バンドマン風「悪魔の辞典<こ>」
<こ>

こ【小】
ものごとやスケールが小さいことを表わす、接頭語。(例)小ぢんまりしたアドリブ、小利口なボーヤ、 ずる休みの為の小細工、小金を貯めてほくそえむジャーマネ、トップのソロの失敗を 小躍りして喜ぶサイドプレーヤー、メンバーへの不満を小出しに言うバンマス、などの「小」。

ごーいんぐまいうえい【Going my way】
目的に向かって、「我が道」を行くバンドマン。目的がない場合は、単なる「我がまま」。

こういってん【紅一点】
早い者勝ち、という状況のこと。バンドに入ってきた女性歌手は、容姿にかかわらず、だいたいこの状況。

ごきぶりていしゅ【ゴキブリ亭主】
夜中に台所でゴソゴソしていることが多い、既婚でオスのゴキブリ。意外にバンドマンの台所では、仕事時間の 関係からか、あまり見かけない。

こきゅう【呼吸】
ふだんは意識しないでも出来るのに、楽器を演奏する時になると、うまく出来なくなる、不可解な生理現象。

ごーじゃす【ゴージャス】
知ってはいるが、実感がない、という言葉のひとつ。例えばバンドマンは、ラーメンとギョーザと ビールを頼んだ時「わー、今日はゴージャス!」などという、哀れな使い方をする。

こどくし【孤独死】
「ステージで演奏中の死」「腹上死」の次に、バンドマンが思い描く、自分の死に方。

こどもだまし【子供騙し】
バンドマンがよくひっかかる、子供でも騙されない手口。

ごなんつづき【御難続き】
バンドマンの女房曰く、「あんたと結婚して以来、ずっとよ」

このみちはいつかきたみち【この道はいつか来た道】
「しまった、この道は・・・」「あ、バンドさん、ちょうどいいとこで会った。この前のお勘定、 今日こそ払ってよネ!」

こめのめし【米の飯】
お天道様と違い、必ずしも付いてまわるわけではないと、バンドマンになった後に気付く、生きて いく上での必需品。

ごはん【御飯】
「シーメ」とは、たぶん別の、上品な食べ物。

ごはんのおかわりじゆう【ご飯のおかわり自由】
「すみませーん、これって、お持帰りは出来ないんですか?」「は?(汗)」

ごまんといる【五万といる】
パリヒされていくメンバーに対して、バンマスが贈る言葉。「フン、あれぐらいのプレーヤーは五万とおるわい。」

こみいったはなし【込み入った話】
バンドマンにとって、自分の理解能力を越えている話は、すべて。

ごもっとも【ご尤も】
相手が悪いのに、自分から謝るとき、卑屈にならないで言える謝罪の言葉。

こりないびょう【懲りない病】
学習能力がなくて同じ失敗を何度も繰り返しているうちに、無意識のうちにそれが 快感に変わっていくという、バンドマン特有の病気。浮気、借金、バンマスとの不仲、などを繰り返すのは この病気が原因。

ごりむちゅう【五里霧中】
アドリブを、ゴリゴリ、夢中でやってうちに、どこをやっているのか分からなくなること。

ごりんじゅう【ご臨終】
演奏が途中で止まってしまうこと。ナンマンダブ、ナンマンダブ。

ごるふ【ゴルフ】
「金持ちのすなるゴルフといふものを、貧乏バンドマンもしてみむとてするなり」、小金の溜まった バンドマンが、必ずやりたがるスポーツ。