初めて自分の楽器を買ったのは質屋でした。まだ学生のころ、町を歩いて
いると、質屋のショーウインドーに、ピッカピカのトロンボーンがぶら下がって
いる。値段を見ると、6000円。え?、6万円じゃなくて6千円?メーカーは・・・
「オパール」?、知らんナー。でも6千円なら、なんでもいいや。
という訳で、仕送り1万5千円の中から、6千円を握りしめて質屋から買ってきました。
夜はうれしくって枕元に置いて寝ましたが・・・まてよ、ヤマハ・カレッジモデルでも
8万円ぐらいするのに、6千円ってのはいくらなんでも安過ぎる、第一、あのキンピカが
どーも気になる・・・
で、一夜明けて、ケースを開けてみると、なんと、ベルに、手で触った跡がクッキリと
残っている!つまり、光っていたのはメッキではなく、真鍮の地金を磨いたものでした。
そうとは気が付かず買ってしまったのは、自分の責任だが、しばらくは悔しい思いを
しました。
しかし最近では、質屋巡りで掘り出し物の楽器を探すのは、ひとつの楽しみになっています。
全く無傷のバック36Bを5万5千、中程度のホルトンを3万など、「この質屋のおやじ、
絶対分かってない、ヒッヒッヒ」というものを見つけた時のうれしいこと。
初回の失敗をバネに、質屋にリベンジ!。皆さんも、質屋巡りをしてみませんか。
え?、そうやって質屋から買ってるってことは、結局は、質屋の勝ちだ?・・・ゲッ、しまった!
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