「新ことわざ慣用句・用法辞典」(上)


バンドマン御用達の、新しい解釈によることわざ・慣用句の用法辞典です。使い方を習得して 斬新な表現で世間をアッと言わせてください。(但し、世間がアッと言い過ぎてトラブルが発 生しても当方は一切関知しません、あしからず。)

【悪事千里を走る】(悪いことはすぐ世間に広まるということ)
バンマス:「社長、長らく顔を見なかったけど、どっかに行ってたんですか」
社  長:「ん、ちょっとレコ(彼女)と、ヨーロッパの方にな」
バンマス:「ヨーロッパ!そりゃまた遠くまで」
社  長:「ああ、旅行行程4000キロだよ、4000キロ!」
バンマス:「へぇー、4000キロというと、昔で言えば千里!まさに『悪事千里を走る』ですね」

【頭の蝿も追えぬ】(自分ひとりの始末もまともに出来ないこと)
メンバー:「あれ、バンマス、今シーメ(食事)っすか。あ、頭に蝿がとまってますよ」
バンマス:「お前捕って。俺、両手がふさがってて、『頭の蝿も追えない』状態なんよ」

【急がば回れ】(危険を犯して近道するより遠回りしたほうが最終的には早いということ)
メンバーA:「なあ、早く上手くなるには、一つのバンドに長くいるより、いろんなバンド を回る方がいいって、ホントかな」
メンバーB:「ああ。『急がば回れ』、よ」

【一難去ってまた一難】(期せずして悪いことが次々と起こるということ)
メンバー:「バンマス、二人目のお孫さんだそうで、おめでとうございます。どっちだった       んですか」
バンマス:「ありがとう。一男一女といきたかったが、二人目も男だった」
メンバー:「そりゃ残念、『一難去ってまた一難』ですね」

【同じ釜の飯を食う】(長い期間一緒に食事をした親しい仲ということ)
ホステス:「バンマス、あたし一度でいいからオカマバーに行ってみた〜い」
バンマス:「いいぞ、今から一緒に行こうか」
ホステス:「わー嬉しい!じゃ私たち、今から『同じ釜の飯を食う』仲間ね」

【鬼の目にも涙】(普段は無慈悲な者が珍しく涙を見せること)
バンマス:「うわぁ、この寿司、ワサビがきいてる〜!」
メンバー:「そんなに辛かったですか?あ、ホント、『鬼の目にも涙』だぁ」

【枯れ木も山の賑わい】(役に立たないものでも無いよりましなこともある)
メンバー:「バンマス、今日合コンなんすけど、メンバーの数が合わないんすよ。顔出すだ けでいいから、来てもらえません?」
バンマス:「俺が?年寄りの俺なんか行っても、女の子、喜ばんだろ」
メンバー:「大丈夫っすよ、『枯れ木も山の賑わい』ですから」

【犬猿の仲】(お互いに生来性分が合わず仲が悪いこと)
メンバー:「バンマス、干支は何です?」
バンマス:「俺?俺は犬年」
メンバー:「へー。奥さんは?」
バンマス:「えーっと、確か猿、だったかな」
メンバー:「へぇー、いいっすねー、まさに『犬猿の仲』じゃないっすか」

【五十歩百歩】(優れていると威張っても実は少ししか差がないこと)
バンマス:「この前チラッと聴いたけど、最近の若いやつは上手いなあ、俺、落ち込むよ」
メンバー:「何言ってんすか、バンマスの方が倍は上手いですよ。あいつらが50ならバン マスは100。あついらとバンマスとは『五十歩百歩』ですよ」

【尻馬に乗る】(節操なく他人の言動に同調すること)
バンマス:「俺、このまえ人に薦められて、乗馬健康法の器具買ったけど、あれ使い始めて から、ものすごく体調がいいわ」
メンバー:「へぇー、そうなんすか。じゃ毎日『尻馬に乗っている』んすね」

【善は急げ】(善い事をするときは躊躇せずに行えということ)
メンバーA:「おい、昨日バンマスが新しいチャンナオン(女)連れて歩いてたぞ」
メンバーB:「ホント?ほんじゃ、急いで奥さんに教えてやろ」
メンバーA:「おいおい、そんなに急がんでも」
メンバーB:「いやいや、『善は急げ』や」

【大器晩成】(真の大物は成長は遅いが時間をかけて大成するということ)
バンマス:「あいつ、とうとう、うまくならんまま、死んでしもたなー」
メンバー:「ホントですねー、あの人、最後まで『大器晩成』でしたねー」

【一寸先は闇】(今はよくても先々では何が起こるかわからないということ)
メンバー:「あ、停電!この店、よう停電するなー」
バンマス:「ホント、真っ暗で何も見えんな。この店の『一寸先は闇』やな」

【豚に真珠】(物に価値があるのにその持ち主が不釣合いに劣ること)
バンマス:「ねえ店員さん、この真珠のネックレス、うちのカミさんに似合うと思う?」
店  員:「はい、多分ピッタリで御座いますよ」
バンマス:「でもうちのカミさん、最近太ってきたから『豚に真珠』、かもなー」