トロンボーン選びはスライド選び
楽器を選ぶ基準にはメーカー、音色、価格などいろいあります。 しかし、トロンボーンの場合、 スライドが最重要ポイントであると認識して買っている人がどれぐらいいるでしょうか。

私が初めて手にしたトロンボーンのスライドは、 下に向けても落ちていかないひどいものでした。その後、 オパール(このメーカーを知っている人も少ないでしょう)ホルトン、 オールズ、コーン、キング、と吹いてきましたが、 運悪く満足な滑りのものに巡り合えませんでした。

現在の楽器は、新品で買ったのにスライドがあまりにも滑らないので、 3度修理に出し、とうとう別の楽器に取り替えてもらったものです。 よほど吟味してくれたらしく、これまで経験したことのない快適な滑りの楽器です。 お店の方に感謝、感謝、です。

指数センチで音程が変わるサックスに対し、 トロンボーンはスライド数十センチ動かさなければ音程を変えられません。 そんなトロンボーンを選ぶ基準は、なにはさておいてもスライド、 ではないでしょうか。羽根のように軽く、磁石で浮いているように抵抗がない、 そんなスライドならアドリブも楽器の音色も生きてくると思います。 スライドの滑りにいくらかでも妥協があるなら、 いつかまた買い換えたくなってしまうでしょう。

好きなメーカーの楽器を買いたい場合は、 パーフェクトなスライドが見つかるまでねばりましょう。 そのうち楽器店も理解してくれるだろうし、 通っているうちにかわいい店員さんと仲良くなれるかもしれないし。