●特典CD (Special Bouns CD)

◆Special CD-1
 "First Chair" Solists & 2 recordings of Handel's "Water Music"
 
 "First Chair" Solists; Telemann:4 Concertos for Diverse Solo Instruments [1968.6.10 & 11]
  Telemann
   Concerto Grosso in D for 3 Trumpets, 2 Oboes, Timpani and Strings
    Trumpet: Gilbert Johnson, Seymour Rosenfeld, Trumpet ,Donald E. McComas
    Oboe: John de Lancie, Charles M. Morris
    Timpani: Gerald Carlyss
   Concerto in D for Horn and Strings
    Horn: Mason Jones
   Concerto in B-Flat for 3 Oboes and 3 Violins
    Oboe:  John de Lancie, Charles M. Morris, Stevens Hewitt
    Violin: Norman Carol, David Madison, William de Pasquale
   Concerto in D for Violin Concertato-Trumpet,3 Violins,2 Violas and Cello Obbligato
    Norman Carol(Violin Concertato),Gilbert Johnson(Trumpet),Samuel Mayes(Cello Obbligato)
   Continuo:William Smith(Harpsichord),Samuel Mayes(Cello),Roger M. Scott(Bass)
   Originally released as 米RCA Red Seal LSC-3057 (C)1969 LP


 Handel:Water Music Suite(Arranged by A.Harris)[1971.4.22 & 5.5]
  Originally released as 米RCA Red Seal LSC-3226 (C)1971 LP
  "Hallelujah!"

 Handel:Water Music Suite(Arranged by Ormandy)[1970.2.5][日本未発売]
  Originally released as 米RCA Red Seal Special Collector's Edition PRS-296 (C)1970 LP
  Ameri port, ports of Philadelphia presents "Ports of Call"
  
  オーマンディのRCA復帰直後に録音されたテレマンの協奏曲集は、トランペットのギルバート・ジョンソン、オーボエのジョン・デ・ランシー、ホルンのメイソン・ジョーンズ、ヴァイオリンのノーマン・キャロルなどのフィラデルフィアの名首席奏者を独奏に起用した豪華な演奏。編曲者の異なる「水上の音楽」2ヴァージョンを併録。


◆Special CD-2 Bizet:Symphony
  Ravel:La Valse & Brahms:Hungarian Dances

 George Bizet:Symphony in C [1974.3.27 & 28]
 Originally released as 米RCA Red Seal ARL1-3640 (C)1980 LP

 Maurice Ravel:La Valse [1971.9.30][日本未発売]
 米RCA Special Products DPL3-0123 (3LPs (C)1975)
 Europe Tour & The 75th Anniversary of The Philadelphia Orchestra
 & The 75th Birthday of Eugene Ormandy.

 Johannes Brahms:Hungarian Dances nos.11-16 [1979.4.21]
    Originaly released as 米RCA Read Seal XRC1-3624 (LP,(C)1980)
   -The World of Red Seal Digital-

  1974年に録音されながら、1980年まで日の目を見なかったビゼーの交響曲はオーマンディにとって2回目の録音。なぜか日本で発売されなかった「ラ・ヴァルス」、デジタル録音のデモンストレーション盤に収録されていただけのブラームスのハンガリー舞曲6曲と、いずれもレア・アイテムを収録。

Bizet : Symphony in C, L'arlesienne Suite no.1
  正直、ビゼーというと「カルメン」か「アルルの女組曲」以外の曲は聴いたことが無い。このハ調の交響曲はそんなビゼーのまだ比較的知られている作品だと思う。導入部はまるでベートーベンの曲のようだ。
  さて、相変わらず ormandy/philadelphia は素晴らしい演奏を聴かせてくれが、この曲の終楽章については Producer の Max Wilcox が面白い話を披露している。(BMG Funhouse BVCC-38128 The Fantastic Philadelphians に掲載)・・・このセッションで、終楽章が明らかに遅いと思った彼は、Panitz と他のメンバー数人とを伴い、ormandy に対して「終楽章をもっと早く演奏してほしい」と穏やかに頼んだところ、「それは無理だ、オーケストラはこれ以上速く演奏できない。」とやんわり断られた。勿論、技術的な問題などあるはずもなく、そのテンポこそが ormandy が希望するテンポだった・・・ という話です。私には、このテンポで特に違和感は無いのですが・・・そんなに遅いかな?この演奏がCD化されていないのは残念。それにしても、このジャケットデザインは意味不明。
※2006年12月現在、Tower Records RCA Precious Selection 1000 第3期 として入手可能。
 TWCL-3012(2006/2/10) 
   Bizet 
    Symphony in C(recorded: Mar.1974)* 
    L'Arlesienne Suite Nos. 1&2(recorded: 1975-1976) 

魅惑の La Valse
  European Tour 1975 とあったので、てっきりヨーロッパツアーのライブ録音と思ったけどそうではなく、 Philadelphia Orchestra の有力なスポンサー(現在はどうか知りません)である Pennwalt社(製薬会社かな?)の125周年記念と Orchestra と Ormandy の75周年記念 と 1975年の European Tour とを記念したLPであり、収録曲はRCAのスタジオ録音を集めたもの。この中に日本では何故か発売されなかった La Valse が入っている。これは素晴らしい録音と演奏だ。Columbia の1963年録音(Sony Classical SBK63056)よりスピード感は後退しているものの、優美さと鳴りっぷりの良さが同居した希有な快演だと思う。シャンパンのように弾けるブラス、優美な弦にさらにスケールアップした Ormandy の指揮ぶり。何故日本で発売されなかったのかが不思議な超絶名演。
※2006年12月現在、Tower Records RCA Precious Selection 1000 第2期 として入手可能。
 TWCL-2015, ravel's orchestral works by great conductors 
   Ravel:La Valse[1971] *first commercial CD release
   and other pieces by other conductors(Munch,Reiner,Montoeux and bernstein) 


ようやく陽の目を見る Brahms の Hungarian Dances
    BMGファンハウスさんの ormandy/philadelphia の芸術第3弾の特典盤という形で、ormandy/philadelphiaによるブラームスのハンガリー舞曲6曲がCD化されることになりました。RCA Red Seal の Digital Recording Samplar Disc に収録されていた音源です。
  Digital Recording の最初期のRCA Red Seal に共通したジャケットデザインは懐かしいですね。Text Character のみによる作曲家の絵がいかにもディジタルという印象を強くしました。この当時、各レコード会社は Digital Recording を前面に押し出しており、その時代の特徴が良く現れています。解説は John Pfeiffer でタイトルが Quality by the Numbers というこれまた電子音楽まで作っていた人らしい技術的な話です。それにしても、このレコードで取り上げられている4人で現役なのは Ax と Levine の2人で、Ormandy と Mata(飛行機事故死)は既にこの世の人ではありません。私も年を取ったもんです。

  Ormandy/Philadelphia によるフィンガルの洞窟の演奏は第2弾でCD化されていますが、これは Digital Master では無く Analog Master からのCD化とのこと。もう、再生できるレコーダーが無かったのでしょうか? いくら Digital Master とはいえテープの劣化は進行するし、再生出来るレコーダーも無くなってしまうので、早いうちにフォーマット変換をしておかないと貴重な音源が無くなってしまうので、今回のCD化は快挙といえるでしょう。といっても、この当時は同時に  Analog Master を回しているでしょうから、そちらの音源になるかもしれませんが・・・。ちなみにこのディスクに収録されている音源は、 Techinics(Panasonic)とSonyのレコーダーで録音されたとのこと。ormandy/philadelphia はTechinics(Panasonic) で録音されています。「英雄」交響曲は Sound Stream社 のレコーダーで録音されていましたし、この当時は新しい録音技術であるディジタル録音について色々試行錯誤していたのでしょうね。

  さて、肝心の曲の方ですが、横田さんのオーマンディー ディスコグラフィに記載されている Ormandy/Philadelphia によるハンガリー舞曲集の録音は下記の通り。

   No.5 [M] 45/06/02 (C)
   No.5 [S] 57/04/13 (C) - CD released(仏Sony Masterworks L'Essentiel Volume3 / Brahms SMK53099(C)1994)
   No.5(arr.Harris) [S] 67/12/12 (C) - CD released(米CBS Masterworks / Classical Jukebox Vol.1 MLK45736(C)1989 (P)1972)
   No.5 [S] 72/06/12 (R) - CD released   No.6 [S] 57/04/13 (C)(日BMG/RCA BVCC-38128)
   Nos.11-16 [D] 79/04/21 (R) <-今回これがCD化される
   Nos.17-21 [S] 57/04/13 (C) - CD released (米Sony Classical Essential Classics SBK46534(C)1991)
   ※[D]-Digital Recording,[S]-Stereo, [M]Monaural, (C)-Columbia, (R)-RCA

  結局、録音されたのは Columbia での 5,6,17-21 と RCA での 11-16 のみ。恐らく「ハンガリー舞曲集(全曲)」のアルバムを出すつもりがあったと思われますが、計画が途中で頓挫したのか・・・中途半端な録音として遺されてしまったようです・・・惜しい。まあ、それはともかくこの6曲、ormandy/philadelphia の円熟した悠然とした演奏で楽しめます。珍しさも含めて一聴の価値はあります。



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2006年12月15日追記修正