よい教則本に出会うことの難しさ
先輩と話している時に出た話題、「俺たちのころには、まともなジャズの教則本なんてなかった からな。先輩はウソばっかり教えるし。」

今は逆で、教則本が溢れていてどれを選んでいいのかわからない、といった状態ではないで しょうか。しかし、失礼を省みず言わせてもらえば、買うに値する教則本が少ないのも、 また事実ではないでしょうか。

たとえば、単にパターンを羅列しているもの、自分がやっている日々の練習を書いただけのもの、 表面的解説ばかりで、肝心のポイントが書いてないもの、内容がジャズから外れてしまっているもの、 などなど。

キャバレーで数百曲のレパートリーをこなすためには、楽譜を見たときに即座に間違いの無い 反応が出来ないと仕事にならない。そのために、音階練習があり、ジャズ独特の奏法があり、 オリジナル曲についての知識があり、歴史などジャズ全般についての知識があり、ついでに ジャズマンらしい生活を手に入れる方法があり・・・

待てよ、これらを全部詰め込んだ教則本があれば、そこいらの小説よりはよっぽど面白い ものが出来るに違いない。誰かそんな教則本、書いてくれませんか。