再び、機械に頼る日々

押入れの整理をしていたら、ヤマハの「サイレントブラス」が出てきた。 マイクを内臓しているミュート、のような器具で、その音をヘッドホンで聴きながら練習 する、といったものだ。買ったのは、もう10年以上も前になるだろうか。

周りに迷惑をかけずに練習出来る、というのがそのころの売り、だったと思う。で、 買っていざ使ってみると、ミュートした音がヘッドホンからただエコーがかかって聴こえ てくるだけ、という感じだったので、すぐ使わなくなってしまった。

久しぶりに使ってみた。この「サイレントブラス」には、シーケンサー(音楽用コンピュ ータ)を接続して、自分の演奏とシーケンサーのバッキングをミックスして聴くことが 出来る、という機能がある。そのころもそうやって使っていたが、今使ってみると、 こはいかに。結構いけるんじゃない?

機械を使って練習することに抵抗はない。が、いつのまにか機械で音を作る ことの方に熱中するようになってしまう、というのが怖い。しかし、このサイレントブラ スとシーケンサーの組み合わせでは、アドリブ練習のための最小限の編曲、を目指せばいい。

というわけで、また機械と練習する日々が戻ってきた。いいのは、ただ楽譜を見て 吹いているとつい怠けがちになるのが、機械のリズムが鳴っているとその間は 吹き続ける、つまり、自然と練習量が増えること。

かくして、また悩みが増える。
「あちゃー、最近練習不足になっていた」
「あちゃー、このシーケンサーじゃひ弱だ」
「あちゃー、今日は練習と飲むのと、どっちにしよう?」
「あちゃー、時間がない、ホームページの更新は、ほたっとこう・・・」