バンドマン風 「悪魔の辞典・あ」
<あ>
あいきょう【愛嬌】
人に好印象を与えるための感情表現のひとつ。バンドマンに一番欠けている資質。

あいさつ【挨拶】
とりあえずは敵意がないことを示すための、開口一番の言葉。バンドマンはどんな時間帯でも 「おはようございます」で済ますので、「こんにちは」、「こんばんは」と言おうとすると 口がつってしまう。

あおいきといき【青息吐息】
ネカ日が近くなるとバンドマンの奥さんが吐く息のこと。「桃色吐息」の反対語。

あおすじ【青筋】
必要以上に力を込めて演奏する時、額の横部分に発生する血管の筋。パフォーマンス としては有効だが、時々切れることがあるので、むやみに立てない方が健康にはよい。

あおにさい【青二才】
実力のある若い演奏者を、老人がやっかみを込めて呼ぶときの呼称。

あかぬけ【垢抜け】
スマートで洗練されていること。テクニックばかりでエキサイトしない ジャズを、無理に誉める場合に使う表現方法のひとつ。

あきらめる【諦める】
バンドマンとして生活していく上で一番重要な意志決定。

あくぎょうざんまい【悪行三昧】
金持ちのバンドマンが過去に行った行為のこと。

あくじゅんかん【悪循環】
循環コードの一種。なかなか抜け出せないという特徴をもつ。

あくせん【悪銭】
バンドマンが一番欲しがる種類のお金。あぶくぜに(泡銭)とも言う。

あさがお【朝顔】
@管楽器の先端の開いた部分。指ではじいて音を出したくなるという、不思議な誘惑を 発する部分。Aひるがお科の一年生植物。花は早朝に咲き昼にはしぼむので、バンドマン は見ることができない。ある日バンドマンが早起きして朝顔の花を見ると、花が見る見る うちにしぼんでしまった。「おい!朝顔、なんでしぼむんねん?」「へえ、あんたが起きて きたんで昼かと思った」

あじけない【味気ない】
演奏に魅力、味わいがないこと。味を付けるには、「さしすせそ」を順に加えるとよい。つまり、 さ=砂糖のような甘い音、し=塩のようなしまった音、す=酸いも甘いもかみわけた音、 せ=醤油のような醸し出された音、そ=味噌が腐らない正しい音程の音、の五つ。

あせみず【汗水】
人間の体液の一種。バンドマンの体内には流れていない。

あたりはずれ【当たり外れ】
楽器の品質のこと。

アーティスト【artist】
どの分野の芸術にも属さない者が、自分を芸術家として詐称する際に名乗る肩書き。

あとくされ【後腐れ】
パリヒ(バンドマン用語参照)の際に、パリヒされて行くメンバーと残るバンマスとの 間に発生する人間関係のねじれ。これを発生させないようにするのがジャーマネの仕事だが、 そんなジャーマネはいたためしがない。

あばたもえくぼ【痘痕も笑窪】
バンドマンが店専属の歌手とデキる要素のひとつ。「カン違い」ともいう。 また、これがないと人類は滅びるという、人類存続のカギとなる言葉でもある。

あびきょうかん【阿鼻叫喚】
歌有り踊り有りの、勧進帳(バンドマン用語参照)の譜面のパッケージショー!

あまのじゃく【天の邪鬼】
どのバンドにも必ずひとりはいる、「わがまま」と「個性」を取り違えている バンドマンのこと。

あらけずり【粗削り】
テクニックの無い人にむかって、その人が傷つかないように言う慰めの表現。

あんぷ【暗譜】
楽譜を覚えること。暗譜は覚えようとする意志がないと出来ないので、同じ曲を何回 演奏しても、結局バンドマンは暗譜が出来ない。