2003日(木) 26.8/18.1

今日、木曜日はお仕事の定休日。
一週間くらい前から気になっていた首の腫れを検査しに近所では一番大きな済生会兵庫県病院(総合病院)に行くことにしました。
症状としては
顔のむくみこめかみ首筋の血管の隆起などで痛みは全くなかった。
ただ横になると軽く首を締め付けられるような圧迫感があり、夜中に何度も目が覚めたりしてました。
最初はただの風邪でリンパ腺が腫れてるだけかと思っていたけど、熱もないし咳き込むこともない。
特にイガイガするような喉の痛みもなかったが、唾を飲み込むのに少々抵抗感があった。
そして今朝…
寝ている時に唾液が喉に詰まって飲み込めず、苦しくて飛び起きて咳き込んでしまった!
今にも吐きそう( ×m×)ウェ
こりゃまずい!ってことで、仕事の休みを利用してとうとう病院で検査を受けることに…

そもそも検査を受けるきっかけになった一つには、ちょうど同じ頃に新聞やワイドショーで『踊る大捜査線2』の撮影を終えたばかりのいかりや長介さん(71)の話題が出てて、首が腫れてきたので検査してみたら癌(頚部リンパ節癌)だったというものでした。
私の首の腫れを気にしていた姉がそれを見聞きして、『あんたもちゃうか?』って言い出したからだったんです(o^^o)
『んなアホなぁ! 俺まだ33やで…。』
しかしそんな姉の冗談(予感?)は的中してしまうのでした(^_^;)
ある意味、いかりやさんに感謝かも。。。

さっそく病院へ…。
何科で受診すればよいか受付で尋ね、内科で順番を待つことになりました。
自分ではなんとなく循環器科かなと思っていたんやけど…。
待合にはお爺さんお婆さんがたくさん待っています。
今までの人生で内科を受診するのは始めてかも?
いやいや!
小学生の時に十二指腸潰瘍なるものを3回ほどしたっけか!
原因はストレスと刺激物(コーヒーなど)の取りすぎとか。
小学生でストレスって…(ーー;)
どんな家庭環境かはご想像にお任せいたします。
そうそう!
この潰瘍のおかげで小学校の皆勤賞を取り損ねたんや!
中学・高校と皆勤賞やったのに。
人生の勲章をひとつ取り損ねちまったい“o(><)o”

内科には4つの診察室があり、受けもった先生は年齢的には私と同じか下くらい。
見た目からして頼んない感じの先生です(  ̄_ ̄)
声は小さく問診もええ加減!
なまじこっちも仕事柄、病気に関する知識が多少あるだけに大事なことはこちらから進んで話をしたが、眼を合わせることもなく次の段取り(レントゲン・CT撮影)のためにパソコンをいじっていた。
原因究明の参考にと、せっかくメモに書いて持ってきた使用中の薬(皮膚科でもらった錠剤と軟膏)の品名なんか見もせずカルテにも写さずじまい。
俺には関係ないけどこいつはこの先、医者としては大成せんなと痛感したね(;一一)

指示をもらい中央処置室で採血、放射線科でレントゲンとCTを撮影。
検査はトントン拍子ですすみ、再び内科の前で待つ。
しばらく待てど名前呼ばれず…。
待合室のお年寄りたちは診察が済みどんどんいなくなる。
しかし自分はなかなか呼ばれない…。

やっとお呼びがかかり中待合へ。
前の患者の診察が終わり、次は俺だな!っと思っていたけど、ぜんぜん声がかからない。
はて…(@ ̄_ ̄)??
先生はあちこちに電話をかけ始めたようだ。
先程、撮影したCTを見ながら、『どうしましょうかねぇ〜…』と相談する姿がカーテンの隙間から見える。
その様子から、ここの病院じゃどうしようもなくどこか他の病院に紹介するようですね。
この症状がただ事ではないんだなと、実感した瞬間でした(-ω-;)むむ...

や〜っと呼ばれて診察室へ!
先生は相変わらず目を合わそうとしない。
CTやレントゲンの検査結果も告げられず、紹介するから今から三田市(さんだし:神戸市の北隣)にある、国立の兵庫中央病院の胸部外科へ行けと言う。
胸部外科(。・_・。)??
何故なのか聞くと、ここではどうしようもないとのこと。
CTの胸の断面を指し、ここに
腫瘍があると先生は説明した。
そのボールペンが指し示す先には肺と肺の間、背骨の前から胸骨へと丸く広がる白い影がみえる。
その直径は10cm以上!!
その物体はあまりにも大きく、両側の肺を左右に押し広げるように居座っている!
それが気管に沿って縦隔(じゅうかく)を上へと増殖し、喉を押上げ圧迫しているとのこと。

頼りない先生にその白く写る物体全てが
腫瘍なのか尋ねると、『そうです。』と答えよった!
びっくり( ̄Д ̄;)マジで?
愕然としてもーたな。
なんぼほどデカイねん!!
胸部外科ということは肋骨を切り開いてこれを手術で取り除くのか?
そいつは痛そうやーなぁ…(-ω-;)
てか、もしやこれって
悪性??

結局、この先生には何を聞いても『解りません!』の一点張り。
仕方なく、『今までにこんなん見たことあります?』と聞いたら、『ない。』と答えよった!
こりゃあかん。
こいつはほんまに解ってないみたいや(ーー;)

その国立病院の胸部外科は木曜日にしか受診がなく、今から行ってくれといわれ待合室で連絡を待つことに。
しばらくすると、先方の予定がどうしても空かないので明日の金曜日に特別に診てくれるとのこと。
しかしこっちの仕事の休みは木曜日と第1・第3日曜日だけ!
『来週でもいいですか?』と聞くと、『だめです! 必ず明日行ってください。』と念を押されてしまった(^_^;)
今はやっと仕事が軌道に乗り始めたとき…
どうしても休みたくない!!

良性にしろ悪性にしろ検査の段階から入院が必要ということを聞かされたので、『このまま放って置いたらどうなります?』と尋ねてみた。
すると、『う〜ん… それはわかりません。』
それを聞いた私は思わず、『もう治療いいですわ。』と言ってしまった。
それを聞いた先生はびっくりした様子で『だめだめ! とりあえず明日行ってください!』と言うてた。
それって俺の体を心配してσ(o^_^o)?
それとも自分の身(立場)の心配??

とりあえず近所に住む姉に連絡をいれる。
今、頼れる身内はこの姉一人だけです。
今日病院に行くことはすでに知らせていたので、検査の内容とこれからのことを話す。
店の事…。 家の事…。 犬の事…。 そしてお金の事…。
独り者の超健康優良児(のつもり)だったので、ガン保険はおろか普通の入院保険にすら入っていませんでした。

話しているうちになぜか涙があふれてくる(・_・、)
たとえ癌であったとしても別にそれが怖いわけじゃない…
せっかくここまで頑張ってやってきたのに、状況によっては店を辞めてしまわなくちゃいけないことがとても悲しい。
悔しくて情けなくてなんだか泣けてくる(T^T)
この4年間はいったいなんやったんやろ?
俺はもうオカンのところ(天国)に行くのかなぁ…。



03日(金) 27.7/20.0

翌日、朝から予約でいっぱいだったその日の仕事をすべてキャンセルし、午前中に車に乗って三田市にある兵庫中央病院へ行く。
着いたのは12時ギリギリ。
受付に紹介状とレントゲン・CT写真を渡し、外科の前で待つことに。
実は前日、紹介状の中身が気になり封をきれいに開けて内容を確認して見ました。
そこには「
甲状腺腫胸腺腫の疑い」と書いてありました。
この時点ではまだ
悪性リンパ腫なんて言葉はでていなかった。

看護師さんに呼ばれて診察室へ。
前日と違い、雰囲気はいかにも“名医”って感じの先生でした。
ちょっと安心(´▽`)
その名医?はCTとレントゲンをしばらく眺めていました。
『今までほんまになんの自覚症状もなかったん?』と聞かれたので、『はい、まったく!』と答えた。
『う〜ん…』と言いながらしかめっ面で首をかしげる先生。

正直、自分でもこのCTを見てこれだけ肺が圧迫され小さくなっていれば息苦しいはずやのになぁと思っていました。
それでちょっと確かめたくなり、昨日家に帰ってから犬の散歩がてら近所のお寺の長〜い石段を一気に駆け上がってみた。
そこは以前から散歩でよく行くところで、今まで何の問題もなく上まで一気に上がれていた石段。
しかし昨日は途中で息が切れ、喉がつまり呼吸が出来なくなってしまった(~○~;) ハァハァ...
ヨダレまで出やがる!
やっぱタダごとじゃないなこりゃ…(ーー;) と、しみじみ思った次第。
そのことを先生に告げると、『そんなアホなことしたらあかんやないか!』と怒られてしまった(x_x;)
そんなこと言ったって自覚(症状)がないんだも〜ん♪

名医風のその先生はさっそく触診を始めた。
首や脇の下に指を差し込みグリグリしよる。
痛い!
めちゃめちゃ痛い(>д<)
自分じゃ気づかなかったけど、的確に痛いとこを触りよるわ!
さすがやと思ったね(^。^)
やっぱ医者はこうでないと!

その名医はしばし考えたあと、もう一度自覚症状うんぬんを聞いてきた。
そして一言…
『ほぼ
悪性リンパ腫に間違いないね!』とあっさり言い放った。

悪性リンパ腫…?(。・_・。)聞いたことないな??
『それって
ですよね?』と聞くと、『そう! 血液のね!』と張り切って答えた。
そしてまた思う…
やっぱ医者はこうでないと(-ω-;)

そしてその病院でまた採血・レントゲン撮影・造影剤を投与してのCT撮影をする。
わざわざ前の病院から借りて持ってきた意味なし(`-´メ)
結局、自分の所で撮らなきゃ気が済まないみたい!
所詮は病院も金儲けですわ。

ずいぶんと時間をとられ検査をされ、結局胸部外科の範疇ではなく血液内科の専門ということになった。
血液内科ってなんじゃい(-_−)??
そして再び、今度は明石市(蛸と子午線の町)にある最先端の癌治療をほこる兵庫県立成人病センター(現、兵庫県立がんセンター)に行かされることに。
これっていわゆる“たらい回し”ってやつかな( ̄∇ ̄;)?

ほぼ病名も確定されたし専門分野である次の病院ではすぐに検査入院させられるのは明確!
すでに夕方やったし、土日と仕事の予約も入っていたので、『んじゃ月曜日に改めて伺いますわ。』と伝えました。
すると先生は、『だめだめ!今すぐ行って!』と言う。
どこかで見た光景…。
これって前と同じで、単に責任転嫁で言うてるだけやないのか?
それとも今現在、自分の症状がほんまに急を要する状態なんかな??

明石市の兵庫県立成人病センター(現、兵庫県立がんセンター)には現在ベッドに空きがなく、すぐに空ける段取りを組んでくれているようで形式的には緊急入院らしい。
そんなに悪いのかよぉ〜(ーー;)

15時30分に三田市の国立病院を出発=3
途中、自分の店によりノートパソコンやその他入院時に役立ちそうな物を積み込み高速道路で道を急ぐ。
途中で走りながら携帯(道路交通法違反です!)で成人病センターに電話すると16時までに来いと言いやがる!
おいおい、どこから向かってると思ってんねん!
無理やっちゅうに(-"-)

途中、軽く渋滞に巻き込まれつつも急いだおかげで16時35分には兵庫県立成人病センターに着きました。
受付で紹介状と写真一式を渡す。
すると受付の人に、『ご本人さんは?』と聞かれた。
『は? 私ですけどσ(o^_^o)?』というと、『えっ!? 救急車で来るんじゃなかったんですか??』やって!
なんぼほど重症やねん。
わしゃ元気やっちゅうに!

どうもこの頃から医者の見解と自分の見解にズレがあることに気づき始めました。

さっそく看護師さんに6階の病室に案内され、主治医とも挨拶をかわす。
えらく太った先生だった。
ゆうに100kgは超えているやろな!
間違いなく成人病予備軍やわ(o^^o)
んん?
確かここの病院名は…。

6階西病棟(血液内科病棟)のフロア入り口には消毒済みのスリッパに履き替える場所がありました。
どうやら土足厳禁のようです。
ここのフロアだけみょうに清潔に保たれているようです。
入院患者は、自分で新品のスリッパを持ち込みです。

清潔区域を告げる看板

スリッパは紫外線消毒されている。

病室は4人部屋。
残念ながら窓側じゃなかった(_ _。)
各病室の入り口には手指消毒用速乾性アルコールジェルと紙製の使い捨てマスクが置いてあります。

使い捨てマスク

手指消毒用ジェル
採血と血圧、体温を測られ今日の診察は終了。
白血球 赤血球 ヘモグロビン 血小板 GOT GPT CRP
8,900/μl 476万/μl 14.1g/dl 29.9万/μl 18 IU/l 15 IU/l 5.1mg/dl
標準値はこちら

少し白血球が多いと言われた。
現段階では顔の様子と造影剤入りのCT写真から心臓のすぐ上の
上大静脈腫瘍により圧迫され血液の流れが悪くなり、頭部内の圧が上がる“上大静脈症候群”と診断された。
あとで(インフォームドコンセント時)知らされたが、いつ
頭の中の血管が破裂してもおかしくない状況やったらしい!
この後に出された外泊許可は脳外科、循環器科、血液内科の先生と相談して決めたとか。
なるほど! だから救急車やったんか。
最初から言うてくれてたらその方が早くて楽やったのに!
しかも交通費タダやし(o^^o)

な〜んの用意もしていなかったので頼んでいきなり外泊させてもらいました。
できれば月曜日までと言うたんやけど、明日の午前中には必ず帰ってきてくださいと念を押されました。
すでに午後6時!
今からじゃな〜んもできんやないかい(○`ε´○)

その日の夜は最後の晩餐だぁ〜!と、豪勢にいこうとお寿司を食べに行くことに♪
もちろんお寿司はぐるぐる廻っていました。
これのどこが豪勢やねん!!



03日() 26.2/20.8

朝からせっせと用意をし、年内最後になるであろう愛犬ばぶの散歩を済ませる。
別れを惜しんで予定通り、午前中に病院に帰ってきた。
看護師さんに、『何かこれから検査があるんですか?』と聞いたけど何もないと言う。
そりゃ土曜日やもんな。
んじゃ何のために帰ってきたんや(;一一)
病院の昼食は用意されていましたが、14時まで外出届けを出して車で送ってもらった彼女としばらく食べれないであろうパスタを腹いっぱい食べることに♪
これで2度目の最後の晩餐(∩。∩)ゞ
出掛ける時に売店の横でこんな看板を見つけました。
最初は、『なんでこんなとこでカツラなんか売ってんだろ??』って思ってましたが…。
そうです! 副作用で毛が抜けちゃうんですよね〜! 俺もそのうちハゲんだろうなぁ

売店の横の床屋さん

実に
シュールな看板です!


昼食の帰りに病院の近所にある行きつけのバイク屋により雑談。
隣りの100円ショップで日用品を買い込む。
ありゃ?
すでに14時を回ってしまった(^_^;)
まいっか♪

病院に帰還!
さっそく身長と体重を測られる。
身長168cm、体重68kg
あれれっ?
3年前に事故(自滅)して入院した時にも身長測ったけど、その時は169.6cmあったのに!
1.6cmも縮んでるやん( ̄ロ ̄lll)
体重なんかはつい最近まで
73kg(33年間で最も重い!)もあったのにな。
しかもパスタを腹いっぱい食べた後で68kgは確実におかしい(-"-;)
看護師さんに、『これ壊れてません?』て聞いたけど、そんなはずはないと言うてました。
無意味な体重減少…
う〜ん、まさに悪性腫瘍独特の症状やなぁ(-ω-;)



03日() 28.0/19.4
日曜日なので当然検査も何もなし!
当然何もやることなし(  ̄_ ̄)ぼ〜
仕事をすべてキャンセルしてまで何のために入院してるのやら…
まったく意味不明だな。。。

3階から出るとわりと広い屋上にベンチが何脚か置いていて喫煙所も兼ねた場所がある。
そこで日向ぼっこをしながらしばし考え事を。

俺はこの先、どうなるんやろ?
やっぱ店閉めなあかんのかなぁ…。

双子の友人、T氏が心配して見舞いに来てくれました。
初の見舞い客♪
食堂で話していると今度は I 親子がお見舞いに!
差し入れの小型冷蔵庫と小型扇風機が非常にうれしい(^。^)
なんせここの病室は死ぬほど暑いのだ!
場所を先程いた3階のベランダに移し、しばし楽しく談笑♪
顔を見て安心してくれた様子
こちらもリラックスできた!
電話もあちこちからかかってくる。
どうやら姉が兄に連絡したらしく、突然東京から帰ってくると言い出した。
そんなたいそうな…。
と思いつつ、内心は結構嬉しい♪

病院の周りを散策していたら駐車場横にちょっとした小さな公園のようなスペースを発見!
そこにはベンチがあり患者さん達が腰をかけ、雑談したりタバコを吸ったりしている。
中にはMyラジカセを片手に音楽を聴いているおじさんも!
髭にシルバーの貴金属、濃いサングラスにバンダナ・・・。
入院患者?
それともアーバンジプシー??
短パンにスリッパは患者らしいけど…。
あと色白なのとね(`▽´)

それに丸々と太った猫が何匹もいました。
きっと余ったおかずやパンをもらってるんやろうな。
とっても人に馴れています!

こいつが一番のデブです!
性格もふてぶてしい…

怖がりなクロネコ

おちゃめなシロネコ

さぁ〜て。明日からいよいよ検査や!