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巨大設備の絶滅
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 6800万年前の隕石落下で、恐竜の時代は終わりました。海や陸上を活躍していた巨大な生き物は化石だけをのこして、消え去りました。

 生き残った爬虫類、あるいは恐竜の傍系である鳥たちは小型のものばかりで、彼らは体が小さいために使うエネルギー、食べる食糧が少なくてすんだので、なんとか生き延びたのでしょう。


 地球と言う有限な環境で無限の増殖はありませんから、人間の人口もいずれ限界をむかえ、環境破壊とともに、これまでの社会が維持できず、破局を迎える可能性があります。

 それなのに、よりグローバルを志向する経済体制は、規模の拡大を求め、大型化しています。

 巨大な都市、巨大なコンビナート、大型の機械、大型の船・タンカー、大型の航空機 いずれも大量消費が前提として作られ、使われています。
 それが、破局にともなって、大型の設備は需要を失って廃棄されるでしょう。
 まるで滅び去った恐竜の化石のように・・。

 生き残る設備は、小型で、地域社会のニーズを満たす程度のもので、自分たちで製造、整備・リサイクルできるものになるでしょう。

 大型設備でなければできない貴重品(太陽電池パネルなど)は、世界のどこか数箇所にプラントを残して、生産継続を、人類の総力で守らねばならないでしょう。


2016/02/26 T.Sakurai


晴耕雨読の生活



 破局後の世界では、再生可能エネルギーに頼るのは、確実です。

 しかし、風力は巨大なネットワークがなければあまり意味がありません。
 太陽電池パネルは日照がなければ話になりません。

 小水力は小川がなければだめです。
 バッテリー・薪炭・バイオメタンガスはあくまでも補助でしょう。

 余剰電力で電気分解して作る水素を燃料電池とするサイクルは有望ですが、装置は複雑で、どこまで破局後の世界で使用できるか不明です。

 ですから、頼るべきコアなエネルギーとしては、やはりほぼ全地球にふりそそぐ、太陽エネルギーに依存したものでしょう。

 あらゆる生物がそうなのです。それでいいではないでしょうか。

 晴れたときに活動して、夜はたくわえたエネルギーでしのぎ、やがて日の出を心待ちする。
 なんだか、わくわくしないでしょうか。

2016/02/26 T.Sakurai