連係。

 

相変わらず忙しい。

執務室で詰めっきりになって午前中の仕事を漸く終えた樊瑞は、凝ってしまった肩と腰を伸ばしてううんと唸り声をあげた。

「…相変わらず、忙しそうだね?」

開け放してあった扉から、笑いを含んだ声と共に白いクフィーヤの男がするりと入ってくる。セルバンテスだ。

「おぉ、久しいな!報告か?」

「そう、一段落ついたのでね。残務処理はB級に任せて帰って来てしまったよ」

セルバンテスはここ暫く、アルベルトと共にとある計画の指揮を任され、本拠を留守にしていた。その任務が終了した旨をBF様の代理たる軍師殿に報告に来たものらしい。

「…一人か?」

む、と樊瑞の顔が曇る。
アルベルトがセルバンテスと共に居ない事に漸く気がついたのだ。

「あぁ、どうと云う事は無いって言い張ってたんだけどね…
 メディカルルームに無理矢理押し込んできたよ」

全く、意地っ張りでね-----

「…神行太保か」

「そ。肋骨が何本かイっちゃってるはずだね」

樊瑞が溜息をつくのを見て、セルバンテスはひょいと肩を竦めた。
アルベルトは神行太保の戴宗という国警エキスパートと闘うと、やり過ぎる嫌いがあるようだ。その上二人の力は強大で、他の者は制止は疎か割って入るのも困難であるらしい。

「…困ったものだ」

もう一つ、樊瑞は溜息をつく。

「まぁ、お陰でこちらは動き易かったがね?」

セルバンテスは執り成す様に呟いて、また肩を竦めた。
これ以上は本人以外に云ったところで意味は無さそうである。樊瑞は後でアルベルトを見舞ってやる事に決めた。ベッドに括り付けられた状態なら、逃げられないに違いない。
少し気を良くして、樊瑞は話題を変えた。

「…で、首尾は?」

「上々」

樊瑞の問いにセルバンテスは当然とばかりにニヤリと笑う。

「我々二人が参加して、失敗する任務なんて有りはしないよ!」

「自信満々」という言葉を絵にしたらこんな様子だろうか?という感じである。その余りにも自信に満ちた様子に、樊瑞もつられたように微笑んだ。

「…大したものだな」

 

[END]

と云う訳でとりあえず。
あんたが得意なのは人に合わさせる事だろ!
とツッコんでやって下さい☆(笑)

このネタは4コマ部分のネタを思い付いたのが最初で、
前ふり部分は後付けです。
前ふりがあった方がやっぱりもっともらしいですよねー。

しかしアレですね。
私は眩惑に衝撃を語らせるのが好きなようです。

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