動物園の散歩道


朝起きてしばらくベットの上で「ボォー」っとしていた。
決して飲みすぎたわけではないが、誰かタバコ一本ちょうだい・・・という気分だった。
「今日一日なにしようかなぁ〜」
当初はパゴーとか行こうかな・・・と漠然と予定していたが、もう仏像もパゴダもいいや・・・バガンであれだけの仏塔群を見てしまったら、それ以上の感動はありえないし・・・飽きたというのが本音である。

「インレー湖行きを組み込めば良かったかな・・・」と思っても後の祭り。
日帰りではとても行けない。
ヤンゴン滞在は今日で最後。
朝ゴハンを食べながら、ガイドブックを見ていた。

動物園の記述があった。
「動物園か・・・」
海外旅行行き始めた頃、各地でよく動物園に行った。

「ひさしぶりに行ってみようか・・・」
別に動物が見たいのではなく、そこにくる人が面白いのである。

ゆっくり歩いていって動物園についたのは9時30分頃。

やっぱり外国人料金2USドル払って園内へ。

平日の朝から動物園にくる人なんているのかな・・・と思っていたらカップルや家族連れが来ている。

チャチな動物園を予想していたが、なんのなんの立派な施設である。

動物と人の距離が近い。

来場した人を見ていて気がついたのは、動物園は「ハレ」の場所であること。
女性を見ていると街中ではまず見ないジーンズやパンツ姿であり、ロンジーでも仕立てが良いのは一目見てわかる。

「ふ〜ん、なるほど・・・」

男も同様である。

園内には「写真屋」さんがたくさんいて記念写真の呼び込みをやっている。
彼らの持っているカメラはPENTAXの20年以上前の古い機種で、使い込んでいるためか塗装がはげて真鍮色になっている。
どれだけ使い込んでいるか同じ写真師としてよくわかる。私のカメラは見せないようにした・・・というのも彼らからすれば憧れのカメラの一つであり、バックの中に入れていた。
さて一人身の旅人は、もういる場所はありません。

そろそろ街へ戻りましょう。


 

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