譜面台の高さに関する考察
練習ではうまくいったのに本番でダメだった、というのはよくあることですが、 その要因のひとつで、案外気が付きにくいものに、「譜面台の高さ」があるのではないで しょうか。

練習では、自分が演奏しやすいよう、譜面台の高さは自由に調整していますが、いざ 本番となると、「ハイ、みんな高さを揃えて。ホラそこ、合ってないヨ」という具合に、 見た目重視で、強引に高さを合せてしまうことが多い。

そうすると、いつもと違って楽譜が見えにくい、それで、イスや立ち位置は調整する のですが、例えばそれが、いつもと違い、少し前かがみで、ブレスの取りにくい 姿勢になっていても、そのことには、なかなか気が付かないと思うのです。

「なんか、いつもと違うなー」と思いつつ演奏するが、ブレスがうまく取れない、息苦しい、 あがっているのかなと焦り、アレアレと思っているうちに終わってしまった・・・ そんな時は、譜面台のせいで無理な姿勢になっていた可能性もあります。

じゃ、本番で譜面台の高さを自由に設定すればいいのかというと、それが、なかなかそうはいかない! なんせ、どんな演奏会でも、譜面台の高さがバラバラなことには、誰も寛容でない!、 特に日本人は「揃える」ことが大好きだから、必ず誰かが揃えようと言い出し、ミリ単位で 揃えてしまう!

じゃ、どうするか。
1.バラバラこそジャズだ!と主張する(仲間はずれになっても知りません!)
2.全体を揃えたあと、自分だけこっそり調整する(写真を撮られたらバレる!)
3.曲を覚えてしまう(昔風バンドマンは一番苦手!)
4.行進用譜面ばさみを使う(カッコ悪〜!)
5.苦しい姿勢でも演奏できるよう訓練する(先に肺が悪くなる可能性有り!)
どれでも、好きな方法をお選びください。

ともかく、ステージでは、十分に胸郭の開く、大きくブレスの取れる姿勢を心掛けたいものです。