「電脳日記」バックナンバー

(2001年01〜12月)


【2001年01月に入手した製品】

iTunesはApple純正(?)のMP3ソフト。「すべての作業が1つのウィンドウで操作できる」というのが基本コンセプト。初めて起動するときに「HDD内のMP3データを探しますか?」と尋ねてくる。これに「Yes」と答えると、HDDをすべてスキャンし、統一されたMP3楽曲リストを作ってくれる(英語版なので、日本語の曲名は文字化けする)。これは便利。しかも私が持っているMP3プレーヤー「Rio500」にも対応している。CDDBへのアクセスもちゃんとやってくれるし、Visual Effectもきれいだ。Radio Tunerでストリーミングのインターネットラジオを聴くこともできる。今のところスキン(画面表示のデザイン)を変えるなどの遊び心はないようだが、機能がデザインとシンクロしている点に好感が持てる。日本語版はそろそろダウンロード可能になるはずなので、それを待ちたい。

●MacWorld Expo(SF)での新製品発表に合わせて、MacOS 9.1のアップデータが公開されたので、早速ダウンロードした。見かけ上は9.0.4とそれほど大きな違いはない。使ってみると、日本語入力関連で挙動不審なところがある。特にJeditとの相性が悪いらしく、日本語入力の速度が遅くなる。なぜかカッコを入力できない。これはJedit本体の問題ではなく、OSに搭載されている機能拡張「CarbonLib Ver1.1.1」の問題であることが判明した(詳しくはこちらを参照)。それから、MacMP3の機能拡張がうまく動かなかったりする。某雑誌の付録CD-ROMを実行すると、一時的に画面が800×600モードになるのだが、この画面が17インチ全画面ではなく15インチ程度の画面になってしまう。9.0.4の時は、CD-ROMを終了させると元の画面に戻ったのだが、9.1では解像度が元に戻るものの画面は15インチ程度の小さな画面のままだ。ディスクウォーリアの機能拡張も9.1環境では動作しない(※アプリケーションはちゃんと動く)。不安定、というのは好意的な表現過ぎる。何が良くなったのかよくわからないが、これはひどい。これも9.0.4に戻そうか検討中。いま9.0.4で問題ない人は、無理して9.1にする必要はないと思う。

Virtual Game Station(CVGS)は、簡単に言うと「Macでプレステのソフトを遊ぶためのソフト」。このソフトがアメリカで発売された際、当然のように米ソニーに訴えられたが、結局裁判で販売差し止め命令が棄却された。つまりアメリカではこのソフトは合法である。Connectixが裁判で勝つには、ソフトの開発段階でプレステ本体のリバースエンジニアリングをしていない(つまり、ソニーの著作権・特許権を侵害していない)ことを証明しなければならない。Connectixはそのへんはしたたかで、開発の手順をちゃんと記録して裁判に備えていた。それで裁判所のお墨付きが出たのでアメリカでは堂々と売られているわけだが、日本では法的な状況が異なるのか、今のところ発売できていない。

●この製品は輸入盤だが、アメリカのプレステ用ソフトだけでなく日本のソフトも遊べる。ただし、動かないソフトもある。試してみたところ、『街』は動いたが、『ウンジャマ・ラミー』は起動したもののその先が動かなかった。Webで調べてみたが、『サルゲッチュ』も動かないようだ。なお、CVGSにはオマケとしてプレステソフト "Frogger"(英語ソフト)がバンドルされていた。このゲームは、カエルを操作して車に轢かれないように道路をわたり、溺れないように川を泳ぎ渡るなどするアクションゲームで、死ぬほどつまらない(笑)。カエルが水に落ちると死ぬのはなぜ? でも笑えるので許す(^^;。

Smart Joy Pad IIは、プレステ用のコントローラをUSBポートに接続するための変換アダプタだ。Macでは、MacOS 9の「Input Sprocket」がインストールしてあればドライバ不要で、接続すればすぐに使える。これは便利。ただしCVGSで使うには、CVGSを起動した後に「Preferences」のメニューでコントローラの登録をしなければならない(※実は最初このことが分からずに難渋した)。使用感は快適。ただ、あまりゲームにハマらないように気を付けたい。


【2001年02月に入手した製品】


◆いきなり重度の障害

2月15日の夜、突然Macが起動しなくなった。アイコンパレードの途中で爆弾が出る。機能拡張を組み込まずに起動すると立ち上がるので、メモリの問題ではない。「Disk First Aid」でも「問題ない」と言われるし、ディスクウォーリアをかけてもノートンをかけて最適化しても同じ症状がでるので、HDDの問題でもないようだ。恐らく、何かの機能拡張が損傷しているか、コンフリクトを起こしているに違いない。そういえば以前から「機能拡張マネージャ」が起動できないので、確かに何かの機能拡張が悪いのだろう。しかしそれが何かはわからない。

仕方ないので、MacOS Xをインストールしていたパーティションを初期化し、MacOS 9.1をインストールし、そちらから起動していろいろ作業した。試行錯誤の末、いったんメインのHDDのシステムフォルダを複製したうえで、システムをフォルダごと削除し、9.1を再インストールしたところ、めでたく起動するようになった。問題がないと思われる機能拡張だけ複製先から元に戻して、一応復旧した。しかし原因は不明のままだ。ただしこれ以上仕事を先に延ばすわけにはいかないので、きょうはここまでとした。

(追記)この問題は、QuickTime 5 Public Previewに含まれていた「サウンドマネージャー機能拡張」の問題であることが判明した(詳しくはこちら)。ばかやろー。俺の時間を返せ!!


◆リュウド、親指シフトキーボードから撤退

いまだに親指シフトキーボードを使っている私であるが、このたび「Rboard Pro for Mac」を作っているリュウド(株)から「Rboard Pro 最終受注受付のお知らせ」が届いた。「製造元の部品販売終了に伴い」、同キーボードが生産中止になるそうだ。そのため今回の最終受注が終了すると、各流通の在庫限りでこのキーボードはなくなってしまう。ここでいう「製造元」とは某富士通のことだ。富士通は最近ワープロから撤退したので、今回の「部品販売終了」というのはその関連だろう。実際に使ってみないとわからないと思うが、富士通のワープロ、および同じ部品を使っているRboard Proのキータッチは最高だ。これがなくなってしまうのは大変残念なことだ。

確かに私のようなMacの親指シフターは超マイナーであろう。しかしマイナーだからと言ってなくして良いというわけではない。例えばBTRONやOS/2はユーザー数が少ないが、それゆえに消え去るなどということはあってはならないことである。富士通は自社で開発した親指シフトを見捨てようとしており、その姿勢には批判の声も挙がっている(例えばここ)。親指シフトを見捨てるのなら、せめて他社が親指シフトキーボードを製作・販売することを支援して欲しい。それがメーカーとしての「良心」と思うのだがどうか。


◆待ち遠しいPowerBook G4

ところでPowerBook G4(Titanium)であるが、2月1日付けでアップルから納期について次のようなメールが届いた。

「さて、PowerBook G4につきまして、今週より工場からの出荷を開始いたしました。お客様からご注文をいただきましたカスタマイズ製品は、2月12日の週の週末より順次、配送される予定です。」

「2月12日の週の週末」から? それって要するに2月19日以降ってことかな(^^;。はっきり書かんかい! と言いたい。1月10日に注文した時は「納期30日」と表示された。仮に2月20日に届くとすると、納期は約40日。ま、いい方かも知れない(^^;。


【2001年03月に入手した製品】


◆MacOS X・ファーストインプレッション

 OS Xが届いたのでさっそくインストールして遊んでみたが、パブリックベータ(以下「β」)で指摘されていた問題点の多くが改善されており、好感が持てた。例えばβでは起動ディスクを切り替える時にいちいちパスワードを要求されたが、正式版では設定を変更されないようにしたい時のみロックをかけられるようにしてある。アップルメニューも復活した。MacOS 9.1上のアプリを立ち上げる時は、9.1用の窓が出てその中で立ち上がるのではなく、OS Xのデスクトップにいきなりアプリが立ち上がる。9.1上のスティッキーズやランチャーソフト、ATOKの文字パレットも一緒にOS X上に現れる。Classic環境では日本語入力もATOKとなる。9.1とXがよりシームレスになっており、Xへの移行がやりやすくなっている。

 全体的にはβと比べて「UNIX色を薄め、ユーザーインターフェイスを従来のMacOSに近づけた」製品と言える。しかし基本はUNIXであるから、従来のMacOSとはだいぶ細かい点が異なっている。その意味では「MacOS化」は中途半端で、「かえって使いにくい」と感じる人も多いのではないかと思う。しかし自分的には「違い」を楽しんでいる。Dockはなかなか面白いし、スクリーンセーバーは写真が美しい! 私は「cosmos」が好き(^^;。9.1の「起動ディスク」からいきなりOS Xのディスクを選択できるようになったことも大きい。

 欠点としては動作が遅いこと。Classic環境でWordを立ち上げてみたら、明らかに速度が低下している。文字入力をすると、入力の速さに画面表示が追いつけず、警告音が出てしまう。快適に使うには「G4必須」という感じだ。ただしネイティブで動作するアプリが増えれば、多少は改善されるかも知れない。自分としては、親指シフトがOS Xで使えるようになるまではメインで使わない。しばらくは「遊び」として、たまに立ち上げる程度の使い方しかしないだろう。(03.25記)


◆PowerBook G4・ファーストインプレッション

 ようやくPowerBookが届いた。待たされただけに喜びもひとしおだ。誰かも書いていたが、かなりデリケートっぽいマシンだ。乱暴に扱うとすぐに壊れてしまいそうだ。PowerBook G3と比べて横幅が少し広くなったことで、ボブルビーのバックパックに収納できるかが気がかりだったのだが、かろうじて入った(^^;。PowerBook G3と比べて重量は少しだけ軽くなったが、バックパックに入れて背負ってみた感じではだいぶ軽く感じた。ただし実際に運ぶときはあまり衝撃を与えないようにしたい。ユーザーのレポートではDVD/CD-ROMスロットからディスクが取り出せなくなるトラブルが数例報告されているが、私のマシンではそのような問題はなかった。ただ、出し入れする時に途中で引っかかるような感触がある。ただ一応ちゃんと動いているので良しとしたい。

 ファンの音はほとんどないと言ってよく、非常に静かだ。しかしDVD-ROMドライブがうるさい! ディスクを読み込む時に「ウォーーン・・・」という音が耳につく。振動も凄い。ディスプレイは「広い!」の一言。キーボードの右上付近が異常に熱くなるとの報告もあるが、あまりCPUに負荷をかけるような使い方をしていないせいか、「それほど熱くはない」というのが正直な感想だ。あと、チタンのボディは指紋が付きやすい(^^;。黒いPowerBookだとあまり気にならないが、シルバーボディだと目立つので気を付けたい。キーボードは快適だ。PBG3のように右側が浮いたりしない。ということで全体的に満足のいく仕上がりになっている。これからもっと使い込んでみたい。

 ところでPowerBook G3だが、買い手がつかないのでまだ手元にある。このまま買い手がつかない場合、ソ*マップに売るのも何なので、MacOS X専用マシンにしてしまおうかという野望を持っている。ただ、それも贅沢過ぎかとも思う。とりあえず、慌てて売ることもないのでしばらく様子を見たい。


【2001年04月に入手した製品】


【2001年05月に入手した製品】


【2001年06月に入手した製品】


【2001年07月に入手した製品】


◆Rio Volt

この製品は一見ただのポータブルCDプレイヤーに見えるが、実はCD-Rなどに焼いたMP3のファイルを認識して演奏することができる。試しに、パソコンに保存している300曲のMP3ファイルのうち110曲(約580MB)をCD-Rに焼き、それをRio Voltにかけてみた。問題なく演奏できる。100曲以上を手軽に持ち運びできるのは便利だ。外出先で全部は聴けないが、その日の気分で「これを聴こうかな」ができる。好きなアーティストのアルバム10枚分を1枚のCD-Rに収め、片っ端から聴くという使い方も可能だ。使い道はいろいろありそうなのでこれから試してみたい。(01.07.20記)


【2001年08月に入手した製品】


◆FinalCut Pro 2

アップグレード版を購入。バージョンアップしていちばん変わったところと言えば、マニュアルが分厚くなったことだろうか(^^;。前バージョンはマニュアルが薄くて説明が不十分であるところか不満だったが、今回は電話帳のようなやつが2冊もついてくる。お得だ(^^;。ソフトのルック&フィールはあまり変わりばえがしないように思えるが、各種エフェクトのレンダリング速度が向上したらしい。細かい所でも改善点があるようだ。これからいろいろ試してみたい。(01.08.28記)


【2001年09月に入手した製品】


◆CreaVision1600

秋学期の2年ゼミではノートパソコンを持ち込ませて作業をするが、その際、教員のノートパソコン画面をTVモニターに映示する必要がある。Mac(PowerBook G4)では標準でS-Video出力が装備されているが、VAIOの場合は「外部モニタ出力」はあるものの「Video(S-Video)出力」はない。そこでスキャンコンバータが必要になる。スキャンコンバータを購入する際にネックになるのは、ノートパソコンによっては使えないものがあるということだ。そんな中でNOVAC社は、何とスキャンコンバータの貸し出しサービスを行っている。NOVACはエラい(^^;。私はこのサービスを利用し、CreaVision1600がVAIOでちゃんと使えることを確認した上で購入することができた。この製品はコストパフォーマンスに優れており、電源はUSBから供給されるなど、使い勝手も良い。スキャンコンバータの購入を検討されている方に自信を持ってお薦めできる逸品である(ただし自分のマシンで使えるか確認が必要である)(01.09.09記)。


【2001年10月に入手した製品】


【2001年11月に入手した製品】


【2001年12月に入手した製品】


USB親指シフトキーボード(コンパクト)

▼私はMac使いで親指シフターという二重苦を背負って生きているわけだが、Windowsでも親指を使いたい。研究室に置いてある自作マシンには、リュウドから発売されていた親指シフトキーボードをつなげて使っている。このキーボードの値段は普通のキーボードの約10倍。数々のパーツの中でキーボードが一番高く付いた(;_;)。そういうことなので、今回USB接続の汎用親指キーボードが出たのは大変喜ばしい。VAIOノートを使う機会が増えたが、ローマ字入力は普通より時間がかかるのでストレスがたまっていたところだ。パームレストの色もなぜかVAIOにぴったりだ(^^;。▼感想は、キータッチがいまいち。親指シフトはキータッチが命。リュウドの製品(部品は富士通製)は高いがキータッチは最高であるのに比べると少し不満だ。また、オアシスやリュウド製品は右手小指(ローマ字入力ではセミコロンの位置、親指シフトでは「ん」)の右側にバックスペースがあるのだが、今回発売された製品ではバックスペースが右上にある。これも不便だ。小指がバックスペースの位置を覚えているので、打ち間違えた時につい小指が動いてしまう。▼日本語入力ソフト「Japanist」はスタートアップガイドが貧弱だが、ヘルプやWebでのサポートが充実していて好感が持てる。ワープロソフトの「OASYS 2002」も使ってみたくなった。▼さて問題はMacだ。リュウドが親指シフトキーボードから撤退してから、新しい本体も買えない、OS Xへの全面移行も躊躇する状態が続いている。現在のキーボードが壊れたらどうしようと恐怖におびえる毎日である(^^;。今回発売された製品はUSBなので、ドライバさえあればMacでも使えるはずである。誰かが作ってくれることを期待したい。なお余談であるが、あの宮台真司も「Macで親指シフト」の人である(今は転向したかも知れないが)。不勉強で彼の著作は読んでいないが、Webはなかなか面白い。それはともかく(^^;、富士通には親指シフトを世に出した責任があるので、今後も製品を出し続けて欲しい。少なくとも私が死ぬまで(^^;。(01.12.09記)


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