スタンダードのすすめ
フルバンドばかりでやっていると、どうしてもメロディーを演奏する機会が少なくなります、 特にサイドメンは。そうすると、いつもやっている曲なのに、個人では全曲を通して演奏でき ない、ということがおきます。

音楽を演奏する楽しみは本来、「個人」が基本だと思うのですが、いつの頃からか、 団体の中から始めることが多くなってきた。その結果、音楽をやりたいと心弾ませて音楽クラブに 入ったのに、まるでスポーツクラブのような活動と、メロディを演奏することの無い日々に落胆して、 音楽を止めてしまう人も多いのではないでしょうか。事実、私の中学、高校、大学のブラスバンドの 仲間で音楽活動を続けている人はごくわずかです。

個人で演奏することから始め、表現力が付くに従い一人では物足りなくなって、2人、3人 と演奏の輪を広げていく、そしてそれが一番大きくなった形がフルバンド・・そんなバンドが、 本当に実力のあるバンドの形、ではないでしょうか。

もちろん、団体の中で始める音楽活動を否定はしませんが、メロディを演奏することのない音楽活動は、 どこかいびつです。そして、表現力の乏しいサイドメンを生む結果になっています。

個人から始める、そう、とりあえずはスタンダードと呼ばれる曲をいろんなキー、いろんな テンポで演奏することから始めてみてはどうでしょうか。