バンドマン風「悪魔の辞典<か>
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かいきょ【快挙】
ジャーマネへの口答え、初めての浮気、など、勇気によって生み出された輝かしい行為。

かいきん【皆勤】
休むことに慣れていない貧乏バンドマンの、悲しい性の現れ。

かいごろし【飼い殺し】
「あんたがいないと、このバンドやっていけないんだから、もうちょっと待って、ネ。そのうち、 社長に話して給料あげてもらうようにするから。」と言いつつ、もう10年。

かいしゃくにん【介錯人】
バンマスの意向でメンバーにクビを告げるジャーマネ。

かいてんずし【回転寿司】
ホステスさんが嫌う寿司屋の形態。下心がある場合は、ちゃんとした寿司屋に誘わないと 逆効果でっせ、ダンナ。

かえりうち【返り討ち】
ジャーマネに給料アップの交渉に行って、逆に給料を下げられて戻ってくること。

かくうち【角打ち】
酒屋のレジカウンターや、立ち飲み居酒屋のカウンターで、立ったまま酒を飲むスタイル。カクチと 呼ぶ地域もある。ステージの間の休憩が30分しかないバンドマンに便利。また、 立って飲むので早く酔える、店先なので開放感がある、酒もつまみも安い、など、金持ちには 味わえない贅沢な飲み方である、参ったか。

かぜ【風邪】
ズル休みをする時、口実として使われる、最もポピュラーな病名。つまり「風邪で 休みます」と言うのは、どんなに咳真似をしても、元気の無い声を出しても、奥さんが代りに電話しても、 「ズル休みします」と言っているのと同じ・・・ということに、まだ気付かんかなー、お前ら。 (バンマス談)

かねのなるき【金の生る木】
辛抱強く育てれば、そのうちに金が生るという、素晴らしい木。しかし、バンドマンの場合はたいてい、 苗木のうちに根こそぎ引っこ抜いてしまうので、未だかつて、金が生るのを見たためしがない。

かみだのみ【神頼み】
本番直前に、一時的に有神論者になるバチ当たり。

がり【ガリ】
寿司屋で出てくる、タダの生姜。無遠慮に注文する同伴のお姉チャンのペースを落としたり、 勘定を必死で計算をしているのを隠したりするのに使う。ちなみに、寿司を奢った本人の 口には、ガリの味しか残っていないことが多い。

かろうし【過労死】
バンドマンの飲み過ぎも、れっきとした過労死じゃないのか、おーい、誰か認めてくれー。

かわりもの【変わり者】
このコラムを面白そうに見ているあなた。

かんどうした【感動した】
心が揺り動かされた、ということを表す表現だったが、2001年大相撲夏場所での某氏の発言以来、 一般人は恥ずかしくて使えなくなってしまった日本語。

かんろく【貫禄】
自然ににじみ出てくる重厚な人間味。自然ににじみ出て来ないバンドマンは、やむなく、髭を生やし たり、体重を増やして腹を出したり、涙ぐましい努力でこれを補う。