バンドマン的・カタカナ語大辞典 (シ)
シーエス【 CS 】
顧客満足度の略。Customer=顧客、 Satisfaction=満足。 顧客がどれだけ満足している
かを数値化し、それを売上アップにつなげる考え方。売り手市場(売ってやる)の時代が
終わり、買い手市場(買ってやる)の時代になったときに生れた理論。我が道を行く昔風のバンドマン
には浸透しない考え方。
<間違った使用例>
「今はシーエスの時代だ、バンマス」
「はあ、シーエス?ですか」
「つまり、もっと客受けする曲をやれと言ってるんだ」
「はい店長、そうしぇ〜ッス」
シーケンサー【 sequencer 】
1.情報を配列化し、それを使ってシステムをコントロールする機械、またその仕組み。
2.ミュージックシーケンサーの略。内蔵しているリズムパターンや音源のデータを、プ
ログラムに従って忠実に再生する機器。人間のように間違えたり、遅刻したり、ギャラに文句を言ったりしない
ので、人間より重宝な機器。
シーケンシャル【 sequential 】
引き続く、一連の。数字が順番通りに並んでいること。ランダム(数字が法則無しに並ん
でいること)の反対語。
<間違った使用例>
「バンマス、ステージでの選曲、ランダムなんで、楽譜捜すが大変なんスけど」
「なに〜、俺の選曲が『乱打でムダ』だってのか!」
「いえ、シーケンシャルでやって欲しい、って言ってンです」
「なに、『真剣にやれ』とは、なにごとだ!」
シーザーサラダ【 Caesar [Caesar's] salad 】
レタスの上に、ガーリックオイル、レモン、クルトン、粉チーズなどをかけたサラダ。メキシ
コのホテルでアメリカ人のシェフのシーザーさんが、大挙して押し寄せた客に、ありあわせの
材料を使って作ったサラダが元とされる。
シージー【 CG (Computer Graphics) 】
コンピューターを使って動画や静止画像を作成する技術、またその画像。近年は技術の過
剰発達により、作り手の自己満足のために使われるようになった技術。
<間違った使用例>
「この恐竜の映像、すごいな」
「これ、CGですよ、バンマス」
「え、シージー・・・ド(C)とソ(G)か?」
シーズンオフ【 season+off / off-season 】
閑散期。失業中のバンドマンにとっては「年がら年中」。
シーディー【 CD 】
1.Compact Disk=コンパクトディスク。音楽や画像を記録する薄い円形の媒体のこと。
2.Cash Dispenser= 現金自動支払機。銀行などに現金を貯蓄している人のみが利用でき
る機器。
シートベルト【 seat belt 】
車などに装備してある座席のベルト。事故の際のケガは乗り物の責任ではない、と主張す
るための装備。
ジーピーエス【 GPS 】
Global=地球規模の、 Positioning=位置を測定する、System=システム、全地球無線測
位システム。衛星を使って現在地を測定する装置。現代人が地図帳を読めなくなった元凶の
装置。
シーピーユー【 CPU 】
中央演算処理装置。Central=中央の、Processing=演算する、Unit=装置。コンピュータ
の基本的動作を司る装置。
シーミレ【 simile(伊) 】
「前の小節と同じように」を意味する音楽用語。スラーやスタッカートなどの指示を
繰り返し書き入れて楽譜が見えづらくなるのを防ぐために用いられる。
シーラカンス【 coelacanth 】
古代に棲息し絶滅したと考えられていたが、1938年に捕獲され生存が確認された魚。恐竜
発見に匹敵する大発見だったが、魚だということで恐竜好きの子供にはインパクトが薄い
生物。
シールド【 shield 】
1.電界からの遮蔽物。
2.エレキベース、エレキギターなどの電気楽器と、アンプ(拡声装置)をつなぐケーブ
ル。バンドの諺に曰く『電気楽器 シールドなければ ただの箱』。
シェア【 share 】
1.占拠率、占有率。全体の中で占める割合。
2.フェイスブックで写真などを共有すること。
3.同一のものを複数の人で分け合うこと。一部屋を複数人で共生するルームシェア、一
軒の家を複数人で借りるシェアハウスなど。
<使用例>
「バンマス、アルトサックス1本じゃきついですよ、もう一人入れてください」
「わかった、明日からアルトサックス、もう一人いれよう」
「ありがとうございます」
「そのかわり、リョーキュー(給料)は、二人でシェアしてくれ」
ジェイペグ【 JPEG 】
Joint Photographic Experts Groupの略で、パソコンやデジカメで用いられる静止画像の
国際的な規格。
ジェーアールエー【 JRA 】
Japan Racing Association、日本中央競馬会。ギャンブル好きのバンドマンを興奮させ、ス
ッテンテンにし、それによって利益を得る団体。
ジェスチャー【 gesture 】
「身振り手振り」を表す英語。柳家金語楼と水の江瀧子によって日本中に浸透した英語。
ジェネレーションギャップ【 generation gap 】
新しい世代と旧い世代の間の、考え方や価値観の相違のこと。
<バンドマンの例>
(旧) (新)
キャンプ 米軍キャンプ 海や山でのキャンプ
キャバレー 大型遊興施設 キャバクラ
世間的地位 世間の落ちこぼれ 大卒の落ちこぼれ
マイカー願望 いつかはクラウン いきなりクラウン
生活信条 楽あれば苦あり 楽あればク、ク、ク(笑)
遅刻の言い訳 すいませんでした そんなに言うんならやめちゃおっかな〜
シカゴ【 Chicago 】
1. 米国のイリノイ州にある都市。1917年のニューオリンズ・ストーリービルの閉鎖に伴
い、多くのミュージャンが流入し、以降シカゴブルース、シカゴジャズ、シカゴバップな
ど、音楽の拠点の都市となった。
2. アメリカのロックバンド。ロックにブラスを取り入れた先駆的なバンドとして、キャ
バレーバンドでも「25 Or 6 To 4(邦題:長い夜)」などが流行した。
ジグソーパズル【 jigsaw puzzle 】
一枚の絵をいろいろな形に切り抜いてバラバラにしそれを元に戻すという、暇なら寝てい
たいバンドマンにとっては理解不能な遊びの絵。
システムキッチン【 system+kitchen/ custom kitchen 】
調理台、洗い場、収納棚などの設備が一体となった台所のこと。「システム化されて全てが
ボタン一つで動く台所」ではないので要注意。
シタール【 sitar 】
長い棹(さお)にひょうたんなどの実を半分にした胴を持つ、北インド発祥の古典的な弦楽器。
ビートルズが「ノルウェーの森」で使用して一躍有名になった。
シナリオ【 scenario 】
脚本、筋書き。スタートから終息までの組み立てを書いた、劇、コンピュータゲームなど
の基本となる設計図のようなもの。
シニア【 senior 】
年長者、年寄り。定年を迎えた人。スポーツ競技で一定の年齢を越えた人や、そのクラス。
その過ごし方によって、人の師になる「師near」、志を持つ「志near」、詩作に進む「詩near」、施設に入る「施
near」、やる気をなくした「死near」のように分類される。
シネコン【 cinema complex 】
複合映画館。cinema=映画、complex=複合した、の略。一つの建物の中に、切符売り場
や売店は共同だが映画を上映するスクリーンは複数ある、という映画施設。
<間違った用法例>
「久しく映画見とらんな」
「じゃ、今度シネコン、行きましょうか、バンマス」
「死ねこの野郎、とはなんだ!」
「いえ、シネマ・コンプレックスですよ」
「なに〜、俺は映画にコンプレックスはない!」
シフト【 shift 】
1.移行する、転じる。
2.野球用語。相手の攻撃に対して、野手が通常の守備位置とは異なる守備態勢をとるこ
と。バントシフト、ゲッツーシフトなど。
3.車のギアを変えるシフトレバー。
4.パソコンキーボーのドシフトキー。大文字に切り替えるときなどに押す。
5.勤務体制などの変更のこと。最近は「アルバイト店員のシフトを変更する」のように
「勤務の時間割り」として用いられることが多いが、「変更を変更する」と言っているのと
同じで本来は誤用。
シミュレーション【 simulation 】
現実の場面を想定して仮想の状態を作り、事態の変化や進展を分析したり予測する方法。
日本では「シュミレーション」、「シミレーション」と発音しても、その間違いを指摘され
ることが少ない言葉。
シャーペン【 sharp+pencil/ mechanical pencil 】
シャープペンシルの略。シャープの名称は後に日本の電機メーカー「シャープ」の元とな
った。
シャフル【 shuffle 】
ジャズやブルースでもちいられる、タッタタッタと弾むような、三連符の中抜きのリズム
のこと。
シャレード【 Charade 】
オードリー・ヘップバーンとケーリー・グラントによるスリリングな展開が見ものの1963
年のアメリカのサスペンス映画。ヘンリー・マンシーニによるテーマ音楽はジャズワルツ
の定番として頻繁に演奏される。
シャンパンタワー【 champagne+tower 】
シャンパングラスをピラミッドのように積み上げ、上からシャンパンを注ぐもの、またそ
の演出。ライトアップの効果により、結婚式での、中味は薄いが派手な余興、の一つとな
っている。
ジュークボックス【 jukebox 】
レコードの自動演奏装置。硬貨を入れ曲目のボタンを押すと、内臓した数百枚のレコード
から機械が自動的に選択してプレーヤーに乗せて演奏するという装置。曲よりも、ロボッ
トのような手がレコードをプレーヤーに乗せる動きが、団塊の世代を魅了した。
シンバル【 symbal 】
円盤状の金属製の打楽器。オーケストラでは2枚を打ち合わせて鳴らす。ドラムセットで
は小をクラッシュ(トップ)、大をライド(サイド)と呼んで、スタンドに立ててスティックで叩い
て音を出す。ジャズにおいては、楽音としてリズム感を出すか、雑音としてメイワク感を出す
か、紙一重の楽器。
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