バンドマン的流行語大賞


                      バンドマン的流行語大賞

いよいよ師走に入りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今年も「バンドマン的流行語大賞」を選ぶ季節がやってまいりました。今年はどん な流行語が大賞に選ばれるんでしょうか。
では、今年の流行語大賞にノミネートされた言葉をご紹介してまいりましょう。なお、ご 紹介する順序は不同です。
また、( )の中には、それに似た世間一般的な流行語が表示してあります。ご参考になさ ってください。では、ノミネートされた言葉と、その言葉の内容の発表です。

候補No.1「コーダまででしょうか」 (こだまでしょうか)
歌手のリハーサルというのは、バンドマンにとってあまり嬉しいものではありません。早く切り 上げたいというのが本音です。以前は「全部やると時間の無駄だから、コーダ・コーダ (繰り返し記号を省略する隠語)で」、と言ったものですが、歌手は全部やりたがる。 そこで、全曲を丸々通してやろうとする雰囲気をなんとか 切り崩そうとして、誰かが勇気を持って「えーっと、この曲はコーダまででしょうか」と 言った、その涙ぐましくも健気な言動が、多くのバンドマンから高く評価されました。

No.2「同情な威嚇」 (どじょう内閣)
借金の取り立て屋が、バンドマンのあまりにも惨めな生活を見て、同情しながら「おいコ ラ、金返さんかい」と威嚇する様子を表した言葉。「鬼の目にも涙」に代わる新しい表現と して、多くのバンドマンと金融業者から支持を受けました。

候補No.3「なんぞの時はテナーの後で」 (謎解きはディナーの後で)
ジャムセッションのとき、アドリブをする順序を決めるのは大変です。皆、自分をなるだ け上手く聴かせたいという欲があるからです。トランペットの高音の後ではいやだ、指が パラパラ動くアルトサックスの後もいやだ、じゃどこにする?ま、どこでもいいけど、な んぞの時はテナー(サックス)の後で、そんな気弱なバンドマンの気持ちを表した言葉が、 多くのバンドマン初心者から支持されました。
(なお、これは一般的にも大賞候補ではありませんでしたが、今年たくさん売れた本のタ イトルとして有名なのでノミネートされました。)

候補No.4「北区、何人?」 (帰宅難民)
何かのバンドマンの会合の際に、バンドマンの出生地を聞くのに、最初は丁寧に「えーっ と、北九州市・門司区出身の方は何人ですか」と聞いていたのが、すぐに面倒くさくなっ たのか、「じゃ、北区、何人?」と、急に言葉遣いが変わったのが妙にウケて、ノミネート されました。

候補No.5「ドやが、おい」 (どや顔)
ヤーボ(坊や=見習い)は、バンドに入った当座はイビられるのが当たり前。ちょっとで も間違えると「何してんねん、その音やあらへん言うてるやろ、ミやない、ド」。「ドやが、 おい」。そんな意地悪な言葉にも負けずじっと我慢を続けているヤーボの、恨み骨髄の言葉 としてノミネートされました。

候補No.6「経理欠く定年」 (計画停電)
バンドマンの多くは拝金主義。明日の蓄えより今日の現金。生きてるかどうかもわからん 将来のために金を貯めるぐらいなら、今ここで使ってしまえ。そんな風潮が一般的。とこ ろが、生きているかどうかも、と言っていたのが、思いっきり長生きしてしまった。経理 的な視点を欠いたまま、人生の定年を迎えてしまった、ああ、経理欠く定年。そんなバン ドマンの悲哀を如実に表す言葉として、涙、涙のノミネートとなりました。

候補No.7「ソって、意外?」 (想定外)
編曲する人にとって、演奏する人の反応というのは気になるもの。ここは当然この音を使 うだろうと思っていたら、違う音が使ってある。そんな時、演奏者はどう思うのか、つい 聞きたくなる。「この音って、意外?」、「ソって、意外?」。そんな神経質な編曲者の心理 をうまく表した言葉としてノミネートされました。

候補No.8「通しの昨今」 (年の差婚)
キャバレーにビッグショーが入ったとき「え、リハーサルやる?しゃあない、じゃ簡単に 済ませるか」と、バンドマンが威張っていられたのは昔の話。世の中の景気が悪くなると、 全曲を通して省略せずにやれと言われても文句は言えない。「通しの昨今」、それが現実だ、 というバンドマンの心の叫びを表した言葉として、高く評価されました。

候補No.9「タイが真っ直ぐ」 (タイガーマクス)
編曲をして、それをパート譜に起こすというのは、編曲者にとって大変手間のかかる作業。 それで、ついつい音楽記号の書き方も雑になろうというもの。同じ音程の音符をつないで 一つの音にする記号・タイは、普通丸く弧を描くものなのに、真っ直ぐ直線に描いてある。 それを見た演奏者がからかうように、「タイが真っ直ぐ」と言った、その情け容赦の無い言 葉が、編曲者の弱い立場を表現しているとして、今回ノミネートされました。

候補No.10「なんてしつこいんじゃ、バンマス」 (なでしこジャパン)
バンマス(バンドマスター)というのは、バンドのリーダーとしての責任があるとはいえ、 メンバーに対して、猜疑的にあれこれ詮索することが多い。同じことを何回も聞いてくる。 その態度にメンバーも辟易して「なんてしつこいんじゃ、バンマス」と言う。そんなバン ト界の人間関係を表した言葉としてノミネートされました。


以上、今年のバンドマン的流行語大賞の候補としてノミネートされた言葉を10個、ご紹 介しました。
皆さんは、どの言葉が今年の大賞にふさわしいとお思いでしょうか。大賞は皆さんの投票 で決定します。今年の大賞はこれだ、と思った言葉に、皆さんの投票をお願いします。投票 方法はアナログテレビのリモコンのボタンからお願いします。皆さんの投票をお待ちして おりま〜す。

(え、うちには地デジのテレビしかない?それは残念です。大変申し訳ありませんが、こ の大賞への投票は「地デジ難民」を対象に行っていますので、あしからず。)