バンドマン風「悪魔の辞典<ほ>」
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ぼういんぼうしょく【暴飲暴食】
他人の奢りだとわかった時の、バンドマンの飲食の仕方。

ほうがんびいき【判官贔屓】
「か弱い者」が贔屓されるのではなく、「か弱くて、美しい者」が贔屓される、という ことです、か弱いだけのバンドマンの皆さん、くれぐれも勘違いしないように。

ほうき【帚】
ごく最近まで、バンドマンの家庭で、はたき、雑巾とともに、一番利用されていた掃除道具。 軽くて扱いやすいので、ノラ猫を追い払ったり、ゴキブリを叩いたり、女房が亭主を叩き出すのにも 利用された。また、西洋では魔女が空を飛ぶ道具として、日本では「逆さに立てておくと 嫌な客が帰る」という呪術的な用法もあった。現在は、やかましいだけで情緒のない 電気掃除機に押され、絶滅危惧の道具となっている。

ぼうげんをはく【暴言を吐く】
バンドマンが、思っていることを自分の心に素直に、ありのままに、包み隠さず、バンマスや ジャーマネに伝えること。

ほうこうてんかん【方向転換】
危険や不利益を回避するために、信条や道義を踏み越えて、向きを変えること。「寝返り」 とも言う。バンドマンの本能的行動パターン。

ぼうこひょうが【暴虎馮河】
「暴虎」は暴れる虎を素手で抑えること、「馮河」は歩いて川を渡ることから、
1)命知らずな無茶をすること。
2)道頓堀川に飛び込むタイガーズファンを、警察官が命懸けで取り押さえること。

ほうじ【法事】
バンドマンがバンドを休む時の理由の一つ。他に、風邪、子供の病気、女房の家出、交通事故、 宇宙人との遭遇、異次元へのワープなど。早い話がバンマスにとっては、代わりのトラさえ入れて くれれば、休む理由はなんでもよい。

ぼうずまるもうけ【坊主丸儲け】
「罰当たりなことを言うバンドマンは、地獄へ落ちるぞよ!」(坊主より)

ぼうぜんじしつ【茫然自失】
勧進帳(バンドマン用語集参照)のパッケージショーが終わった後の、バンマスの様子。

ぼうよみ【棒読み】
感情を込めず淡々と演奏し、客も演奏者本人も感動しないという、独特の演奏スタイル。 これを「クール」と勘違いする者がいるが、残念ながら棒は「ポール」で、「クール」でない。

ほうていそくど【法定速度】
楽譜の冒頭部分に書いてある、=120などの演奏速度。但し、これが守られることはなく、たい ていは「速い者勝ち」。

ぼうちゅうざい【防虫剤】
バンドマンが、自分の娘の周りに撒く、虫除けの薬剤。但し、たいていの場合、娘がこっそり 中和剤を撒くので、防虫効果はない。

ぼーじょれーぬーぼーかいきん【ボージョレーヌーボー解禁】
初鰹(はつがつお)を高い金で買う日本人を見て考案された、フランスワイン独特の販売方法。

ボトルキープ
「バリウム、少し残っちゃいましたね。次までボトルキープしておきましょう」(病院にて)

ほったらかし【ほったらかし】
バンマスが、バンドのトラブルを自然に消滅させる時に用いる手法。

ほとけのかおもさんど【仏の顔も三度】
「元タレントの田代ま○しも、三度で止めときゃよかったのに」、という庶民のあきれ顔のこと。

ほめごろし【褒め殺し】
ベテランのバンドマンが、伸び盛りの若いバンドマンをそれ以上伸びないようにする時に用いる 手法。他に「飼い殺し」、「生殺し」などの手法がある。

ほらーえいが【ホラー映画】
興業収益が上がらない、(映画会社にとって)恐ろしい映画のこと。

ほらがい【法螺貝】
バンド海(界)に生息する貝。巻貝だが、裏と表がある。ハッタリ貝またはタリハツ貝とも 呼ばれる。マユツバという、根も葉もない海草を食べて育つが、ときには人も食う。 大きく育ったものは特に「オオボラ」と呼ばれる。貝殻の先に管を付けて吹くと大きな音 が出るが、うるさいだけで何の実効力もない。同じ海に住む仲間に、オオウソ(獺)、イカ(烏賊) サマ、デタラ(鱈)メ、などがいる。

ほれぐすり【惚れ薬】
相手が自分を好きになるようにできる、という夢のような薬。昔は「惚れ薬、何がよいかと イモリに聞けば、今はわし(イモリの黒焼き)より佐渡が土(金)」と言われたが、現在で は「福沢諭吉の絵が描いてある紙」が一番即効性がある。どれも、ドラッグイレブン やマツモトキヨシでは売っていない、バンドマンにとっては高嶺の花の薬。

ボレロ
ラベルが作曲した、次から次へと管楽器のソロが出てくる難曲。この曲をやると決まった瞬間から、 管楽器奏者が胃潰瘍になるという、呪われた曲。クラッシック・トロンボーン奏者の皆さん、 ご愁傷様、ほっほっほっ。

ぼろはきててもこころはにしき【ボロは着てても心は錦】
バンドマンの場合は「心は錦でも着てるものはボロ」という表現の方が正しい。

ボンドガール
「ボンドガールが来た!ってえから見に行ったら、接着剤会社のキャンペーンガールじゃ ねえか」

ほんまつてんとう【本末転倒】
「下手だから給料が安い」のを「給料が安いから上手くなれん!」と言い張るバンドマン。

ほんめいちょこ【本命チョコ】
一年に一度だけ、2月14日に売り出される、外箱に◎マークが書いてあるチョコレート。 多くの女性が買いに走り回るが、数が少ないため、買えないことが多い。その代用として、 ○マークの付いた「対抗チョコ」や、▲マークの「穴チョコ」などもある。「義理チョコ」 というのもあるが、箱にマークが書いてなく味もそっけもない。しかし、なぜかこのチョコレートが 一番たくさん売れる。