バンドマン的・カタカナ語大辞典 (キ)

                  バンドマン的・カタカナ語大辞典 (キ)


グローバル化が進む現代において、カタカナ語の意味を正しく知ることは大変重要です。 この「バンドマン的・カタカナ語大辞典」では現代社会に氾濫するカタカナ語を分かり 易く解説しています。また「覚え方」、「用法例」も記載していますので参考にしてくだ さい。ただし、ここに記載した内容の真偽に関して、当ホームページは一切関知しませ んのでご了承ください。


キー【 key 】
1.鍵
2.調性。主音の位置や曲の長調・短調の種別。曲の冒頭に♯や♭記号を付記することで決定され る。♯は記号が増えるごとに「トニイホロヘハ」、♭は記号が増えるごとに「ヘロホイニトハ」の順でキー が変わる、と覚える。
なおキャバレーバンドでは、♯や♭がいっぱい付いた楽譜を演奏したあとには、ステー ジ上に♯や♭がゴロゴロ落ちているので、全員でホウキを持ってきて掃除をする。

キープ【 keep 】
1.英語。保つこと。
2.居酒屋などの飲食店でボトルを1本丸ごと買い取り、それを店に預けておくこと。 なお、バンドマンのあいだには「自分のキープは自分のもの、他人のキープも自分のもの」 という習慣があるので、ボトルをキープしたという情報を開示したが最後、ある日店に行ったら ボトルが空になっていた、ということが発生する。 。

キーロガー【 key logger 】
パソコンなどのキーの操作内容を記録(ログ)するソフト。その機能を悪用して他人のパスワードを盗み取 るなどの犯罪が常習化している。現代パソコン社会は「性悪説」を基本として成り立っている。

キオスク【 kiosk 】
ペルシャ語が語源の「あずまや」から、街頭や公園に設置された小規模店舗のこと。その 関連語として「キオスク端末」とはコンビニや銀行に設置してあるIT装置のこと。
なお、「キヨスク」は、主にJRグループ(東日本を除く)の駅構内にある売店の名称。 キオスクに「清く」「気安く」のイメージを付加してキヨスクにしたとされる。たった数坪の店内に、 ワンカップ+ちくわ、ビール+さきいか、焼酎+丸天、チューハイ+ピーナツなど、列車旅行で 退屈しない無限の組み合わせが用意してある奇跡の店。

キセル【 khsier 】
1.カンボジア語に由来する、日本特有の喫煙道具。絶滅状態となった現在では、自分でも 使ったことがない落語家が扇子を使って必死で真似をしている様子からその存在を察 するのみ。
2.不正乗車を指す隠語。キセルが煙草の葉を入れる先端と吸い口が金(金属)で途中がラオ (竹)で出来ていることから、乗車駅と降車駅の切符を買い途中の乗車賃を払わない 不正乗車を指す。カード乗車券万能の現代では、懐かしい昭和のにおいがする言葉。

キッチンドリンカー【 kitchen drinker 】
台所で酒を飲むことで欲求不満を晴らしているうちにアルコール依存症になった人。一 般的には主婦を指すが、男女同権の現代では主夫のこともある。カミさんにバレないよう夜 中にこっそり台所で酒を飲んでいるバンドマンのことではない。

ギネスブック【 Guinness Book 】
「♪ナンバーワンにならなくてもいい〜」の、対極にある思想を持つ人達によ って支持されている、「あらゆる世界一」を網羅した本。

ギブアップ【 give up 】
あきらめること、放棄すること。もらう、タダ、安い、楽をする、休む、呑む打つ買う、タナボタ、などとともに 「ネガティブバンドマンが好きな言葉」のベストテンに常に入っている言葉。

ギフト【 gift 】
1.贈り物。どんなに機嫌の悪いバンドマンでも一瞬で笑顔になるという魔力を持つ物品のこと。
2.「the Gift」。ブラジル人のジジャルマ・フェレイラ作曲によるジャズのナンバー。 元は「Recado Bossa Nova(リカード・ボサノバ)」というタイトルで、ボサノバというタイトルながら 、日本ではハンク・モブレイとリー・モーガンのラテンロック調の演奏が有名。後に『欲しいのは愛 という名の贈り物』という歌詞の「the Gift」というタイトルでイーディ・ゴーメが歌って以降、この名称 が併記されるようになった。

キャッシュカード【 cash+card 】
銀行のATMでいとも簡単にキャッシュを引き出すことのできるプラスチック製のカード。 オレオレ詐欺犯にとって現代版「打ち出の小槌」。 暗証番号を書いたメモをいっしょに保管するうちのカミさんは絶対に所持してはいけないカード。

キャッチコピー【 catch+copy 】
消費者の関心を引くための宣伝文句。キャッチするのは心ではなく財布である、ということを 悟られないよう、巧妙に考え出された広告のキメぜりふ。

キャット【 cat 】
1.猫。犬と人気を二分する愛玩動物。「忠犬」という言葉はあるが「忠猫」という言葉がなく、また「ワ ンちゃん」とは呼ぶが「ニャンちゃん」ではなく「猫ちゃん」と呼ぶことでも分かるよ うに、人間とは一線を隔した付き合い方をするという特徴を持つ。
2.ジャズマン、ジャズ狂など、ジャズに関係する人に対する隠語。
<用法例>
「お前、クレージーキャッツのハナ肇って、ジャズマンだって知ってたか」
「へー。ああ、それでキメ台詞で言うんですね」
「え、なんて?」
「キャット驚くタメゴロウ〜」

キャパシティー【 capacity 】
1.容量、容積。また、人間の度量を指すこともある。
2.会場の大きさ、収容人員や客席の数。キャパと略す。
<用法例>
「おいボーヤ(見習い)、今度のライブの場所、キャパどれぐらいだ?」
「えーっと、60数億ぐらいです」
「60数億?そりゃ地球の人口だろ」
「はい、野外ライブですから」

キャバレー【 cabaret(仏) 】
1.ホステスのサービスを受けながら飲食、ダンス、ショーの観賞などを楽しむ 大型社交場。日本文化の小市民化とともに衰退し、今やそこで働くバンドマンとと もに世界遺産的存在となっている遊技場。
2.異性交遊を主目的とした小型社交場。キャバクラ。日本文化の小市民化とともに 必ず出現するという歴史的事実を持つ遊技場。

ギャランティー【 guarantee 】
演奏などの行為に対して支払われる出演料。ギャラと略す。バンドマン用語ではラーギ ャ。不測の出来事で演奏中止の事態が生じた場合、主催者にとっては支払う理由がなく、バンドマンにとっては それでも当然支払われるべき報酬。

キャンピングカー【 camping+car 】
退職したサラリーマンが日本一周の夢を描いて退職金をはたいて購入し、そのうち口に は出さないが「普段の使用には不便だ」と思うようになり、そのうち不用品の倉庫と化す運命の、 簡易的な寝室、トイレ、炊事設備などを備えた自動車のこと、と持たざる者がやっかんでいる自動車のこと。

ギャンブル【 gamble 】
1.チーバク(=バクチ、博打)、賭け事。
2.イチかバチかのカケ。バンドマンが人生の分岐点で行うさまざまな取捨選択行為。結婚相手の選択、働くキャバレーの選択、 A定食かB定食か、落し物を届けるかネコババするか、などの、たいていは間違った方を選ぶという行為。
なお、動詞としての活用は、
ギャンブらない
ギャンブります
ギャンブるとき
ギャンブれば
ギャンブれ
の五段活用となる。
<用法例>
パチンコホール内のレストランにて、
「あれ先輩、今日はギャンブらないんですか」
「ああ。お前は」
「たまにはギャンブりますけど」
「いいか、ギャンブるときは集中が大切だ」
「はい、集中してギャンブれば結果オーライですね」
「そうだ。集中してギャンブれ」
「それはそうと、先輩の食べるうどん、いつも質素ですね」
「ああ、俺はいつもカケ専門だ」