生演奏の落とし穴


ステージが最高に盛り上がって、拍手喝采・アンコールの嵐!ステージから降りて来て 「ええ演奏やったな、ホンマよかった!」とメンバー同士、肩を抱きおうて・・・。
ところが、しばらくたってその演奏の録音を聴いてみたら、「やんなこれ?えげつ ない演奏やな〜!」・・・演奏する人なら、こんな経験一度ぐらい、あるんやおまへんやろか。
自分たちの演奏に自己陶酔して、そして裏切られる、ゆう、怖〜い落とし穴が、生演奏には おますのやな。


そこで今はテープゆう便利なモンがあるんで、みんなでそれ聴いて、ああでもない、こうしよか、 ゆーて反省するんやけど、それを本番で生かすて、またけっこう難しいもんやないか、思います。
せやかて、生演奏の最中に、客観的に自分の演奏を聴く、て、そんな聖徳太子みたいなこと、ようし まへんやろ。ほんま、どないしたらええんやろな思います。


で、思い出したんが、昔いはった指揮者(やったかいなあ?)のたとえで、
完全燃焼の青い炎 =良い
不完全燃焼の赤い炎=悪い
とすると、「よい演奏会」の順番は、

1.演奏者=青い炎  客=青い炎
2.演奏者=青い炎  客=赤い炎
3.演奏者=赤い炎  客=青い炎
4.演奏者=赤い炎  客=赤い炎

ゆーのが、あった(ような気がします)。
つまり、ええ演奏会ゆうんは、ステージも客席も青い炎で燃え盛っている状態で、両方とも バチバチ音を立てて真っ赤っかに燃えてるんが一番アカン、ゆーことでんな、ちょうどあのテープの 状態や。


せやけど、生演奏で青い炎て、どないしたら出来るんやろ?赤い炎て、おのれが興奮すればなんぼでも 作れるけど。たとえば、
1.ようけ練習して基礎が出来てて、余計な力が入らん
2.その分、普段では出んようなモンも飛び出してくる
3.お客さんも、その演奏に精一杯、応えてくれはる
ゆーようなこと、でっしゃろか?・・・ま、それが簡単に出来たら、誰も苦労せーへんやろけど。

とにかく、生演奏だけやのうて、いろんなことで、後から自分で恥かしないモン作るて、 ほんま、難しおまんな。

え、あんたの演奏はよう燃えとる?おおきに・・・いつも尻に火が付いとる?ほっといてんか!