サイクリング・クラブのボランティア活動(車椅子の手入れ)のお付き合いで、
あちこちの老人ホームで演奏したときのこと。
ある老人ホームで。演奏が始まるとガバッと起き上がって、サンバに合わせて踊り出す
おばあちゃんがいて、ビックリ!。聞いてみると、永くブラジルに住んでいたが、
今度帰国してこのホームに入園したとのこと。本場の方でした。
別のホームで。テンポの速い曲を始めると、車椅子から立ちあがって看護婦さんとジルバを踊り出す
おばあちゃん。この方は、ダンナが以前バンドマン(ドラマー)だった。
今年は、演奏する童謡や演歌を全曲、口ずさむおばあちゃんが。途中「唱歌で冬のいい曲が思い
つかなくて」と言うと、「雪の降る町を、っていい曲があるじゃない」と教えられる始末。
反応してくれるのは、いつもおばあちゃん。演奏中に手拍子したり、歌ったり、声をかけて
くれたり。そして、おばあちゃんは、楽しそうに懐かしそうに涙を流す。
それに比べて、おじいちゃんは元気がない。なにを演奏しても、ノリがイマイチ。
そして、おじいちゃんは、寂しそうに涙を流す・・おじいちゃん、しっかりして!
どうせ涙を流すのなら、おじいちゃんの場合、ジャズを聴いて涙を流してほしい。歌謡曲には
無反応でもいい、ジャズのスローバラードが流れた時、そっと涙をぬぐう、そんなおじいさんに
なってほしい。
人生に、男も女もないだろうけど、男はどこかに、かっこよさ、を持っていたいもの。
それには、ジャズが一番!男性諸君、カッコいい老人になるために、ジャズをやっとこうぜ!
(なに、以前にも似たようなエッセイがある?・・・そりゃ私がボケ始めたんだわ、ほっといてんかー)
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