バンドマン風漫才「もっと童謡に親しもう」


                バンドマン風漫才「もっと童謡に親しもう」


A:はい、どうも。
B:どうもどうも、ツーナイです、よろしくお願いします。
A:ところで、最近ぼくね、日本には、昔から歌い継がれた、い〜い歌があるってこと、ヤ ッホーで調べてて知ったんですよ。きみ、童謡って知ってる。
B:ヤッホーじゃなくて、ヤフーね。童謡ぐらい、だれだって知ってますよ。
A:ところが、最近の子供は、あんまり童謡を歌わないらしいんだなー。
B:んー、そうかもしれないけど。でも、幼稚園とかで、ちゃんと教えてるんじゃないの。
A:ところが、歌詞を間違って覚えたり、意味を取り違えてたりするんだって。
B:たしかに、よくテレビのクイズなんかであるよね、
  ♪ どんぐりころころ どんぐりこ
あれは、どんぐりこ、じゃなくて、どんぶりこ、だとか。
A:そうそう、
  ♪ 雪や こんこん あられや こんこん
あれもホントは、 雪や 合コン あられや 合コン とかね。
B:きみが間違ってんじゃないの。合コンじゃなくて、こんこ でしょ。
A:童謡って、メロディは単純だけど、情緒があっていいんだよね。
  ♪ ゆうやけ小やけの 赤トンビ
B:赤とんぼ、ね。三橋美智也じゃないんだから、クルリと輪は描かないでしょ。
A:端午の節句には、男の子はよく歌ったよね、
  ♪ 屋根より たかい コウノトリ
B:コウノトリじゃなくて、こいのぼり、ね。確かに、屋根より高い所に巣を作るけど。
A:それと、背くらべ。
  ♪ 柱のきずは おとといの
B:おととし、ね。おととい、って、二日で背が伸びたら、服がまにあわないでしょ。だ いいち、柱がきずだらけになっちゃうし。
A:ボクが好きなのは、サンタロウの歌ね。
B:なに、そのサンタロウの歌って。
A:知らないかなあ、サンタロウ。日本じゃかなり有名なんだけどなぁ。桃太郎に、金太 郎に、浦島太郎。
B:あのね、勝手に三人まとめてサンタロウ、って呼ぶんじゃないの。
A:桃太郎の歌がいいよね。
  ♪ 桃だろさ 桃だろさ
B:桃太郎さん、ね。それって、おじいさんとおばあさんが、桃かどうか確認してるわけじゃ ないから。
A:金太郎もいいよね、友達思いの性格が表れてて。
  ♪ 正夫をかついだ 金太郎
B:金太郎が正夫くんを担いで、どこに行くの。正夫じゃなくて、まさかり。でもたしか に童謡って、昔のことを知らないと意味が分からない、って歌詞もあるね。最近の子供は、 まさかりって言っても、分かんないかもね。オノ、だったら分かるかもしれないけど。
A:それよりか、チェーンソウのほうがいいんじゃないの。
B:あのね、別に、木を切る道具の話をしてるわけじゃないから。
A:かわいそうなのが、浦島太郎だよな。
B:かわいそう?んー確かに、あれって、タイムトラベルで違う時代に行っちゃって、戻 って来たら知ってる人が誰もいなかった、って話だかんね。
A:最後んとこの歌詞は、涙をさそうよね。
B:最後んとこ、っていうと。
A:玉手箱を開けたら、
  ♪ たちまち太郎は お姉さん
B:お姉さんになってどうするの。おじいさん、でしょ。ま、たしかに今はお姉ブームだ けど。
A:哀れと言えば、かたつむり、も可哀そうな歌だよね。
B:あれは別に、可哀そうな歌じゃないでしょう。
A:でも、失恋のこと歌ってるんだよね。
  ♪ でんでん虫々 片想い
B:かたつむり、ね。かたつむりが、どうして片想い、になるかな。
A:これから秋にかけては、うさぎ、って童謡が似合うよね。
  ♪ うさぎ うさぎ なに見てはる
B:なに見てはる、じゃなくて、なに見てはねる、ね。それだと、関西弁のうさぎになっ ちゃうから。
A:ぼくが思うに、童謡の代表といえば、うさぎとかめ、だな。
  ♪ もしもし 亀よ よく噛めよ
B:かめさんよ、ね。確かによく噛んだほうが、消化にはいいけどね。
A:それって、何回ぐらい噛んだほうが、体にいいわけ?ぼくは三度でもいいと思うんだけどね。だったら、
  ♪ もしもし 亀よ 噛め三度
だよね。そういえば、大阪の芸人さんの「桂三度」って、あの「イチ、ニ、サ〜ン」の人か な、ヤッホッホッホーで調べてみよう。
B:ヤッホッホッホーは長過ぎでしょ。って、それより童謡の話はどうなったの、もう、いいかげんにしなさい。