ジャズがあれば年の差なんて


先日、小学生のジャズバンドと競演する機会がありました。とても小学生とは思え ない素晴らしい演奏でしたが、ニュースカイラークメンバーの反応はというと、最初は孫 のようなジャズマン達のハイトーンやテクニックに驚いていたのが、いつしか、曲の表現 や演奏解釈などの議論に。

実はこれは、ニュースカイラークの、いつもの悪癖(?)です、『ジャズのあるところ、そこに いる人数分の自己主張がある』、よく言えば、ジャズに対する情熱、たとえ相手が小学生で も本気で熱くなる、「ジャズがあれば(に関しては)年の差なんて」といったところでしょ うか。

この悪癖が一番顕著になるのがビータ(演奏旅行)先。夕食と風呂がすんだ後、一室に集 まって布団の上で始まるジャズ談義。リズムの取り方はああだ、誰それのプレイはこうだ、 など、全員が、焼酎で回らなくなった舌で、喧々諤々の議論。
メンバーに「世間話」や「エロ話」という感覚が、無いのか残っていないのか、そこらは 定かではありませんが、この議論が延々と続きます。

話の中では時々、『絶滅危惧種・キャバーレーバンドマン』の、悲痛な叫びも聞こえます。 もっとうまくなりたい、若い人にキャバレーバンドマンのいい部分を引き継いでもらいた い、しかし追い抜かれるのは悔しい、いろんな思いが交錯する中、一人倒れ、二人討ち死 にし、やがて全員が昇天して、儀式は終了します・・・

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競演後は、次の仕事があるメンバーがいて、彼らと話す時間はありませんでしたが、「この 子たち、大人になってもジャズを続けてくれるだろうか」、「好きという気持ちを持ってジ ャズを続けて欲しい」、というのがメンバーの締めでした。

そして大締めは、やはり森口リーダーのポツリと言った一言、
「俺、死ぬまでに、あとどれぐらい上手くなれるんやろか・・・」ウーム、恐るべき79歳、
これこそ、「ジャズがあれば年の差なんて!」