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相変わらず忙しい。 執務室で詰めっきりになって午前中の仕事を漸く終えた樊瑞は、凝ってしまった肩と腰を伸ばしてううんと唸り声をあげた。 「…相変わらず、忙しそうだね?」 開け放してあった扉から、笑いを含んだ声と共に白いクフィーヤの男がするりと入ってくる。セルバンテスだ。 「おぉ、久しいな!報告か?」 「そう、一段落ついたのでね。残務処理はB級に任せて帰って来てしまったよ」 セルバンテスはここ暫く、アルベルトと共にとある計画の指揮を任され、本拠を留守にしていた。その任務が終了した旨をBF様の代理たる軍師殿に報告に来たものらしい。 「…一人か?」 む、と樊瑞の顔が曇る。 「あぁ、どうと云う事は無いって言い張ってたんだけどね… 全く、意地っ張りでね----- 「…神行太保か」 「そ。肋骨が何本かイっちゃってるはずだね」 樊瑞が溜息をつくのを見て、セルバンテスはひょいと肩を竦めた。 「…困ったものだ」 もう一つ、樊瑞は溜息をつく。 「まぁ、お陰でこちらは動き易かったがね?」 セルバンテスは執り成す様に呟いて、また肩を竦めた。 「…で、首尾は?」 「上々」 樊瑞の問いにセルバンテスは当然とばかりにニヤリと笑う。 「我々二人が参加して、失敗する任務なんて有りはしないよ!」 「自信満々」という言葉を絵にしたらこんな様子だろうか?という感じである。その余りにも自信に満ちた様子に、樊瑞もつられたように微笑んだ。 「…大したものだな」 |
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