太陽電池パネルの出力が充分準備されていれば、LED照明の水耕栽培で、屋内でも野菜の家庭内自給は可能になりました。
しかし問題は山積みです。まず、種子の確保が大問題です。
そして、液体肥料の調達、自作の難しさです。ミネラルなどの添加が必要なので、ハードルが高いですが、土も併用すれば可能でしょう。
肥料の三大要素 窒素・リン・カリウム
中量要素 カルシウム・マグネシウム
微量要素 硫黄・鉄・マンガン・ホウ素・亜鉛・銅・モリブデンなど
また、作物により、LED照明の種類、照射時間の最適が違いますし、受粉に昆虫などに依存している場合の問題もあります。風による受粉の場合は、ファンなどでの空気のかくはんも必要になることでしょう。
しかし、屋内栽培であれば、病害虫を遮断して、農薬や除草剤が不要ですし、温度管理も屋内ですから季節も関係ありません。
栽培できる作物は、現在流通している植物工場の作物は、葉物野菜が中心です。
根以外のすべてが商品となり、ロスが少ないからです。しかし、根菜類も栽培できないわけではありません。
栽培可能作物(例)
リーフレタス、結球レタス、チンゲン菜、からし菜、小松菜、野沢菜、ルッコラ、バジル、にら、ねぎ、プチトマト、トマト、きゅうり、なす、かぼちゃ、とうがらし、ゴーヤ、カリフラワー、かぶ、サトイモ、ジャガイモ、にんじん、はつか大根、いんげん、枝豆、イチゴなど、そして・・、米も栽培可能です。
土壌で生産したほうが明らかに効率がよいものが多数ありますが、閉鎖環境でこれだけの作物が、家庭消費には充分な程度に栽培できるなら、力強いです。
米の水耕栽培は、完成した技術ではありませんが、やがて家庭内でも取り扱える技術の範囲でも三毛作が可能となるでしょう。
8人家族の年間消費量はおよそ900キロが必要です。
米の収量は、豊作で1a 60kg程度ですから、三毛作なら、5a 150坪あればよいことになります。さらに3段の多段栽培なら、50坪です。
けっして不可能なレベルではなくなりますし、自然光も利用するのが当たり前でしょうから、計算がもっと有利になる可能性もあります。
すくなくともレタス程度はすでに実用技術ですから、どの家庭でも栽培して自給するようになるでしょう。