達は貢をも納めねばならない。
官憲は神につかえる者であり、いま言った職務に全力をそそいでいるからである。"
"451307","ローマ 13:7","(彼らに対して、信ずる者には普通の人以上の、言わば借りがあ
る。)すべての役人にこの借りを返しなさい。貢取りには貢を、官税取りには官税を、恐
るべき者には恐れを、尊敬すべき者には尊敬を。"
"451308","ローマ 13:8","(官憲ばかりでなく、)だれにも何も、借りがあってはならない。
ただし、互に愛することだけは例外である。(この借りは、いつまでも返してしまわない
ように。)人を愛する者は(モーセ)律法を完全に果たしたのである。"
"451309","ローマ 13:9","なぜなら、"姦淫をしてはならない、殺してはならない、盗んで
はならない、(人のものを)欲しがってはならない"など、このほかにどんな掟があって
も、"隣の人を自分のように愛せよ"というこの一言に帰するからである。"
"451310","ローマ 13:10","愛は隣の人に悪事を働かない。だから愛は律法の完成である。"
"451311","ローマ 13:11","しかも、あなた達は今の時代を、すなわちもはや眠りからさめ
るべき時であることを、よく知っている(のだから、なおさらのことである。)今は、信
仰に入った時よりも、わたし達の救いが近づいているのである。"
"451312","ローマ 13:12","夜がふけて、(最後の)日が近づいた。だから闇の業をぬぎすて、
光りの武具をつけようではないか。"
"451313","ローマ 13:13","昼間にふさわしく、きちんとして生活しようではないか、酒宴
と酩酊でなく、淫楽と放蕩でなく、喧嘩と嫉妬でなく。"
"451314","ローマ 13:14","主イエス・キリストを着なさい。肉をいたわるのはよいが、情
欲に陥らないように。"
"451401","ローマ 14:1","信仰の弱い人をも(あなた達の)仲間に入れてやりなさい。(そ
の人の)考えの違いをかれこれ言わずに。"
"451402","ローマ 14:2","(信仰は人それぞれで、たとえば、)ある人は(信仰が強くて肉
でも)なんでも食べてよいと信じており、(信仰の)弱い人は野菜(だけ)を食べる。"
"451403","ローマ 14:3","(肉)を食べる人は食べない人を軽蔑してはならないし、(肉を)
食べない人は食べる人を裁いてはならない。神はその人をも(聖徒の)仲間にお入れにな
ったのだから。"
"451404","ローマ 14:4","いったい何者なれば、あなたは他人[主キリスト]の僕(である
その人)を裁くのか、(あなた自身も僕でありながら。)彼が立っているのも倒れるのも、
その主人(の考え)によるのである。しかし彼はしっかり立っていることができるであろ
う。主人は彼を立てる力をもっているのだから。"
"451405","ローマ 14:5","また(たとえば)ある人はある日をほかの日よりも尊いと考え、
ある人はどの日も同じと考える。(どちらでよろしい。ただ)ひとりびとりが、自分の心
に確信もつことが必要である。"
"451406","ローマ 14:6","一定の日を(特別に尊く)思う人は、主のために(そう)思う。
また(肉でもなんでも無頓着に)食べる人は、主のために食べる。(食事のとき)神に感
謝をささげるのだから、(肉は)食べない人も、主のために食べない。彼も(食事のとき)
神に感謝をささげる。(結局、食べるものも食べないのも、主のためである。)"
"451407","ローマ 14:7","なぜなら、(キリストを信ずる)わたし達はだれも、自分のため
には生きない、また、だれも、自分のためには死なないからである。"
"451408","ローマ 14:8","生きれば、主のために生き、死ねば、主のために死ぬのである。
だから、生きるにせよ死ぬにせよ、わたし達は主のものである。"
"451409","ローマ 14:9","キリストが死んで生き返られたのは、死んだ者と生きている者と
の主になるためであるから。"
"451410","ローマ 14:10","それなのに、あなたはなんで自分の兄弟を、(肉を食べるからと
て)裁くのか。またあなたも、なんで自分の兄弟を、(野菜ばかり食べるとて)軽蔑する
のか。(裁くお方は神、)わたし達は(最後の日に)一人のこらず、神の裁判席の前に出な
ければならないのである。"
"451411","ローマ 14:11","こう書いてあるではないか。"主は(御自分を指して誓って)言
われる、わたしは生きている!""すべての膝はわたしの前にかがみ、すべての舌は神を
讃美するであろう。""
"451412","ローマ 14:12","従って、わたし達は(人を裁くどころか、裁きの日には)ひと
りびとり、神に自分のことを弁明せねばならない。"
"451413","ローマ 14:13","だから、これからは互に裁き合うことをやめようではないか。
(そして、これは信仰が強くてなんでも食べる人に言うのであるが、)あなた達はいっそ
兄弟の前に躓きや邪魔物を置かないように、心に決めたらどうだ。"
["451414","ローマ 14:14","(わたしが知りまた主イエスにあって確信しているところで
は、その物自体、汚れているものは何もなく、ただ汚れていると思うその人にだけ、汚れ
ているのである。(だから何を食べてもよく、人が食べるのを咎めてはならない。)]
"451415","ローマ 14:15","なぜなら、食べ物のために兄弟(の良心)を苦しめるならば、
あなたはもう愛によって歩いていないのだから。あなたの食べ物などで、兄弟を滅ぼして
はならない。キリストはその人の(救いの)ためにも死んでくださったのである。"
"451416","ローマ 14:16","だから、あなた達がもっている善いもの[福音の自由]を人に
あざけられてはならない。"
"451417","ローマ 14:17","神の国は(なんでも自由に)食べることや飲むことではなく、
義と平安と聖霊による喜びとであるから。"
"451418","ローマ 14:18","そしてこれらのことをもってキリストに仕える者は、神のお気
に入り、人々にも信用されるであろう。"
"451419","ローマ 14:19","だから平安に役立つこと、また互に(信仰を)造りあげること
を、努めようではないか。"
"451420","ローマ 14:20","食べ物のために、神の(尊い)業(である集会)をこわしては
ならない。たしかに、すべて(の食べ物)は清い。ただ食べて(兄弟を)躓かせる人には、
悪いものである。"
"451421","ローマ 14:21","(何を食べてもよいと信じながら、)肉を食べず、酒を飲まず、
そのほかあなたの(弱い)兄弟を躓かせるようなことをしないのは、非常に良い。"
"451422","ローマ 14:22","あなたは持っているその(強い)信仰を、そっと自分だけで神
の前に持っていなさい。自分で正しいと決断したことを、(神の前で)自分(の良心)に
責められない人は幸いである。"
"451423","ローマ 14:23","しかし、(食べることの良し悪しの判断がつかず)躊躇する者が
食べるならば、信仰から出たのでないから、罰される。信仰からでないものはみな、罪で
ある。"
"451501","ローマ 15:1","しかしわたし達強い(信仰をもつ)者は、強くない(信仰をもつ)
者の弱さを負い、決して(勝手なことをして)自分を喜ばせてはならない。"
"451502","ローマ 15:2","わたし達各自は、(弱い)隣の人を喜ばせるように生きようでは
ないか。彼の最善をはかり、(信仰を)造りあげるために。"
"451503","ローマ 15:3","キリストすら御自分を喜ばせる御生涯ではなかったのであるから。
むしろ(聖書に)書いてあるとおりであった、"あなたを罵る者の罵りが、わたしの上に
落ちた"と。"
"451504","ローマ 15:4","なぜなら、(聖書に)前に書かれたほどのことはみな、(後の時代
の)わたし達の教訓のために書かれたもので、わたし達が聖書のあたえる忍耐と慰めとを
もって、希望を持ちつづけるためである。"
"451505","ローマ 15:5","この忍耐と慰めとを賜わる神が、キリスト・イエスの心を体して
あなた達が互に思いを同じくするようにさせられんことを。"
"451506","ローマ 15:6","これはあなた達が心を一つにし、一つの口をもって、わたし達の
主イエス・キリストの神また父をあがめるためである。"
"451507","ローマ 15:7","このゆえに、キリストが(命をすてて)あなた達(みんな)を(神
の聖なる家族の)仲間に入れ、神の栄光をあらわされたように、あなた達も互を仲間に入
れなさい。"
"451508","ローマ 15:8","(キリストが神の栄光をあらわされたと)わたしの言う意味はこ
うである。──キリストは神の(救いの約束の)真実を証明するために、割礼のある者[ユ
ダヤ人]の世話役になられた。これは、(一方では彼らの)先祖に与えられたその約束を
確かにするためであり、"
"451509","ローマ 15:9","他方では、異教人が(彼によって神の家族の仲間入りができると
いう大なる)憐れみのゆえに、神をあがめるためである。(異教人の救いについては聖書
に)書いてあるとおりである。"このためにわたしは異教人の中であなたを讃美し御名を
ほめ歌います。""
"451510","ローマ 15:10","さらに言う。"異教人よ、彼の民と共に楽しめ。""
"451511","ローマ 15:11","さらに。"すべての異教人よ、主をたたえよ、すべての民よ、彼
を誉めたたえよ。""
"451512","ローマ 15:12","さらにイザヤは言う。"エッサイの根ははえ、起きあがる者[キ
リスト]があらわれる、異教人を支配するために。異教人は彼に望みをかけるであろう。"
"
"451513","ローマ 15:13","希望の源である神が、(彼を)信ずることにおいて来る無上の喜
びと平安とであなた達を満たし、聖霊の力によって(豊かな)希望に溢れさせられんこと
を。"
"451514","ローマ 15:14","しかし、わたしの兄弟たちよ、(こんな訓戒がましいことを言う
のは、あなた達のりっぱな信仰を知らないからではない。)このわたしはあなた達自身が
善で一ぱいであり、あらゆる知識に満たされており、互を訓戒し合うことも出来る者であ
ることを、確信している。"
"451515","ローマ 15:15","ところが、(この手紙の)あちらこちらでだいぶ思い切って書い
たのは、わたしが神から賜わった恩恵によって、(あなた達がすでに知っていることを)
いま一度思いおこしてもらうためである。"
"451516","ローマ 15:16","この恩恵とは、わたしが(神に選ばれて)異教人のためにキリ
スト・イエスにつかえる者になり、神の福音のために祭司の職をすることであって、こう
して異教人が聖霊によって聖別され、御心にかなう捧げ物になるようにしているのである。
"
"451517","ローマ 15:17","だからわたしは誇りをもっているが、それは(ただ)キリスト・
イエスにおいて、神(の福音)に関してのことである。"
"451518","ローマ 15:18","なぜなら、わたしは(これ以外)何も敢えて語らないからであ
る、キリストがわたしを用いて異教人を(福音に)従順にするために、言葉や業をもって、
"
"451519","ローマ 15:19","奇跡や不思議の力によって、聖霊の力によって、働かれたとい
うことでなければ。こうしてエルサレムから、各地をまわってイルリコまで、わたしはキ
リストの福音(の伝道)を達成した。"
"451520","ローマ 15:20","ただしこの場合、キリストの御名がまだとなえられえていない
所(だけ)で福音を伝えることを名誉とした。他人の(すえた)土台の上に(自分の事業
を)建てないためであって、"
"451521","ローマ 15:21","むしろ"彼について知らされなかった人たちは彼を見、聞かな
かった人たちは悟るであろう。"と書いてあるとおり(に伝道したの)である。"
"451522","ローマ 15:22","この(ように、福音を伝えねばならない所がアジヤに残ってい
た)ため、わたしはまたあなた達の所に行くことを今までいつも妨げられていた。"
"451523","ローマ 15:23","しかし今は、もはやこの地方に(働く)場所がなくなり、すで
に長年あなた達の所に行く熱望があったので、"
"451524","ローマ 15:24","(今度)イスパニヤに行くときに行こうと思う。(その途中ロー
マを)通過する際あなた達に会い、あなた達によってまず幾分でも(日ごろの願いが)満
足させられたのち、あそこまで見送ってもらいたいと望んでいるからである。"
"451525","ローマ 15:25","──しかし今(その前に、)聖徒たちの世話をするためエルサレ
ムにのぼって行くのだ。"
"451526","ローマ 15:26","それは、マケドニヤ(州)とアカヤ(州)と(の兄弟たち)が、
エルサレムの貧しい聖徒たちのためにいささか交わりのしるし(の醵金)をすることに決
心した(ので、持参せねばならない)からである。"
"451527","ローマ 15:27","ほんとうにこんな決心をしたのだが、異教人たちは彼ら(エル
サレムの兄弟たち)に対して義務もある。なぜなら、異教人が彼らの霊的財産(の分配)
にあずかった以上は、(当然)肉的財産をもって彼らにつかえねばならない。"
"451528","ローマ 15:28","そこでわたしはこの世話をすませ、彼らにこの実を確かにわた
したのち、あなた達のところを通ってイスパニヤへ行こう。"
"451529","ローマ 15:29","しかしあなた達の所に行くときは、キリストの満ちみちた祝福
をもって行けるだろうと、わたしは信じている。"
"451530","ローマ 15:30","兄弟たちよ、わたし達の主イエス・キリストを指して、また御
霊が注いでくださる愛を指して、あなた達に願う。どうかわたしのために神に祈って、わ
たしを助けてもらいたい。"
"451531","ローマ 15:31","わたしがユダヤにいる信じようとしない人たちから守られ、エ
ルサレムに対するわたしのこの務めが聖徒たちに喜ばれるように、"
"451532","ローマ 15:32","神の御心により喜びに満ちてあなた達の所に行き、一しょに休
息することができるように。"
"451533","ローマ 15:33","平和の神があなた達一同と共においでになるように、アーメン。
"
"451601","ローマ 16:1","ケンクレヤの集会の執事である、わたし達の姉妹のフィベを紹介
する。"
"451602","ローマ 16:2","どうか聖徒にふさわしく主にあって彼女を歓迎し、彼女があなた
達を必要とする事があれば、助力してもらいたい。彼女自身が多くの人の、またわたし自
身の、援助者であったから。"
"451603","ローマ 16:3","キリスト・イエスにあるわたしの共働者のプリスカとアクラとに
よろしく。"
"451604","ローマ 16:4","彼らはわたしの命の代りに自分の首をも差しだした。わたしばか
りでなく、異教人のすべての集会も、彼らに感謝している。"
"451605","ローマ 16:5","彼らの家の集会にもよろしく。わたしの愛するエパネトによろし
く。彼は(回心して)キリストのものになったアジヤ(州)の初穂である。"
"451606","ローマ 16:6","マリヤによろしく。彼女はあなた達のために非常に苦労したので
ある。"
"451607","ローマ 16:7","わたしの同胞で同囚のアンデロニコとユニアスとによろしく。彼
らは使徒の中で秀でた者であり、わたしより先にキリストを信ずる者になっていた。"
第一にモーセは言っている。("神は言われる、)「わたしはわたしの民でない者(を救うこ
と)によって"あなた達に"妬みをおこさせ、愚かな民によって"あなた達を"怒らせる」
(と。)"(愚かな異教の民さえ信じたのである。)"
"451020","ローマ 10:20","(次に)イザヤも勇敢に言っている。"(神は言われる、)「わた
しをさがさなかった者にわたしは姿を見せ、わたしを尋ねなかった者に現われた」(と。)"
"
"451021","ローマ 10:21","彼はまたイスラエル人について言っている、"(神は言われる、)
「一日中、この不従順な反抗ばかりしている民に、わたしは手を伸べていた」(と。)"(だ
から彼らが信じないのは、頑なで自分の義を立てようとしたからであって、弁解の言葉は
ない。)"
"451101","ローマ 11:1","それで、わたしは考える、"神は御自分の民をお捨てになった"
のではあるまいかと。もちろん、そうではない。その証拠には、こう言うわたしもイスラ
エル人であり、アブラハムの子孫の出、ベニヤミン族の者であるの(に、キリストを信じ
ているの)だから。"
"451102","ローマ 11:2",""神は"あらかじめ選んだ"御自分の民をお捨てにならなかった"
(と書いてある。)それともあなた達は、聖書がエリヤの(ことを記した)所で何と言っ
ているか、知らないのか。エリヤはイスラエル人をこのように神に訴えているではないか。
──"
"451103","ローマ 11:3","「主よ、"彼らはあなたの預言者たちを殺しました。あなたの祭
壇を破壊しました。そしてわたしだけが残っているのに、そのわたしの命をねらっていま
す。"」"
"451104","ローマ 11:4","ところが彼に対する神のお告げはどうであるか。──「"わたし
は(異教の神)バアルに膝をかがめなかった男子七千人を"自分のために"残しておいた。"」
"
"451105","ローマ 11:5","だから、同じように今の世にも、恩恵の選びによる残りの者があ
る。"
"451106","ローマ 11:6","しかし恩恵による以上は、もはや行いのゆえではない。そうでな
ければ、恩恵がもはや恩恵でなくなるからである。"
"451107","ローマ 11:7","それでは、どうだろうか。(結局)イスラエル人は(全体として)
自分のほしがっているものを得ることはできず、(ただ小数の)選ばれた者がこれを得た
のである。ほかの者は(みな)頑なにされてしまった。"
"451108","ローマ 11:8",""神は彼らに""麻酔の霊を""与えて、目を見えなくし、耳を聞
こえなくされた、今日に至るまで。"と書いてあるとおりである。"
"451109","ローマ 11:9","またダビデは(彼らに臨む呪いを次のように)言っている。""彼
らの(喜びの)食卓は(たちまち)その罠となり"落し穴となり"邪魔物となり罰となる
ように。"
"451110","ローマ 11:10","その目はくらんで見えなくなり、その背は常に(重荷の下に)
かがむように。""
"451111","ローマ 11:11","それで、わたしは考える、彼らが躓いたのは、倒れて滅びるた
めではあるまいかと。もちろん、そうではない。むしろ反対に、(キリストを信じなかっ
た)彼らの過ちによって救いが異教人に来た。(そのことが刺激になって)彼らに"妬み
をおこさせ、"(彼らも信仰を求めて、ついに救われ)るためである。"
"451112","ローマ 11:12","しかしもし、彼らの過ちが、(福音を外に溢れさせて異教人の)
世界を富ませ、また彼らの失敗が異教人を富ませることになったとすれば、まして彼らが
(一人のこらず信仰に入って神の御心を)満たす時(の幸福と喜びと)は、どんなであろ
う。"
"451113","ローマ 11:13","しかしわたしはあなた達(ローマ集会の)異教人諸君に言いた
いことがある。──わたしは異教人の使徒として、この自分の職務を重く考えて(全力尽
して)いる。"
"451114","ローマ 11:14","それは、これによって同胞(イスラエル人)に妬みをおこさせ、
そのうちの幾人かでも救うことができはしないかと思うからである。"
"451115","ローマ 11:15","なぜなら(前に言ったように、)もしイスラエル人の捨てられた
ことが(異教人へ福音の来る結果になり、)世界(と神と)の和睦(をもたらす機縁)に
なったとすれば、彼らが(悔改めて神に)受け入れられることは、それこそ死人の中から
の命(への復活、すなわち神の国来臨の徴)でなくてなんであろう。"
"451116","ローマ 11:16","(こんな希望をもつことに不思議はない。神に供えた)初穂の
パンが聖ければ、(残りの)捏粉も聖く、根が聖ければ、枝も聖い(ではないか。初穂で
あり根であるアブラハムその他の先祖が聖いのだから、その子孫のイスラエル人が聖いの
は当然である。)"
"451117","ローマ 11:17","しかし、(イスラエル人という栽培されたオリブの木の)いくら
かの枝が切り取られ、それに野生のオリブの木から出た(異教人の)あなたが接木されて、
オリブの脂肪豊かな根(の恩恵)を共有するものとなったのであるから、"
"451118","ローマ 11:18","あなたはその(切り取られた)枝に対して自慢することはない。
自慢したところで、あなたが根を支えているのではなく、根があなたを支えているのであ
る。"
"451119","ローマ 11:19","するとあなたは言うだろう、「でも、枝が切り取られたのは、こ
のわたしが接木されるためだ」と。"
"451120","ローマ 11:20","いかにもそのとおり。彼らは不信仰のゆえに切り取られ、あな
たは信仰のゆえに(接木されて)りっぱに立っているのである。(だから)高ぶった考え
をもってはならない、(神を)恐れよ。"
"451121","ローマ 11:21","本来の枝ですら容赦されなかった神である、(接木の)あなたに
容赦されるはずがない。"
"451122","ローマ 11:22","神の慈愛と厳しさとを見よ。(不信仰のゆえに)倒れた者には厳
しさ、あなたには神の慈愛!(もちろん、)もしあなたがその慈愛を信じ続けているなら
ば、である。そうでなければ、あなたも切り落される。"
"451123","ローマ 11:23","また彼ら(切り落された者)も不信仰を続けていないならば、(も
とのオリブの木に)接木される。神はもう一度彼らを接木する力をお持ちになっている。"
"451124","ローマ 11:24","本来野性のオリブの木から切り落されたあなたが、本性に反し
て、栽培されたオリブの木に接木されるくらいであるから、ましてこれらの本来の枝が、
自分のオリブの木に接木されない訳がないではないか。"
"451125","ローマ 11:25","兄弟たちよ、この秘密を知らずにいてもらいたくない、あなた
達(異教人諸君)が、自分は賢い(からこの特権を得た)などとうぬぼれることのないた
めに。一部のイスラエル人が頑なになって(キリストを信ぜずに)いるのは、異教人が(信
仰に)入って定数に満ちるまでであり、"
"451126","ローマ 11:26","こうして(イスラエル人は異教人が妬ましくなり、悔改めて信
仰に入り、)イスラエル人全部が救われる、ということである。(聖書に)書いてあるとお
りである。"シオンから救済者が来て、ヤコブ(の子孫)から不信心を遠ざけるであろう。
"
"451127","ローマ 11:27","──これが彼らと立てる私の契約である、""彼らの罪をわたし
が取り除くその時に。""
"451128","ローマ 11:28","(思えば不思議な神の計画である。)彼らは、福音の点から言え
ば、あなた達(の救い)のために(福音をしりぞけて神の)敵になっており、(神の)選
びの点から言えば、先祖たち(に対する契約)のお蔭で(今もなお神に)愛される者であ
る。"
"451129","ローマ 11:29","神の賜物も招待も、(一旦与えられた以上は永遠に)取り消され
ないからである。"
"451130","ローマ 11:30","すなわち、かつては神に不従順であったあなた達が、今はこの
人たちの不従順によって(神に)憐れみを施されたと同じに、"
"451131","ローマ 11:31","この人たちも今はあなた達の受ける憐れみに対して不従順にな
っているが、これは今(すぐにも)憐れみを施されるためである。"
"451132","ローマ 11:32","つまり神はすべての人を不従順の中に閉じこめられたが、これ
はすべての人に憐れみを施すためであった。"
"451133","ローマ 11:33","ああ、神の富と知恵と知識との深さよ!なんとその裁きの探り
がたく、(なんと)その(お歩きになる)道の不可解なことよ!"
"451134","ローマ 11:34",""だれが主の御心を知ったか。だれがその顧問になったのであ
るか。"
"451135","ローマ 11:35","だれがまず主に差し上げてそのお返しをいただくことができる
か。""
"451136","ローマ 11:36","すべては、彼から出て、彼によって保たれ、彼に帰する。栄光
は永遠に彼のものである、アーメン。"
"451201","ローマ 12:1","(このように、神は偉大な計画によって人類を一人のこらず救お
うとしておられるのであって、救いは確かである。)だから、兄弟たちよ、わたしは神の
この慈悲を指してあなた達に勧める。あなた達の体を(感謝のしるしとして神に)捧げよ。
この生きた聖なる犠牲こそ、神のお気に入るものであり、(霊なる神を拝むにふさわし
い、)あなた達の霊的な礼拝である。(あなた達の礼拝は動物を供えるような不合理なもの
でなく、全心全霊をささげる合理的な礼拝でなければならならない)"
"451202","ローマ 12:2","また、この世に調子を合わせてはならない。むしろ反対に、何が
神の御心であるか、何が善であり、お気に入るものであり、また完全であるかを見分け得
るために、(御霊によって)心を一新されて自分を造りかえていただけ。(そうすれば来る
べき世への準備ができる。)"
"451203","ローマ 12:3","それでわたしは、(神から)賜わった恩恵、(この使徒の権威)に
よって、あなた達のひとりびとりに忠告する。思うべき限りをこえて思いあがらぬように、
神がめいめいに分けあたえられた信仰の量を思って、謙遜な思いをもつように。"
"451204","ローマ 12:4","なぜなら、わたし達には一つの体に多くの器官があるが、すべて
の器官が同じ働きをしないと同様に、"
"451205","ローマ 12:5","わたし達(信者)も大勢が(全体としては)キリストにおいて一
つの体であり、一つ一つとしては互が互の器官であ(って、互に補い合うからであ)る。"
"451206","ローマ 12:6","(すなわち)わたし達は与えられた恩恵(の分量と種類と)に応
じて、(ひとりびとりが)ちがった賜物を持っているのだから、(たとえば、)預言(の力)
を持っているなら、信仰の量に応じて預言せよ。"
"451207","ローマ 12:7","(貧しい人の救済その他の)職務を持っているなら、その職務に、
教師なら教育に、"
"451208","ローマ 12:8","伝道なら伝道に、精を出せ。施す者は純粋に、世話をする者は熱
心に、慈善を行う者は喜んで、しなければいけない。"
"451209","ローマ 12:9","愛に偽りがないように。悪を忌みきらい、善にはしっかりくっつ
いておれ。"
"451210","ローマ 12:10","親身の兄弟のように互に愛し合い、尊敬し合って互に(人を自
分より)えらく思え。"
"451211","ローマ 12:11","熱心で倦まず、(神の)霊に燃え、主に仕えよ。"
"451212","ローマ 12:12","希望をもって喜び、苦難に耐え、たゆまず祈れ。"
"451213","ローマ 12:13","力を合わせて聖徒の欠乏をおぎない、旅人の接待に努めよ。"
"451214","ローマ 12:14","(あなた達を)迫害する者に(神の)祝福を求め、祝福して呪
うな。"
"451215","ローマ 12:15","喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣け。"
"451216","ローマ 12:16","互に思いを同じくせよ。高くなろうと思わず、低い方に従え。"
自分で賢いなどとうぬぼれてはならない。""
"451217","ローマ 12:17","だれにも悪をもあって悪に報いず、どんな"人の前でも善をす
るように心がけよ。""
"451218","ローマ 12:18","出来るなら、(少なくとも)あなた達の方では、どんな人とも仲
良くせよ。"
"451219","ローマ 12:19","愛する者たちよ、自分で仕返しをするな、(裁きの日の神の)怒
りにまかせよ。こう書いてあるではないか、「主は言われる、"仕返しはわたしのもの、"
わたしが"報いをする"と。」"
"451220","ローマ 12:20","むしろ、"あなたの敵が飢えているなら、食べさせてやれ。渇い
ているなら、飲ませてやれ。こうするのはその頭に炭火を積むことであるから、(いつか
は恥じて悔改める。)""
"451221","ローマ 12:21","悪に勝たれるな、善によって悪に勝て。"
"451301","ローマ 13:1","人は皆上に立つ(国家の)官憲に服従せねばならない。神からで
はない官憲はなく、現存の官憲は(ことごとく)神から任命されたものであるから。"
"451302","ローマ 13:2","従って官憲に反抗する者は、神の命令に違反する者である。違反
する者は、自分で自分に(神の)裁きを招くであろう。(この世で罰を受けるばかりでな
く、最後の日にも。)"
"451303","ローマ 13:3","役人が恐ろしいのは、善いことをする者でなく、悪いことをする
者である。(だから)あなたは官憲を恐れたくなければ、善いことをせよ。そうすれば官
憲から誉められる。"
"451304","ローマ 13:4","官憲はあなたの最善のためにつくす神の召使であるから。しかし
もし悪事をすれば、恐れねばならない。見えのために剣をささげているのではないのだか
ら。官憲は神の召使で、悪事を行う者に対して(神の)怒りをあらわす復讐者である。"
"451305","ローマ 13:5","だからかならず服従せねばならない。ただ怒りの(恐ろしさの)
ためだけでなく、(それが信ずる者の義務であることを知っているあなた達は、自分の)
良心のためにも。"
"451306","ローマ 13:6","それゆえに(同じ理由で、)あなた達は貢をも納めねばならない。
官憲は神につかえる者であり、いま言った職務に全力をそそいでいるからである。"
"451307","ローマ 13:7","(彼らに対して、信ずる者には普通の人以上の、言わば借りがあ
る。)すべての役人にこの借りを返しなさい。貢取りには貢を、官税取りには官税を、恐
るべき者には恐れを、尊敬すべき者には尊敬を。"
"451308","ローマ 13:8","(官憲ばかりでなく、)だれにも何も、借りがあってはならない。
ただし、互に愛することだけは例外である。(この借りは、いつまでも返してしまわない
ように。)人を愛する者は(モーセ)律法を完全に果たしたのである。"
"451309","ローマ 13:9","なぜなら、"姦淫をしてはならない、殺してはならない、盗んで
はならない、(人のものを)欲しがってはならない"など、このほかにどんな掟があって
も、"隣の人を自分のように愛せよ"というこの一言に帰するからである。"
"451310","ローマ 13:10","愛は隣の人に悪事を働かない。だから愛は律法の完成である。"
"451311","ローマ 13:11","しかも、あなた達は今の時代を、すなわちもはや眠りからさめ
るべき時であることを、よく知っている(のだから、なおさらのことである。)今は、信
仰に入った時よりも、わたし達の救いが近づいているのである。"
"451312","ローマ 13:12","夜がふけて、(最後の)日が近づいた。だから闇の業をぬぎすて、
光りの武具をつけようではないか。"
"451313","ローマ 13:13","昼間にふさわしく、きちんとして生活しようではないか、酒宴
と酩酊でなく、淫楽と放蕩でなく、喧嘩と嫉妬でなく。"
"451314","ローマ 13:14","主イエス・キリストを着なさい。肉をいたわるのはよいが、情
欲に陥らないように。"
"451401","ローマ 14:1","信仰の弱い人をも(あなた達の)仲間に入れてやりなさい。(そ
の人の)考えの違いをかれこれ言わずに。"
"451402","ローマ 14:2","(信仰は人それぞれで、たとえば、)ある人は(信仰が強くて肉
でも)なんでも食べてよいと信じており、(信仰の)弱い人は野菜(だけ)を食べる。"
"451403","ローマ 14:3","(肉)を食べる人は食べない人を軽蔑してはならないし、(肉を)
食べない人は食べる人を裁いてはならない。神はその人をも(聖徒の)仲間にお入れにな
ったのだから。"
"451404","ローマ 14:4","いったい何者なれば、あなたは他人[主キリスト]の僕(である
その人)を裁くのか、(あなた自身も僕でありながら。)彼が立っているのも倒れるのも、
その主人(の考え)によるのである。しかし彼はしっかり立っていることができるであろ
う。主人は彼を立てる力をもっているのだから。"
"451405","ローマ 14:5","また(たとえば)ある人はある日をほかの日よりも尊いと考え、
ある人はどの日も同じと考える。(どちらでよろしい。ただ)ひとりびとりが、自分の心
に確信もつことが必要である。"
"451406","ローマ 14:6","一定の日を(特別に尊く)思う人は、主のために(そう)思う。
また(肉でもなんでも無頓着に)食べる人は、主のために食べる。(食事のとき)神に感
謝をささげるのだから、(肉は)食べない人も、主のために食べない。彼も(食事のとき)
神に感謝をささげる。(結局、食べるものも食べないのも、主のためである。)"
"451407","ローマ 14:7","なぜなら、(キリストを信ずる)わたし達はだれも、自分のため
には生きない、また、だれも、自分のためには死なないからである。"
"451408","ローマ 14:8","生きれば、主のために生き、死ねば、主のために死ぬのである。
だから、生きるにせよ死ぬにせよ、わたし達は主のものである。"
"451409","ローマ 14:9","キリストが死んで生き返られたのは、死んだ者と生きている者と
の主になるためであるから。"
"451410","ローマ 14:10","それなのに、あなたはなんで自分の兄弟を、(肉を食べるからと
て)裁くのか。またあなたも、なんで自分の兄弟を、(野菜ばかり食べるとて)軽蔑する
のか。(裁くお方は神、)わたし達は(最後の日に)一人のこらず、神の裁判席の前に出な
ければならないのである。"
"451411","ローマ 14:11","こう書いてあるではないか。"主は(御自分を指して誓って)言
われる、わたしは生きている!""すべての膝はわたしの前にかがみ、すべての舌は神を
讃美するであろう。""
"451412","ローマ 14:12","従って、わたし達は(人を裁くどころか、裁きの日には)ひと
りびとり、神に自分のことを弁明せねばならない。"
"451413","ローマ 14:13","だから、これからは互に裁き合うことをやめようではないか。
(そして、これは信仰が強くてなんでも食べる人に言うのであるが、)あなた達はいっそ
兄弟の前に躓きや邪魔物を置かないように、心に決めたらどうだ。"
["451414","ローマ 14:14","(わたしが知りまた主イエスにあって確信しているところで
は、その物自体、汚れているものは何もなく、ただ汚れていると思うその人にだけ、汚れ
ているのである。(だから何を食べてもよく、人が食べるのを咎めてはならない。)]
"451415","ローマ 14:15","なぜなら、食べ物のために兄弟(の良心)を苦しめるならば、
あなたはもう愛によって歩いていないのだから。あなたの食べ物などで、兄弟を滅ぼして
はならない。キリストはその人の(救いの)ためにも死んでくださったのである。"
"451416","ローマ 14:16","だから、あなた達がもっている善いもの[福音の自由]を人に
あざけられてはならない。"
"451417","ローマ 14:17","神の国は(なんでも自由に)食べることや飲むことではなく、
義と平安と聖霊による喜びとであるから。"
"451418","ローマ 14:18","そしてこれらのことをもってキリストに仕える者は、神のお気
に入り、人々にも信用されるであろう。"
"451419","ローマ 14:19","だから平安に役立つこと、また互に(信仰を)造りあげること
を、努めようではないか。"
"451420","ローマ 14:20","食べ物のために、神の(尊い)業(である集会)をこわしては
ならない。たしかに、すべて(の食べ物)は清い。ただ食べて(兄弟を)躓かせる人には、
悪いものである。"
"451421","ローマ 14:21","(何を食べてもよいと信じながら、)肉を食べず、酒を飲まず、
そのほかあなたの(弱い)兄弟を躓かせるようなことをしないのは、非常に良い。"
"451422","ローマ 14:22","あなたは持っているその(強い)信仰を、そっと自分だけで神
の前に持っていなさい。自分で正しいと決断したことを、(神の前で)自分(の良心)に
責められない人は幸いである。"
"451423","ローマ 14:23","しかし、(食べることの良し悪しの判断がつかず)躊躇する者が
食べるならば、信仰から出たのでないから、罰される。信仰からでないものはみな、罪で
ある。"
"451501","ローマ 15:1","しかしわたし達強い(信仰をもつ)者は、強くない(信仰をもつ)
者の弱さを負い、決して(勝手なことをして)自分を喜ばせてはならない。"
"451502","ローマ 15:2","わたし達各自は、(弱い)隣の人を喜ばせるように生きようでは
ないか。彼の最善をはかり、(信仰を)造りあげるために。"
"451503","ローマ 15:3","キリストすら御自分を喜ばせる御生涯ではなかったのであるから。
むしろ(聖書に)書いてあるとおりであった、"あなたを罵る者の罵りが、わたしの上に
落ちた"と。"
"451504","ローマ 15:4","なぜなら、(聖書に)前に書かれたほどのことはみな、(後の時代
の)わたし達の教訓のために書かれたもので、わたし達が聖書のあたえる忍耐と慰めとを
もって、希望を持ちつづけるためである。"
"451505","ローマ 15:5","この忍耐と慰めとを賜わる神が、キリスト・イエスの心を体して
あなた達が互に思いを同じくするようにさせられんことを。"
"451506","ローマ 15:6","これはあなた達が心を一つにし、一つの口をもって、わたし達の
主イエス・キリストの神また父をあがめるためである。"
"451507","ローマ 15:7","このゆえに、キリストが(命をすてて)あなた達(みんな)を(神
の聖なる家族の)仲間に入れ、神の栄光をあらわされたように、あなた達も互を仲間に入
れなさい。"
"451508","ローマ 15:8","(キリストが神の栄光をあらわされたと)わたしの言う意味はこ
うである。──キリストは神の(救いの約束の)真実を証明するために、割礼のある者[ユ
ダヤ人]の世話役になられた。これは、(一方では彼らの)先祖に与えられたその約束を
確かにするためであり、"
"451509","ローマ 15:9","他方では、異教人が(彼によって神の家族の仲間入りができると
いう大なる)憐れみのゆえに、神をあがめるためである。(異教人の救いについては聖書
に)書いてあるとおりである。"このためにわたしは異教人の中であなたを讃美し御名を
ほめ歌います。""
"451510","ローマ 15:10","さらに言う。"異教人よ、彼の民と共に楽しめ。""
"451511","ローマ 15:11","さらに。"すべての異教人よ、主をたたえよ、すべての民よ、彼
を誉めたたえよ。""
"451512","ローマ 15:12","さらにイザヤは言う。"エッサイの根ははえ、起きあがる者[キ
リスト]があらわれる、異教人を支配するために。異教人は彼に望みをかけるであろう。"
"
"451513","ローマ 15:13","希望の源である神が、(彼を)信ずることにおいて来る無上の喜
びと平安とであなた達を満たし、聖霊の力によって(豊かな)希望に溢れさせられんこと
を。"
"451514","ローマ 15:14","しかし、わたしの兄弟たちよ、(こんな訓戒がましいことを言う
のは、あなた達のりっぱな信仰を知らないからではない。)このわたしはあなた達自身が
善で一ぱいであり、あらゆる知識に満たされており、互を訓戒し合うことも出来る者であ
ることを、確信している。"
"451515","ローマ 15:15","ところが、(この手紙の)あちらこちらでだいぶ思い切って書い
たのは、わたしが神から賜わった恩恵によって、(あなた達がすでに知っていることを)
いま一度思いおこしてもらうためである。"
"451516","ローマ 15:16","この恩恵とは、わたしが(神に選ばれて)異教人のためにキリ
スト・イエスにつかえる者になり、神の福音のために祭司の職をすることであって、こう
して異教人が聖霊によって聖別され、御心にかなう捧げ物になるようにしているのである。
"
"451517","ローマ 15:17","だからわたしは誇りをもっているが、それは(ただ)キリスト・
イエスにおいて、神(の福音)に関してのことである。"
"451518","ローマ 15:18","なぜなら、わたしは(これ以外)何も敢えて語らないからであ
る、キリストがわたしを用いて異教人を(福音に)従順にするために、言葉や業をもって、
"
"451519","ローマ 15:19","奇跡や不思議の力によって、聖霊の力によって、働かれたとい
うことでなければ。こうしてエルサレムから、各地をまわってイルリコまで、わたしはキ
リストの福音(の伝道)を達成した。"
"451520","ローマ 15:20","ただしこの場合、キリストの御名がまだとなえられえていない
所(だけ)で福音を伝えることを名誉とした。他人の(すえた)土台の上に(自分の事業
を)建てないためであって、"
"451521","ローマ 15:21","むしろ"彼について知らされなかった人たちは彼を見、聞かな
かった人たちは悟るであろう。"と書いてあるとおり(に伝道したの)である。"
"451522","ローマ 15:22","この(ように、福音を伝えねばならない所がアジヤに残ってい
た)ため、わたしはまたあなた達の所に行くことを今までいつも妨げられていた。"
"451523","ローマ 15:23","しかし今は、もはやこの地方に(働く)場所がなくなり、すで
に長年あなた達の所に行く熱望があったので、"
"451524","ローマ 15:24","(今度)イスパニヤに行くときに行こうと思う。(その途中ロー
マを)通過する際あなた達に会い、あなた達によってまず幾分でも(日ごろの願いが)満
足させられたのち、あそこまで見送ってもらいたいと望んでいるからである。"
"451525","ローマ 15:25","──しかし今(その前に、)聖徒たちの世話をするためエルサレ
ムにのぼって行くのだ。"
"451526","ローマ 15:26","それは、マケドニヤ(州)とアカヤ(州)と(の兄弟たち)が、
エルサレムの貧しい聖徒たちのためにいささか交わりのしるし(の醵金)をすることに決
心した(ので、持参せねばならない)からである。"
"451527","ローマ 15:27","ほんとうにこんな決心をしたのだが、異教人たちは彼ら(エル
サレムの兄弟たち)に対して義務もある。なぜなら、異教人が彼らの霊的財産(の分配)
にあずかった以上は、(当然)肉的財産をもって彼らにつかえねばならない。"
"451528","ローマ 15:28","そこでわたしはこの世話をすませ、彼らにこの実を確かにわた
したのち、あなた達のところを通ってイスパニヤへ行こう。"
"451529","ローマ 15:29","しかしあなた達の所に行くときは、キリストの満ちみちた祝福
をもって行けるだろうと、わたしは信じている。"
"451530","ローマ 15:30","兄弟たちよ、わたし達の主イエス・キリストを指して、また御
霊が注いでくださる愛を指して、あなた達に願う。どうかわたしのために神に祈って、わ
たしを助けてもらいたい。"
"451531","ローマ 15:31","わたしがユダヤにいる信じようとしない人たちから守られ、エ
ルサレムに対するわたしのこの務めが聖徒たちに喜ばれるように、"
"451532","ローマ 15:32","神の御心により喜びに満ちてあなた達の所に行き、一しょに休
息することができるように。"
"451533","ローマ 15:33","平和の神があなた達一同と共においでになるように、アーメン。
"
"451601","ローマ 16:1","ケンクレヤの集会の執事である、わたし達の姉妹のフィベを紹介
する。"
"451602","ローマ 16:2","どうか聖徒にふさわしく主にあって彼女を歓迎し、彼女があなた
達を必要とする事があれば、助力してもらいたい。彼女自身が多くの人の、またわたし自
身の、援助者であったから。"
"451603","ローマ 16:3","キリスト・イエスにあるわたしの共働者のプリスカとアクラとに
よろしく。"
"451604","ローマ 16:4","彼らはわたしの命の代りに自分の首をも差しだした。わたしばか
りでなく、異教人のすべての集会も、彼らに感謝している。"
"451605","ローマ 16:5","彼らの家の集会にもよろしく。わたしの愛するエパネトによろし
く。彼は(回心して)キリストのものになったアジヤ(州)の初穂である。"
"451606","ローマ 16:6","マリヤによろしく。彼女はあなた達のために非常に苦労したので
ある。"
"451607","ローマ 16:7","わたしの同胞で同囚のアンデロニコとユニアスとによろしく。彼
らは使徒の中で秀でた者であり、わたしより先にキリストを信ずる者になっていた。"
第一にモーセは言っている。("神は言われる、)「わたしはわたしの民でない者(を救うこ
と)によって"あなた達に"妬みをおこさせ、愚かな民によって"あなた達を"怒らせる」
(と。)"(愚かな異教の民さえ信じたのである。)"
"451020","ローマ 10:20","(次に)イザヤも勇敢に言っている。"(神は言われる、)「わた
しをさがさなかった者にわたしは姿を見せ、わたしを尋ねなかった者に現われた」(と。)"
"
"451021","ローマ 10:21","彼はまたイスラエル人について言っている、"(神は言われる、)
「一日中、この不従順な反抗ばかりしている民に、わたしは手を伸べていた」(と。)"(だ
から彼らが信じないのは、頑なで自分の義を立てようとしたからであって、弁解の言葉は
ない。)"
"451101","ローマ 11:1","それで、わたしは考える、"神は御自分の民をお捨てになった"
のではあるまいかと。もちろん、そうではない。その証拠には、こう言うわたしもイスラ
エル人であり、アブラハムの子孫の出、ベニヤミン族の者であるの(に、キリストを信じ
ているの)だから。"
"451102","ローマ 11:2",""神は"あらかじめ選んだ"御自分の民をお捨てにならなかった"
(と書いてある。)それともあなた達は、聖書がエリヤの(ことを記した)所で何と言っ
ているか、知らないのか。エリヤはイスラエル人をこのように神に訴えているではないか。
──"
"451103","ローマ 11:3","「主よ、"彼らはあなたの預言者たちを殺しました。あなたの祭
壇を破壊しました。そしてわたしだけが残っているのに、そのわたしの命をねらっていま
す。"」"
"451104","ローマ 11:4","ところが彼に対する神のお告げはどうであるか。──「"わたし
は(異教の神)バアルに膝をかがめなかった男子七千人を"自分のために"残しておいた。"」
"
"451105","ローマ 11:5","だから、同じように今の世にも、恩恵の選びによる残りの者があ
る。"
"451106","ローマ 11:6","しかし恩恵による以上は、もはや行いのゆえではない。そうでな
ければ、恩恵がもはや恩恵でなくなるからである。"
"451107","ローマ 11:7","それでは、どうだろうか。(結局)イスラエル人は(全体として)
自分のほしがっているものを得ることはできず、(ただ小数の)選ばれた者がこれを得た
のである。ほかの者は(みな)頑なにされてしまった。"
"451108","ローマ 11:8",""神は彼らに""麻酔の霊を""与えて、目を見えなくし、耳を聞
こえなくされた、今日に至るまで。"と書いてあるとおりである。"
"451109","ローマ 11:9","またダビデは(彼らに臨む呪いを次のように)言っている。""彼
らの(喜びの)食卓は(たちまち)その罠となり"落し穴となり"邪魔物となり罰となる
ように。"
"451110","ローマ 11:10","その目はくらんで見えなくなり、その背は常に(重荷の下に)
かがむように。""
"451111","ローマ 11:11","それで、わたしは考える、彼らが躓いたのは、倒れて滅びるた
めではあるまいかと。もちろん、そうではない。むしろ反対に、(キリストを信じなかっ
た)彼らの過ちによって救いが異教人に来た。(そのことが刺激になって)彼らに"妬み
をおこさせ、"(彼らも信仰を求めて、ついに救われ)るためである。"
"451112","ローマ 11:12","しかしもし、彼らの過ちが、(福音を外に溢れさせて異教人の)
世界を富ませ、また彼らの失敗が異教人を富ませることになったとすれば、まして彼らが
(一人のこらず信仰に入って神の御心を)満たす時(の幸福と喜びと)は、どんなであろ
う。"
"451113","ローマ 11:13","しかしわたしはあなた達(ローマ集会の)異教人諸君に言いた
いことがある。──わたしは異教人の使徒として、この自分の職務を重く考えて(全力尽
して)いる。"
"451114","ローマ 11:14","それは、これによって同胞(イスラエル人)に妬みをおこさせ、
そのうちの幾人かでも救うことができはしないかと思うからである。"
"451115","ローマ 11:15","なぜなら(前に言ったように、)もしイスラエル人の捨てられた
ことが(異教人へ福音の来る結果になり、)世界(と神と)の和睦(をもたらす機縁)に
なったとすれば、彼らが(悔改めて神に)受け入れられることは、それこそ死人の中から
の命(への復活、すなわち神の国来臨の徴)でなくてなんであろう。"
"451116","ローマ 11:16","(こんな希望をもつことに不思議はない。神に供えた)初穂の
パンが聖ければ、(残りの)捏粉も聖く、根が聖ければ、枝も聖い(ではないか。初穂で
あり根であるアブラハムその他の先祖が聖いのだから、その子孫のイスラエル人が聖いの
は当然である。)"
"451117","ローマ 11:17","しかし、(イスラエル人という栽培されたオリブの木の)いくら
かの枝が切り取られ、それに野生のオリブの木から出た(異教人の)あなたが接木されて、
オリブの脂肪豊かな根(の恩恵)を共有するものとなったのであるから、"
"451118","ローマ 11:18","あなたはその(切り取られた)枝に対して自慢することはない。
自慢したところで、あなたが根を支えているのではなく、根があなたを支えているのであ
る。"
"451119","ローマ 11:19","するとあなたは言うだろう、「でも、枝が切り取られたのは、こ
のわたしが接木されるためだ」と。"
"451120","ローマ 11:20","いかにもそのとおり。彼らは不信仰のゆえに切り取られ、あな
たは信仰のゆえに(接木されて)りっぱに立っているのである。(だから)高ぶった考え
をもってはならない、(神を)恐れよ。"
"451121","ローマ 11:21","本来の枝ですら容赦されなかった神である、(接木の)あなたに
容赦されるはずがない。"
"451122","ローマ 11:22","神の慈愛と厳しさとを見よ。(不信仰のゆえに)倒れた者には厳
しさ、あなたには神の慈愛!(もちろん、)もしあなたがその慈愛を信じ続けているなら
ば、である。そうでなければ、あなたも切り落される。"
"451123","ローマ 11:23","また彼ら(切り落された者)も不信仰を続けていないならば、(も
とのオリブの木に)接木される。神はもう一度彼らを接木する力をお持ちになっている。"
"451124","ローマ 11:24","本来野性のオリブの木から切り落されたあなたが、本性に反し
て、栽培されたオリブの木に接木されるくらいであるから、ましてこれらの本来の枝が、
自分のオリブの木に接木されない訳がないではないか。"
"451125","ローマ 11:25","兄弟たちよ、この秘密を知らずにいてもらいたくない、あなた
達(異教人諸君)が、自分は賢い(からこの特権を得た)などとうぬぼれることのないた
めに。一部のイスラエル人が頑なになって(キリストを信ぜずに)いるのは、異教人が(信
仰に)入って定数に満ちるまでであり、"
"451126","ローマ 11:26","こうして(イスラエル人は異教人が妬ましくなり、悔改めて信
仰に入り、)イスラエル人全部が救われる、ということである。(聖書に)書いてあるとお
りである。"シオンから救済者が来て、ヤコブ(の子孫)から不信心を遠ざけるであろう。
"
"451127","ローマ 11:27","──これが彼らと立てる私の契約である、""彼らの罪をわたし
が取り除くその時に。""
"451128","ローマ 11:28","(思えば不思議な神の計画である。)彼らは、福音の点から言え
ば、あなた達(の救い)のために(福音をしりぞけて神の)敵になっており、(神の)選
びの点から言えば、先祖たち(に対する契約)のお蔭で(今もなお神に)愛される者であ
る。"
"451129","ローマ 11:29","神の賜物も招待も、(一旦与えられた以上は永遠に)取り消され
ないからである。"
"451130","ローマ 11:30","すなわち、かつては神に不従順であったあなた達が、今はこの
人たちの不従順によって(神に)憐れみを施されたと同じに、"
"451131","ローマ 11:31","この人たちも今はあなた達の受ける憐れみに対して不従順にな
っているが、これは今(すぐにも)憐れみを施されるためである。"
"451132","ローマ 11:32","つまり神はすべての人を不従順の中に閉じこめられたが、これ
はすべての人に憐れみを施すためであった。"
"451133","ローマ 11:33","ああ、神の富と知恵と知識との深さよ!なんとその裁きの探り
がたく、(なんと)その(お歩きになる)道の不可解なことよ!"
"451134","ローマ 11:34",""だれが主の御心を知ったか。だれがその顧問になったのであ
るか。"
"451135","ローマ 11:35","だれがまず主に差し上げてそのお返しをいただくことができる
か。""
"451136","ローマ 11:36","すべては、彼から出て、彼によって保たれ、彼に帰する。栄光
は永遠に彼のものである、アーメン。"
"451201","ローマ 12:1","(このように、神は偉大な計画によって人類を一人のこらず救お
うとしておられるのであって、救いは確かである。)だから、兄弟たちよ、わたしは神の
この慈悲を指してあなた達に勧める。あなた達の体を(感謝のしるしとして神に)捧げよ。
この生きた聖なる犠牲こそ、神のお気に入るものであり、(霊なる神を拝むにふさわし
い、)あなた達の霊的な礼拝である。(あなた達の礼拝は動物を供えるような不合理なもの
でなく、全心全霊をささげる合理的な礼拝でなければならならない)"
"451202","ローマ 12:2","また、この世に調子を合わせてはならない。むしろ反対に、何が
神の御心であるか、何が善であり、お気に入るものであり、また完全であるかを見分け得
るために、(御霊によって)心を一新されて自分を造りかえていただけ。(そうすれば来る
べき世への準備ができる。)"
"451203","ローマ 12:3","それでわたしは、(神から)賜わった恩恵、(この使徒の権威)に
よって、あなた達のひとりびとりに忠告する。思うべき限りをこえて思いあがらぬように、
神がめいめいに分けあたえられた信仰の量を思って、謙遜な思いをもつように。"
"451204","ローマ 12:4","なぜなら、わたし達には一つの体に多くの器官があるが、すべて
の器官が同じ働きをしないと同様に、"
"451205","ローマ 12:5","わたし達(信者)も大勢が(全体としては)キリストにおいて一
つの体であり、一つ一つとしては互が互の器官であ(って、互に補い合うからであ)る。"
"451206","ローマ 12:6","(すなわち)わたし達は与えられた恩恵(の分量と種類と)に応
じて、(ひとりびとりが)ちがった賜物を持っているのだから、(たとえば、)預言(の力)
を持っているなら、信仰の量に応じて預言せよ。"
"451207","ローマ 12:7","(貧しい人の救済その他の)職務を持っているなら、その職務に、
教師なら教育に、"
"451208","ローマ 12:8","伝道なら伝道に、精を出せ。施す者は純粋に、世話をする者は熱
心に、慈善を行う者は喜んで、しなければいけない。"
"451209","ローマ 12:9","愛に偽りがないように。悪を忌みきらい、善にはしっかりくっつ
いておれ。"
"451210","ローマ 12:10","親身の兄弟のように互に愛し合い、尊敬し合って互に(人を自
分より)えらく思え。"
"451211","ローマ 12:11","熱心で倦まず、(神の)霊に燃え、主に仕えよ。"
"451212","ローマ 12:12","希望をもって喜び、苦難に耐え、たゆまず祈れ。"
"451213","ローマ 12:13","力を合わせて聖徒の欠乏をおぎない、旅人の接待に努めよ。"
"451214","ローマ 12:14","(あなた達を)迫害する者に(神の)祝福を求め、祝福して呪
うな。"
"451215","ローマ 12:15","喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣け。"
"451216","ローマ 12:16","互に思いを同じくせよ。高くなろうと思わず、低い方に従え。"
自分で賢いなどとうぬぼれてはならない。""
"451217","ローマ 12:17","だれにも悪をもあって悪に報いず、どんな"人の前でも善をす
るように心がけよ。""
"451218","ローマ 12:18","出来るなら、(少なくとも)あなた達の方では、どんな人とも仲
良くせよ。"
"451219","ローマ 12:19","愛する者たちよ、自分で仕返しをするな、(裁きの日の神の)怒
りにまかせよ。こう書いてあるではないか、「主は言われる、"仕返しはわたしのもの、"
わたしが"報いをする"と。」"
"451220","ローマ 12:20","むしろ、"あなたの敵が飢えているなら、食べさせてやれ。渇い
ているなら、飲ませてやれ。こうするのはその頭に炭火を積むことであるから、(いつか
は恥じて悔改める。)""
"451221","ローマ 12:21","悪に勝たれるな、善によって悪に勝て。"
"451301","ローマ 13:1","人は皆上に立つ(国家の)官憲に服従せねばならない。神からで
はない官憲はなく、現存の官憲は(ことごとく)神から任命されたものであるから。"
"451302","ローマ 13:2","従って官憲に反抗する者は、神の命令に違反する者である。違反
する者は、自分で自分に(神の)裁きを招くであろう。(この世で罰を受けるばかりでな
く、最後の日にも。)"
"451303","ローマ 13:3","役人が恐ろしいのは、善いことをする者でなく、悪いことをする
者である。(だから)あなたは官憲を恐れたくなければ、善いことをせよ。そうすれば官
憲から誉められる。"
"451304","ローマ 13:4","官憲はあなたの最善のためにつくす神の召使であるから。しかし
もし悪事をすれば、恐れねばならない。見えのために剣をささげているのではないのだか
ら。官憲は神の召使で、悪事を行う者に対して(神の)怒りをあらわす復讐者である。"
"451305","ローマ 13:5","だからかならず服従せねばならない。ただ怒りの(恐ろしさの)
ためだけでなく、(それが信ずる者の義務であることを知っているあなた達は、自分の)
良心のためにも。"
"451306","ローマ 13:6","それゆえに(同じ理由で、)あなた達は貢をも納めねばならない。
官憲は神につかえる者であり、いま言った職務に全力をそそいでいるからである。"
"451307","ローマ 13:7","(彼らに対して、信ずる者には普通の人以上の、言わば借りがあ
る。)すべての役人にこの借りを返しなさい。貢取りには貢を、官税取りには官税を、恐
るべき者には恐れを、尊敬すべき者には尊敬を。"
"451308","ローマ 13:8","(官憲ばかりでなく、)だれにも何も、借りがあってはならない。
ただし、互に愛することだけは例外である。(この借りは、いつまでも返してしまわない
ように。)人を愛する者は(モーセ)律法を完全に果たしたのである。"
"451309","ローマ 13:9","なぜなら、"姦淫をしてはならない、殺してはならない、盗んで
はならない、(人のものを)欲しがってはならない"など、このほかにどんな掟があって
も、"隣の人を自分のように愛せよ"というこの一言に帰するからである。"
"451310","ローマ 13:10","愛は隣の人に悪事を働かない。だから愛は律法の完成である。"
"451311","ローマ 13:11","しかも、あなた達は今の時代を、すなわちもはや眠りからさめ
るべき時であることを、よく知っている(のだから、なおさらのことである。)今は、信
仰に入った時よりも、わたし達の救いが近づいているのである。"
"451312","ローマ 13:12","夜がふけて、(最後の)日が近づいた。だから闇の業をぬぎすて、
光りの武具をつけようではないか。"
"451313","ローマ 13:13","昼間にふさわしく、きちんとして生活しようではないか、酒宴
と酩酊でなく、淫楽と放蕩でなく、喧嘩と嫉妬でなく。"
"451314","ローマ 13:14","主イエス・キリストを着なさい。肉をいたわるのはよいが、情
欲に陥らないように。"
"451401","ローマ 14:1","信仰の弱い人をも(あなた達の)仲間に入れてやりなさい。(そ
の人の)考えの違いをかれこれ言わずに。"
"451402","ローマ 14:2","(信仰は人それぞれで、たとえば、)ある人は(信仰が強くて肉
でも)なんでも食べてよいと信じており、(信仰の)弱い人は野菜(だけ)を食べる。"
"451403","ローマ 14:3","(肉)を食べる人は食べない人を軽蔑してはならないし、(肉を)
食べない人は食べる人を裁いてはならない。神はその人をも(聖徒の)仲間にお入れにな
ったのだから。"
"451404","ローマ 14:4","いったい何者なれば、あなたは他人[主キリスト]の僕(である
その人)を裁くのか、(あなた自身も僕でありながら。)彼が立っているのも倒れるのも、
その主人(の考え)によるのである。しかし彼はしっかり立っていることができるであろ
う。主人は彼を立てる力をもっているのだから。"
"451405","ローマ 14:5","また(たとえば)ある人はある日をほかの日よりも尊いと考え、
ある人はどの日も同じと考える。(どちらでよろしい。ただ)ひとりびとりが、自分の心
に確信もつことが必要である。"
"451406","ローマ 14:6","一定の日を(特別に尊く)思う人は、主のために(そう)思う。
また(肉でもなんでも無頓着に)食べる人は、主のために食べる。(食事のとき)神に感
謝をささげるのだから、(肉は)食べない人も、主のために食べない。彼も(食事のとき)
神に感謝をささげる。(結局、食べるものも食べないのも、主のためである。)"
"451407","ローマ 14:7","なぜなら、(キリストを信ずる)わたし達はだれも、自分のため
には生きない、また、だれも、自分のためには死なないからである。"
"451408","ローマ 14:8","生きれば、主のために生き、死ねば、主のために死ぬのである。
だから、生きるにせよ死ぬにせよ、わたし達は主のものである。"
"451409","ローマ 14:9","キリストが死んで生き返られたのは、死んだ者と生きている者と
の主になるためであるから。"
"451410","ローマ 14:10","それなのに、あなたはなんで自分の兄弟を、(肉を食べるからと
て)裁くのか。またあなたも、なんで自分の兄弟を、(野菜ばかり食べるとて)軽蔑する
のか。(裁くお方は神、)わたし達は(最後の日に)一人のこらず、神の裁判席の前に出な
ければならないのである。"
"451411","ローマ 14:11","こう書いてあるではないか。"主は(御自分を指して誓って)言
われる、わたしは生きている!""すべての膝はわたしの前にかがみ、すべての舌は神を
讃美するであろう。""
"451412","ローマ 14:12","従って、わたし達は(人を裁くどころか、裁きの日には)ひと
りびとり、神に自分のことを弁明せねばならない。"
"451413","ローマ 14:13","だから、これからは互に裁き合うことをやめようではないか。
(そして、これは信仰が強くてなんでも食べる人に言うのであるが、)あなた達はいっそ
兄弟の前に躓きや邪魔物を置かないように、心に決めたらどうだ。"
["451414","ローマ 14:14","(わたしが知りまた主イエスにあって確信しているところで
は、その物自体、汚れているものは何もなく、ただ汚れていると思うその人にだけ、汚れ
ているのである。(だから何を食べてもよく、人が食べるのを咎めてはならない。)]
"451415","ローマ 14:15","なぜなら、食べ物のために兄弟(の良心)を苦しめるならば、
あなたはもう愛によって歩いていないのだから。あなたの食べ物などで、兄弟を滅ぼして
はならない。キリストはその人の(救いの)ためにも死んでくださったのである。"
"451416","ローマ 14:16","だから、あなた達がもっている善いもの[福音の自由]を人に
あざけられてはならない。"
"451417","ローマ 14:17","神の国は(なんでも自由に)食べることや飲むことではなく、
義と平安と聖霊による喜びとであるから。"
"451418","ローマ 14:18","そしてこれらのことをもってキリストに仕える者は、神のお気
に入り、人々にも信用されるであろう。"
"451419","ローマ 14:19","だから平安に役立つこと、また互に(信仰を)造りあげること
を、努めようではないか。"
"451420","ローマ 14:20","食べ物のために、神の(尊い)業(である集会)をこわしては
ならない。たしかに、すべて(の食べ物)は清い。ただ食べて(兄弟を)躓かせる人には、
悪いものである。"
"451421","ローマ 14:21","(何を食べてもよいと信じながら、)肉を食べず、酒を飲まず、
そのほかあなたの(弱い)兄弟を躓かせるようなことをしないのは、非常に良い。"
"451422","ローマ 14:22","あなたは持っているその(強い)信仰を、そっと自分だけで神
の前に持っていなさい。自分で正しいと決断したことを、(神の前で)自分(の良心)に
責められない人は幸いである。"
"451423","ローマ 14:23","しかし、(食べることの良し悪しの判断がつかず)躊躇する者が
食べるならば、信仰から出たのでないから、罰される。信仰からでないものはみな、罪で
ある。"
"451501","ローマ 15:1","しかしわたし達強い(信仰をもつ)者は、強くない(信仰をもつ)
者の弱さを負い、決して(勝手なことをして)自分を喜ばせてはならない。"
"451502","ローマ 15:2","わたし達各自は、(弱い)隣の人を喜ばせるように生きようでは
ないか。彼の最善をはかり、(信仰を)造りあげるために。"
"451503","ローマ 15:3","キリストすら御自分を喜ばせる御生涯ではなかったのであるから。
むしろ(聖書に)書いてあるとおりであった、"あなたを罵る者の罵りが、わたしの上に
落ちた"と。"
"451504","ローマ 15:4","なぜなら、(聖書に)前に書かれたほどのことはみな、(後の時代
の)わたし達の教訓のために書かれたもので、わたし達が聖書のあたえる忍耐と慰めとを
もって、希望を持ちつづけるためである。"
"451505","ローマ 15:5","この忍耐と慰めとを賜わる神が、キリスト・イエスの心を体して
あなた達が互に思いを同じくするようにさせられんことを。"
"451506","ローマ 15:6","これはあなた達が心を一つにし、一つの口をもって、わたし達の
主イエス・キリストの神また父をあがめるためである。"
"451507","ローマ 15:7","このゆえに、キリストが(命をすてて)あなた達(みんな)を(神
の聖なる家族の)仲間に入れ、神の栄光をあらわされたように、あなた達も互を仲間に入
れなさい。"
"451508","ローマ 15:8","(キリストが神の栄光をあらわされたと)わたしの言う意味はこ
うである。──キリストは神の(救いの約束の)真実を証明するために、割礼のある者[ユ
ダヤ人]の世話役になられた。これは、(一方では彼らの)先祖に与えられたその約束を
確かにするためであり、"
"451509","ローマ 15:9","他方では、異教人が(彼によって神の家族の仲間入りができると
いう大なる)憐れみのゆえに、神をあがめるためである。(異教人の救いについては聖書
に)書いてあるとおりである。"このためにわたしは異教人の中であなたを讃美し御名を
ほめ歌います。""
"451510","ローマ 15:10","さらに言う。"異教人よ、彼の民と共に楽しめ。""
"451511","ローマ 15:11","さらに。"すべての異教人よ、主をたたえよ、すべての民よ、彼
を誉めたたえよ。""
"451512","ローマ 15:12","さらにイザヤは言う。"エッサイの根ははえ、起きあがる者[キ
リスト]があらわれる、異教人を支配するために。異教人は彼に望みをかけるであろう。"
"
"451513","ローマ 15:13","希望の源である神が、(彼を)信ずることにおいて来る無上の喜
びと平安とであなた達を満たし、聖霊の力によって(豊かな)希望に溢れさせられんこと
を。"
"451514","ローマ 15:14","しかし、わたしの兄弟たちよ、(こんな訓戒がましいことを言う
のは、あなた達のりっぱな信仰を知らないからではない。)このわたしはあなた達自身が
善で一ぱいであり、あらゆる知識に満たされており、互を訓戒し合うことも出来る者であ
ることを、確信している。"
"451515","ローマ 15:15","ところが、(この手紙の)あちらこちらでだいぶ思い切って書い
たのは、わたしが神から賜わった恩恵によって、(あなた達がすでに知っていることを)
いま一度思いおこしてもらうためである。"
"451516","ローマ 15:16","この恩恵とは、わたしが(神に選ばれて)異教人のためにキリ
スト・イエスにつかえる者になり、神の福音のために祭司の職をすることであって、こう
して異教人が聖霊によって聖別され、御心にかなう捧げ物になるようにしているのである。
"
"451517","ローマ 15:17","だからわたしは誇りをもっているが、それは(ただ)キリスト・
イエスにおいて、神(の福音)に関してのことである。"
"451518","ローマ 15:18","なぜなら、わたしは(これ以外)何も敢えて語らないからであ
る、キリストがわたしを用いて異教人を(福音に)従順にするために、言葉や業をもって、
"
"451519","ローマ 15:19","奇跡や不思議の力によって、聖霊の力によって、働かれたとい
うことでなければ。こうしてエルサレムから、各地をまわってイルリコまで、わたしはキ
リストの福音(の伝道)を達成した。"
"451520","ローマ 15:20","ただしこの場合、キリストの御名がまだとなえられえていない
所(だけ)で福音を伝えることを名誉とした。他人の(すえた)土台の上に(自分の事業
を)建てないためであって、"
"451521","ローマ 15:21","むしろ"彼について知らされなかった人たちは彼を見、聞かな
かった人たちは悟るであろう。"と書いてあるとおり(に伝道したの)である。"
"451522","ローマ 15:22","この(ように、福音を伝えねばならない所がアジヤに残ってい
た)ため、わたしはまたあなた達の所に行くことを今までいつも妨げられていた。"
"451523","ローマ 15:23","しかし今は、もはやこの地方に(働く)場所がなくなり、すで
に長年あなた達の所に行く熱望があったので、"
"451524","ローマ 15:24","(今度)イスパニヤに行くときに行こうと思う。(その途中ロー
マを)通過する際あなた達に会い、あなた達によってまず幾分でも(日ごろの願いが)満
足させられたのち、あそこまで見送ってもらいたいと望んでいるからである。"
"451525","ローマ 15:25","──しかし今(その前に、)聖徒たちの世話をするためエルサレ
ムにのぼって行くのだ。"
"451526","ローマ 15:26","それは、マケドニヤ(州)とアカヤ(州)と(の兄弟たち)が、
エルサレムの貧しい聖徒たちのためにいささか交わりのしるし(の醵金)をすることに決
心した(ので、持参せねばならない)からである。"
"451527","ローマ 15:27","ほんとうにこんな決心をしたのだが、異教人たちは彼ら(エル
サレムの兄弟たち)に対して義務もある。なぜなら、異教人が彼らの霊的財産(の分配)
にあずかった以上は、(当然)肉的財産をもって彼らにつかえねばならない。"
"451528","ローマ 15:28","そこでわたしはこの世話をすませ、彼らにこの実を確かにわた
したのち、あなた達のところを通ってイスパニヤへ行こう。"
"451529","ローマ 15:29","しかしあなた達の所に行くときは、キリストの満ちみちた祝福
をもって行けるだろうと、わたしは信じている。"
"451530","ローマ 15:30","兄弟たちよ、わたし達の主イエス・キリストを指して、また御
霊が注いでくださる愛を指して、あなた達に願う。どうかわたしのために神に祈って、わ
たしを助けてもらいたい。"
"451531","ローマ 15:31","わたしがユダヤにいる信じようとしない人たちから守られ、エ
ルサレムに対するわたしのこの務めが聖徒たちに喜ばれるように、"
"451532","ローマ 15:32","神の御心により喜びに満ちてあなた達の所に行き、一しょに休
息することができるように。"
"451533","ローマ 15:33","平和の神があなた達一同と共においでになるように、アーメン。
"
"451601","ローマ 16:1","ケンクレヤの集会の執事である、わたし達の姉妹のフィベを紹介
する。"
"451602","ローマ 16:2","どうか聖徒にふさわしく主にあって彼女を歓迎し、彼女があなた
達を必要とする事があれば、助力してもらいたい。彼女自身が多くの人の、またわたし自
身の、援助者であったから。"
"451603","ローマ 16:3","キリスト・イエスにあるわたしの共働者のプリスカとアクラとに
よろしく。"
"451604","ローマ 16:4","彼らはわたしの命の代りに自分の首をも差しだした。わたしばか
りでなく、異教人のすべての集会も、彼らに感謝している。"
"451605","ローマ 16:5","彼らの家の集会にもよろしく。わたしの愛するエパネトによろし
く。彼は(回心して)キリストのものになったアジヤ(州)の初穂である。"
"451606","ローマ 16:6","マリヤによろしく。彼女はあなた達のために非常に苦労したので
ある。"
"451607","ローマ 16:7","わたしの同胞で同囚のアンデロニコとユニアスとによろしく。彼
らは使徒の中で秀でた者であり、わたしより先にキリストを信ずる者になっていた。"
"451608","ローマ 16:8","主にあってわたしの愛するアムプリアトによろしく。"
"451609","ローマ 16:9","キリストにあるわたし達の共働者のウルバノと、わたしの愛する
スタキスとによろしく。"
"451610","ローマ 16:10","キリストにあって試練を経た者であるアペレによろしく。アリ
ストブロの家の人たちによろしく。"
"451611","ローマ 16:11","わたしの同胞のヘロデオンによろしく。ナルキソの家の主にあ
る人たちによろしく。"
"451612","ローマ 16:12","主にあって苦労したツルパナとツルポサとによろしく。愛する
ペルシスによろしく。彼女は主にあって非常に苦労したのである。"
"451613","ローマ 16:13","主にあって選ばれたルポスとお母さんとによろしく。彼女はわ
たしのお母さんでもある。"
"451614","ローマ 16:14","アスンクリト、フレゴン、ヘルメス、パトロバ、ヘルマス、お
よび彼らと一しょにいる(主にある)兄弟たちによろしく。"
"451615","ローマ 16:15","ピロロゴとユリヤ、ネレオとその姉妹、オルンパ、彼らと一し
ょにいる聖徒一同によろしく。"
"451616","ローマ 16:16","聖なる接吻で互によろしくを言いなさい。キリストのすべての
集会からあなた達によろしく。"
"451617","ローマ 16:17","兄弟たちよ、あなた達に勧める、あなた達が学んだ教えにそむ
いて、仲違いや罪のいざないをおこす者に注意せよ。彼らから遠ざかれ。"
"451618","ローマ 16:18","こんな者はわたし達の主キリストの奴隷ではなくて、自分のお
腹[下等な欲求]の奴隷であり、あまい言葉と諂いとで無邪気な人たちの心を惑わすから
である。"
"451619","ローマ 16:19","なぜなら、あなた達の(福音に対する)従順は、すべての人に
知れ渡っているのだから。そのことをわたしはあなた達のために喜ぶが、善いことに対し
ては知恵があり、悪いことに対しては純真であってもらいたい。"
"451620","ローマ 16:20","平和の神が間もなく悪魔をあなた達の足の下に踏み砕かれるで
あろう。わたし達の主イエスの恩恵、あなた達と共にあらんことを。"
"451621","ローマ 16:21","(御存じの)わたしの共働者のテモテと、わたしの同胞のルキ
オとヤソンとソシパテロとから、あなた達によろしく。──"
"451622","ローマ 16:22","(はなはだぶしつけですが、)この手紙を書記しましたわたくし
テルテオからも、主にあってあなた達によろしく申し上げます。──"
"451623","ローマ 16:23","わたしの、また全集会の宿の主人であるガイオから、あなた達
によろしく。町の会計係のエラストと、(主にある)兄弟のクワルトとから、あなた達に
よろしく。"
["451624","ローマ 16:24無シ]
"451625","ローマ 16:25","わたしの福音すなわちイエス・キリストを説く言葉によって、
あなた達を強くすることの出来るお方に──この福音は長い間秘められた秘密の啓示であ
り、"
"451626","ローマ 16:26","今現わされ、預言者たちの書き物により、永遠の神の命令に応
じて、従順に信仰を受けいれさせようとしてすべての国の人に知らせられたのである──"
"451627","ローマ 16:27","このただひとりの賢い神に、イエス・キリストによって、栄光、
永遠より永遠にあらんことを、アーメン。"