スタンダードと呼ばれる曲については、キーが固定化していることが多く、
それ以外のキーでやろうとすると、メンバーから「え?」という顔を
されます。ジャズの場合、アドリブがメインなので、曲のキーはつまりは
アドリブのキー。それで、慣れないキーでのアドリブはちょっと、という
ことでしょうか。
それでも、テーマを心地よい音域で演奏したいと思うので、たとえば4度か
5度上げてみる、たとえばB♭のキーならFで、とか。これぐらいのキー
変更なら、勘弁してもらえるかな、と。
ところが、これが、落とし穴。メロディーを重視して、響きのいい音域を
模索している間に、いつのまにか、キーが偏ってきて、「元のキーに固執
しなくてもいいはすだ」が、同じ音域の音ばかり、同じキー
の曲ばかり、になってしまい、そこから抜け出せなくなってしまう。
そうすると、1小節ごとに5度転調しているようなコード進行の曲に出会うと、
途中に対応できないキーが出てきてしまう、または、えーと、と考え込んで
しまうことなにる。
どこがいけなかったのか。そうだ、メロディー重視に名を借りた、苦手な
音域からの逃避。そして、固定化キーへの安住。
あーあ、なんだかんだ言いながら、また保守的な自分を見つけてしまった。
冗談でなく、メンバーに言って「Dジャムブルース」とか「Eジャムブルース」、
やるかなー。
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