バンドマン風「悪魔の辞典<た>」
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たいがんのかじ【対岸の火事】
「他人の不幸は蜜の味」の意味を根底に持つ、バンドマンの好きなことわざのひとつ。

たいきばんせい【大器晩成】
将来見込みのない奏者に対しても、無責任に言ってもよい誉め言葉。

たいしょう【大将】
「大将、大将、ご機嫌すね、ちょっと寄っていきません?」「タイショウ〜?だれが 大将だ〜、オレがいつ戦争に行った〜!」

ダ・カーポ【da capo】
頭に戻って、延々と繰り返される、酔った時のバンマスの話。

タキシード【tuxedo】
バンドマンの作業服。黒黒蝶ともいう。ニューヨーク州タキシード公園にあった会員制 クラブの服だったことからこう呼ばれる。ステージでは映えるが、ホテルでの演奏の場 合、ボーイと間違えられるのが欠点。

ただ【只】
バンドマンの好きな言葉のNo1。No2は「もらう」、No3は「安い」。

ただざけ【ただ酒】
銘柄や等級にかかわらず、バンドマンがこの世で一番おいしいと感じる酒。

たまげる【魂消る】
びっくりすること、非常に驚くこと。魂が消えるほど驚く、の意。例)「ラッパのあいつ、 玉取っておカマになったげなばい」「ひゃー、たまげた!」

たまよけ【弾除け】
「バンマス、用事って何スか?」「あ、今からフロアマネージャーの所に行くけど、 いっしょについて来て。」

たゆまぬ【弛まぬ】
「弛む」は、油断すること。一般には否定形で「弛まぬ努力の結果ようやく完成」 のように用いるが、バンドマンの場合はさらに否定を加え、「弛まぬ努力の甲斐 も無く未完成」のように用いる。

たらいまわし【盥回し】
バンドマンの得意な曲芸のひとつ。皿回しに似ているが、自分のところへは決して 落さない、というところが皿回しと異なる。バンドマンの得意な曲芸としては、他に 「綱渡り」、「自転車操業」、「腹芸」、「化け物使い」、「丸投げ」、「石頭」、 「雲隠れ」などがある。(どんな曲芸か知りたい方は、是非バンド部屋をお訪ねください。)

たりゅうじあい【他流試合】
「遊ばせてください」と言って、内心は命懸けで、よそのバンドで演奏すること。

だんがいぜっぺき【断崖絶壁】
バンドマン生活の背後にある崖。しかし大抵は、断崖絶壁の下の方が、いい生活が出来る。

たんき【短気】
気が短いこと。気長の反対。また、性格には「強気・弱気」という面があるので、 これをマトリックスにすると、

  1.短気で強気 |2.気長で強気
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  3.短気で弱気 |4.気長で弱気

となる。バンマスの性格は、ショーでミスをした時にとる対応で、この4つに分類 することが出来る。
1.短気で強気
  「だいたい、こんな難しい曲、もってくる方が悪いわい!」(逆ギレする)
2.気長で強気
  「えーっ、そんな曲あったっけ?覚えとらんなー。」(シラをきる)
3.短気で弱気
  「わしゃ知らんぞ!、お前、行って謝ってこい」(他人まかせ)
4.気長で弱気
  「腹が痛いんで、オレ、次のステージまでトイレにおるから」(仮病を使う)
(ちなみに、どれも基本は「逃げの一手」)

たんしんふにん【単身赴任】
ハコのバンドマンが是非一度はやってみたいと願う、「仕事の為」という大義名分で妻子 と別々に暮らせる日々。

タンバリン【tambourine】
カラオケ屋に置いてある楽器で、叩いている人の周りの人はやかましいのに、本人はやかま しくないという、不思議な現象を起こす打楽器。