バンドマン的・カタカナ語大辞典 (エ)


                  バンドマン的・カタカナ語大辞典 (エ)


グローバル化が進む現代において、カタカナ語の意味を正しく知ることは大変重要です。 この「バンドマン的・カタカナ語大辞典」では現代社会に氾濫するカタカナ語を分かり易く 解説しています。また「覚え方」、「用法例」も記載していますので参考にしてください。 ただし、ここに記載した内容の真偽に関して、当ホームページは一切関知しませんので ご了承ください。

エアギター【 air guitar 】
ギターを演奏しているマネをする際の、空想上のギター。実際の演奏をバックで流しながら演奏のマネをする。 ギターを弾けない人、もしくはギターを買う金が惜しいという人が考え出した貧素なギター。
<用法例>
「ギターの奴、急用で休むと言ってるが、誰かギターを弾ける者、おらんか」
「バンマス、俺、エアギターなら弾けるンすけどね〜(笑)」
「おお、そうか、なんか知らんが、とにかく頼む」
「エ゛ッ?!」

エアタオル【 air+towel 】
ホテルや高速道路SAのトイレなどに設置されている、洗った手を乾燥させるための装置。温風とともにごう音を発生させ、用を たしている人をビックリさせるという、隠された目的も持っている。

エー・イー・ディー【 AED 】
(Automated=自動、 External=体外式、Defibrillator=除細動器)の略。細動を起こした 心臓に電気ショックを与えて機能を回復させる、緊急用医療機器。素人でも操作出来るように音声ガイダンス 付きで、人の集まる場所に設置されている。設置場所の目印のハートマークを見て変な勘違いをしないように。

エイジング【 aging ageing 】
大人が更に歳をとること。加齢。子供が歳をとることは成長というので混同しないように。なお、バンドマンにかかわる以下のような関連語がある。
・酒のエイジング・・・高い酒を出し惜しみして、知らず知らずに酒が熟成すること
・楽器のエイジング・・・古ければプレミアが付くと思い込んで、安物の楽器を使い続けること
・容姿のエイジング・・・ヒゲなどを生やし、貫禄があるように見せかけること
・アンチエイジング・・・歳なのに無理に若ぶって演奏すること
・エイジングプアー・・・高齢でかつ貧乏なバンドマンのこと

エイプリルフール 【 April Fools' Day 】
4月1日はウソをついてもいいという、一年中虚言の溢れる現代社会では、全く意味のない慣習。また、日本語の「四月馬鹿」も、 四月にとっても、4月1日生まれの人にとってもまったく迷惑な訳語。

エイリアン 【 alien 】
1.外国人2.異星人。役所などの外国人窓口の「alien」の表記は、映画「エイリアン」のヒット以後 イメージの悪化により「Foreigner」と表記されるようになった。現在国連では、友好的な異星人が地球に来た場合どう表記 するかが検討課題となっている(かもしれない)。

エキストラ、エクストラ 【 extra 】
「外」を意味する接頭辞で、「役者以外の臨時雇いの演者」を指し、さらに「臨時雇いの人」を指すようになった。 バンド用語の「トラ」の語源だが、もはや元の「エキストラ」は忘れ去られている。
(筆者は以前、サーカスで臨時雇いで演奏したとき、電話で「トラの○○ですが」と言ったら、団長の奥さんから「エッ、 虎が逃げた?!」とトンチンカンに驚かれたことがある。)

エクステ【 extension 】
主に若い女性が利用する付け毛、エクステンション。本来の髪の毛に接着してロングヘアーに したり三つ編みにしたりする、オシャレのための付け毛。単なるカツラとは違うので、老バンドマンは床屋で 注文して恥をかかないよう注意すること。
<用法例>
「床屋さん、エクステ、頼むわ」
「すみませんダンナ、エクステは、元の毛がないと出来ないんです」

エクセル【 (Microsoft) Excel 】
マイクロソフト社製のパソコン用表計算ソフト。セルというマス目に数字を入れるだけで、計算やグラフ作成が自動で行われる。 使いこなせば天才数学者、使いこなせないと社会のオチこぼれ、の気分になれる、悪魔的ソフト。

エコ【 ecology・economy 】
エコロジー(ecology=生態学)、またはエコノミー(economy=経済学、低コスト)の略。 現在では「環境に配慮した」の意味で使われるが、これは冒頭の「企業の利益優先でかつ〜」が省略されている。
<用法例>
「おいお前、さっきのステージ、手ぇ抜いて吹いてただろ!」
「いやだなあバンマス、知らないんですか、あれ、エコ演奏って言うンすよ」

エゴ【 ego 】
自我。また、エゴイスト(egoist=利己主義者)、エゴイズム(egoism=利己主義)の略。バンドマン が生活していく上で必要不可欠な精神的要素。

エコノミークラス【 economy class 】
経済的で安上がり、という意味を持つ、航空旅客機の普通客席のこと。「安上がり」とはもちろん乗客が、ではなく 、エコノミー症候群になるほど狭い座席で、貨物同様のサービスで多くの客を運ぶということで、航空会社がエコノミー という意味。

エコノミックアニマル【 economic animal 】
1970年代、高度経済成長を続ける日本人を、他国が脅威と軽蔑の感情を込めて表した否定的呼称。だが、現在では世界中の国が エコノミックアニマル化しているので、肯定的呼称としても用いる。

エシャロット【 echalote(仏) 】
ユリ科の多年草植物。生で食する。レストランにて無知なバンドマン曰く「こりゃまた、変わったラッキョだな」

エシュロン【 Echelon 】
アメリカが国の威信をかけて世界中に秘密裏に配置している、地球規模の盗み聞きシステム。
<用法例>
「もしもし、○○キャバレーのバンマスだけど、この前話したパリヒ(引き抜き)の件で・・・」
「シーッ、ダメですよバンマス!この携帯の通話、エシュロンで盗聴されてるかもしれないのに」

エス・エム【 S・M 】
sadist=加虐性愛者、masochist=被虐性愛者の略。最近はマスコミなどが単に加虐愛者、被虐愛者の意味で使用する ため、若い女性が、平気で「私はSよ」「私はMよ」と、まるで変質者の会話のように使用している。

エスエフエックス【 SFX 】
Special Effects=特殊撮影技術の略。最近では単に「エスエフ」とも言う。「ヒモで吊るした宇宙船」の ノスタルジアを過去のものに追いやった、コンピュータの、コンピュータによる、コンピュータのための技術。

エスコート【 escort 】
付き添い人、また、団体の案内人。老バンドマンが旅行をする際に、個人でも団体でも、何はさておいても (呼称が介護であっても)用意して欲しい人材。

エチュード【 etude 】
声楽や楽器演奏の練習のために作られた曲。
<覚え方>
「バンマス、俺、休憩時間にこそっと、エチュードやってンです」
「ウソだろ〜、やってその程度か。みんな、エッちゅう〜ど」

エッセイ【 essay 】
形式にとらわれずに意見や感想を綴った、散文形式の文章。このホームページで一番手間と時間がかかっている わりには報われることの少ない部分。

エッチング【 etching 】
銅版画のこと。なので、バンドマン諸氏は変な想像をしないように。

エーティーエム【 ATM 】
Automated(自動化された)Teller(銀行の窓口係) Machine(機械)の略。現金の預け入れ、引き出しなど の面倒くさいサービスを省くために窓口に設置してある、老人の敵、振り込め詐欺犯の味方、の機械。

エナメルシューズ【 enamel+shoes 】
エナメル塗料という塗料を表面に塗った靴。ムダに光沢があって、光り物好きのバンドマンが好んで使用する靴。

エフエー【 FA 】
Free=自由な、Agent=行為者、の略で、プロ野球の一軍で一定期間活躍した選手に、他球団との交渉権を与える制度。 バンドマンの「飼い殺し」のような悲劇を防ぐために策定された制度。
<覚え方>
「バンマス、俺を他のバンドに行かせてください、もちろんスーバン(前借り)をチャラ(放棄)で」
「お前のその腕でか、エ、フェ〜!」

エフビーアイ【 FBI 】
Federal(フェデラル=連邦の)、 Bureau(ビューロー=局)、 of Investigation(インベスティゲーション=捜査) の略、アメリカ連邦捜査局。禁酒法時代に、FBIの捜査から逃れたもぐりの酒場でジャズが盛んに演奏されたことから、ある 意味でFBIはジャズ発展の功労者でもある。

エラーメッセージ【 error message 】
「要求された作業が出来ません」という表示。パソコンで、プログラムミスや入力ミスがあったときに表示されて作業が 停止する。
<用法例>
「困るじゃないかバンマス、ビッグショーなのに、途中で演奏が止まっちゃったら!」
「すみません店長、メンバーからエラーメッセージが出たもんで」

エンゲル係数【 Engel's coefficient 】
家計総額のうち、食費が占める割合のこと。バンドマンの家庭では、給料のほぼ100%の使い先。

エンジンブレーキ【 engine+brake 】
自動車の走行中に、低速回転のギアに入れることで自然発生的に生じるブレーキ状態のこと。
<誤った用法例>
「おいお前、今日なんで遅れたんや」
「すみませんバンマス、エンジンブレーキが故障して」
「そりゃ危ないな、早く取り替えてもらえ」

エンターテイナー【 entertainer 】
芸人、タレント。芸で人を楽しませる人。最近テレビで見かける自分が楽しむために芸をする芸人はエンターテイナーとは 呼ばない。なお、コマーシャルなどでよく使われる「The entertainer」はスコット・ジョプリン作曲のラグタイム時代の名曲。

エンターテインメント【 entertainment 】
娯楽、気晴らしになること。エンターテインメント、エンタメ、エンタ、という言葉の短縮化と平行して、その内容も低級化する。

エンディング【 ending 】
終結、終わり。曲などの終局部。ジャムセッションで、初心者が曲の最後になってアタフタする部分。
<用法例>
「お前、エンディング、いつもグダグダだな。シェークスピアの『終わりよければすべてよし』って言葉、知らんのか。
「いえ、知りません。そのシェークスピアって、楽器、何やる人ですか」

エンドロール【 end+role 】
映画などで、本編が終わった後に延々と流される、スタッフなどを紹介する表示。これは、
・ジャズ映画を見終わって、自分も名プレーヤーになった気分のバンドマン
・ヤクザ映画を見終わって、ニヒルな顔つきになったおっさん
・ロマンス映画を見終わって、白馬の王子様が表で待っていると思っている女性
・韓流映画を見終わって、ヨン様が表で待っていると思っている女性
・オカルト映画を見終わって、恐くて表に出られない草食系男子
などの人々を、現実の世界に引き戻す役割を担っている。